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2016.07.28
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#3
ランボー 怒りのマーケティング

マーケターの仕事がなくなる!?会員登録数を262%アップさせた人工知能(AI)がすごい

すみー

こんにちは。マーケターのすみーです!

近年、「人工知能(AI)」という単語を耳にする機会が何かと多くなりました。人工知能の仕事の幅は、いまやWebサイトのアクセス解析や改善にも及んでいます。そして、その人工知能を利用することで、とある求人サイトの会員登録数が262%向上した(※)そうです。
※スマホ版トップページ経由

今回は、実際にAIアナリスト」を利用した株式会社学情の重友さんと、開発元である株式会社WACULのCEO大津さんにお話を伺いました!

AI(人工知能)の指示通り改修したら会員登録数が262%向上した事例

AIアナリストは、Google アナリティクスやサーチコンソールと連携するだけでサイト改善の提案を出してくれる人工知能です。
まずはAIアナリストを導入している株式会社学情の重友さんに、導入の経緯や実際の使用感、効果をお聞きしました。

重永さんアイコン 人物紹介:重友 理帆さん
株式会社学情 Web事業推進部所属。第二新卒・20代専門転職サイト「Re就活」のWebプロモーションによる集客・サイト改善などを担当。

広告だけの集客に限界を感じ、サイト改善にもコストを投入した

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− 御社で運営している求人サイト「Re就活」の改善に、人工知能であるAIアナリストを導入した理由は何でしょうか?

私のいるWeb事業推進部は、広告からサイト開発まで全体を見る部署で、もともとはWebプロモーションでの集客にかなり注力していました。しかし、それでは費用対効果の面で限界がありました。たくさん集客しようとすると、どうしてもCPAが高くなってしまって。そこで、広告運用の予算と工数を少し減らして、その分をサイトの改善にも充てることにしたんです。

最初はGoogleアナリティクスで分析して改善すべきポイントを探していましたが、やはり時間がかかってしまいPDCAを回すのが遅くなってしまう問題がありました。Googleアナリティクスの分厚い本を読みながらだったので……。また、うちの部署は人数が少ないので、人手が足りずに他の業務に支障が出てしまったんです。

その問題を解決するために、工数が少なく費用も安いアクセス解析ツールを探したところ、WACULさんのAIアナリストを見つけたので、導入させていただきました。

導入から改善施策の提案までが早いから、PDCAサイクルも早くなる

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▲ AIアナリストの実際の提案画面(提供:株式会社学情様)

 

− AIアナリストを導入してから改善提案が出るまでどのくらいの時間を要しましたか?

ツールを導入すること自体は1時間もかからず、あっという間でした。それからAIアナリストからの改善提案は1日で出てきて、WACULさんのアドバイザーの方から詳細なアドバイスが来たのが1週間くらいだったと記憶しています。

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▲2ステップで連携完了。エンジニアなどの工数を割かずに導入可能

− 早いですね。それからどの改善提案を実行して、どのくらい効果が得られましたか?

初回で5つの改善提案をいただきました。

  1. トップページでRe就活のサービスの強みを大きく見せる(ファーストビューの大規模改修)
  2. 就職・転職のノウハウコンテンツを大きく見せる(ページ下部表示からトップ右カラム表示へ)
  3. 就職・転職のノウハウコンテンツ内に、Re就活の強みを明記する(自然検索流入があったため)
  4. 適職診断コンテンツへの導線を強化する(会員登録が必要なコンテンツであるため)
  5. CVに繋がっていないページの導線を弱める

この中から開発予算と開発工数、そして伸び幅の見込みで優先度をつけました。結果、最も優先度が高いのは1のトップページのファーストビュー改善だということになり、アドバイザーさんと連絡を取りつつ改修案を実行しました。アドバイザーさんからは、ワイヤーでの指示やコピーに関するアドバイスまでいただけました。

その改修の結果、スマホ版サイトトップページからの新規会員登録数が262%向上しました。

Re就活はコンバージョン地点が2つあり、会員登録と求人への応募(エントリー)に設定しています。現在もその2軸で、それぞれ毎月5つずつくらい提案をいただいています。そのためPDCAを早く適切に回せるようになりました。「この施策でいいのかな?」という不安が無くなりましたね。

数値で改善幅が提示されるので、社内調整上の資料に使える

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− 改善のスピードが上がっているということですが、新しい施策を実行したいときにAIアナリストはどういう面で役立ちましたか?

