「大地ってなんだ」衝撃の一言からはじまる物語。映画化も決まった『BLAME!』

「大地ってなんだ」衝撃の一言からはじまる物語。映画化も決まった『BLAME!』

ミノル・スアレス

ミノル・スアレス

こんにちは。外部ライターのミノル・スアレスです。

皆さんはSF超大作と言われたら何を思い浮かべますか? やはり『スターウォーズ』でしょうか? それとも『バックトゥザフューチャー』? もっと古いところだと『ブレードランナー』を挙げる方もいらっしゃるかもしれないですね。しかし、僕にとってそれは漫画『BLAME!』に他なりません。

というわけで本日は『BLAME!』について紹介させていただきます。

本日紹介する漫画・『BLAME!』

BLAME!(1) (アフタヌーンコミックス)

BLAME!(1) (アフタヌーンコミックス)

  • 著者弐瓶勉
  • 出版日1998/06/20
  • 商品ランキング44,138位
  • Kindle版1ページ
  • 出版社講談社

『BLAME!』は、1997年~2003年にかけて『アフタヌーン』で連載されていた漫画家・弐瓶勉先生のデビュー作です。最新作『シドニアの騎士』がアニメ化された影響で、弐瓶先生の名前は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。そしてこのたび『BALME!』も、劇場アニメ化されることが決定したのです! やった!

というわけで、今回は『BLAME!』の魅力について紹介させていただきます。

都市>惑星 という超ぶっ飛んだ世界観

『BLAME!』の最大の特徴は建築物にあります。主人公・霧衣の「大地ってなんだ」、「下だ 5000階層はな」というセリフからもわかるとおり、『BLAME!』の舞台は建築物が何層にも重なった階層都市で、底があるのかもわからない状況になっています。草や土なんかもありません。世界のほとんどを無機質なものが占めています。

この世界では、これを「都市」と呼んでいます。「都市」は「建設者」と呼ばれる自律したロボットによって建設されているのですが、長い年月を経て規模を把握できないほど巨大になってしまったようです。

作品の中では、直径が143,000kmの巨大な球形の空間なんかも出ててきます。これって木星とほぼ同じ直径なんです。どうやら、「都市」は地球はおろか太陽系の惑星をも飲み込んでしまう規模になっているようですね。

冒険物のワクワク感と主人公がチート武器で破壊しまくる爽快感

そもそも『BLAME!』の世界がなぜそんな状況になってしまったのかというと、「都市」の管理機構がある「ネットスフィア」という仮想空間と「基底現実」(要は現実世界)が断絶してしまったからなんです。その結果、「建設者」のコントロールがきかなくなり、作中の言葉を借りれば「都市が無作為に成長してしまった」ようです。

主人公が世界を正常な状態に戻すため、この無作為に成長した「都市」を旅するというのが『BLAME!』のメインストーリーです。この旅の道のりでは、謎の筒状の建物やら、クローンしかいない集落、800時間かかるエレベーターなどSFならではの奇想天外なものがたくさん出てきます。この無作為に成長した「都市」を探検するワクワク感はインディ・ジョーンズなどに通ずるものがあります。

さらに注目すべきは主人公が持っている武器です。これが強力なんてもんじゃないんです。敵を撃ち殺すだけでなく、後方の建築物まで破壊してしまう威力。あるときは、直線状に70キロの穴をあけたこともありました。最終奥義を毎回ぶっ放しているようなものです。その爽快感はこの上無しです。

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ミノル・スアレス
ミノル・スアレス 外部ライター 東京 / ミノル スアレス

会社員として働く傍ら、「知識とは何か」をテーマにした活動projectBoKを主宰。 『projectBoKオフィシャルサイト』  http://www.projectbok.com/ 『UNKNOWN PROVERB~名も無き人々の格言~』  http://www.unknownproverb.com/ 『蛇と太陽のダイアリー』  http://www.diaryss.com/ などを運営。

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