こんにちは、ライターのコーイチです。
今回は、WEBサービスのマスコットキャラクターたちを調べてみました。その中から、個人的に注目する9つのサービスと活用事例を厳選して紹介します。
メディアプロモーションの一つの手法として「キャラクター」に注目されている方や、単純にWEBサービスのキャラクターが気になる方などへ。ちょっとボリュームが多めの記事ですが、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
WEBサービスのマスコットキャラクター活用事例 9選
ボケイヌとタイヤマン博士
「写真で一言ボケる」ことに特化したWebサービス「ボケて」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
ボケイヌ
- 紹介
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- タイヤマン博士が10年の月日をかけて開発したボケ収集用イヌ型ロボット
- 開発費が途中でなくなったため、表情が固いのが特徴。「博士に少しずつ改良をされることで、ゆくゆくは笑えるようになるかもしれない」とのこと
- 目、耳、鼻を駆使して、世界中の面白いことを探している。発見すると博士に電波で飛ばし、ダイレクトに伝えることができる
- アンテナによって自分よりも小さいものとコミュニケーションすることも可能
- 年齢:7歳(2014年2月現在)
- 誕生日:2007年12月26日
- 身長:40cm
- 体重:10kg
タイヤマン博士
- 紹介
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- タイヤが頭にハマったマッドサイエンティスト
- 政府から研究資金を得て、古今東西のあらゆる笑いを調査する仕事をしていたが、あまりの研究成果のなさに出資を打ち切られる。その後、秘密裏に開発していた「ボケイヌ」を使って、世界中の笑いを集めることを個人的に行っている
- 極度の閉所好きから、顔にタイヤをはめて生活している
- 頭のアンテナで「ボケイヌ」と交信できる。アンテナは脳内シナプスにダイレクトに繋がっているため、何か面白いことがあると直接見ることができる
- 年齢:32歳(2014年2月現在)
- 誕生日:1981年12月25日
- 身長:150cm
- 体重:45kg
キャラクター活用状況
ユーザーと「笑い」を介して繋がるサービスであるだけに、見事なまでに面白いキャラクター設定ですね。
- 開発費が途中でなくなったため、表情が固いのが特徴
- 極度の閉所好きから、顔にタイヤをはめて生活している
などなど。どうしても「ツッコミ」を入れたくなってしまうポイントが巧みに盛り込まれています。
キャラクター年表
2009年 | サービスリリース期。ボケイヌとタイヤマン博士が登場 |
2012年 | スマートフォン向けアプリリリース。キャラクターバリエーションが増加 |
2013年末 | 新キャラの「ボケネコ」登場 |
アプリリリースが一つの転機になったようです。当初は緩めの線画で描かれていたキャラクターたちが、そのバリエーションを徐々に増やしていくことになります。
最近では新キャラの「ボケネコ」も登場するなど、キャラクターの活用にとても積極的な印象です。
新キャラ「ボケネコ」
- 紹介
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- タイヤマン博士の近所に住み着いた三毛猫で、博士がネコ用スーツを着せている
- ネコ型ロボットではなくただのネコだが、ボケイヌと同様の機能をスーツで実現されている。「癒し系の心温まる面白いものを探させるために、博士によりスーツを着させられた」とのこと
- スーツに取り付けられたアンテナからの電波によって、自分よりも小さい生き物とコミュニケーションを取ることができる。そのため、補食活動に支障が生じてしまっており、博士からキャットフードをもらうべく、やむなく仕事をこなして生活している
- 年齢:7歳(2014年2月現在)
- 誕生日:2007年12月27日
- 身長:20cm
- 体重:4kg
「第17回文化庁メディア芸術祭」にてエンターテインメント部門の審査委員会推薦作品にも選ばれたサービスだけに、今後のキャラクター展開にもさらに注目できそうですね。
すくーにゃ
オンラインで無料授業を受けられるWEBキャンパス「schoo(スクー)」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
- 紹介
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- もっと楽しい学校にするために校舎を作りつづけている「工事猫」
- 性別:男性(オス)
- 年齢:3歳(2012年11月時点)