一番大きいのは、改善幅がちゃんと数字で出ることです。これは社内調整上の資料で非常に使えました。

まず、AIアナリストの画面の “なぜ” というタブに改善根拠が示されます。例えば「Aページを辿ったユーザーはCV率が高いから改善した方が良い」というような内容です。そして “改善予測” というタブには、「Aページを辿ったユーザーのCV率」「Aページを辿らなかったユーザーのCV率」がそれぞれ数字で示されます。

これらの情報を使えば、1時間ほどで資料が作成できてしまうんですよ。AIアナリストを導入する前はGoogleアナリティクスでの分析から資料に落とし込むまで1〜2週間はかかっていましたから、かなりの時間短縮です。あとはアドバイザーさんのご意見を参考にして、資料と併せて社内での説得に用いました。明確なデータに基づいた提言だったので、稟議もスムーズに進みました。客観的な意見はかなり信用度が高いので。

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− 改修の前後を比較すると、かなり大きな差がありますね。

はい。他社の転職サイトでは求人導線を一番上に置くのが一般的なのですが、ファーストビューで求人導線がほとんど見えなくなる改修を提案されました。
Re就活は「第二新卒・既卒・20代専門のサイト」というハッキリとした特徴があるので、サイトの強みをトップページで大きく伝えると会員登録数が伸びるという分析結果が元になっています。

他社のサイトとUIが大きく変わるため若干勇気が必要でしたが、それでも改善幅が大きく見込めるとデータが出ているので思い切って実行したところ、結果がちゃんとついてきました。AIアナリストを導入するのは人を一人雇うより安価だし、確実な成果が生まれるので本当に助かっています。

− 大きな改修も、人工知能のデータとアドバイザーさんのサポートがあると実行に移しやすいでしょうね。いろいろお話くださり、ありがとうございました!

 

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一番やりたいのは、Webのデータから未来の予報をすること

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続いて、AIアナリストの開発者である大津さんに、開発の背景や今後の展望を伺いました。

大津さんアイコン 人物紹介:大津 裕史さん
株式会社WACUL CEO。2010年の設立以来Webサイトの改善コンサルティングを行っていたが、その業務を担う人工知能「AIアナリスト」を2015年にリリースした。

100%の力がある時の自分を機械にして、何千何万という企業に安価で使ってもらうのが一番良いと思った

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− 自らコンサルタントを行っていたのに、なぜAIアナリストを開発するに至ったのですか?

初めは副社長の大淵と一緒に5〜6人くらいでWebコンサルティングをやっていました。お客さんからはすごく依頼が来るんですけど、私たちの体はそれに対応するほど無くてですね……。仕事を受ける量を間違うと本当に深夜まで仕事をしなきゃいけない状態でした。でもお客さんからしたら、私たちがハードワークしているなかで生まれがちなミスのあるアウトプットが欲しいわけではないですから、できるだけ品質の高いコンサルティングサービスをたくさんのお客さんに提供できないかなとずーっと思ってたんですね。

そのなかで、「Googleアナリティクス入れてて、貯めてるデータもあるんだけど全然活かせてないです」という課題を持っているお客さんが多いと気がつきました。特に分析のプロも雇うお金も、外注するお金もないというような小さな規模の会社さんが多いんですよ。

 

− そうですよね。依頼する方もされる方も、金銭的・人的な余裕がないケースは多いかもしれません。

はい。分析の仕事って凄く地道で、私も当時は自分でGoogleアナリティクスを使っていました。でも、そんなに楽しくもないし、きつい。で、ミスが許されないじゃないですか。だから、100%力のあるときの私が機械になって、何千何万という会社に安価で使ってもらえたらそれが一番いいんじゃないかな、と。私も働かなくていいし。

 AIの信用が深まるまでは、「現場」の気持ちがわかる人間のアドバイザーが必要

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− 「AIアナリスト」は、人工知能が行う仕事とアドバイザーが行う仕事が分かれているようですが、何故AIと人間のどちらも利用したシステムにしたのですか?

