こんにちは。外部ライターのミノル・スアレスです。
皆さんはメールの誤送信をしてしまった経験はありませんか?
誤送信をしてしまうと、以下のような悪影響が考えられます。
例えば、
- アポイントの連絡を誤送信してしまった。
(ダメージは大きくないけれど、印象悪し!) - 企画書を誤送信してしまった。
(公開前の情報が含まれていたらダメージ大!!)
といったビジネス上の問題の引き金となるだけでなく、
- デートの誘いを誤送信してしまった。
(死にたい……)
というように、プライベートにおいても重大な問題を引き起こす恐れがあります。
どちらの場合でも、一歩間違えると人からの信用を失ってしまう可能性があるので、社会人であれば対策をしておきたい事柄かと思います。
今回はそんな「誤送信」をテーマに原因と対策をご紹介させていただきます。
誤送信の原因
メールの誤送信が起きる原因は大きく分けて2つあります。「宛先の設定ミス」と「添付ファイルの選択ミス」です。
1. 「宛先の設定ミス」とは
「宛先の設定ミス」は、誤って関係のない人のアドレスを宛先に入れて送ってしまうというものです。特に、メーラーのオートコンプリート機能を使っている人に起きやすいミスだと言われています。
オートコンプリート機能とは、宛先に任意のアルファベット、例えば「a」を入力すると、過去に送信した「a」からはじまるアドレスが一覧で表示される機能のことです。
- 例
-
andersen@***.co.jp
anderson@***.com
anderton@***.jp
頭文字が同じアドレスが表示されるわけですから、中には非常に似ているアドレスがあるかもしれません。アドレスの見間違いによってメールの誤送信が起きやすいと言われています。
2. 「添付ファイルの選択ミス」とは
「添付ファイルの選択ミス」は、送信するファイルを間違えて送ってしまうというものです。このようなミスは、PC内のファイルが整理できていない人に起きやすいと言われています。
メールにファイルを添付するときは、デスクトップやマイドキュメントからファイルを指定することが多いかと思います。ファイルが整理されていない場合、このときに大量のファイルが表示されるため、その中から該当するファイルを探し出さないといけません。
同じような名前のファイルがあった場合に、見間違えてしまい関係のないファイルを添付してしまう恐れがあります。そのため、ファイルが整理できていない人は「添付ファイルの選択ミス」を起こしやすいと言われています。
「宛先の設定ミス」の対策とは
情報セキュリティ業界には、「宛先の設定ミスを防ぐためにオートコンプリート機能は使うべきではない」と主張する人もいます。
「フリーWi-Fiは本当に危険?もっと気軽に使いこなすために知っておきたいこと」でもお話させていただいた通り、私はこのような「危ないから使うな」という考え方には一切賛同できません。
オートコンプリート機能を使わない場合、以下の方法で打ち込みが必要になるからです。
- 電話帳から選択して入力
電話帳も似たような名前の人が並ぶ可能性があるため、誤送信の原因にならないとは限りません。また、その場合、日常的に電話帳をメンテナンスする必要がありますが、これは口で言うほど簡単なことではなく、非常に手間がかかります。 - その都度、アドレスを手入力
メールアドレスの入力ミスをしても、違う人のアドレスになっていたという可能性は非常に低いため、誤送信には繋がらないかもしれません。しかし、やはりメールを送るたびにいちいち手間がかかってしまいます。
そのため、オートコンプリート機能のような非常に便利なものを使わない、時代に逆行する面倒なやり方をするのが適切な対策だとは、私には思えません。
私がおすすめする「宛先の設定ミス」の対策は、
- オートコンプリート機能を利用する際は、候補がひとつになるまで手入力をする
もしくは
- 過去のメールに返信するかたちで送信メールを作成する
という方法です。
対策1. オートコンプリート機能を利用する際は、候補がひとつになるまで手入力をする
オートコンプリート機能を使うと、「宛先の設定ミス」が起きやすくなるというのは事実でしょう。オートコンプリート機能は似たようなアドレスが並ぶだけでなく、大抵は文字が小さいので、見間違いが起こりやすくなっています。
しかし私は、根本的な問題はオートコンプリート機能そのものではなく、一覧からアドレスを選択するというプロセスにあると考えています。一覧から選択するからミスがおきるわけで、候補がひとつになるまで文字列を入力すれば、オートコンプリート機能を禁止にしなくてもリスクを回避できます。
先ほどあげた例ですと、仮にあなたがandertonさんにメールを送りたいとしても、宛先に「a」と入力するだけでは候補が複数表示されてしまいます。
- 例
-
andersen@***.co.jp
anderson@***.com
anderton@***.jp
では、「andert」まで入力したらどうでしょうか。宛先はひとつに絞り込まれますので、選択ミスは起き得ません。
もちろん「a」とだけ入力するよりは多少面倒かもしれませんが、アドレス帳をメンテナンスしたり、都度アドレスを手入力したりする労力と比べたら、微々たるものではないでしょうか。
対策2. 過去のメールに返信するかたちで送信メールを作成する
どうしても「オートコンプリート機能は使いたくない」という方には、過去に相手から受け取ったメールに返信するかたちで送信メールを作成するという方法をおすすめします。
この場合、過去のメールから引用される件名や本文を消すという手間が発生しますが、アドレスを設定するというプロセス自体が存在しないため、誤送信は非常に起きにくいといえます。