田中ラオウの絶対に絵がうまくなる人物イラスト講座 vol.2

田中ラオウの絶対に絵がうまくなる人物イラスト講座 vol.2

田中ラオウ

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うぬらこんにちは!
カリカチュアの帝王、田中ラオウ(@raoutanaka)です。

リア充は全然爆発しないが絵はうまくなれる

リア充爆発しろと叫ばれて久しい昨今、相変わらずリア充は爆発しませんね。やはり人々の願いというのは叶わないものなのでしょうか。相変わらず世界から戦争はなくならないし、貧困や食糧問題も解決していません。でも難しいことも諦めないことが重要かと思います。

絵は練習すれば必ずうまくなれますので、諦めずにトライしましょう。この記事がうぬの力になれるはずです。

老若の描き分け方

というわけで今回は「田中ラオウの絶対に絵がうまくなる人物イラスト講座」第2回目です。

テーマは老若の描き分け方。

うぬらは幼稚園児と小学生の顔を描き分けられますか? 中学生と大人の顔の描き分けはどうでしょう? 実は老若の描き分けは頭蓋骨(主に下顎骨)の発達度合いで描き分けることができます。

この基本を理解しないと、老若を描き分ける方法が顔と体の大きさのバランス調整だけになってしまい、子どもなのに大人っぽく見えてしまったり、徐々に体の大きさにインフレが起こったりしてしまいます。

そうならないためにこの記事を書いてますので、良ければ参考にしてみてください。前回の男女の描き分け方と併せてご理解いただければ老若男女の描き分けができるようになります。

顔の骨格の基本

試しに自分の頭蓋骨を引きずり出して机に置いて見ていただけると分かると思いますが、人間の頭蓋骨は上の歯より上の部分と、口を開け閉めするときに動く下の部分(下顎骨)で構成されています。

老若の描き分けで注目すべきは下の部分(下顎骨)です。
 
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これは赤ちゃん、小学生、成人の骨格のバランスを示した図です。年齢が上がるにつれて、上の部分に対して下顎骨が発達していっているのが分かると思います。

 
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そのバランスをイラストに当てはめるとこんな感じ。
パーツが全く同じでも、置く位置で赤ちゃんのように見えたり大人っぽく見えたりします。

これを説明するために、「子供はパーツを下に寄せる」といわれることがよくありますが、老若は輪郭を含めて描き分けることが重要ですので、顔の専門家の僕からすると少々説明不足のように感じます。今回はもう少し掘り下げていきましょう。

描き方例

子供らしい輪郭の具体例を見ていきましょう。

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下顎を極端に口の近くに寄せると、子どもらしさが出ます。

 
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年齢が上がるにつれて、徐々に口と顎の距離を離していきます。

 
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難しいパターン

では、面長で顎が長い子どもはどう描いたらいいでしょうか? 今までの説明だと口から顎までの距離を長くした時点で大人っぽく見えてしまうんじゃないか、と思われますよね。でもちゃんと先に説明した基本バランスに則った作画方法があります。
(※この記事を読み進める前に、ぜひ一度面長の小学生の絵を描いてみてください。この記事の続き読むと、面長だけど小学生らしい絵が描けるようになります)
 
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まずはよくある失敗例から。
面長の輪郭に対してパーツを下に寄せて描くだけだと、輪郭とのバランスが崩れますし、顎だけを長くするとやはり大人っぽくなってしまいます。

 
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いかがでしょう?なんだか小学生っぽく見えますよね。

注目すべきは顎の横幅です。右の図をご覧いただければ分かりやすいですが、顎は縦に短くするだけではなく、横幅を狭めることで子どもの未発達の骨格を表現します。
子どもは頭部を大きく描くというイメージを持つとうまくいきやすいです。

まとめ

今回の内容はいかがでしたか?
子どもは頭部が大きく、パーツが下に寄っている
というバランスがご理解いただけたでしょうか?

前回の記事同様、人物の顔を描くためにとても重要な知識ですのでぜひこれらを頭に入れて人物イラストにトライしてみてください。


「田中ラオウの絶対に絵がうまくなる人物イラスト講座」次回は痩せてる人と太っている人の描き分け方を解説します。
 
 
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うぬらこんにちは!画家の田中ラオウです。北海道造形デザイン専門学校(廃校)という伝説の学校出身です。【これ以上向上したくなければプライドが傷つかない場所にずっといればいい】という格言を戒めにして生きてます。夢は偉大な画家になってウイニングイレブンのオンライン対戦を夜通しやることです。あと自殺する若者を減らすことです。

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