元々は人工知能だけだったんですよ。「結果見ればわかるでしょ」と思ってたんですけど。でも、いきなり機械の言ってることをそのまま鵜呑みにして、「じゃあやってみよう!」というマーケティング担当者はなかなかいませんでした。

難しいというよりは、信用できないとか納得したいとかいう話が多かったんです。確かに私がお客さんの立場だったら、「人工知能がこう言ってるんで、このページこうしましょう」とか言われても、「う、うん……」となるし。どうしても習慣化するまでは機械が言ってることを現場の気持ちに立って翻訳したり補助したりしてサポートする人が必要なのかなと思って、今の形にしたんです。つまり安心感ですね。

 

− アドバイザーさんの対応がとても迅速だと聞いていますが、そういう背景があったんですね。

マーケターの皆さんの間でAI利用の習慣化が進めば、最終的には機械だけでも安心して触れる世界にしたいんですけどね。社内でシステムを作って仕事を減らしていけばアドバイザーは楽になりますが、どちらかというとやはり受け取ってくださるお客さんの反応を重視したいです。人とインターフェースがなくても理解していただいているようなシーンが見えてくると、「あ、この辺は人使わなくてもいいかな」って徐々に判断していけるのかなと思っています。

ただ、こうやってインタビューのなかでも人の話ばっかりしているくらい、やっぱり現場としてはその辺が重要なんですよね。まだまだ発展段階です。

サイトの「未来予測」が可能に。Webデータはすごいお宝になる

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− 7月から新機能がリリースされたと伺っています。

ざっくり言うと未来が予測できる機能です。「改善案の実行を全くせずにこのまま行くとこうなりますよ」という予測ですね。
それを見ることによりマーケターやWeb担当者は「このままだとまずい、改善しなきゃ目標通りいかないぞ」と思って、AIアナリストの提案とより向き合いやすくなるかな、と。

− なるほど。確かにこれより上に行かなくては、と思えますね。

しかもこの機能は、1ヶ月分のデータさえあれば最大1年分予測できます。1ヶ月分のデータで予測が可能なのは、AIアナリストが持っているデータを利用して対象のサイトと同じ分野のサイトをグループとして捉えることができるためです。

現在およそ4,000サイトあり、どんどん利用者は増えているので大体の分野のサイトはありますね。当然サイト名やクライアント名は使わない規約ですが、研究材料のデータサンプルとしては扱えるものもどんどん増えるので、精度は絶対上がっていきます。

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▲未来予測機能の画面例。CV数、訪問数、CVRの予測が可能。

− 今後AIアナリストに追加したい機能や展望を教えてください。

私が一番やりたいことはWebデータから未来を予報することなので、この新機能は先駆けです。Webのデータってすごく面白くて、消費者の行動もサービス提供者の行動も載ってて、かつスピードが迅速でないほど速い。世の中のデータのなかでマーケティングの未来を予測するのに一番適しているお宝だと思っています。我々は天気予報を当たり前のように受け入れてますけど、マーケティングにおける未来の予報ってまだまだ世の中にないじゃないですか。

人間の欲求や情熱があるところには、必ずあるタイミングで未来の予報が提供され始めるって思っています。天気もそうですよね。農作物を食べていかないと生きていけないので、みんな天気を気にしてるから今がある。あと金融もそうですよね。お金の動向の情報が売り買いされている。ギャンブルもそうですね、競馬とか。

私はマーケティングにおいても必ずそのタイミングが来ると思っていて、かつその時はWebデータがすごいお宝になると思います。だから、うちが向き合う機能に関してもそうですし、うちが提供したい方向性、っていうのは最近は特にそこに向いていますね。

− 経営にも直結する、非常に有益なデータになりそうですね。ありがとうございました!

人工知能がWebサイトを分析する「AIアナリスト」

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https://wacul-ai.com/

今回、ユーザーである重友さんと開発者である大津さんにお話を伺って、「Webデータ解析はマーケターの仕事ではなくなる」ということを実感しました。これからは数字面の分析だけではなく、もっとクリエイティブな方向でのマーケティングスキルを身につけなければいけないな、と思いました。

近年、人工知能に人間の仕事が奪われるというトピックスが豊富ですが、それを自分ごとに感じる良い機会になりました……! 機械と人間の仕事の在り方は、これからどんどん変わっていくのでしょうね。

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