開発コストを削減「BiTT開発」って?
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2019.09.12

北尾トロさんがライター初心者へアドバイス! 信濃町ライター養成講座01を開催しました

きょうこ

こんにちは! エディターのきょうこです。

ふだんは台東区御徒町のLIGビルで働いていますが、8月から毎月1回、長野県のLIG野尻湖オフィスへ通っています。信濃町ライター養成講座のため。信濃町への移住促進Webサイト「ありえない、いなかまち。」で活躍してくれるライターを育成する目的で、8月から来年(2020年)2月まで全7回でWebライティング講座を開催しています。

Webライティングの最前線を知ろうと「宣伝会議 編集・ライター養成講座 即戦力コース」の講師をしている米光一成さんにインタビューして、ライターを育てる極意を伝授してもらったりしました。

というわけで、第1回の講座を8月10日(土)、LIG野尻湖オフィスで開催したんですが、信濃町の町内だけでなく町外からもたくさんの応募があり、定員20名を超える受講生が参加してくださいました!

信濃町ライター養成講座の会場風景。ゲストの北尾トロさん。

この日はゲストとして、フリーライターの北尾トロさんをお招きしてのスペシャル版。東京から長野県松本市へ移住した経緯や、ライターとして30年以上、第一線で活躍し続けているトロさんならではの体験談や考えをお話しいただきました。

それでは、その様子をダイジェストでレポートします!

「ありえない、いなかまち」を舞台に活躍するライターに!

信濃町ライター養成講座で話をする平林享子

きょうこ:本日はお暑いなか、お越しいただき、どうもありがとうございます。講師をつとめるLIGのエディターの平林享子(きょうこ)です。同じくエディターの中野慧(ケイ)さんと2人で、この講座を担当いたします。

LIGでは、長野県信濃町の移住者支援Webメディア「ありえない、いなかまち」のWeb制作ならびにコンテンツ制作を行なっておりまして、そのご縁で今年からライター養成講座を開催することになりました。

「信濃町ライター養成講座」の目的とは

この講座の目的は、信濃町役場が運営し、LIGが制作のお手伝いをしている移住者支援Webメディア「ありえない、いなかまち」を舞台に活躍してくれるライターを養成すること。

みなさんにはこれから長野県信濃町のありえない面白さを発信する記事を、どんどん書いてほしいと思っています。

信濃町の移住促進Webサイト「ありえない、いなかまち。」

「ありえない、いなかまち。」とは
長野県信濃町役場が運営する、長野県信濃町への移住者を支援するためのWebサイト。住まいや仕事の情報、助成金の説明のほか、信濃町の暮らしの中にある「ありえない」面白さを、さまざまなインタビューや取材記事で発信しています。

全7回の講座のうち、今回は1回目なので、概論的な内容。2回目以降はワークショップ形式で、実際に受講生のみなさんに企画を考えてもらったり原稿を書いてもらいます。それを私たち編集者がチェックして、ライティング能力を鍛えて、即戦力として活躍してくれるライターを育てていきたいと思っています。

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このあと、受講生のみなさんに、かんたんな自己紹介と、この講座を受講した理由についてお話しいただきました。

続いて、ライターの仕事についての概論、SEOなどWebライティングに必要な知識のさわりを説明しました(この記事では割愛します)。

トロさんが長野県に移住した理由とは?

きょうこ:では、ここからは、本日のゲストであるフリーライターの北尾トロさんにお話をお聞きします。トロさんは2012年に東京から長野県松本市に移住され、現在は松本市を拠点にライターとして活躍されています。

北尾トロさん ゲスト:北尾トロさん長野県松本市在住。1958年、福岡県生まれ。法政大学卒業。裁判傍聴、古書店、狩猟など、体験をベースに執筆するライター。『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』『猟師になりたい!』シリーズなど著書多数。FM まつもとで「北尾トロのヨムラジ」のパーソナリティをつとめる。

北尾:こんにちは。松本からきました北尾です。

きょうこ:トロさんの代表作をいくつかご紹介しますね。『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』はドラマ化されたり映画化されたので、ご存じの方も多いかもしれません。

長野県に移住されてから信濃毎日新聞に連載した『猟師になりたい!』シリーズ。

最近は町中華ブームの火付け役として、町中華の本をいろいろと出されています。

さて、そんなトロさんですが、長野県への移住するきっかけは何だったんですか?

