こんにちは、ライターの紳さんです。
時刻は朝の6時前。
せっかくの夏休みなので、普段なら絶対にやらないことをやってみようと思い、築地に来ました。
築地の場外市場です。
ここは、鮮魚や野菜などの各種小売店や卸業者の店が立ち並ぶ商業区画です。卵焼き屋さんなんかも有名で、朝早くから多くの観光客が訪れる場所でもあります。
また、朝の5時から開いている飲食店も多いんですね! なぜなら、市場の人は早朝から働いているため、朝ごはんを食べる需要があるからです。
この飲食店のメニューが美味しいという噂を聞きつけ、今回は「築地の美味しい朝ごはん」を食べてみたいと思います。
1人だと寂しいので、友人のたけべともこ氏に同行していただきます。
クラウドファンディングでお見合い相手を募集し、見事に意中の人と出会えたという珍しい経歴の女性です。
「朝ごはん食べに行こうぜ(撮影頼む)」って言ったら、快くOKしてくださいました。
近辺の道路では、輸送用のトラックや通称「ターレ」と呼ばれる小型の乗り物がビュンビュン行き交います。
常に渋滞気味なので、そこまでのスピードではないのですが、歩く時は注意が必要です。
申し訳程度に横断歩道はありますが、ここでは歩行者よりも乗り物が優先という、暗黙のルールがあります。
なぜなら、出荷が間に合わなくなってしまうからです。
市場の人にとって、朝のこの時間帯はもっとも忙しい時間。戦場なのです。
はっきり言って、好奇心で朝ごはんを食べにきている僕たちなんて、彼らからすれば邪魔者以外の何者でもないでしょうから、その辺りはきちんとわきまえる必要があると感じました。
でも、実際は同じ目的の人たちで溢れるわけですよ。これ、朝ごはんの行列。
午前6時でこんなに賑わう場所なんて築地ぐらいじゃないですか? みんな、どんだけ朝から飢えてるんだよ。
観光マップを持った外国人の方も多く、完全に観光地化しています。
そして、こんな状況でもターレは通ります。
ターレが通る瞬間は人の群れがギュッと押し寄せ、一時的に満員電車のような状態に。
子供連れで来ている家族もいらっしゃったのですが、ハッキリ言って危ないのでオススメしたくないです。午前10時を過ぎれば、出荷も落ち着くのでもっと安全に人の往来ができるようになると思います。
とりあえず、僕たちも目的を遂行するために並んでみました。
魚定食が有名な「かとう」さんです。
営業時間は5:00~13:30とのことで、朝食とランチ営業のみのようですね。
店員のお姉さんがとても気さくで、ハキハキと行列の整理をされていて感じが良かったです。
メニューはこんな感じ。なかなか高級、という印象です。
朝から新鮮な魚定食がいただけると考えれば安いものか?
6時50分に並んで、入店できたのが7時50分。ちょうど1時間待ちでした。
とりあえず、入店するなりビールを注文。夏休みですからね。あと、切り干し大根がお通しで出てきましたが、かなり美味しかったです。
料理を注文し、待つ事10分
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ドーン!!
金目鯛の煮付け定食(1,800円)です。
さらに土日祝日は、+700円でお刺身の盛り合わせも付けれるということで、そちらも注文しました。
味付けは濃くなく、ほっくりとした金目鯛の身によく合ってましたね。あと、目の周りのニュクニュクしている透明な部分がめっちゃ美味しかったです。
たけべさんは、「私と名前が似ているから…」という理由で「たかべの塩焼き定食(1,500円)」を注文。
僕も少しいただきましたが、身は柔らかく、淡白でスズキみたいな味でした。
朝からお刺身、煮付け、塩焼きと堪能することができて非常に満足です!
築地で朝ごはんを食べた全体的な感想としては、「異世界」という感じでしたね。
早朝から人並みに揉まれ、1時間並んで朝ごはんをいただくという体験が非現実的過ぎて。もう、とにかく頭の中がフワフワした状態でした(笑)
良い経験をしたと思います。
たけべさん、早朝から付きあってくれて本当にありがとう!
末長くお幸せに!
おまけ:築地移転問題について考える
今回、何も考えずに築地へやってきたわけですが、ここの魚河岸は今、移転問題という大きな課題を抱えています。
東京都は2020年の東京オリンピックに備えて、オリンピック選手村と都市部を繋ぐ重要な輸送道路である「環状2号線」の開通を目指しているのですが、どうしてもこの築地市場とぶつかってしまうため、「市場を豊洲に移転する」という計画を立てました。
しかし、築地市場で生活をする人達は混乱をしています。
豊洲に移設するコストもそうですし、新しく豊洲に魚市場をつくったとして、ここまで確立された築地のシステムを完璧に再現できるものか、心配しているようです。
後で気がついたのですが、この真夏にこれだけ鮮魚を扱っているのにも関わらず、ハエの一匹も飛んでないんですよね。 「築地ってすごい場所だ」と改めて思いました。
この環状2号線、当初は築地市場の下を通る予定だったのが、結局は「築地市場を更地にして開通」という案に決まったそうです。沿岸部だし、下を通すとなると、やはり工事が大変なんでしょうか?
また、単純に環状2号線の都合だけではなく、築地の建物の老朽化だとか、豊洲エリアの活性化、有効活用などについて考慮した上、このような結論が出ているようです。
現在は築地市場で働く方からの反発も大きく、移転の時期の見直しが要求されています。
ちょうど、新しく都知事に就任した小池百合子氏が今月の16日に移転問題を巡り、築地と豊洲を視察する予定とのことですが、どういった採決がなされるのでしょうね。
今後の展開に注目です。