第11回
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【死ぬかと思った】運動不足の私が高知で「よさこい」を踊った結果

ぐっさん


【死ぬかと思った】運動不足の私が高知で「よさこい」を踊った結果

こんにちは。エディターのぐっさんです。
つい最近、高知県のチームの一員として、高知のよさこい祭りに参加してきました。

結論から言うと、10回ぐらい絶命しました。

正直、こんなにキツいと思わなかった。普段運動してない人間がやるもんじゃなかったです。では、実際何が私のライフを0にしたのか、ポイントを掘り下げていきたいと思います。

その1、そもそもチーム名が無茶振り

高知県の担当者からチーム名を通達されたとき、恐れおののいたのを覚えています。

「ぐっさんが所属するチーム名は『高知家カツオ人間よさこいポジティブDancers』です!」

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マジかよ。
なんだよそのハードルの上げ方。

 

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LIGのインターン生・岸波モンキーパンチが運営する個人ブログ「抱腹絶倒大爆笑ブログ」。このブログ名が私のなかで「ハードル上げすぎ」と話題なのですが、これと同じくらいの、「あらまぁ、無茶しちゃって……」感が否めませんでした。

だってさ、「抱腹絶倒大爆笑ブログ」に対峙したら、「面白いんだろ? 笑わせてみろよ」と思うのが世の常じゃないですか! 「ポジティブダンサーズ」に対峙したら、「ポジティブなんだろ? さあ、そのきらきらした瞳を見せてくれよ」と思うに決まってるじゃないですか!! なにそのハードル! 目なんて数年前から死んだきりだよ!!!!!!

その2、私のようなもんはお呼びでない振り付け

趣味で盆踊りをたしなんでいるワタクシ。
このお話をいただいたとき、高知県の担当者に「よさこい? ああ、普段盆踊りしまくってるのでヨユウですよ、YOYU-☆」と豪語しておりました。

本番2週間前、意気揚々と練習会場に向かった私を待っていたのは、

やだ、盆踊りと全然違う(震)

見たことがある方はご存知かと思いますが、よさこいは、かなりダイナミックな「ダンス」。あれですね、学生のころ、運動会とかでクラスの目立つ女子がはりきって先頭で踊ってたやつです。私のような地味かつ運動神経悪い文科系女子はお呼びでないやつですね。はい。

盆踊りの振りは最大7パターンの型の繰り返しと言われていますが、よさこいの場合、イントロだけで7動作を突破。なお、イントロ15秒分を覚えるのに費やした練習時間は、1時間でした。先の長さに絶望しましたよね、ええ。

 

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ちなみに、普段運動をしない人が手持ちの服で運動しようとすると、高確率で「近所のコンビニまでちょっと出てきた」みたいな格好になります。

その3、練習量の多さにより仕事が黒部ダム

もちろんそれだけ振りが難しいので、練習量も多いです。
ポジティブダンサーズの場合、初回の練習スタートが本番の3週間前で、そこからほぼ毎日2時間のレッスンをこなしていました。

しかも練習時間が平日の昼間に設定されていたりとかして、仕事がとどこおること黒部ダムの如し。※たくさんの水をせき止めてくれる日本一高いダム

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関係各位、誠に申し訳ございませんでした。

その4、高知の暑さをなめたらいかんぜよ

よさこい祭りは、「前夜祭」と2日間の「本祭」、最終日の「後夜祭・全国大会」を合わせた4日間で構成されています。

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なんとか踊りを覚えた私が高知入りしたのは、本祭前日の8月9日。
※「高知家」とは、2013年からはじまった高知県と高知県地産外商公社が行う高知県振興キャンペーンの名称。高知県をひとつの家族と見立てる。

空港に降り立ってまず感じたのは、なんといってもその「暑さ」です。

 

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よさこい期間中の天気は、なんと全日快晴。毎日、最高気温33度超えは当たり前。本祭2日目に至っては、最高気温が35.8度を突破しました。

なめるのは気温じゃなくて、高知の名産品「アイスクリン」だけにしておきましょう。

その5、参加チームのレベル高すぎる問題

我らポジティブダンサーズは単体で出場するわけではなく、四国銀行さんとの合同チームとして出場予定でした。

四国銀行は、過去63回中62回の出場経験を持つよさこい祭りの常連チームですが、これまではアレンジを大きく加えない「正調」の踊りを展開していました。

 

ところが今年は様子が違う。

 

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衣装も音楽も一新し、まったく新しいアレンジの四国銀行オリジナルよさこいが誕生したのです。

というのも、今年の四国銀行さんは「賞をとる」意気込みとのこと。行員のみなさんは、1ヶ月以上前から毎日のように業務終了後の練習を重ねていたそうです。

 

 

 

足を引っ張る予感しか……しない……。

 

 

その6、埼京線渋谷駅ホームからハチ公口までの距離を踊り進む!?

