うぬらこんにちは!
カリカチュアの帝王、田中ラオウ(@raoutanaka)です。
おばあちゃんから授かった色鉛筆
僕のおばあちゃんは北海道の恵庭(えにわ)と言うところに住んでいます。先日おばあちゃんの家に顔をだしたらこんなことを言われました。
おばあちゃん:これ、あなたが昔から使ってたやつだから、持っていきなさい
ラオウ:オッケーうぬ
そうして持たされたのがこちら↓
北星鉛筆株式会社 色えんぴつ36色セット
僕が小学生のころ、夏休みや冬休みなどの長い休みに入ると必ず、兄貴と一緒に、休み期間まるまるおばあちゃん家で過ごすというシステムが導入されていました。老人の家には子供の娯楽が少ないですから、兄貴とひたすら絵を描いて過ごしてたんですが、その時にひとりひとつずつ買い与えてもらったのがこの色鉛筆セットです。
もう25年ほど前になりますね。
このおばあちゃん家でひたすら絵を描いた日々が、のちに僕を絵のプロにさせたと言っても過言ではないので、この色鉛筆セットにはとても親しみを感じています。
感慨深くなり、パッケージを眺めていたらメーカー名を見つけたので、どんな会社なのかネットで検索してみたところ、想像以上に素敵な会社で「ラオウの腕にふさわしき会社よ!」という感じで超感激したので今回は是非紹介させていただきたいと思います。
北星鉛筆株式会社
(画像:北星鉛筆株式会社ホームページより引用)
【鉛筆の精神】
「鉛筆は我が身を削って人の為になり真ん中に芯の通った人間形成に役立つ立派で恥ずかしくない職業だから、鉛筆のある限り、家業として続けるように」ー「経営理念」より
北星鉛筆株式会社は北海道にルーツを持つ鉛筆製造メーカーで、現在創業67年、上記は先々代から受け継がれている経営理念なのだそうです。
鉛筆って最高。としょっぱなから思える素敵な理念ですよね。
ホームページはコチラ↓
http://www.kitaboshi.co.jp/
活動内容
鉛筆販売
(画像:北星鉛筆株式会社ホームページより引用)
http://liginc.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/index.html
子どもの勉強をはじめ、事務仕事や絵画制作など、さまざまなシーンで使われている鉛筆。幅広い年齢層の、いろいろな用途に対応できるベーシックな製品が豊富に取り揃えてあります。また、鉛筆制作の際に出るおがくずを利用した、環境にやさしい粘土『もくねんさん』も人気があるようです。
子ども用の可愛いパッケージのものから、大人のための持ち方鉛筆まで、使う人への優しさを感じるラインナップです。
北星鉛筆さん一の大ヒット商品『大人の鉛筆』は今回の記事で使用感をレビューします。
鉛筆リサイクル
(画像:北星鉛筆株式会社ホームページより引用)
http://liginc.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/index.html
北星鉛筆さんの工場では短くなった鉛筆の供養を行なっているそうで、工場見学来館者限定で短くなった鉛筆(5cm以下)5本を持って行くと、オリジナル鉛筆1本と交換してくれるそうです。
毎年12月23日には供養祭も執り行われるそうで、鉛筆に対する愛をヒシヒシと感じますね。
正しい持ち方
(画像:北星鉛筆株式会社ホームページより引用)
http://liginc.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/index.html
北星鉛筆さんのウェブサイトでは鉛筆の正しい持ち方も丁寧に解説してくれています。
正しく鉛筆を持つことで、力のバランスもとれ、疲れにくくなることはもちろん、ペンだこも出来にくく、実は姿勢の良さにも関係しているそうですよ。
僕もこのページを読むまで、
こんな持ち方だった鉛筆が、
こんなに美しく持てるようになりました!
