「2025年の崖」を乗り越えるために。いまこそ基幹システムのモダナイゼーションに取りむべき理由

「2025年の崖」を乗り越えるために。いまこそ基幹システムのモダナイゼーションに取りむべき理由

Michitoshi Kudo

Michitoshi Kudo

こんにちは、Technology事業部マネージャーの工藤です。

いま、多くの日本企業が基幹システムの老朽化に直面しています。

経済産業省は2018年に発表したDXレポートにおいて、老朽化した基幹システム(レガシーシステム)をそのままにしておけば、2025年以降に年間に最大で12兆円もの経済損失が生じると警鐘を鳴らしました。いわゆる「2025年の崖」と呼ばれる問題です。

実際に仕事をするなかでも「そろそろ基幹システムをなんとかしないと……」と感じている経営者の方、担当者の方は少なくないはずです。

レガシーシステムをモダナイゼーション(現代化)し、「2025年の崖」を乗り越えるために、いま何をするべきなのか。一緒に考えていきましょう。

基幹システムの刷新が進まない理由

そもそもなぜ基幹システムは老朽化しがちなのでしょうか。一番の理由は、それが「会社の根幹を担うシステム」だからです。

社内のほとんどの業務システムは、基幹システムと依存関係にあります。その結びつきを正確に把握できている人が、社内にどれだけいるでしょう? 「ぶっちゃけ、もう誰にもわからなくなっている」というケースも、往々にしてあります。既存のシステムの全貌が理解できていなければ、モダナイゼーションの計画を立てられるはずがありません。

基幹システムの刷新には時間もお金もかかる、という現実的な問題もあります。特にシステムを丸ごとリプレースする場合は、プロジェクトの長期化は避けられないでしょう。3カ年計画、5カ年計画で取り組む企業も珍しくありません(某メガバンクが基幹システムの刷新に20年近くを費やしたことは、あまりに有名です)。

プロジェクトが長期化すれば、比例して予算も増加します。周辺の業務システムも改修が必要になるため、その予算も確保しておかなければなりません。会社の規模にもよりますが、トータルコストは数十億円規模になることもあります。

そして厄介なのは、それだけの時間的・金銭的なリソースを費やして基幹システムをモダナイゼーションしたとしても、それが売上の増加といった成果にダイレクトに結びつくとは限らないことです。これは非常に頭の痛い問題だと思います。

レガシーな基幹システムはリスクの塊

とはいえ、レガシーな基幹システムをズルズルと使い続けることには、さまざまなリスクが潜んでいます。わかりやすいのは「サポート切れ」問題です。システムを支えるハードウェアやミドルウェア、ソフトウェアのメーカーサポートが切れてしまうと、セキュリティ面で大きなリスクを抱えることになります。

システムの老朽化は、生産性の低下にもつながります。ハードウェアの処理速度を低下させる要因になる上に、クラウドといった新たなテクノロジーの導入も難しくなるからです。

さらに老朽化が進むと、システムを管理できる技術者自体がいなくなってしまうことも考えられるでしょう。一度システムがブラックボックス化すると、ちょっとしたトラブルでも解決に莫大な時間とコストがかかってしまいます。

また冒頭でも触れたとおり、いま多くの企業が2025年を目処に基幹システムのモダナイゼーションに取り組みはじめています。逆に言うと、2026年以降になってもレガシーシステムを使い続けている企業は、「DXの波に乗れていない」という印象を持たれかねません。これもまた一つのリスクだと言えます。

モダナイゼーションを成功させるために

それでは本腰を入れて基幹システムのモダナイゼーションに取り組むことを決断したとして、何から手をつければいいのでしょうか。

まず必ず押さえてほしいのは、既存のシステムの仕組みや機能を明確にすることです。ここがきちんと把握できていないと「新しくはなったけれど、以前よりも使いにくくなってしまった」ということにもなりかねません。それでは本末転倒です。

技術選定も重要なポイントになります。クラウド、コンテナ、マイクロサービスといった技術をどこまで必要とするのか。今後の事業展開も見据えつつ、判断しなければなりません。

こうしたプロセスを含めて、すべてを自社だけで進めることも可能ですが、それだけのリソースがある企業は限られています。無理に自分たちだけでモダナイゼーションに取り組もうとせず、ときには信頼できるパートナーに頼ることも重要です。

LIGにできること

LIGでは、これまでに多くのモダナイゼーション案件をお手伝いしてまいりました。

最大の強みは、サポートできる領域の広さにあると自負しています。ネットワークやインフラの構築はもちろん、インターフェースのデザインまで一気通貫でご提供が可能です。

「自社にエンジニアがいるので、一領域だけを任せたい」「一気にシステムを入れ替えるのではなく、段階的にモダナイゼーションを進めていきたい」といった、細かなニーズにも柔軟にご対応いたします。

フィリピンやベトナムをはじめ、海外に開発拠点を構えているため、費用を抑えられることも大きな強みです。もちろん、クオリティは100%保障いたします。

最後になりますが、モダナイゼーションはあくまで手段に過ぎません。大切なのは、刷新されたシステムを活用して、どんな価値を提供するかです。みなさまがそこにフォーカスできるよう実務面からモダナイゼーションをサポートしていくことが、我々の役割だと感じています。ぜひ一度お気軽にご相談ください。
 

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アクセンチュア株式会社にて、スクラッチ・パッケージ開発のデリバリー部隊に所属。100人規模のSIプロジェクトを多数経験。SI経験15年以上。経験領域はアプリ、IF、データ基盤、インフラ。クライアントファーストを信条にソリューションの提案からデリバリーまで幅広く実施。

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