ふと思い立ったので転職によって有給休暇をどれだけ損するのか計算してみた

ふと思い立ったので転職によって有給休暇をどれだけ損するのか計算してみた

グッチ

グッチ

こんにちは、グッチです。しがないバックエンドエンジニアやってます。

LIG入社して半年が経過しました。今日は、そろそろLIGに入社してから初めての有給休暇(以下有給)が付与されるはずなのと、今回の転職が今後の社会人生活にどの程度影響を与えるのか気になったので、転職しなかった場合と転職した場合にどれくらいの差が生まれるか、有給という視点で考えてみます。

なんだか有給の取得が義務化された(参考:厚生労働省「年次有給休暇の時季指定」)ようですし、ほんとは有給なんて使わずに黙々と仕事していたいんですが、そうも言っていられないのでせっかくなら有効に活用しましょう。いやー、ほんとはもっと働きたいんですよ。うん、でも義務といわれたら仕方ないですよね。仕方ないなぁ。

※基本的には有給休暇は2年間で消滅します。今回は有給休暇をきちんと毎年使いきった場合に合計何日休めるかを計算してみました。

有給休暇の有効期限については法律で定められており,勤務開始後6ヵ月で発生し,その2年後に消滅します
(労働基準法115条)

▲ 最近のランチ……アスパラのベーコン巻き、アスパラのリゾット、豚しゃぶ
たまたま活きのいいアスパラが手に入ったのでみんなで食べました

職歴

社会人として働くのはLIGが2社目で、前職ではもう少し小さい規模のITベンチャーにいました。

大学では画像解析ソフトウェアを自作していたりで「プログラミングならなんとかなるんじゃないかな?」と思ってWeb業界に飛び込みましたが、蓋を開けてみたら知らないことだらけでした。前回の記事では偉そうに「git使おうね!」などと言っていましたが、当時はgitも知らずよく採用してもらえたなと思います。

転職をきっかけに新しい環境で働いてみると、前の環境の方が良かったなと思うところも、いまの環境の方が良いなと思うところも見えてきます。なので、変に凝り固まった常識にとらわれずに新しい視点で考えられるようになるためにも、転職というのは悪いことではないなというスタンスです。

いまでも前職で一緒だった人たちとはたまに連絡もとったりしますし、消し去りたい過去みたいになっていないのは救いですね。

人生初の転職ということで、家賃補助制度やら失業保険やら再就職手当やらいろいろ調べました。やんわりとは聞いたことはあったけど、自分にはあんまり関係ないと思っていたのでいい機会ではありました。みなさんも急に転職することになったときに備えて、ある程度は調べておいた方がいいと思います。

仕事のモチベーションはなんですか?

僕は遊ぶ金欲しさにエンジニアになりましたが、皆さんはなんのために働いているでしょうか? なにか目標があってそのためにお金が必要だったり、家族のためだったり、遊ぶためだったりと、人それぞれだと思います。

頑張って仕事をするには、リフレッシュしたいときに気兼ねなくリフレッシュする必要がありますよね。休日だけでもある程度のリフレッシュはできますが、長く働いた人に与えられる権利である有給を有効に使うことで、より仕事のパフォーマンスが上がると思います。

LIGでは案件に影響が出ない範囲であれば、有給がなくても普通に休めましたが、やはり大手を振って休める有給は強いですよね。会社によって付与されるタイミングや日数は異なりますが、LIGの場合は以下のようになっています。

前職の有給休暇が付与されるルールは覚えていませんが、LIGと同じだったと仮定していろいろ考えてみます。

転職によって消えてしまう有給について考えてみる

転職すると付与日数がリセットされたり、半年間有給がなかったりします。それって実際どれくらいの日数が影響するのか、考えてみましょう。

前提として、すぐに転職先で働き始めることができたと仮定し、検証する期間は12年間で考えてみます。業種によるところが大きいと思いますが、IT系にいて12年間転職しないという人はなかなかのレア度ではないでしょうか?

転職後、次の会社に長くいた場合

就職する前からすぐ辞めるつもりでエントリーする人はなかなかいないと思います。それでも入ってから会社の雰囲気がどうも合わなかった場合や体を壊した場合、その他諸々の事情などいろいろな原因で転職することになるかもしれません。転職したことでもらえる有給と、有給のない期間は以下のようになります。横軸は年数、縦軸がどのタイミングで転職したかを表しています。

転職のタイミングともらえる有給

赤い期間は入社してから半年間の有給がない時期なので、この期間は体調不良止むに止まれぬ事情遊びに行くなどで休む場合は欠勤になり、給与が減ってしまうことになります。

また、有給であれば休む理由を説明する必要もないですが、欠勤の場合には説明を求められた場合にはちゃんと理由を言う必要があります。ここも有給と欠勤の違いですね。まぁ別に有給でも聞かれたら言いますが。

こんな感じですね。

LIGに入ってからしばらくたったある日
ぼく: 来月◯週目の月曜日なんですが、私用で休みたいです。

偉い人: なにするの?

ぼく: アイ◯ル◯スター◯ンデレラ◯ールズのライブで名古屋に行くんですよー。チケット手に入ってラッキーでした。今から楽しみです。ひつまぶしも食べたいです。いやー!楽しみだなー!