北尾:ぼくの場合は、震災ですね。2011年に東日本大震災と原発事故があって。うちの子どもがまだ幼稚園に通っていて、喘息もあったので、「安全なところへ移住したい」ということから、2012年に松本へ一家で移住しました。

それまでずっと東京に住んでたんですが、「東京に飽きた」というのもあって。うちのかみさんが農業をやりたいと言っていて、野菜をつくれる土地に移住したいということもありました。

きょうこ:松本に決めた理由は?

北尾:中央線沿線にずっと住んでいたので中央線には親しみがあって、事務所も西荻窪にあったし、中央線をずっといくと松本がある。長野県といっても北陸新幹線で行くエリアより、中央本線で特急あずさで行けるエリアのほうが身近だったのと、どうせなら始発がいいので、じゃあ松本だと。それが7年前の夏です。

きょうこ:移住されて変わったことは?

北尾:最初は週の半分は東京の事務所に寝泊まりして、半分は家族と松本で暮らしてました。松本にいるときは、最初は観光客気分で、長野はいいところがたくさんあるので、温泉に行ったりして。

ところが、子どもは地元の小学校に通いはじめて友だちもできて、かみさんは農業をやるために動き始めて地域と結びつきができていって。自分だけが観光客のままで、温泉に誘っても、かみさんも子どもも「行かない」と。

東京から松本に帰ると、子どもが「おかえり」じゃなくて「いらっしゃい」みたいなことを言うんですよ。これはまずいなと思って、家族と一緒にいる時間を増やすために、東京の事務所を引き払って、少しずつ松本にいる時間を増やした。生活するのは松本で、ときどき東京へ出張に行くスタイルになっていきました。

長野県の人には「猟師の北尾」と思われてる

信濃町ライター養成講座の講義風景

きょうこ:長野に住んだことで、お仕事のテーマも変わりましたか?

北尾:ちょうどその頃、長野県では鹿による農業や林業への被害が大きくなっていた時期で、信濃毎日新聞(通称「信毎」)の人から、猟師を取材しないかと声をかけてもらった。最初は断ったんです。猟師に会ったことがないし、狩猟の知識もゼロに近い。そんな人間が猟師に会いに行って、いい話が聞けるわけがないと。

でも、「自分も猟師になればいいのか」と思って。狩猟に興味はあったので、じゃあ免許をとってしまおうと。そうすれば猟師としての実績がなくても、免許をとるために勉強をして銃も持ってるし、初心者だけど「こっち側」として話を聞かせてくれる。

ライターも30年以上やってると、ライター根性というのがあって、何かをやるときに「これ、書けるかな」っていうのを考える。そうすると、「これ(猟師になること)はいいぞ」というのもあって。不純な動機だけど、それを面白がる編集者がいて、その向こうには面白がってくれるであろう読者がいることも予想できる。「狩猟に興味がある」「猟師になってみたい」という予備軍はいっぱいいるし、ぼくがどんなふうに失敗するのか、弾が獲物にぜんぜん当たらないで苦戦する姿をリアルに感じる読者は少なからずいるだろうと。

プロの猟師からしたら、最初は「また移住してきた変なヤツが、にわかで書いてるわ」って思うだろうけど、読んでいるうちに「初心者のうちは、こういう失敗をやるんだよね」って面白がってくれるかもしれないし、猟師は横のつながりが深いから、原稿が面白ければ、仲間たちにも紹介してくれるだろうと。

それで、どうせやるなら、単発ではなく連載でやりましょうと言って、信毎でコラムを連載して、それをもとに本をつくって。だから、ひどいんです。1冊目では、獲物が何も獲れてない(笑)。で、そのあとも信毎のWeb版で続編を連載して、シリーズで3冊出てます。だから、長野県の人には「猟師の北尾」として覚えられていて、「読んでるよ」って声をかけられるようになりました。

アナタは御嶽海のお尻の筋肉美に気づけるか?

