こんにちは、外部メディアコンテンツ制作チームでエディターをしている、のぞみーるです。
突然ですが、皆さん平日の夜、仕事終わったあとってどうしてます?
昔はアフター5などと言っていたそうですが、LIGは定時が10〜19時なので、アフター7……。
場所的に通えそうなヨガ教室は遅くても19時開始だし、整体やマッサージも遅くても20時受付なので、移動ギリギリ。少しでも残業することになったら間に合わない可能性も……と思うと、なかなか予約できないのが現実です。
舞台やコンサートを観に行くのも好きなのですが、平日は18時開始か19時開始がほとんどなので、間に合わない……。
最近、平日の夜の舞台観劇について話題になっていましたね。
昼の公演が多い事情を四季(横浜市)の吉田智誉樹社長は「夜は市場にならない」と説明する。
みんな観劇するなら休日の土日か、平日に観に行くならいっそ1日有給使うよ! ってことですかね。
わたしも普段は土日にチケットをとるようにしていますが、土日にはチケット取れない人気公演もあるし(なので夜公演の需要がないからと平日夜公演がなくなると非常に困る)、平日の夜に映画を見て帰るのも好きなので、平日の夜に舞台観たってよくない? いや、むしろ観るべき(真顔)。
というあまのじゃくな気持ちに駆られたわたしは、平日の夜に観劇するため、0.25休暇を申請しました。
17時に退社すれば、日比谷でも渋谷でも下北沢でも開演時間にほとんど間に合います。
もし、LIGで働くことに興味があるけど平日の夜のイベントいけるか不安……と尻込みしている演劇ファンの人がいたら、LIGは(自分の仕事の進捗管理ができていれば)平日の夜でもぜんぜん行けます。合言葉は0.25休だぞ☆
目次
ということで、平日夜にミュージカルを観にいってきた!
今回わたしが観劇しにいったのはこちら。
有名なので、タイトルを聞いたことがある人も多いでしょ?
(C)WSS製作委員会
(公式さまからお写真を提供いただきました)
「ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』日本キャスト版 Season1」
上演期間 | 2019年11月6日(水)〜2020年1月13日(月・祝) |
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公式HP | http://www.tbs.co.jp/stagearound/wss360_1/ |
出演 | トニー 宮野真守/蒼井翔太 (Wキャスト) マリア 北乃きい/笹本玲奈 (Wキャスト) アニータ 樋口麻美/三森すずこ (Wキャスト) リフ 小野田龍之介/上山竜治 (Wキャスト) ベルナルド 中河内雅貴/水田航生 (Wキャスト) ドク 小林 隆 シュランク 堀部圭亮 クラプキ 吉田ウーロン太 グラッドハンド レ・ロマネスクTOBI ほか |
会場 | IHIステージアラウンド東京 |
新御徒町の駅近にあるLIGからだと30分ちょっと。ゆりかもめの「市場前駅」北口からすぐにあるIHIステージアラウンド東京です。
さっそく、観劇した感想を紹介させてください!
『ウエスト・サイド・ストーリー』ってどんな話?
(C)WSS製作委員会 撮影:田中亜紀
- ストーリー
- 舞台は1950年代後半のニューヨーク、マンハッタンのウエストサイド。
当時のウエストサイドには夢と富を求めて集まってきた多くの移民が住んでおり、ポーランド系移民のギャンググループ・Jetsとプエルトリコ系移民のギャンググループ・Sharksが敵対していた。
しかし、ポーランド系移民のトニーは、プエルトリコ系移民の少女・マリアと出会い、恋に落ちてしまう。
JetsとSharksの対立が激化していく中、トニーとマリアの禁断の恋は悲劇を産むことに……。
ウエストサイドを舞台としたシェイクスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』。
タイトルは有名なので知っていたんですが、実際に観たのは初めて。
『ジャニーズ伝説』という舞台で、ジャニーズ事務所を作るきっかけとなった「初代ジャニーズ」のメンバーが映画『ウエスト・サイド・ストーリー』(以下WSS)を観て感動して、エンターテイメントの世界で活動していくというエピソードがありました。
かつては少年隊や嵐もWSSを演じたことがあるとか。
シェイクスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』を元にしたラブストーリーなのですが、トニーとマリアの2人を取り巻くギャンググループの少年たちがメインの青春ストーリーとしても観られると思いました。
いや、むしろわたしはそこを推したい!
とくに主人公のトニーとリフのJetsコンビ! Jetsというグループを共に作った2人ですが、今はグループから離れ、真面目に働いてるトニー。トニーはマリアと出会い、恋に落ちますが、親友のリフのピンチのときには駆けつけ……。それが悲劇の始まりに。
一方、JetsだけではなくSharksのほうにはリーダーのベルナルドと、彼を慕うチノという上下関係のある友情関係もあります。
少年同士の友情最高!
