「ベンチャーの苦しみを内側から見てきたから」新しい産業をつくろうとしている人たちを支援したい
スローガンが重要視していることは「ユーザーの感情に訴えかけ、かつ関係性を組み立てること」だそうです。そのためには「デザイナーの働きが鍵になる」と岩立氏は話します。
- 岩立
- デザイナーという職種の1人当たりがデザインする対象物は、もう少し幅が出てくるのかなと思っていて。だからWebも紙もやりますし、導線とか、実際に目に見えないものをやりますね。
- どんどん幅広く手掛けていくような人材として、デザイナーに求められる能力が移り変わっていくんじゃないかなとは思っています。何か問題があるものに対して解決のための提案、さらにそこから踏み込んで、実際のアウトプットまでがデザイナーの職業だと思っているので。
- それに、そういうことがデザインのもとだと思っています。
そのためスローガンでは、何か1つに特化した働き方よりも、広い視点をもってアウトプットできる人材が求められます。
- 岩立
- デザインに関連する仕事は社内で内製しているので、デザイナーの仕事の枠というのはなくて、どんなことでもチャレンジできます。それに、デザイナーとエンジニアのコミュニケーション量がすごく多い会社なので、デザインができて、エンジニアリングも得意だという人は合うと思いますね。
- 植川
- Goodfindという、明確な価値観をもったメディアを運営しているということがおもしろいところで。Goodfindというフィールドの上にやれることは非常にいっぱいあるんです。Goodfindをどう設計するのか、どういう空間にするか、どうしたらユーザーが気持ちよく使ってくれるのか、とか。
- いろいろ考えるとWebや紙媒体だけではなく、映像をつくることもできるんです。とにかくいろんなメディアに挑戦できるということが、おもしろいところですね。
では、今後スローガンはどこを目指していくのでしょうか。最後に今後の展望をお聞きしました。
- 植川
- スローガンが創業した当初から掲げている“新しい産業をつくろうとしている人たちを支援し、新事業や個人のキャリア選択を成功させたい”という想いが変わることはありません。10年前だと「ベンチャーで働きます」といったら「もう、馬鹿か」みたいな感じでしたよね。でも、最近は少しずつそうでもなくなってきているので、ベンチャー企業にとって採用はむずかしいことではなくなってきているんです。なので、採用だけ支援するのではなく、直接的に企業の成長を支援できるサービスを目指しています。
- そのビジョンに関連して、ベンチャーキャピタルみたいに、自社の資金を投じて人を支援する産業創出事業『SLOGAN COENT』を2015年5月からスタートさせました。お金を自社から投じる仕事を少しずつしていまして。いずれにしてもベンチャーの苦しみを内側から見てきたので、これまで得てきたものを投資先に生かせるといいですね。
- 投資先の企業の事業の成功により深く関わって、長く関係を築き続けることができたらと思っています。
「人材×IT」の領域でスローガンが提供するサービスは、人材が輝ける適所を見出し、新しいキャリアの選択肢をユーザーに提供するでしょう。そして、ユーザーは知らなかった自分の可能性の幅を知ることで、選択に悩みます。
しかし、悩み抜いた分だけ、自分のキャリアに責任をもてるはずです。1人でも多くの人材が、自分のフィールドで活躍する日が来ることを願います。