Technology事業部マネージャーの工藤です。
この記事では、SI歴15年以上の私がシステム開発における「パートナーの探し方」や「プロジェクト進行時の注意点」などを解説します。これから開発を予定しているみなさま、ぜひ参考にしてみてください。
目次
開発パートナーの探し方
Q.開発パートナーはどうやって探したらいい?
開発パートナーの探し方はおもに以下の方法が挙げられます。
- 既存の取引先に依頼する
- 知り合いに紹介してもらう
- 検索して新規の取引先を探す
- ポータルサイトで新規の取引先を探す
もっとも多いのは、すでに信頼関係がある既存の取引先に声掛けするケースです。ただし、今までまったく開発プロジェクトに取り組んだことがない場合、あるいは既存の取引先が技術要件を満たせなかったり、予算内におさまらなかったりした場合は、新しい取引先を探さなければなりません。
その際比較すべきポイントは、やはり自社がこれから開発したいシステムに “近い実績” を持っているかどうかです。必要な技術や実績を持っているかがなにより重要といえます。
また、もし技術レベルや実績の豊富さがほぼ同水準の候補企業が2社目の前に現れた場合、決め手にすべきは「人」です。プロジェクトがスタートすれば毎週やり取りをすることになる相手です。信頼して議論できるパートナーかどうかをしっかりと確認しましょう。
弊社の場合、提案の場にセールスだけではなくディレクターも同席し、ふさわしいプロジェクトメンバーかどうかを見極めていただく機会を用意しています。もし提案の場に受注後のプロジェクトメンバーが同席してこない場合は、「事前に面談の機会をください」と申し出るのもオススメです。
開発プロジェクトの注意点
Q.オリエンテーションはなにを伝えたらいい?
たとえば、このような項目について伺います。
- 想定している機能
- 想定している画面数
- 想定しているサーバー環境 など
必要な項目は、開発会社側から案内されるためご安心ください。
ポイントは、自社が持っている情報は惜しみなく開示いただくことです(秘密保持契約締結後であることが大前提です)。情報があればあるほどより適切な提案やお見積りを出すことができますので、ぜひご協力ください。
Q.ウォーターフォールとアジャイル、どちらの開発手法で進める?
ウォーターフォールとアジャイル、それぞれの違いは以下のとおりです。
ウォーターフォール開発:
要件定義から開発へ、後戻りすることなく一連の流れで開発を進める従来の手法
アジャイル開発:
機能ごとなど小さな単位で区切り、要件定義から開発をすばやく繰り返す手法
開発中に要件が変わる可能性があるならば、アジャイル開発を選択するとよいでしょう。とくにBtoCサービスの場合、長期にわたって開発を進めていると、その間にUI/UXデザインのトレンドが変わってしまう可能性があります。機能はある程度事前に固まっていたとしても、後者をオススメします。
逆に、開発中に要件が変わらない「社内の基幹システム」などであればウォーターフォールで進めても問題ありません。
Q.請負と準委任、どちらで契約する?
請負契約と準委任契約、それぞれの違いは以下のとおりです。
請負契約:
特定の成果物を完成させることを約束し、その成果物に対して報酬が支払われる契約。
準委任契約:
特定の業務を遂行することを約束し、その稼働時間に対して報酬が支払われる契約。
システム開発を外注する場合、依頼主は請負契約を結びたいと感じるでしょう。しかし、そもそも成果物が変動する前提のアジャイル開発の場合は、請負契約と相性が悪いという事情があります。
お客様によっては、不確定要素が多い前半の要件定義や基本設計は準委任で、後半の詳細設計やテストは請負で、とフェーズを分けて契約することもあります。
Q.開発がスタートしたあと、発注者はどう関わるべき?
開発中に新しい要望が出てきたり、サービスの方向性が変わったりすることは当然起こり得ると思います。そのため、依頼主はぜひ定期的に開発会社とミーティングをおこない、なるべく早く軌道修正にとりかかれるようコミュニケーションをとりましょう。
たとえばLIGの場合、少なくとも週1回はお客様との定例ミーティングの場を設けています。また、どのタイミングでどういう報告をおこなうのか、お客様にはどういう情報を揃えておいてほしいのか、事前にコミュニケーションプランを提示するよう心がけています。
オフショア開発の懸念点
Q.クオリティは問題ないの?
オフショア開発でもっとも気になる点は「クオリティ」かと思います。たしかに昔は海外エンジニアのスキルが不足しているところもありましたが、2022年現在、技術レベルは格段に上がっています。いまだに起き得るのは、コミュニケーション不足が原因でクオリティが下がるケースです。
この懸念は、弊社のオフショア開発体制のように「日本人のプロジェクトマネージャー/テクニカルディレクターが必ずプロジェクトに入る」といった工夫をおこなえば払拭できます。
もしオフショア開発会社が出してきたお見積りが極端に安い場合は、コミュニケーションにかかる人件費や工数をカットしてしまっている可能性が高いと言えます。納品時にトラブルが起きる可能性が高いため、注意するようにしましょう。
また、弊社では日本側と開発する海外拠点で共通の開発標準を持っているため、一定のクオリティを担保することができます。
Q.UI/UXデザインに問題はないの?
日本のサイトと海外のサイトのデザインの雰囲気が異なるように、オフショア開発の場合、国ごとに美的感覚が異なる点に注意が必要です。もし海外リソースでデザイン業務を担う場合は、上記同様、日本人メンバーがしっかりとディレクションする必要があります。
弊社では、こうした国間のギャップを少しでも軽減できるよう海外メンバーに一定期間日本にきてもらい、日本の文化やトレンドを肌で感じてもらう取り組みを開始しました。
最後に:システム開発はLIGにお任せください
今回お話ししたことが少しでも役に立てば幸いです。
また、もしこれから開発パートナーを探すのであれば、ぜひ弊社LIGにもお気軽にご相談ください。戦略ファーム出身のコンサルタントや海外エンジニアが結集し、戦略から開発、デザイン、保守運用まで一貫してご支援します。