ぜひそれぞれの少年たちの関係に注目してください。
ここからはわたしが、観劇中に興奮したポイントをお伝えしていきますね。
興奮ポイント①声優ファンが沸く熱演と魅力的なキャラクター
わたしが観に行った公演の日のキャストはこちらの方々でした。
(C)WSS製作委員会 撮影:田中亜紀
主役のトニーは蒼井翔太さん!!!
声優好きのわたしからすると、『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEシリーズ』の美風藍のお声の方です。
歌手としても活動していて、この前の『2019 FNS歌謡祭』や『HEY!HEY!NEO!』(フジテレビ系)にも出演して、ハイトーンボイスを響かせていました。
ハイトーンボイスが印象的な蒼井さんですが、さわやかな高音が突き抜ける「Harmony」のような曲もあれば、低音の迫力のある歌声を響かせる「Eclipse」のような曲もあり、その音域の広さは折り紙つき。
最近声優さんの活動の幅が広がっていて、アニメのキャラクターに声をあてたり、ナレーションしたりするだけではなく、アーティスト活動やバラエティー、舞台やミュージカル、ドラマ、CMに出演する人もいますが、蒼井翔太さんの場合声優兼歌手というより、““““蒼井翔太””””って存在感なんですよね……わかります?
(某ポプテアニメでもアニメなのに実写で登場していたのは、そういう意味もあるんじゃないかと)
““““蒼井翔太””””という個性が強い方なので、その蒼井翔太さんがギャング役というのが意外だったのですが、周囲の声が聞こえなくなるほどマリアとの恋にぐずぐずに溺れていく姿や、自身のしでかしてしまったことの後悔と止められない想いの葛藤に苛まれる……若さゆえ青く、そしてエモーショナルなトニーがそこにはいました。
(C)WSS製作委員会 撮影:田中亜紀
あと声優好きとしては、アニータ役の三森すずこさん!
わたしが好きな映画『デジモンアドベンチャー』シリーズの武之内空を演じている方でもあり、ふわふわとってもかわいい方だな〜と思っていたので、色っぽい歌声と情熱的なダンスで登場したときはえ? これ三森さん?? って混乱するほど。
アフタートークでお話されていたのですが、三森さんはもともとミュージカルに出ていらっしゃったそうなので、その実力に納得でした。
なによりわたしは強い女が好きなので、WSSが描く当時はまだ男尊女卑が強い時代ではありますが、そんな時代でも自分たちの言いたいことははっきり言う! やりたいことはする! という自己主張の強い女性たちの姿がとても美しく、憧れを感じました。
アニータ姉さんと呼ばせてほしい!
興奮ポイント②ミュージカルならではの情感溢れるダンス&楽曲
(C)WSS製作委員会 撮影:田中亜紀
『ウエスト・サイド・ストーリー』といえば、チッチッと指を鳴らしながら、群舞で踊る映像のイメージありません?
この曲は「Cool」というタイトルで、トニーの保護者的存在であるドクが経営しているドラックストアで、リーダーのリフがJetsのメンバーとSharksとの決闘の相談をしているシーンで歌われる歌。
指鳴らしは振り付けのひとつだと思っていたのですが、はじめてストーリーを通して観ることで、このチッチッという指鳴らしには怒れる若者たちの焦燥感や、途中で乱入してくるシュランク警部補に対する警戒心の表現だったんだ! と気付きました。
「Cool」というタイトルでありながら、内に燃えるような熱情を抱えながら、それをクールに振舞うJetsたち。
ミュージカルの中で歌われる曲は、やはりストーリーの中で聞くことで本来の曲の意味がわかるものなのですね。ジャジーで小気味の良い曲調もめちゃくちゃかっこいいです。
(C)WSS製作委員会 撮影:田中亜紀
また、先ほど強い女が好きだと言いましたが、それと同じくらいかわいい女も好き。
恋するマリアがわたしはかわいいのよ〜と歌う「I Feel Pretty」のかわいさにもメロメロ♡ マリアの幸せな姿と、同時並行で起こっているギャングたちの抗争の気配によって、マリアの可愛らしさと儚さに目が離せなくなる瞬間……。
あと、生のオーケストラなので、まるでクラシックのコンサートを聴きにきたような、生の音の波に包まれるような心地よさを感じました。
興奮ポイント③アトラクションみたいなステージと演出
今回なんといっても感動したのが、ステージ演出!
これ(上記写真)を見ると丸い空間に客席が囲まれていますが、ここがすべてステージなんです。
普通の舞台では場面転換のとき暗転の時間があり、そのわずかなにセットを転換されているのですが、それがときにはちょっと冗長に感じることも……。
それが、すでにセットがステージ上に組んであり、客席自体が動き次の場面のセットの前まで回転してくれるんです。
えっこれ……便利じゃない……?
ていうか、座席が動くって……
もうアトラクションじゃん!!
