こんにちは、制作部の長をやらせてもらってます、なかみーと申します。
最近はやや肌寒い日も増えてきて、体調管理に気をつけたいですね。こんなときこそ、日々鍛えているボディが活きてくるのです。
さてさてWebディレクターのみなさまは、夢いっぱいに目を輝かせた上司やクライアントから、以下のようなことを言われた経験が、一度はあるのではないでしょうか。
「自社メディアをほしいと思ってたんだよね」「◯◯を楽にできるようなアプリがあったらいいなぁ」「◯◯に似たようなサービスをつくって」etc.etc.
ただ、僕自身も何度か経験がありますが、単純に前例に近いものを実現するだけでいいのであれば、実はそんなに大変な作業ではありません。
Webディレクターにとって一番大変なのは、新規系のサービスの実現。つまり“0から1を作る”ことです。そこで本日は、“0から1”を作るために必要なプロセスを、4つのSTEPで紹介していきたいと思います。
それでは、いってみましょう。
STEP1. 目的を明確にしよう
新規系のサービスは、何かの課題を解決するために生み出されます。つまり、その時点で既に何らかの問題が発生していることになります。
まずは新サービスを投下する市場・状況・シーンが抱える問題・課題などを把握するようにしましょう。たとえば
- 今までのサービスは◯◯が不便
- 他のアプリは使いづらい
- 便利なんだけど分かりづらい
ここに挙げられるような事項は、多ければ多いほど良いと思います。なぜなら、それがそのまま新サービスを作る目的となるからです。
STEP2. 競合を理解しよう
「そうか!その手があったか!」などという斬新な発想は、なかなか出てこないと思います。これだけサービスが多様化している現在では、ブルーオーシャンはほとんどなく、どこにいっても必ず競合が存在します。
つまり、周りは敵だらけ。「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」と故事にもあるように、まずは簡単な表を作るなど、できるかぎり競合を調査するようにしましょう。
例えば、サービス系であれば
- ユーザ数
- 業界シェア
- 特徴的な機能
- 競合に対しての強み
- 競合に対しての弱み
- 運営会社
- 運営会社の他のサービス
- 想定される今後の動き
などを列挙していき、競合を丸裸にしていきましょう。ぼんやりとではあっても、攻め方が見えてくると思います。
STEP3. ターゲットを理解しよう
どんなサービスにも必ずユーザが存在します。これから自分が作るサービスは、一体誰が使うのか。そんな「ターゲットユーザ」を洗い出すポイントは2つにまとめられます。
- そのサービスは誰が使うべきか
- そのサービスはどんな人に使ってもらいたいか
前者はサービスを必要としている人たちです。そのため、コアターゲットになりうる存在です。
後者は作り手側の意志であり希望であります。そのため、サブターゲットになりうる存在です。
作り手側の意思や希望は、サービスにとって必須条件とは限りません。たとえば「インフルエンサーになるような人に使ってほしい(ソーシャルで拡散してほしい)」という希望があったとしても、相手がそのサービスを必要としているとは限らないからです。
このようにしてターゲットを導き出した後は、より理解を深めるためにインサイトとペルソナを使い、ターゲット特性の理解を深めていきましょう。
STEP4. 戦略をたてよう
最後のSTEPとして、これまでの材料をベースに戦略をたてていきましょう。サービスの場合は戦略を“機能”と置き換えてもかまいません。
どんな攻め方をすれば競合に勝てるのか、ユーザに必要とされるのか。たとえば
- 課題を解決するためにはどんな機能が必要か
- 競合に勝つためにはどんな機能があればよいか
- ターゲットに使ってもらうには何が必要か
- 広めるにはどんな仕組みが必要か
などについて、それぞれをブレイクダウンして、機能レベルにまで落とし込んでいきます。ここから機能をどう表現するか、実装順位はどうするか、どの機能を一番の売りにするべきか、などについての簡単な戦略や強みを洗い出します。
ここまでできたら、最後に言葉をつなげてみましょう。
今まで紹介してきたSTEP1.〜4.をたどれば、“0から1”を作るための指針が完成するはずです。
-
- このサービスは、
- こんな人達に対して、
- こんな方法で、
- こんな課題を解決するものです。
- それをこんな戦略で攻めていきます。
これらがサイトの指針であり、コンセプトの原型となります。そしてコンセプトは仮説となり、仮説は判断が必要となるときの“基準”となります。
0から何かを生み出すときには、さまざまなことを考えなければなりません。
課題、問題点、必要機能、ターゲットユーザ、デザイントンマナ、環境、利用シーン、心配事etc.etc.。やることがあまりにも多すぎて、さじを投げたくなるでしょうし、混乱もしてしまうと思います。
でも、まずは落ち着きましょう。サービスの本質や使命を理解し、順序立てて解決していけば、指針が導きだされます。そして指針があれば、判断に迷いがなくなり、常に一定の基準で考えることができるようになります。
だからこそ、この基準というものはサービスを作るときに不可欠なのです。
まとめ
以上、参考になりましたでしょうか。
しっかりと順序立てて考えることで、“0から1”を作り出すことを楽しめるようになっていただければ、と思います。
それでは、また!
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