沖縄の桜は2月に終わりました、沖縄在住ライターのmiya-nee(ミヤネエ)です。
以前LIGブログの中で紹介されていたピクトグラムに大変興味をそそられ、そのデザインとアイディアを競うイベント『PICTATHON』に参加してきました!
ちなみに、ピクトグラムについて復習しておくと、下図のようになります。
このように、誰にでも一目で把握できるような、単純明快に視覚化されたグラフィックデザインがピクトグラムです。
言語を使用せず、単色や省スペースで表現ができるピクトグラムは、非言語コミュニケーションの鍵ともなっています。
それでは、イベントのレポートをさせていただきます。
PICTATHON(ピクタソン)とは
「PICTATHON(ピクタソン)」とは、「ピクトグラム」と「ハッカソン」を掛け合わせた造語。ここで「ハッカソン」とは、エンジニアたちがアイデアと、プログラミングのスキルを競う場です。つまり、参加者がお題に沿ってピクトグラムを制作するスキルを競い合うイベントということになります。
第3回となる今回の大会の審査員はこちらの2名で、ともにピクトグラムの第一人者たち。
- 櫻田潤さん
- カズワタベ(@kazzwatabe)さん
…の予定でしたが、イベントの数日前にカズワタベさんが足を骨折。止む無く不参加となり、
- 太刀川英輔さん
さんがお見えになりました。
PICTATHON(ピクタソン)に実際に行ってきました
2013年7月27日に第1回が開催され、今回で第3回目となるPICTATHON(ピクタソン)。参加者の24名は、グラフィックデザイナーさんが多数で、他に大学院生やマーケティング関連の方がいらっしゃるなど、業種は様々でした。
まず最初に、ピクトグラムの概論的な説明があり、モチーフや概念を意味から深堀りする、単純さ・明快さは遠くから見てチェックするなどのポイントを教えていただきました。また、この大会では手描きで大きく描く、プレゼンは行わず、完成したピクトグラムだけで審査する、というルール説明などがありました。
まずは練習問題にチャレンジ!
お題に沿っていくつものアイデアをラフスケッチし、そこから1つだけ選択してA4用紙に手描きで清書します。各テーマ(お題)には制限時間が設けられ、アイデア出しから清書までの時間配分も重要な要素となります。
今回のお題は電源で、制限時間は20分です。
[制作されたピクトグラム]
こちらは審査員が選んだ作品です。「コンセプトを練りすぎると単純化されません。電流でもなく、電気でもなく、お題は電源。コンセントがお題を簡潔にわかりやすく表現してますね。」と仰っていました。
ここからは2チームに分かれ、1チーム12名ずつでチャレンジ。一人で3作品を制作し、デザインの統一感も含めて審査され、審査員に選ばれた上位2名が決勝進出となります。
予選Aブロック
こちらのお題は「和食、イタリアン、フレンチ」で、制限時間は50分でした。
[制作されたピクトグラム]
[審査員に選ばれた決勝進出2名の作品]
決勝進出者の作品では、和食・イタリアン・フレンチを連続したイメージで表現したピクトグラムが多く、飲み物まで対比させた統一感や、アイコンの完成度の高さが評価されました。
予選Bブロック
こちらのお題は「燃えるごみ、燃やさないゴミ、資源ゴミ」で、所要時間は50分でした。
[制作されたピクトグラム]
[審査員に選ばれた決勝進出2名の作品]
簡潔でいて瞬時に理解できる構成と、手書きとは思えない緻密さや、精度の高さを目の当たりにしました。素晴らしい!
敗者復活戦
惜しくも一度は敗れた20名が決勝進出を賭けた敗者復活戦です。お題はチャットアプリで、所要時間は50分でした。
1名だけが選出されるため、我こそは!との想いがぶつかる熱い接戦でした。
[制作されたピクトグラム]
[審査員に選ばれた決勝進出の作品]
「チャット=会話」をアプリ的な吹き出しで表現したできそうでできない作品。20人の中から勝ち抜いたのもうなずけます。
決勝戦
決勝戦のテーマは「コピー、ペースト、カット」。決勝戦のみ、ここまで手書きだった作品をAdobe Illustratorにて制作します。決勝進出5名の真剣な表情に胸を打たれました。
各作品共に左から「コピー、ペースト、カット」の順にイラストが並んでいます。
最後は制作者以外の全参加者も投票します。約10分間の沈黙と共に投票が終了しました。
いよいよ、結果発表!
PICTATHONでは上位3名が入賞となり豪華賞品を手にすることができます。
それでは、入賞者の作品を見ていきましょう。
審査員特別賞:藤下了慈さん
審査員特別賞:猪瀬まな美さん
優勝:北村崇さん
審査員から「秀逸なデザイン」と絶賛され、圧倒的な票数で選ばれた作品。優勝賞品はなんと、iPad mini Retina(WiFiモデル/16GB)です。
約5時間に渡るピクトグラム制作の戦いはこうして幕を閉じました。
まとめ
ピクトグラムの世界観、いかがでしたか。仕事とはひと味違ったアイディアやデザインに脳が活性化された、なんて声もありました。
今後は企業の社員教育向けに、Pictathonをアレンジした「Pictathon for Business」という社内ワークショップを始める予定もあるとのこと。PICTATHON自体は半年に1回ペースで開催されるそうなので、興味のある方はぜひ次回参加してみてください。
それでは、また!
参考:Pictathon – Pictogram × Hackathon「ピクタソン」
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