その意思決定からどんだけ時間経ってるの?LIG社長・吉原ゴウが語る「組織の在り方」

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ナッツ

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「権限がないのでできませんってアホじゃん」非常時に強い組織づくりが重要

組織のつくり方の中には二つあると思っていて。通常時の業務フローに対して強い組織と、非常時に強い組織。
通常時のフローが強い組織っていうのはマニュアル化が浸透されてる組織で、要は日々ルーチンで決められた業務がある組織。Aが来たらBを返しなさい、Bが来たらCを返しなさい、というルールを厳密に決めてあげて、効率化を図っていくと。その作業自体は新人だろうが誰でもできるように落とし込んである。

たとえばLAMPだったら、10人の宿泊予約が入ったら、その10人の朝食としてパンを何斤頼まないといけないみたいなのってルール化できるよね。これだけのお客さんが来たら、いつまでにパンを何斤発注しなきゃいけないかというのはルール化できて、誰でもできる。それは細かい計画を立てるとかの話ではなくて、仕組み化していって効率化しなきゃいけない側面。これは組織がベースとしてやらなければいけないこと。

だけどマニュアル化が進んでいくと、マニュアルにないことができない組織になっちゃうんだよね。マニュアルだったり計画にないことが起きると、まったく動けないという人材が育っていってしまう。これは非常時のフローに非常に弱い。

たとえば地震が起きました、停電になりました、ガラスが割れましたといった時に、LAMPのスタッフはどう動くべきなのか。災害時のマニュアルというのは必要なのかもしれないけど、大切なのはそうじゃなくて、「自分の身の安全をまず確保しなさい」「お客さんの身の安全を確保しなさい」ということ。それ以外はその場で自分たちで判断をして、最善の動きをしろと。

災害時に何が大切かと言ったら、自分の身のまず安全を守らなかったら、人の身の安全なんて守れないわけじゃん。だから自分の身は徹底的に守ると。それが確保されて、初めてお客さんのことを守れる。でもお客さんの身の安全まで考えられたら、ほかは別にどうでもいいっちゃどうでもいい。これはマニュアルじゃなくて心構えみたいなことだよね。

支配人じゃないから、権限がないから、お客さんを勝手に起こして避難誘導させる権限は僕にはないのでやりませんでした、ってアホじゃん。そうでしょ? マニュアル化しちゃって、権限の中で動いていくっていうのはそういうことなんだよ。寝てるお客さんを叩き起こして避難させてもいいみたいな権限なんか与えようがない。でもお客さんの身の安全を考えたら、叩き起こしてでも避難させなきゃいけないというのは明白で、それはアルバイトでもやらなきゃいけない。

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北海道生まれ、ナッツです。文章書いたり、写真撮ったり、撮られたりしています。好きな映画監督はウディ・アレン。がんばります。■ 個人ブログもやってます。

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