きょうこ:トロさんは、猟師になるとか、オンライン古書店をやってみるとか、実際に体験して、その体験をもとに記事を書くスタイルが多いですね。

北尾:途中からね。最初は依頼されたら何でもやってました。テニス雑誌、スキー雑誌とか。昔は長野県のスキー場にもよく取材に来ましたよ。だけど、スキーができない。スキーの取材に来てるのに滑れないって、あってはならないこと(笑)。他のライターは、後ろ向きで滑りながら写真も撮るような人たちで。だんだん編集者から「北尾さんは、ゲレンデの食堂だけ取材してください」とか「周辺の温泉情報だけ書いてください」と言われるようになって。あるとき先輩のライターから「キミにはスポーツマンの爽やかさがない」ってハッキリ言われて、オレはここにいてもダメだって。

ただ、ライターは面白い仕事だって思ってたので、どんなことをやったらいいのかなって考えた。世の中にすごいライターはいっぱいいる。だけど自分には、これという強みがない。となると、そのつど自分の興味のあることをやって、報告するのがいいだろうと。当時はまだ雑誌も多かったし、読者代表、素人代表、突撃レポーターみたいなかたちで怪しい世界に関わりに行って、体験して、こうだったよって報告することはできる。

自分の中で決めてたことは「ウソは書かない」。もう1つは「みんなが知りたいことをかわりに聞く」。下世話なことやお金の話、みんなが本音では知りたいけど、なかなか聞けないことをかわりに聞く。あとは自由にやるって決めて、だんだん自分のやり方ができていった。

ある種の誠実さ、筋の通った書き手であることが大事!

信濃町ライター養成講座で話す北尾トロさん

ケイ:「ライターは面白い仕事」っておっしゃいましたが、それはどんなところですか?

北尾:ぼくは企画するのが好きで、これが面白いなって思ったことをみんなに知らせたい、というのがあります。もともとは平凡な人間で、学生の頃って「おまえは平凡だな」「ふつうだな」ってよく言われたの。それでショボンとしてた。だけど、そのふつうで平凡な自分が、ある角度からものを見たときに面白い文章が書けることに気づいた。

たとえば、「御嶽海(みたけうみ。長野県出身の力士)のお尻の筋肉の揺れが好き!」って思うじゃない。相撲についての原稿だったら、もっといい原稿を書く人はたくさんいるけど、「この角度から見たときの御嶽海のお尻についての文章だったら、誰にも負けないぞ」と。

本当に好きで面白いと思っていることについて熱く書いたら、読んでもらえますよ。その次のステージとして、「どう表現するか」「どう書けばもっと多くの人に読んでもらえるのか」がくる。

文章は、書けば書くほどうまくなるんです。だけど最初の御嶽海のお尻の筋肉のよさを発見することは、ハウツウで身につくものではないんです。

きょうこ:書く前に、観察したり、よく考えたり、他の人にはない「ものの見方」が大事だと。

北尾:そういう仕事が積み重なっていくと、「この文章は、北尾じゃないか」って気づいてくれる人が出てくる。それがライターの持ち味で、持ち味というのは、自分で狙って出るもんではないと思う。

「このテーマをやってる人がいないから、やれば仕事になる」みたいなのはビジネス。自分がほんとに面白いと思ってやってないと、何年も続けられない。化けの皮は剥がれるんで。

紙の雑誌なら、読んだ後は捨ててくれたからよかったけど、ネットは記事がいつまでも残るし、簡単に検索で見つかるので、ダブルスタンダードみたいなことはできない。なので、マジメである必要はないんだけど、ある種の誠実さ、筋の通った書き手であることが大事。

書き出しの3、4行で読者の心をつかめ!

きょうこ:紙メディアとWebメディアでは、書き手としてどんなちがいを感じてますか?