移動する際も、キャストが歌いながら同じ速度で次の場面へ移動してくれるので、自分が同じように移動したような錯覚すら……。
舞台で物語に集中しているのに、ちょっとしたことで我に返ってしまうことがありますが、現実とステージがつながっているような感覚のまま場面チェンジされる、この没入感はほかでは感じたことがありません。
この360°ステージは、アジア初の360°シアターの舞台機構だとか。
中に入るときにもステージと客席の間を通っていくのですが、ちょっとした鍾乳洞に入っていくかのような感動を覚えます。
(C)WSS製作委員会 撮影:田中亜紀
さらに、演出面でいうとプロジェクションマッピングが多用されているのが特徴的だなと思いました。トニーとマリアのロマンチックな場面では、夜空に星が広がり、ちょっとしたプラネタリウムのようでした。
【おまけ】平日の夜だからお腹好きそう……という人は幕間にカフェも
平日の夜に観劇行くとお腹減りそう……と思う方もいるかもしれませんが、20分ほどの休憩である幕間にはロビーのカフェでサンドイッチやドーナツを食べることができます。
帝国劇場だったら「帝国劇場」フォーク付きの帝劇バウムプレートや、歌舞伎座特製「モナカアイス」など、劇場内での幕間のお楽しみのグルメってあるじゃないですか。
せっかく劇場にいくのなら劇場ぜんぶを楽しみたい。そんな方にはカフェ利用もおすすめです。
とくにIHIステージアラウンド東京がある市場駅前には、ほとんどなにもない……。
12月9日に駅前にナチュラルローソンができたそうなので、心配なら事前になにか買って行ったほうがいいかも。
去年10月、築地から市場前駅近くに移転してきた豊洲市場も夜にはほとんどやっていません。終わったあとにご飯を食べるようなお店が近場にはほとんどないので、これからの発展に期待!! (2019年12月現在)
まとめ
こうして、本格ミュージカルを堪能して、外に出たらもう21時すぎでした。21時すぎでも豊洲から見える港区のビルの明かりは煌々と輝いています。
みなさんお仕事おつかれさまです。
今回、会社員が平日夜に観劇してみてのメリットは以下だと思いました。
- 会社員が平日夜に観劇するメリット
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- 仕事のストレスを「非日常空間」にいくことで発散できる
仕事のちょっとしたストレスは友達に愚痴ったり、美味しいものをたくさん食べるなどで解消もできますが、舞台や映画などフィクションの「非日常空間」にいくことで、現実から切り離されるのがいいですね。わたしも午前中のあんなことやそんなことは忘れることができました! - インプットの機会となる
クリエイティブと呼ばれる仕事をしている人ならわかると思うのですが、仕事でアウトプットし続けていると、自分にインプットが足りないなーと思う瞬間、あるある。なので、インプットの機会は必要です。特に仕事モードに入っている平日のほうが、吸収したものが仕事の刺激に直結するような・・・あると思います! - 金曜日の夜はちょっとお得に見られる
今回のWSSのチケットは全席指定 15,000円(税込)ですが、SPウィークデーナイト 14,000円ということで、気持ちの面だけではなく、金銭的にもいいことがある!
- 仕事のストレスを「非日常空間」にいくことで発散できる
あと、明確なドレスコードがあるというわけでないのですが、観劇するときってちょっとオシャレしていかなきゃいけないような気がする……けれど、オフィス用の格好であればいけると思うので、個人的にはその点も入れたいところ。
デメリットをあげるならば、やはり帰宅時間が遅くなることですね。帰ったらご飯を食べてお風呂に入る時間くらいしかないので、ゆっくりしたい方はやはり金曜日の夜がベストかもしれません。
行きたいけど、もう上演が終わっちゃう……と思ったあなた。
トニー役を村上虹郎さんと森崎ウィンさん、マリア役を宮澤エマさんと田村芽実さんが務めるSeason2が2020年2月1日(土)から3月10日(火)まで上演。声優好きのための情報としては、声優の小野賢章さんがリフ役として出るそうです。小野賢章さんといえば『ハリー・ポッター』シリーズのハリー・ポッターや、『黒子のバスケ』の黒子テツヤなどの声を担当している声優さんですが、『黒子のバスケ』の舞台でも黒子を本人が演じているというマルチなスーパーアクター……!
さらにその後は、トニー役を浦井健治さんと柿澤勇人さん、マリア役を桜井玲香さんと伊原六花さんが務めるSeason3が2020年4月1日(水)〜5月31日(日)まで上演するそう。
今回、ご紹介したSeason1は1月13日(月)まで上演しているそうなので、平日の夜に(もちろんそれ以外のときでも!)非日常体験したい方はぜひ観に行ってくださいね!
ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』日本キャスト版 Season1
↓平日の夜に演劇を観に行ってインプットしながら、がんばってコンテンツ制作しています↓