偉い人: へー、有給まだないから欠勤になっちゃうけどそれでもいいならいいよ。

ぼく: っしゃーー

累計の有給日数とその差

累計で何日分の有給がもらえるのか、その差はどれくらいあるのかまとめてみます。

累計有給日数

12年頑張って働くと、累計で200日の有給が得られることがわかりました(200日貯められるわけではないです! 消滅に注意!)。12年頑張ると累計で10ヶ月分給料をもらいながら休めるということですね。なんだかやる気が出てきました。また、意外なことに6年で転職したケースで累計有給日数がもっとも少ないという結果になりました。

累計有給日数の差

転職しなかった場合との有給日数の差を出してみました。僕は3年半ほどで転職したことになるので、グラフとしてはクリーム色のところに該当します。社会人生活12年目の時点では、今後LIGにずっといる場合に転職によって約30日分の有給がなくなってしまったということになります。

1日1万円だとすると30万円、1日2万円だとすると60万円分の権利が消失してしまうことがわかりました。

また、意外なことにもっとも差が少ないのは1年でやめてそこで頑張った場合でした。次の職場で長く働くつもりなら、合わない職場で無理して頑張るよりもさっさと見切りをつけて次の場所を探した方がお得だということがわかります。

次に、12年目の段階で転職しなかった場合と転職した場合で割合にして比べてみました。

12年間の累計有給日数の違い

ここで、12年目のみで比較してみると、6年後に転職した場合では約16%、逆に1年目で転職すると5%で済むという計算になります。転職しようか悩んでいるなら、長引けば長引くほどあまり良い結果にはならないということですね。

転職を繰り返す場合

転職を何度か繰り返すと、そのままある程度の期間を置いて定期的に転職する傾向があると思います(しらんけど)。そのとき、得られる有給はどうなるのでしょうか? 考えてみましょう。なお、6ヶ月経たずに転職を繰り返すのであれば、永久に有給はありません。

転職しまくると次の会社でちゃんと採用してもらえるのかとても疑問ですが、今回の計算では気にしません。この場合の有給なし期間、あり期間は以下のようになります。横軸は年数、縦軸がどのタイミングで転職したかを表しています。

転職のサイクルともらえる有給

こちらも、赤い期間は入社してから半年間の有給がない時期で、休むと欠勤となることもあり、その場合は給与が減ってしまうことになります。3年ごとに転職するとなると、1/6の期間が有給がない状態になります。急な病気や怪我が怖いですね。遊びに行きたいときも困ります。

累計の有給日数とその差

累計で何日分の有給がもらえるのか、その差はどれくらいあるのかまとめてみます。

累計有給日数

累計有給日数の差

12年間頑張った場合では、さっさと転職した方がいいという結論でしたが、定期的に転職を繰り返すとどうなるのでしょうか? 転職しない場合の約200日間に対し、1年ごとに転職した場合は120日と、その差は約80日となります。けっこうな量ですね……。

同様に、12年目の段階で転職しなかった場合と転職した場合で割合にして比べてみました。

12年間の累計有給日数の違い

結果としては、連続して転職し続けている人が使える有給は、転職までの期間が短ければ短いほど少なくなり、1年ごとに転職する場合は転職していない人の6割ほどしか有給がないということがわかりました。

また、定期的に転職を繰り返す場合は、なるべく長く在籍してから次に移った方がお得という結果が得られました。これって、1回のみの転職時と比べてまったく逆の傾向ですよね。

自由になりたい場合はフリーランス?

ここまで細かく有給休暇の日数を計算してきましたが、有給休暇でなくとももっとたくさん休みたいという人はフリーランスという道もあります。厳しい世界ですが、腕に自信があって縛られずに自由に働きたい人は、フリーランスになるのもありかもしれませんね。

フリーランスはフリーランスで大変なようですが……。

まとめ

パフォーマンスをあげるためにも有給は積極的に活用していきましょう。義務なので。そう、義務なので。

また、有給という観点から転職のタイミングを比較した結果以下のようになりました。

  • 1回だけ転職してそのあと長く働く場合にはできるだけ早く転職した方がお得
  • 定期的に転職する場合はなるべく長く在籍してから次に移った方がお得

とはいってもいざ転職すると、時には有給とかそんなのどうでもいいわっていう状況になることもあると思います。なので、どうせ一度きりの人生なので好きに生きればいいんじゃないかなーと思いました。

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エンジニアの濱口です。世界中どこに行ってもとりあえずご飯を食べていけるようになるには何ができたら手っ取り早いかな?と考えた結果エンジニアになってみました。将来は、エンジニアという枠からはみ出しつつ、世界中どこにいてもなんでもできるオールマイティーな人になりたい。 【担当プロジェクト】 doorというインフルエンサー向けマッチングサービスの開発をメインに、Web事業部の受託案件など幅広く活動中。 【できること】 インフラからバックエンド・フロントエンドまで幅広く。 【長期】 グロースハックやデザインもかじりつつイケてる技術を使ってイケてるサービスを作っていきたい。あと全曲フルコンしたい。

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