あれ、姿勢が良くなったせいか、なんだか肩も軽くなったし女性にもモテモテになったぞ。わーい。
ペンシルラボ
(画像:北星鉛筆株式会社ホームページより引用)
http://liginc.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/index.html
北星鉛筆さんでは、鉛筆の歴史や製造方法などを知ることができる豊富な資料が揃えてあり、工場見学などもすることができる【東京ペンシルラボ】が設置されています。
木のねんど『もくねんさん』、同じく木彩画絵の具『ウッドペイント』によるワークショップなども開催されています。
休みの日は子連れで訪れてみるのも楽しいですね。
大人の鉛筆レビュー
(画像:北星鉛筆株式会社ホームページより引用)
http://www.kitaboshi.co.jp/product/post-20/
さて、それでは北星鉛筆さん一の大ヒット商品【大人の鉛筆】をレビューしたいと思います。
僕は職業柄、鉛筆を365日使いますので、使い心地にはちょっとうるさいです。特に芯の出来は作画スピードにも影響を与えるため、生半可なものは使いたくありません。大人の鉛筆が手元に届いた今も「大人のぉ〜?? おいおい、スケべな使い方する鉛筆ちゃうやろなぁ〜?」とか言って完全に斜に構えてます。
製品紹介
大人の鉛筆は普通の鉛筆と違って、芯をノックして出すシャープペンシルのような構造になっています。また軸の部分はアメリカ産インセンス・シダー材で作られているため、鉛筆と同様の「木」ならではのぬくもりを感じられます。
まずはパッケージを確認してみましょう。
天然素材のため、使い込むほど手に馴染むことと、特徴的な芯削りの使い方が簡単に解説されています。オモテ面の右下には2011年度日本文具大賞のデザイン部門で優秀賞を受賞した証となるマークが記されています。
パッケージを開くと、鉛筆が収まっていた台紙が蛇腹状に開き、北星鉛筆さんの鉛筆への想いが綴られています。日本の鉛筆の生産量が40年前の三分の一になっていることや、鉛筆を使用する方への感謝が書かれています。
こちらが大人の鉛筆本体と専用の芯削りです。シンプルでかっこいいですが、素朴さも感じられて可愛いくもある。いきなり添い寝したいくらい気に入りました。
芯削りはこのように差し込んで使います。
では描き心地を確かめてみます。
すごく滑りが良いと言うか、なめらかな描き心地です。
鉛筆用高級国産の2ミリ芯を採用しているとのことで、シャープペンとはちがう、太めの芯ならではの安定感を感じます。
すごいスムーズに描けます。鉛筆は、芯の粒子に不純物が混ざっていると、紙を引っ掻くような感触を感じたり、均一塗りのときにムラができやすくなります。
は! これは! おばあちゃん!
大人の鉛筆最高。
総評としては、今後はもう、「デッサン以外ではこの鉛筆しか使わなくても良い」と言えるほど気に入りました。
一番は芯の品質の良さです。個人的には年々、良いものを長く使いたいという意欲が高まっているので、軸の部分をずっと使えることも魅力です。
僕が子供の頃は、まだ大人の鉛筆が存在してませんでしたから、この鉛筆自体が僕をプロにさせたと言うのは過言中の過言ですが、北星鉛筆さんの精神がもしかしたら僕をプロまで押し上げてくれたのかもしれません。
でもそんな個人的な感情を抜きにしても、単純に品質的にめちゃめちゃオススメです。
http://www.kitaboshi.co.jp/product/post-48/
大いに我が身を削り、努力し、そして大きな夢を描き実現して下さい。北星鉛筆株式会社
小さな子供が使える鉛筆の開発からその供養まで、一貫して鉛筆に丁寧に関わり続ける姿勢は、まるで鉛筆を人生に見立てているかのようで、自社製品への愛をこれだけ感じさせる会社は久しぶりに見た気がします。
最後に、僕が北星鉛筆さんのウェブサイトの中で一番感動した社長さんのメッセージを紹介いたします。
私は、生きると言う事は、「その道のプロを目指す事」だと思っています。
その為に、「何を考えるかが大切です」
「何がしたいか、何が欲しいか、を判断する力が大切です」
そして、「考え続ける事が大切です」
なぜなら、「人間は考えた事しか実現できない」からです。
代表取締役社長 杉谷和俊
25年も前の色鉛筆なので、まだそれを作った会社が存在すること自体が嬉しいのに、こんな素敵な会社だったなんて。僕は北星鉛筆さんの理念通りになにかしらのプロになることができました。
北星鉛筆さん、おばあちゃん、ありがとう。長生きしてください。
そして一子相伝
そして僕がおばあちゃんからもらった北斗神ペン(色鉛筆)は、わが子に相伝されました。
田中ラオウ公式Webサイト 「The Artwork of Raou Tanaka」
田中ラオウ監修の似顔絵販売 「似顔絵制作ドットコム」