北尾:紙には紙の怖さがある。紙の場合は(お金を払って本や雑誌を買って)読もうと思って読んでる人が多いので、本気読みされてる。「こういう人に読んでほしい」と思ってる人が読者で、その人に「こいつはつまらない」って思われる可能性があるから、手は抜けない。

Webだと、集中して読むというより、電車の中とか待ち時間とか、数分で読むことが多いので、そういう読者に向かって「この球筋で投げても、読んでもらえないな」っていうのはあります。

紙のメディアからWebへ広告費がどんどん移っているので、お金と一緒に才能のある書き手も移ってる。Webの世界は玉石混交だけど、書き手の層の上のレベルが上がっていけば、下のほうも上がっていかないと淘汰されていく。

結局、いい原稿、つまり愛のある原稿を書いていくことがいちばんだと思う。みんなが「これが読みたかった!」って思うものを書くこと

「文章がうまい」って、プロのライターにとっては、とくにほめ言葉でもない。大工さんが釘を打つのと変わらない。大工さんに「釘を打つのがうまいね」ってほめたら、ひっぱたかれる(笑)。それと同じで「北尾さんは『てにをは』が的確だね〜」って褒められても、ダメなわけですよね。

プロのライターは「よい」「いい文章」って言われるとうれしい。「読んだ翌日に買いに行きました」みたいな、行動に結びつくもの。そういうのが、うれしいですよね。「うまい」「正しい」とはちがう価値観ですよね。

書くことにビビる必要はまったくないです。「てにをは」とか、効果的なタイトルをつけるとか、そういうのは最初は気にしなくていい。そのために編集者がいるんだから。

きょうこ:自分の書いた文章を読み返して推敲すること、伝えたいポイントを絞ることは大事ですね。

北尾:コラムっていうのは、読者の力を利用して書く原稿なんです。信濃町の移住について考えている人に向けてのコラム連載だとすると、読者はそういうことに興味のある人だと思ってかまわない。

日本の雑誌だと、コラムって1000文字とか、そんなに長くない。そのなかに言いたいことを、起承転結で書いてたら終わらないし、最初の3、4行で面白いと思ってもらわないと、読んでもらえない。

「信濃町といえば、野尻湖がきれいです」みたいな、のんびりした書き方ではダメで、そんなことはみんな知ってるという前提で、ドンと1行目にインパクトのある文章をもってこないと、読者は「おっ」と思わない。

「信濃町がきのう、死んだ」とかのほうが「おっ!?」って思うじゃないですか。

最後なんて、どうでもいい。いや、どうでもいいことはないけど、いきなり終わってもいい。学校で習うから、起承転結とか、最後に結論、オチが必要だとかって考えちゃうけど、それより書き出しのほうが大事。

読者が見ているのは書き手の姿勢、知識、誠実さ、取材力

信濃町ライター講座で話す北尾トロさん

きょうこ:自分ならではのテーマの見つけ方が大事だと思うんですが、どうやって見つけたらいいでしょうか?

北尾:さっき、みなさんの自己紹介を聞いていて、面白かった。たとえば、有機農業をやってる人であれば、有機農法について書けばいい。地域おこし協力隊で猟師をやってる人がいたけど、その人は「地域おこし協力隊ライフ」という原稿が書ける。最初はムリしないで、自分の詳しいこと、興味のあることからはじめてみる。

ケイ:ライターになりたい人って、「自分の個性を出したい」っていう方が多いと思うんです。その「個性」って、どうやったら出るものなんでしょうか?

北尾:個性があるかどうかは他人が決めることだから、考えなくていいと思う。「個性的であることをめざす」っていう考え方が、もう昭和っていうか、古いですね(笑)。

それより大事なのは、何をどのように面白がっていくか。「野沢菜っていうのは、面白いな!!」って思うかどうか。毎日、見慣れたものに対して、どう面白さを見つけられるか。それが積み重なっていくと、個性、持ち味として認められていく。

自分から「個性を出そう」とか、少数派を意識してめざすと破綻しか待ってないと思いますよ。ムリがあると、ばれるんですよ、本気でそう思ってないと。本気のヤツが世の中にはいるから。「まさか、こんな趣味のヤツはいないだろう」って思ってたら、いるんですよ。昔はわからなかったけど、ネットだと、記事が出た5分後に同じ趣味のヤツが現れる。そして「キミ、浅いね」って言われる(笑)。

きょうこ:さっきのみなさんの自己紹介がすごく面白かったので、まずは自分のやっている活動についてどう書くかを考えるほうがいいですね。

北尾:たとえば、「明日公開する記事を、いまから1時間で、みんなで一緒に書きましょう」となったときに、いちばんプロっぽい原稿を書くのはぼくですよ、それは自信がある。だけど、いちばん読まれる原稿を書くのはぼくじゃない、それも自信がある(笑)。

読者に支持されるかどうかは、その原稿のテーマ、書き手の姿勢、知識、誠実さ、取材力とか、そういうところなんであって、つたない文章であったとしても、一所懸命に考えて書いたほうが絶対にいい。

書いたものは、必ず人に読んでもらうこと!

