こんにちは、LIGブログ編集部です。
編集者のみなさん、突然ですが、編集者としてナレッジを得たり、スキルを伸ばしたりする機会はありますか? 編集者はライターさんやカメラマンさんなど他の職種の人と一緒に仕事をする機会はありますが、基本的に個人プレーが多く、なかなかお互いのやり方を共有する機会が少ないように感じます。
LIGブログ編集部の中の人も編集者ですが、社内に編集者は何人もいるのになかなか情報交換する機会はないという状況でした。
そこで今回は、これまで記事広告やお客様のオウンドメディア支援をおこなってきたLIG社内のエディターに参加をお願いして、エディター座談会を開催。外部パートナーと協力して記事を制作するポイントについて、3人のエディターに語ってもらいました。編集者の方、記事コンテンツのディレクションをする機会がある方、ぜひご覧ください!
- ▼この記事を読むと下記の内容がわかります
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- 外部パートナーさんの選び方は?
- 構成案はどれぐらい詳しく書く?
- 長くお付き合いするために心がけていることは? など
吉田 結衣(ころも)大学卒業後、旅行会社に入社しツアープランナーとして従事。その後、2018年にLIGへ転職。LIGブログのPR記事制作ディレクターとして、これまで100本以上の記事広告を担当。ツールレビュー、インタビュー、地方創生、面白系などあらゆるジャンルの記事コンテンツを制作する。 |
齊藤 弘祥(ヒロ)専門学校卒業後、フリーライターとして活動。その後、広告制作会社に就職し、十数年に渡り紙媒体の編集者として従事。2021年にLIGへ転職。WEB媒体の編集者として、オウンドメディア支援を担当。2022年より、LIGブログのPR記事制作ディレクターに。 |
井上 寛章(あっきー)愛媛県の出版社で、地域情報誌の編集者として6年半勤務。グルメ、レジャーなどライフスタイルに関わる雑誌・WEBアプリの記事制作や、広告制作を行う。2020年にLIGへ転職し、クライアントのオウンドメディア運営支援を経験。その後、LIGブログのPR記事制作ディレクターとなる。 |
目次
外部パートナーさんの選び方は?
ころも:私はLIGに入ってから編集の仕事をするようになり昔からのツテが一切なかったので、 社内の編集者からライターさんやカメラマンさんを紹介してもらうことが多いです。フリーランスとして働くLIGの元社員に仕事をお願いすることもありますし、コロナ前はライターさんやカメラマンさんと交流会をしていて、そこで知り合った方にお願いすることもありました。
あっきー:僕もLIGに入ってからWeb媒体の記事に携わるようになり、 担当してきた2社は依頼しているライターさんやカメラマンさんがある程度固定化されていたので、その方たちにお願いしました。
長期的に依頼しているパートナーさんは媒体の特性をわかってくださっているので、当日の進行という面でも納期の面でも安心してお任せできると思っています。
あとは地方の取材で東京から慣れているスタッフを連れて行けない場合は、その自治体や公益財団法人のクリエイターのプラットフォームで検索したりもします。
ヒロ:僕も基本的には同じで、あとは知り合いのライターさんや編集者さんに聞いたりもします。
自分で一から選ぶときは、今までどのような媒体で書いてきたのかを見ますね。もちろんライターさんが今まで書いた文章も見ますが、基本的には編集者さんの手が加わってしまっているものなので、文章自体はあまり参考にならないかなと思っています。書籍を書いていたり、その分野で著名な媒体で書いていたら力をお持ちの方なのかなと思って依頼したりします。
初めてのパートナーと仕事するときに気をつけていることは?
ヒロ:初めてのライターさんに依頼するときは、自分がある程度詳しいテーマのときにお願いするようにしています。そのほうが取材でもサポートに入れますし、もしライターさんがうまく書けなかったときでも、自分で書き直すことができます。
あとは初めての方に限った話ではないですが、必ずバッファを持って依頼するようにはしていますね。
ころも:当たり前のことになってしまいますが、依頼するときに条件を明確に伝えるようにしています。報酬は交通費込みなのかどうかとか、入稿はドキュメントでの提出かCMSでの入稿が必要なのかなど、きちんとメールに記載して、あとでトラブルにならないようにしています。
あとは、「なぜその人に依頼したいのか」も伝えるようにしていますね。とくに初めての方だとなぜ自分が依頼されたのか、何を求められているかわからない方も多いと思うので、「過去にこういうジャンルの記事を執筆されているのを拝見し、依頼しました」と伝えるようにしています。
あっきー:お二人が言ってくださったことにプラスして、スケジュールもあらかじめ流れを確認するようにしています。あとは初稿提出後どのぐらい修正対応可能かなども、事前にヒアリングしておくとスムーズにいくと思います。
構成案はどれぐらい詳しく書く?
