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2014.06.16

ビジネス書が苦手な人にもおすすめのマネージャー・リーダー論の本5選

安達裕哉

こんにちは、ライターのあだちです。本業は経営者でもあります。さて、皆さんはビジネス書を読むのは好きですか?

正直私は苦手です。ちょっと高めだったり、タイトルが釣り気味だったりと、値段に内容がついてきているものが少ない印象なので、これまでは仕事の都合上、相手の話に合わせるためにビジネス書を読んでいました。

でも、数多くの本を読んでいると「これ本当にすごい本」と思えるものも見つかります。

ビジネス書が苦手な人というのはある程度いらっしゃるかと思いますので、今回はそんな人にもおすすめしたいマネージャー論、リーダー論をテーマにした本をご紹介したいと思います。

ビジネス書が苦手な人にもおすすめ!マネージャー・リーダー論の本5選

1. プロフェッショナル・マネジャー(プレジデント社)

アメリカのコングロマリット(軍産複合体)の経営者だった、ハロルド・ジェニーンという方の自伝なのですが、かなり面白いです。終始「べらんめえ調」で書かれているので、そこが気になる人がいるかもしれませんが、この本に書かれている「マネージャーがやらなければいけないこと」は非常に勉強になります。

ジェニーン氏はこう言います。

これら全てには、個人として支払わなくてはならない代価がある。自分に尋ねてみるがいい。傑出した結果を達成することに成功するマネジャーになるために、自分の人生のどれだけを捧げる気があるか?と。

とかくマネージャーの「理論的な部分」や「ノウハウ部分」がビジネス書では取り上げられがちですが、この本は「マインド」にスポットを当て、かつ説教臭くないように工夫して書かれていると感じます。

「優れたマネジャーになるためには、犠牲を払う必要がある」と堂々と書かれている部分が、個人的には秀逸であると感じました。ビジネス書には「楽して成功する」や、「スマートにこなす」「成功の良い面」は書かれますが、今時流行らない「犠牲」について、きちんと書かれている本は少ないからです。

これを読むと、マネジャーとしての成否とは、テクニックではなく、このような心の持ち方なのかもしれない、と感じます。

ファーストリテイリングの柳井社長も巻末に推薦文をご寄稿されていました。

2. 7つの習慣(キングベアー出版)

現在、世界で一番売れているビジネス書です。ビジネス書が苦手な私でも、中に書かれている話が面白く、「読み物」として優れていると感じました。

この本が他のビジネス書と根本的に異なるのは以下の3点です。

    • よくありがちな小手先のテクニックを否定する。「成功に近道はない」ということをハッキリと言い切っている。
    • 事例が身近で、とてもわかりやすいものばかり。
    • 読者に媚びない。「当たり前のこと」を根気よくやりなさい、ということしか書いていない。

特に、「テクニックは所詮、テクニックであり、根本的な解決にはならない」という全編を通しての主張は、ビジネスだけでなく子どもや友人に接するときにも心がけるべきことだと思います。

個人的にヒットしたのは著者のコヴィー氏に「妻を愛せなくなってしまった。愛が冷めてしまった。どうすればいいのでしょう」という相談が持ちかけられた事例です。

コヴィー氏は一言、「奥さんを愛しなさい」とだけ答えます。おそらくここで読者の全員が「答えになってねーよ!」とツッコむでしょう。

しかし、コヴィー氏は「愛は受け身ではなく、行動である。感情はその結果にすぎない。だから、奥さんを愛する行動をせよ。奥さんに奉仕せよ。奥さんのために犠牲を払え。奥さんのの話を聴け。感情を理解してあげろ。感謝を表せ。奥さんを肯定せよ。」といいます。その結果、「愛」が育まれるのだと。

「屁理屈じゃねーか!」と怒る方もいるかもしれません。が、「結局、自分が変わるしかない」という結論には一定の説得力があると感じました。

分厚い本なので、本が苦手な方は最初の3章だけ読んでも十分に役に立ちます。


7つの習慣-成功には原則があった!

3. WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う(日本経済新聞出版社)

サイモン・シネックというこの本の著者は、この本の要旨をTEDにおいて講演していますが、既に1700万回以上もの再生がされているほどの人気です。

彼の主張はスーパーシンプル。「イノベーションをおこすようなリーダーになるには、大義が必要だ」です。

例えばこういう話があります。

世界で初めて、動力飛行に成功したライト兄弟。実は彼らには強力なライバルがいました。サミュエル・ラングレーという人物です。ライト兄弟は小さな自転車屋の売上を基に飛行機を自社開発していましたが、サミュエル・ラングレーは陸軍省のバックアップを受け、ハーバード大に在籍するエリート。普通であればとても勝ち目はありません。

しかし、ライト兄弟は歴史に名を残し、サミュエル・ラングレーの名は消えました。

その理由は1つ。ライト兄弟は、「人類が空を飛べるようにする」という大義を元に仕事をしていましたが、ラングレーは自分の富と名声のために飛行機を開発しようとしていました。その証拠に、ライト兄弟が初の動力飛行を成功させた瞬間、ラングレーは飛行機の開発をやめてしまったのです。ライト兄弟よりももっといい飛行機を作るべく努力すればいいにも関わらずです。彼は単に「一番最初に飛行機を作った」という名誉が欲しかっただけでした。

 

では、なぜ「大義に基づく行動に人は惹かれるのか。」

彼はそれを脳の働きの話から、Apple社などの様々な実例などを用いて、詳しく話を展開しています。本をいきなり買うのはちょっと…という方は、ぜひTEDを見てください。きっと本を読みたくなると思います。


WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う

4. ザ・ゴール(ダイヤモンド社)

エリヤフ・ゴールドラットというイスラエルの物理学者が執筆した有名なビジネス書。「制約条件の理論」の提唱者として有名ですが、この本を1冊読めば理論のかなりの部分を知ることができます。

「制約条件の理論」とは要約すれば次のようなものです。

まず、理論の根底にあるのは、「全体最適化」という考え方です。例えば製造業において工程が3つあるラインを仮定します。工程A⇒工程B⇒工程Cの順番に加工されることを想定してください。

        • 工程Aの標準処理能力 300個/時間
        • 工程Bの標準処理能力 100個/時間
        • 工程Cの標準処理能力 500個/時間

さて、仮に、工程Aが360個/時間、工程Bが100個/時間、工程Cが520個/時間 の加工を行った場合、最も頑張った工程はどれでしょうか?

標準処理能力を20%オーバーした工程Aが最も評価されると考えられがちですが、ゴールドラット氏によれば、各工程ごとに生産性を測定することは「全体最適」ではなく、「部分最適」であるがゆえに非合理だといいます。

すなわち、工程Aがいくら頑張ったとしても、後工程のBは1時間に100個しか加工できないため、かえって余計な在庫が積み上がってしまうという状況になります。逆に、工程Cはせっかくの高い能力を持て余すことになります。

これは、工場全体からすれば望ましい状態ではありません。AとCの工程は、「頑張ったことにならない」のです。

以上を踏まえて、ゴールドラット氏は「ラインの中で最も能力の低い工程に対し、改善を施せ」と主張します。すなわち、工程Bの能力を100個からどれだけ増やせるかが、この工場の能力を決めるというのです。

ちなみに、このような話はシステム開発にも応用可能であり、続編の「クリティカルチェーン」で、ソフト開発への応用を述べています。


ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

5. 論語物語(講談社)

「論語」という書物があります。3000年前の古代中国の思想家「孔子」の思想を著したものですが、内容は全く固いものではなく、これは完全に「ビジネス書」です。

目上の人とどう付き合うべきか。リーダーとしてどう振る舞うべきか、どうしたら人として尊敬されるか、そういった現代と全く変わらない悩みに対して、孔子が逐一こたえる、それが「論語」です。

3000年生き残っているだけあり、内容は究極に普遍的な事を言っていますので、一読しておいて損はないと思います。ただ、論語の原書は読みにくく、今ひとつグッと来ないため、私も敬遠していました。

ところが日本の儒教の研究者である下村湖人氏が、論語を現代文でわかりやすく、かつだれにでも読みやすいように物語としてくれている本があります。それが「論語物語」です。

中学校の教材として利用されたこともあるくらい、平易な文体で書かれていますので、読むのがある程度早い人なら読破に1日もかかりません。この本一冊で「論語」のエッセンスを全て理解できるので、非常にお勧めです。


論語物語 (講談社学術文庫 493)

まとめ

以上、5つほど選んでみましたが、いかがでしょうか。

ビジネス書がどうも苦手だという方でも、読みやすいものばかりですので、ぜひ一度手にとってみてください。