競演場・演舞場(以下、演舞場)の多くはパレード形式で、普通の道や商店街を踊りながら練り歩きます。

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その長さは、短いもので120mから長いもので1kmまであります。ボリュームゾーンは400m程度でしょうか。

「(遠すぎて)もはや別の駅と言っていいんじゃないか」と囁かれる、埼京線の渋谷駅ホーム。この埼京線ホームからハチ公口までの距離が、およそ440m。そう、よさこい祭りのいくつかの演舞場と同じぐらいの長さです。

よさこいを踊りながら、あの道を進むことを想像してみてください。

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いや恥ずかしいわ。

そういうことじゃなくてね。大変なんです。まっすぐ歩くのと違って。ただでさえ距離が長いのに、踊りながら歩くからよけいに長く感じる。

しかも、埼京線ホームからハチ公口には屋根があるし空調も効いていますが、演舞場にはありません。日焼け止めを何度塗り直したところで、「20〜30分の直射日光×5〜6ステージ」「大量の汗」を前に、ほぼ無と化します。

なお私は、なんとか踊ることはできたものの、550mの帯屋町演舞場、400mの万々演舞場、1kmの愛宕演舞場でそれぞれ2〜3回ほど絶命しました。

 

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帯屋町演舞場にて。この写真を見た知人からは「イキイキしてるね」と言われましたが、これは一度死んで宇宙に操られているときの顔です。

その7、踊っては灰になるの繰り返しで暇はゼロ

事前に配られた1日のスケジュールを見ると、「20~30分のステージを8回」と書いてあったので、「長く見積もっても踊る時間は4時間。それ以外の時間で取材も仕事もできるじゃーん」と思っていましたが、

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甘かったです。※顔ひどすぎる

炎天下で20〜30分間踊ったことってこれまでの人生でなかったんですけど、あれ、踊り終わったあと完全に思考停止するんですよね(個人差があります、きっと)。

 

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演舞が終わると、そこからチームのバスへ徒歩で移動します。この間、呼吸を整えることだけに意識を集中させているので、だいたい無心です。

 

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バスに到着すると、まず灰になります
移動して数分、ようやく人としての形を取り戻し始めたころ、「はい、降りてください〜〜」となります。次の演舞が始まるまでの待機の時間です。もうここからはいつ出番になるか分からないので、基本的に荷物はバスに置いていきます。

仕事をしている暇なんかありません。

 

Kurobe_Dam_01

そして黒部ダム。

そして、完全に心が折れた

1日目、7ステージをこなし(出番が押した関係で1ステージなくなった)完全に心が折れた私は、その日の夜、高知県の担当者にこんな交渉をしました。

「合間に仕事できると思ったけどできないし、取材もしてる暇がない。体力はほとんど限界だし、『よさこいを踊る』という経験はもう十分すぎるほどにしたから、明日も踊る必要性を感じないんです」

 

 

「私、明日踊らなくてもいいですか?」

「わかりました、考えます。でも、できたら最後まで踊ってほしい。絶対に感動するはずだから

次の日の朝、私は悩みながら、女子更衣室のある四国銀行本店へ向かいました。
そして、うーんうーんと言いながら「まぁ午前中だけなら……」と衣装に着替え、1演舞目、2演舞目をこなしました。

 

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「次の演舞場はテレビ中継も入るから、気合入れていこう!!」
「残り2ステージ! 美味い酒飲むぞ!!」

午前中の演舞が終わった後も、仲間たちは皆、無邪気にはしゃいでいました。

私は、「あと1回踊ったら……、あと1回……」とつぶやきながら、結局衣装を脱ぐことなく、最後のステージを迎えました。

 

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最終演舞の直前。円陣を組んで「せーのっ! ポジティブー!!!」。もうやけくそです。

生まれて初めて、人前で顔をぐしゃぐしゃにして泣いた

私の人生で、おそらくこの2日間以上に体力と精神力を消耗した日はないと思います。確実に自分の限界を超えました。

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そしてもうひとつ、人生で初めての経験がありました。

それは、最後のステージが終わったとき、周りにたくさん人がいるのに顔をぐしゃぐしゃにして泣いてしまったこと。

これまで私は、なにかのイベントが終わったときにみんなの前で涙を流す人を、ちょっと冷めた気持ちで見ていました(ごめんなさい)。でも今回初めて、彼らの気持ちが分かりました。

 

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もしかしたら彼らは、相当なプレッシャーと戦っていたのかもしれない。

私の場合、「最後までやり通す」ことがひとつのプレッシャーでした。これが達成され、解放されたとき、身体のなかが安心感と喜びに満たされて、気づいたら梅干しみたいな顔をして泣いていました

よさこいは出産だ。産むまではすごく苦しい。でも、産んだらすべてを忘れてしまう

厳しい審査の結果、四国銀行チームはなんと……、

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「審査員特別賞」を受賞! おめでとうございます!!

四国銀行さんのキャッチコピーが「Just like family!(家族のように)」なんですが、暑く熱い2日間を共に戦ったら大好きになってしまい、うっかりいとこぐらいにさせてもらったような気持ちでいます。今すぐ預金を四国銀行に預けたい。

 

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この歳になって新しく「仲間」なんてできないと思っていましたが、何度も練習で顔を合わせて、過酷な環境のなか一緒に踊ったポジティブダンサーズとは、家族のような絆が生まれました「高知家」のコンセプトにまんまとはまってしまった形です(笑)。

 

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もし、「来年もよさこいをやるか」と聞かれたら、「わからない」と答えると思います。でも、「やってよかったか」と聞かれたら、力強く「やってよかった」と答えます

 

tanoshikatta

苦しかった。でもそれ以上に、とてもとても楽しかった。
その気持ちは、出産と似ているのかもしれません(産んだことはないけれど)。産むまでは苦しむけれど、産んだら幸せな気持ちしか残らない。

私がやめると言ったとき、説得してくれた担当の横山さん、ありがとう。最後まで踊れて良かったです。

 

positive

というわけで! よさこいがすっかり大好きになってしまったので、今月27日、28日に東京・原宿で開催される、原宿表参道元氣祭り スーパーよさこい2016に、ポジティブダンサーズの仲間たちと遊びに行く予定です。

よさこいを見てみたい! と思った方は見に、踊ってみたいと思った方は入りたいチームを探しに、ぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょうか?

 

 

最後に大好きな一枚を貼っておきます。それでは!

okadasan

 

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