こんにちは、デザイナーのサリーです。
サイトをデザインするときに当たり前に入れている「Copyright(コピーライト、©️)」の記述ですが、サイトによって年号があったりなかったり、長かったり短かったり、書き方はさまざまですよね。
今回はコピーライトとは何か、正しい書き方や©との関係性について詳しく解説していきます。
目次
コピーライトとは
コピーライトとは、英語で「Copyright」と書き、”著作権”のことを指します。著作権とは、作品を創作した人や会社(著作者)が持つ権利であり、著作者は作品がどう使われるか決めることができます。
Webサイトやホームページの下部にコピーライトがあるのは「ここにある記事や画像の著作権は自社が持っているから、無断転載しないでください」という一種の意思表示です。
厳密にいうと著作権法で著作物は「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されているため、これに該当するものがあれば著作権保護の対象になります。
コピーライトと©の関係性
よく「Copyright ©」と表記しているのを見かけると思います。©は「著作権マーク」「シーマーク」「マルシー」などと呼ばれる記号で、著作権があることを示すために使用される表記です。
実はCopyrightと©は同じ意味であり、両方書く必要はありません。
コピーライトの記述の必要性
「コピーライトの表記を忘れちゃったら著作権放棄になる?」「無断利用されても文句言えない?」と思った方もいるのではないでしょうか。しかし、そのような心配いりません。
著作物は日本の法律でちゃんと守られるので、コピーライトの記述はあってもなくても、勝手に人のものをコピーしたら違法です。書かなくても良いというより、法律から見れば書いていても意味はないということになります。
コピーライトを書く理由
では、なぜ律儀にコピーライトを書いているのでしょうか。理由は下記の2つです。
- 著作権者を明記し主張することで、無断利用への抑止力となる
- そういう慣習になってしまっているから
Webサイトのコピーライトに限って言えば、後者の方が大きそうですね。
万国著作権条約とベルヌ条約
コピーライト表記についての規定が記してあるのは「万国著作権条約」というもの。この条約にはたくさんの国が加盟しています。一方、著作権に関する条約は「ベルヌ条約」というものもあり、こちらにもたくさんの国が加盟しています。
いまや日本を含めほとんどの国がこ2つの条約の両方に加盟していて、その場合はベルヌ条約の内容が優先されることになっています。コピーライト文を書いてね! と言っているのは万国著作権条約、何もしなくていいよ! と言っているのはベルヌ条約なので、書いていてもあまり意味はないのです。
コピーライトの正しい書き方
- コピーライトの正しい書き方
- © 最初の発行の年 著作権者の氏名(例:© 2013 LIG inc.)
書いても書かなくてもいいなら正しくなくてもいいと思う人もいるかもしれません。しかし元々条約に基づくものなので、一応ルールはあります。せっかくなので正しく書いてみましょう。
法人の場合
下記は以前このサイトでも使っていた、よく見かける書き方です。
Copyright © 2007-2022 LIG inc. All Rights Reserved.
間違いではありませんが、いろいろと不必要な箇所が混じっています。ポイントは下記のとおりです。
- 先頭の「Copyright」はいらない
- 更新の年号はあってもなくてもOK
- 最初の発行年は必要な要素
- 「All Rights Reserved」は一番いらない要素
詳しくみていきましょう。
まず、先ほどお伝えしたように©はコピーライトを表すものなので、先頭の「Copyright」はいりません。(©の方でなく、「Copyright」を省きます)
次に「-2022」という年号は、あってもなくてもOKです。これは著作物の内容が更新された年号を表すので、年が明けたから直さなきゃ!と慌てなくても大丈夫です。逆に、「2007」という最初の発行年は必要な要素なので、残してくださいね。
「All Rights Reserved」は直訳すると「すべての権利を留保する」という意味になりますが、実は万国著作権条約と関係ないものです。不要なものなので書く必要はありません。
- All Rights Reservedが不要な理由
- 元々、ブエノスアイレス条約でAll Rights Reservedの表記をすることで著作権が保護されると定められていました。日本はブエノスアイレス条約の非加盟国のため、All Rights Reservedと記載することに意味はありません。詳しくはWikipediaの著作権表示の項の「All Rights Reserved」にをご参照ください。
そんなわけで、いらない部分を整理したコピーライト文は以下の通り。
2013年に初公開した株式会社LIGの著作物、の場合……
© 2013 LIG inc.
たったこれだけOKなのです。スッキリ!ちなみに書く順番も決められていないので、お好きな順でどうぞ。(もっと詳しく知りたいという方は、まずはWikipediaの著作権表示の項から読むとわかりやすいと思います。)
個人の場合
個人の場合も、書き方は法人の場合と同様です。法人名の部分を、著作権を所有する個人名(ペンネーム可)に変更します。
© 2013 Taro yamada
著作権者が複数いる場合
著作権者が複数いる場合は、全ての人の個人名(ペンネーム可)を表記します。
© 2013 Taro Yamada,Hanako Tanaka
Inc. と Co.,Ltd. と Corp.の違い
ついでに会社の英語表記についても見てみましょう!
会社によってLIG Inc.だったり、LIG Co.,Ltd.だったり、LIG Corp.だったりしますよね。結論から言えば、これらは大体一緒の意味です。
出所がアメリカだったりイギリスだったりするだけなので、基本的には好きなものを使って良いのですが、会社で英文登記された正式なものがある場合はそちらを使いましょう。
まとめ
- コピーライトについて
-
- コピーライト文を書かなくても著作権は守られる。(でも慣習などから見て書いた方が無難)
- 文に必要な要素は「©」「最初の発行の年」「著作権者の氏名」だけ。
何気なく使っているコピーライト文ですが、調べるといろいろと事情がわかっておもしろかったです。
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よくある質問
コピーライトと©の関係性は?
©は「著作権マーク」「シーマーク」などと呼ばれる記号で、著作権があることを示すために使用される表記です。Copyrightと©は同じ意味であり、両方書く必要はありません。
コピーライトは必ず記述しないといけない?
著作物は日本の法律でちゃんと守られるので、コピーライトの記述はあってもなくても、勝手に人のものをコピーしたら違法です。書かなくても良いというより、法律から見れば書いていても意味はないということになります。
©をHTMLで記述する方法は?
そのまま特殊文字を入力しても記述できますが、以下を入力することで記述できます。
- ©
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