信濃町ライター養成講座

きょうこ:初心者のライターに向けて、具体的にアドバイスするとしたら?

北尾:うまい文章をめざすよりも、企画を考えること。自分の好きなことを足がかりに書くネタを見つける。いちばん簡単な方法は、さっきの「力士」と「お尻」みたいなことで、何かと何かをくっつけることです。

有機農法をやってる人なら「有機農法」と「野尻湖のボート」をくっつけて、1本、原稿を書いてみる。600字とか800字とかで。それが終わったら、次は「有機農法」と「野尻湖のあひるのボート」で、もう1本書いてみるとかね。

書いたら、誰かに読んでもらうことが大事。家族でも友だちでもいい。だいたい自分が思ってるよりも、ダメに言われます、「ぜんぜん面白くない」って。「なにこれ」ぐらいに言われる。それは恨んじゃいけない。その反応は、まだ会ったことのないパソコンの向こうにいる読者の反応だと思ったほうがいい。

最初はそうでも、懲りずにやっていくうちに、最初より面白いとか、まとまってるとか、笑えたとか、言ってもらえるようになる。そういうトレーニングは必要。いくら失敗してもいい、友だちに何て言われてもめげることない。そのうちに、コツがわかってきます。誰かに見てもらうこと、そして、ダメなところをはっきり言ってもらうこと。

きょうこ:この講座では、その読む係を私たち(きょうこ、ケイ)がやります。プロの編集者の目で、みなさんが書いてきてくれた原稿を読んで、ここをこうすればよくなりますってアドバイスしますので、みなさんは書きたいテーマ、面白いネタを見つけてください。

北尾:最後にみなさんへお土産として1つ、トレーニング方法を教えますね。自分の好きな文章を、手書きで書き写す。ただ単に、そのまま書き写す。それで、いろんなことがわかるようになる。

手書きがいいです。パソコンだと、予測変換で漢字が出てくるので、なぜこの漢字を選んだんだろうって考えない。書き手のこだわりに気づきやすいので、手書きのほうがいい。自分が使わない形容詞、接続詞だったり、句読点の打ち方、いろいろ疑似体験できる。「こういう仕組みで、この文章ができてるんだ」っていうのがわかるのと、「なぜ、自分がこの人の文章をいいと思うのか、どこが好きなのか」っていうのもわかってきます。

それを真似してください。最初は真似でいいから。この言いまわしを使いたいがために企画を考える、でもいい。ぼくも若い頃は、赤瀬川原平さんの文章が好きで、原平さんみたいになりたいと思って背伸びして書いてました。

好きな文章を書き写していると、自分がその文章の何に心を鷲づかみにされたのかがわかってくる。その1行があるがゆえに、すべてのものが光かがやく、みたいな体験をあらためてして、好きな文章のエキスを味わってみる。そして、それを真似してみる。

そうして文章を書くようになっていくと、次にまた自分の文章を読んでくれた人が、何か行動に移すかもしれない。あなたが信濃町について書いた原稿を誰かが読んでくれて、実際に移住してきたら、すごいことじゃない。文章を書くというのは、誰かの人生にコミットするということ。ぜひやってみてください。

まとめ

実際に長野県に移住して、家族と一緒にゆとりのある生活を楽しみながら、長野県ならではのテーマに取り組みライターとして活躍している北尾トロさんのお話は、とても説得力がありました。

また、ずっと第一線で活躍してきたライターだからこそできる貴重なアドバイスに、とても触発されました!

というわけで、信濃町ライター養成講座はまだまだ続きます。ライター志望のみなさんにお会いできることを楽しみにしています! エディターのきょうこでした。

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