3. 読まずに見て理解する
本を読むときにいちいち音読する方は多くないでしょうから、ほとんどの方は黙読をすると思います。ただ、黙読が早いのは、「心のなかで文を読み上げていない場合」です。心のなかで文を読み上げてしまうと、読む速さは音読とそう変わらないことは、考えてみれば明らかです。
実は、文はしっかり読まず、見るだけでも意味が理解できるのです。「読まずに、見て理解する」ということを少しずつやると、読むのが早くなります。試しに、以下の文を見てみてください。
有名なです話が、人間は一つ一つ文の字の順序をに入替れえ適当ても、文章の味を意汲みこと取るができすま。すべのて文字読むを必要はのないです。
これは意味の通った普通の文の文字の順序を適当に入れ替えたものです。もともとの正しい文章はこちらになります。
有名な話ですが、人間は一つ一つの文字の順序を適当に入れ替えても、文章の意味を汲み取ることができます。すべての文字を読む必要はないのです。
このことから、意味が通らないように文章をめちゃめちゃに入れ替えた文であっても、文頭および文末の形から文を読むことはできてしまうとわかりますね。
速く読みたいときには、文頭と文末を注視し、心の中で読み上げずに、ざっと見るようにするのがおすすめです。
4. つまらない箇所を無理して読まない
読んでいてつまらない箇所は、「自分が読むにはまだ早すぎた」と考えて、容赦なく読み飛ばしましょう。無理やり読んでも、実にはなりませんし、後ろのパートを読んで前に書いてあったことがわかることも多々あります。
また、経験的に、仕事や環境が大きく変化した時には「名著」と呼ばれる本を読み直すと、突然開眼することがあります。例えば、夏目漱石の「こころ」を中高時代に読んだとき、私はこの小説の良さが全くわかりませんでした。しかし30代の半ばになってから読むと、なぜこの小説が名作と呼ばれるのか、わかる気がします。
つまるつまらないは、人の成熟度や知識、置かれている環境、交友関係、家族、それらすべての要素が影響を与えるカスタマイズされた感覚です。もし、つまらないと思う箇所があれば、無理して読むのではなく、いつかわかる時期を待ちましょう。
5. 同じテーマの本をいくつか並行で読む
同じテーマの本には、だいたい同じような事が書いてあります。1つの本だけ読んだ時には理解できなかったことでも、複数の本を同時に読むことで、「ある本が、異なる本の理解を助ける」ということが往々にしてあります。
1つの本にこだわらず、よくわからない場所が出てきたら、違う本を読んでみましょう。一見効率が悪く、余計な時間がかかりそうですが、これで劇的に読書のスピードが変わることがあります。
私の友人は、このことを「行間を読む(Read between the lines)」と掛けて、「本間を読む(Read between the books)」と言っていました。同じテーマの本を複数、同時に読むことで、本と本との間で前提とされている知識や、文脈が理解できるようになります。
まとめ
いかがでしたか?以上、5つの方法で、かなり読書のスピードに変化が出ると思います。気になる方法があれば、ぜひ、試してみてください。それではまた。