こんにちは、カリカチュアアーティストの田中ラオウと申します。
まずはこちらをご覧ください。
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僕はこういう絵を描いています。
カリカチュアとは、顔の特徴を大げさに描く手法
上の絵は「カリカチュア」というスタイルの似顔絵です。
カリカチュアは元々ヨーロッパで描かれていた風刺画が語源です。人物の外見や内面の特徴を実際よりも大げさに描くことで、モデルとなる人物のひとがらをわかりやすく描き表した似顔絵のことを指します。
アメリカやヨーロッパではカリカチュアが似顔絵の主流のスタイルです。
誇張表現をせずに人物をそのままそっくりに描く技法はポートレートなどと呼ばれ、カリカチュアとは別物として広く認知されています。
最近では日本でも観光地やショッピングモールなどでカリカチュアの専門店を見かけることができるようになりました。
また、カリカチュアを生業とするカリカチュアアーティストも年々増加しており、毎年アメリカで行われるカリカチュアの世界大会では近年多くの日本人アーティストが好成績を修めています。
僕はその中でも特に技術と才能を兼ね備えていた好青年だったため、優勝し世界チャンピオンになることができました。
カリカチュア世界一。それは「帝王」だということ
僕は20歳の時にカリカチュアで世界一になろうと決意しました。
なぜなら世界一になれば世間からチヤホヤされて帝王のような暮らしができる、と考えたからです。
当時の僕にとって世界一という称号はあまりにも大きかったため、世界一になれば当然それに相応しい富と名声を得ることができて、筋肉もムキムキになれると思っていました。
なんといっても世界一ですから。
王様という立場はもしかすると実力が関係ない世襲での継承があるかもしれませんが、帝王は実力で認められた人物だけに付けられる称号だと思います。
つまり僕は帝王なんです。
筋肉も近いうちにムキムキになるんだと思います。
アインシュタイン
“Albert Einstein” 2015 Oil on canvas 530×530
ピアノマン
“Piano man” 2011 Marker & Colored pencil on paper 210×297
ペレ
“Pele” 2014 Marker & Colored pencil on paper 210×297
エイミー・ワインハウス
“Amy Winehouse” 2011 Marker & Colored pencil on paper 210×297
これらの作品は写真を元にして、アトリエで時間をかけて描くタイプの絵です。
「大げさな誇張をしていること」
「似ていること」
「立体として矛盾がないこと」
この3つを常に意識して作品制作をしています。
僕は特に誇張技術に特化したカリカチュアアーティストなのですが、この誇張技術というものをわかりやすく説明すると
目が大きい人の目を輪郭からはみ出させ、歯茎が出ている人は顔全体を歯茎にしてしまう、と言った技術のことです。
カリカチュア、それは帝王に相応しいアビリティ
僕はこの連載を通じて似顔絵とカリカチュアは違うものだ、という事を皆様にお伝えしていきたいです。
似顔絵=人の顔を似せて描いた絵。
カリカチュア=才能あふれるアーティスト又は実力と謙虚さを兼ね備えた帝王などが己のイマジネーションを爆発させながらクリエイティビティを紙に叩きつけ、見る人に畏怖と尊敬の念を抱かせつつ、一部の人に嫌われる感じの人物画。
今後は1人のモデルに対して似顔絵で描くとこう、カリカチュアで描くとこう、という実例なども織り交ぜながら、いかにカリカチュアがカッコよくて帝王に相応しいアビリティであるかということを皆様にお見せしたいです。
また、カリカチュアで培ったイラストレーションの技術を皆様にシェアさせて頂き、ご自身でイラストを描かれる方のお役に立てればと思っております。
注文サイトからもカリカチュアの作例がすこしだけ見られますので、もしご興味がある方は覗いてみてください。
この連載ではカリカチュアを描かれたら怒りそうな女性モデルの作画なんかも積極的にしていきたいと思っております。
なぜならば最近徐々に自分の中に、女性から叱責されたい、激しめになじられたい、という願望が芽生えてきたからです。
連載「それいけ!カリカチュア帝国」の今後にご期待ください。
ではおやすみなさい。
田中ラオウ website 「The Artwork of Raou Tanaka」
田中ラオウ監修 似顔絵販売 「似顔絵制作ドットコム」