- 趣味:ボーリング
- 好きなもの:ショベル
- 口癖:語尾に「にゃ」がつく
キャラクター活用状況
元々はWEBサイトの工事中ページに出現する猫キャラだったようです。
キャラクター年表(Facebookページの投稿より)
2011/12/21 | ベータ版リリース |
2011/12/22 | サイトに隠れているので探してみては!?と、その存在に言及 |
2011/12/24 | キャラクター命名のユーザーアンケート開始 |
2012/01/02 | 投票の結果「すくーにゃ」と命名されたことを発表 |
2012/11/01 | 語尾に「にゃ」がつく投稿が本格的に開始。以降は「すくーにゃ」自身によるものと思われる投稿がメインに |
ベータ版リリースの翌日にはユーザーを巻き込んだ展開を開始している点からも、キャラクターを意識的に活用している印象です。「すくーにゃが頑張ってとったノートを特別に大公開するにゃ!」と過去授業レポートを紹介するなど、様々な役割を担っています。
なお、「すくーにゃ」は子供が2人いるお父さんとのことです。そんな背景を知った上で、サイトのあちこちに登場する熱心な働きぶりを見ると涙腺が…。
存在しないURLを打ち込んでしまったときなんて「お探しのページは見つかりませんでした」と、猫らしく「ごめん寝」ポーズまで披露してくれますしね。
いえってぃ君
希望条件に合った物件を探してくれるお部屋探されサイト「ietty(イエッティ)」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
- 紹介
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- 性別:男性
- 身長:210cm
- 体重:330kg
- 出身:アラスカ
- 家に関することなら何でも知っている
- 温厚な性格で動きはスロー
- あまり空気を読めないのが玉に瑕
- 好きな食べ物は「サーモン」
キャラクター活用状況
「あまり空気が読めない」との設定が効いているのか、SNSの投稿内容も個性があって面白いですね。色々な豆知識なども積極的に配信しています。
ただ、面白いだけではなく、登録ユーザーへ最初にコンタクトし、希望条件などを聞き出す重要な役割も担っています。
現在、「ietty」のサービス対応エリアは東京都内のみとのことですが、今後は全国エリア展開やスマホ対応なども見据えているようです。
いえってぃ君のさらなる活躍を期待できそうですね。
ケロ
Web上でお店のチラシを検索して閲覧できる「Shufoo(シュフー)」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
- 紹介
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- チラシで紙ヒコーキを作るのが大好きで、ポストにチラシが届くのをいつも楽しみにしている
- とっても甘えん坊だが、一瞬だけ表示されるローディング画面にも出現してくれる熱心な働きぶり
- 「ケロママ」「ケロパパ」とケロファミリーを構成
- ご近所さんとしてケロママの友人「ケロミ」「ケロヨ」、親戚として「ケロママ妹」「ケロのいとこ」も登場
キャラクター活用状況
キャラクター紹介ページがしっかりと用意されています。
PCおよびスマートフォン用壁紙プレゼントや「ケロケロ大連鎖」というゲームアプリなど、各コンテンツ内において積極的にキャラクターたちが登場し、親しみやすいイメージを与えてくれています。
なお、 「ケロママ」と「ケロママ妹」はとてもよく似ているのでお困りの方も多いかもしれません。そこで、耳寄りな情報をお伝えします。
ご覧の通り「まつげの本数が2本の方がケロママで、3本の方がケロママ妹」です。そして、ケロママは黄色いボーダーを着ていますが、ケロママ妹はピンクのボーダーを着ています。
これでもう街中で出会ったときにも安心ですね。
ミイルちゃん
料理・食事の写真を投稿するソーシャルサービス「ミイル」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
- 紹介
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- 性別:女性
- おいしいものが大好きな食いしん坊さん
- 口癖:語尾に「〜ミル」
- 好きな食べ物:チョコレート
- Twitterでユーザーと交流するときには語尾に「ヽ(•̀ω•́ )ゝ✧」という絵文字をよく使用
キャラクター活用状況
キャラクター紹介ページがあります。「ミイルちゃん」の姉として「ミイル姉」の存在も明らかにされていますね。
また、オフィシャルブログ上でイラスト記事も連載されており、「ミイル家」の動向が随時更新されています。