ころも:どこまで書くかというバランスは難しいですね。構成案はクライアントに見せるものでもあるので記事が完成したときのイメージを持ってもらうために詳しく書きたい気持ちもありながら、がっつり書いてしまうとライターさんがやりづらくなってしまうので……。
文章にせず入れ込みたい要素を箇条書きにするとか、「この段落ではここを押さえたい」というポイントが伝わる範囲で書くようにしていますね。
あっきー:ころもさんがおっしゃったように構成案を固めすぎてしまうとライターさんの色が入りづらくなってしまい、自分が思った以上のものができにくいというデメリットがあるので、余白を残すようにしています。
また、ライターさんに相談しつつ、一緒に作っていけるとより良いコンテンツができると思うので、事前のミーティングでもライターさんの意見を聞くようにしています。
ヒロ:僕も同じですね。ただ僕の場合、クライアントにも必要以上に伝えすぎないようにしています。というのも、詳しく書きすぎてしまうとクライアントの中でイメージが出来上がってしまい、そこから少しでもズレたらNGとなってしまう場合もあるので。そうなると、ライターさんの個性や取材の雰囲気を記事で伝えるのも難しくなってしまうんですよね。
どういう読者に何を伝えたいのかはきちんと伝えたうえで、枝葉の部分までは詰めすぎないようにしています。
ライターさんへのフィードバックはどうしている?
あっきー:まず構成案の内容とずれがないか、文字数があっているかっていう基本的なところを確認します。誤字脱字、固有名詞のチェックや修正は自分でやってしまって、ライターさんじゃないと書けないような修正内容は取りまとめたうえで、修正をお願いしています。
フィードバックの際は、ライターさんが書いてくれたものにリスペクトを持ちつつ、修正してほしい理由や意図などをきちんと伝えるようにしていますね。基本的にはメールでやりとりすることが多いですが、修正内容が多い場合や、事前にお伝えしていたことと違う修正をお願いする場合は、お電話することもあります。
ヒロ:僕もあっきーと同じです。誤字脱字やてにをはは自分で修正することもありますが、それ以外は基本的にライターさんに修正をお願いしたいという思いがあります。
ライターさんは最初から最後まで流れやリズムを意識しながら書いてくださっています。それを編集者が修正してしまうと、人が作っている料理に対して、味付けを他の人がやるようなものなんですよね。ビジネスといえどライターさんの思いが詰まっている原稿なので、大事にしたいという思いがあります。
ころも:私はできる限り、初めてその記事を読む人の視点に気を付けて編集しています。例えばサービスの PR記事だったら、ライターさんから原稿が上がってきた時点で、ライターさんも自分もサービスに対して理解が深まってる状態だと思うんですよね。
ついつい大前提の部分が抜けがちだったりするので、「この話唐突にでてきてないかな」とか、「この単語初めて出てくるけど、事前に説明あったかな」とか、「現場にいたから伝わるけど、初めて読む人にとって、ちゃんと話はつながっているかな」ということは気にしながら編集するようにしています。
長くお付き合いするために心がけていることは?
あっきー:取材のとき、演者の方・インタビュイーの方とかに対する気遣いは当然すると思うのですが、同様にスタッフさんにも気持ちよく仕事してもらえるよう気をつけています。例えばドリンクや簡単な軽食は、基本的には現場にいる全員に用意したり、寒さ・暑さを防げるグッズも持っていくようにしていますね。
ころも:以前自分の記事でも書いたのですが、クライアントや読者からいただいた声を伝えるようにしています。とくにクライアントの言葉は自分の耳だけに届いているので、「こういう嬉しい言葉をもらえましたよ」とか、「またあなたにお願いしたいって言葉いただきました」という嬉しい声を、できる限り共有するように心がけていますね。
▼ころもさんのこちらの記事もあわせてご覧ください! 外部ライター・カメラマンと気持ちよく仕事するために押さえたい10のポイント
ヒロ:一番大切なのはパートナーさんへのリスペクトだと思います。「仕事を振っている」という気持ちではなくて、「仕事を受けてもらえた、やってもらえた」という気持ちでお仕事するのが大事です。今後もエディター同士で情報交換しつつ、外部パートナーさんと気持ちよくお仕事していきたいです!