例えば「【マンガdeミイル】全員そろったところで♪『ミイル家自己紹介!』の巻」では、長男の「ミイルくん」、長女の「ミイル姉」、「ミイル父」、「ミイル母」が登場します。なぜか「ミイル母」だけが人間であるあたりが素敵です。 記事中でも「まだまだ謎の多いミイル一家です」と紹介されています。
謎といえば「ミイルくん」と「ミイルちゃん」の2人が存在しているのも謎ではあります。2人の関係がどのように明かされていくのか。気になるところです。
トリッペン
みんなで旅をつくるソーシャル旅行サービス 「trippiece(トリッピース)」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
- 紹介
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- 運営会社であるtrippieceのCEO 石田氏にスカウトされ、広報担当として参加
- トリペン王国の王子様
- 飛べるペンギン(フライングペンギン)で、ペンギンの中では最大種
- 年齢:14歳(2013年4月12日時点)
- 誕生日:1997年12月12日
- 身長:150cm
- 体重:45kg
- 普段は英語を話す。日本語は日本語能力試験2級レベル(石田氏とSkypeで練習中)
- 口癖:語尾に「ぺん」がつく
キャラクター活用状況
本格的なサービス展開を開始した2011年8月から1年半強が過ぎた2013年4月12日、オフィシャルブログの記事にて石田氏より初めて紹介されています。
トリッペンとの出会いにまつわるストーリーも用意されています。
「石田氏は高校2年のときに部活もやめ、やさぐれていた」「実家近くにある多摩川で釣りをして「全然釣れないな」と思っていたら強い引き。それがトリッペンだった」、そんな気になる出だしで始まっています。
なお、記事中には「彼のfacebookアカウントは後日公開します」とありますが、私の方で調べた限りでは見つかりませんでした。
もし、まだのようでしたら、ぜひ開設してほしいですね。
ジモティーくん
自分の地元で不用品などを取引できる無料フリマサイト「ジモティー」のマスコットキャラクター
キャラクター紹介
- 紹介
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- 謎の生き物
- 住所:東京都渋谷区
- 特徴:常に横を向いている
キャラクター活用状況
スタッフブログにおいてShadeで3Dに起こされたり、「謎の生き物ジモティー君」と紹介されていたりします。
カレンダー壁紙としても登場し、無料配布されていたようです。
謎の生き物なのに上記のプロフィールページにおいて「身分証認証マーク」が付与されているあたりがさらに謎で素敵です。
運転免許証とかパスポートとか保険証を一応保有してはいるようですね。
るみたん
インドア系ライフスタイルメディア「roomie(ルーミー)」のキャラクター
メディアクリエーターハイロック氏が生みの親。
FacebookやTwitterで新着記事の紹介をしたり、キュレーターとしてホテルの取材もしています。
語尾に「るみー」を付けるのが口癖。月間500万PV達成記念としてオリジナルポロシャツになったり、3Dプリンターでカレッジリングにもなっています。
ゼゼヒヒ
インターネット国民投票サービス「ゼゼヒヒ」のマスコットキャラクター
最後にご紹介するのは、まだまだ公開されている情報が少ないですが、今後の活躍に期待したいインパクトのあるキャラクター「ゼゼヒヒ」です(サイトの左上に顔を出しています)。
漫画家のおかざき真里氏が描き下ろしたものだそうです。
なお、同サービスは津田大介氏が代表を務めるネオローグが運営しており、第17回文化庁メディア芸術祭においてエンターテインメント部門の新人賞を受賞しています。
こちらも今後の活用手法に注目です。
まとめ
今回は、WEBサービスを「マスコットキャラクター」という切り口で考察してみました。
個人的には、いじりどころのあるキャラクターにどうしても愛着を感じてしまうようです。いじりどころが見つけやすいこともあってか、設定が細部までなされているキャラクターの方が目につきやすいのかもしれません。ただ、設定が漠然としているからこそ、いじりたくなってしまうキャラクターもいましたので、一概には言えない奥深さがありますね。
いずれにしろ、ユーザーがサービスや運営会社側を「いじる」という行為までをも可能にしてくれるマスコットキャラクターたちの懐の深さには恐れ入ります。
キャラクターを生み出すのは運営会社側ですが、それを育てるのはユーザーだといいます。そして、キャラクターがユーザーの手によって成長していく中で、サービス自体のブラッシュアップも進み、ユーザーの利便性向上へと再び還元されていくのではないかと思います。
メディア運用に関わる方はもちろん、サービス利用者側の方も、WEBサービスのマスコットキャラクターに引続き、目を向けていきましょう!