こんにちは、LIGのころもです。
最近よく見るようになったのが、動画を活用したイベントやウェビナーの配信です。コロナ禍で人を集めにくくなったことがきっかけで一気に増えたイメージですが、リアル開催がだんだん可能になった今でもオンライン配信は相変わらず盛り上がっています。
動画配信ではYouTubeのような無料で配信可能な動画サイトだけでなく、有料の動画配信プラットフォームの活用も増えてきました。しかし、ここでちょっと疑問があります。
「有料の動画配信プラットフォームって、どんなイベントで使われているの?」
「どんな課題に効果的なの?」
ということです。これから動画配信に力を入れていきたいと考えている企業にとって、ここは気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、動画配信プラットフォームとして10年以上の歴史を持ち、累計500社以上の動画配信を請け負ってきた「ULIZA(ウリザ)」を提供する株式会社PLAYの黒川さんに、有料動画配信プラットフォームがどんなケースで使われていて、どんな課題を解決できるのかを教えていただきます!
そもそも動画配信プラットフォームとはなんなのか、無料と有料の違いを知りたい方はこちらの記事で紹介していますので併せてチェックしてみてください。
ビジネス向け動画活用に適した“動画配信プラットフォーム”とは?無料と有料の違いや活用例をご紹介!
目次
有料動画配信プラットフォームの活用ケース4選
- 株式会社PLAY 黒川 千咲季 さん(右)
- SaaS事業部マーケティング&カスタマーサクセスグループ所属。動画配信プラットフォーム「ULIZA」のマーケティングを担当。
【エンタメイベント】コンサートやスポーツのライブ配信
ころも:本日はお忙しいところありがとうございます!さっそくなのですが、有料動画配信プラットフォームって、ビジネスシーンでは一般的にどのようなケースで使われてることが多いのでしょうか?
黒川:有料動画配信プラットフォームが使われるケースは様々ですが、今回は代表的な4つの例をご紹介しますね。まずは、コンサートやスポーツなどエンタメ系イベントの配信です。アーティストのライブや、スポーツ、格闘技イベント、ギャンブルなど、いろいろな業界で活用されています。当社のULIZAも、ぴあさんのライブコンサート配信やファンプラスさんのファンクラブ向けコンテンツ配信などでご活用いただいています。
ころも:私もオンライン配信のコンサート、観たことあります! もちろん、リアルで参加するのが楽しいんですけど、オンラインにはオンラインの良さがあるなって思いました。
黒川:おっしゃる通り、エンタメ系イベントの配信は視聴者にとっても配信側にとってもリアルとは違ったメリットがあります。コロナ禍が落ち着き、リアルイベントが開催できるようになってきた昨今でも、オンライン配信を同時に行うハイブリッド型でイベントを開催するアーティストや企業も多いです。
ころも:遠方で都合がつかなかったり、体調的にリアルでは参加しにくかったりするときはオンライン配信がありがたいです。
黒川:配信側としても、キャパシティが大きいオンライン配信は収益面でメリットが大きいんです。リアルイベントだと会場の大きさや座席数×チケット代で収益の天井が見えてしまいますが、オンライン配信を加えると一気に収益を伸ばせる可能性がありますからね。
ころも:たしかに! しかし、コロナ禍初期は無料の動画サイトで配信するアーティストもいましたが、今はあまり見なくなりました。
黒川:それは、エンタメ系の配信には有料の動画配信プラットフォームの方が適していることが知られてきたからだと思います。エンタメ系イベントは有料コンテンツであることが多いので限られた人にだけクローズドで配信したいですし、同時視聴人数の規模も桁違いに大きいので、トラブルが起きたときにしっかりサポートしてくれる有料の動画配信プラットフォームの方が安心できるんです。
ころも:考えてみればそうですよね! 有名なアーティストのライブなんかだと、何万人・何十万人とアクセスがあるから、サーバーが落ちる心配がありますよね。
黒川:無料の動画配信サイトだと、あまりサポートに頼れないことも多いですからね。有料ならしっかりとサポートが備わっているサービスが多いですし、当社のULIZAは国内サービスなので当然、日本語でサポートできます。そういった点も安心材料なのだと思います。
ころも:実際、サーバーが落ちるみたいなことってあるんですか?
黒川:これまで当社のULIZAを使用した配信ではありません。そこはULIZAの一番の強みでもあるのですが、10万人規模のコンサート配信でこれまでまったくトラブルがなく、お客様にもご満足いただいています。
ころも:有料でチケットを買って、途中で落ちたら悲しいですもんね……。安定した環境で楽しめるというのは視聴者としても一番大事です。
黒川:あとは、細かいことではあるのですが、YouTubeだと規約的に有料イベントの配信が認められていないんですよ。
ころも:えっ、そうなんですね。じゃあ無料イベントにしか使えないんですね。
黒川:また、YouTubeにアップロードした動画は、規約的にYouTubeにも権利が付与されてしまうんです。それを嫌がるアーティストや企業は多いですね。もちろん、ULIZAであれば権利はすべてアーティストや企業に帰属します。
ころも:権利問題は大きいですね。そう聞くと、企業としては安心して配信できる有料の動画配信プラットフォームが主な選択肢になりそうですね。
【教育】塾や研修、デジタル教科書にも活用
黒川:続いてのユースケースは教育関係での活用です。たとえば、塾のオンライン講義や、企業内の研修などに、有料の動画配信プラットフォームが使われています。
ころも:どっちもクローズドに配信したい動画ですよね。
黒川:はい。URLを知っていれば視聴可能な無料動画サイトだと、ちょっと使いづらいですからね。また、教育系で少し変わった使い方だと、デジタル教科書への埋め込みがあります。
ころも:デジタル教科書?
黒川:紙の教科書と同じ内容をタブレット端末などで見られるようにしたものがデジタル教科書です。文部科学省も導入を進めていて、今後は教育の場でより活用が進むと思われます。
ころも:そのデジタル教科書で動画を見られるようにするということですか?
黒川:そうです。デジタルならではの活用方法ですね。もちろん、YouTubeなどの無料動画サイトもコンテンツに埋め込むことはできます。ただ、YouTubeだと広告が入ってしまったり、動画終了後にレコメンド画面が出てきてしまったりするので、デジタル教科書への埋め込みのような使い方にはあまり適していないんです。
ころも:たしかにYouTubeは視聴者を回遊してどんどん動画を見てもらう作りになっていますよね。せっかく教科書で勉強していても、YouTubeで関係ない動画を見始めてしまったら意味がありませんね。
黒川:無料の動画サイトは有料の動画配信プラットフォームに比べて、配信側がコントロールしにくい要素が多いのが懸念点なんです。視聴者の動きも含めて、できるだけ自社でコントロールしたいということから有料の動画配信プラットフォームを選ぶ企業は多いですね。
ころも:ちなみに、デジタル教科書の埋め込みのような場合は、ライブ配信ではなくていつでも見られる形式になるんですか?
黒川:はい。いわゆるVOD方式ですね。当社のULIZAもVOD機能を持っており、あらかじめ制作した動画をアップロードして、動画サイトのようにお使いいただけます。
【ウェビナー】医療業界やビジネス系のオンラインセミナー
黒川:続いて、セミナーの配信です。ウェビナーとも呼ばれますね。
ころも:私もオンラインセミナーを受講したことがあります!
黒川:オンラインセミナーについては、本当にいろいろな業界で活用されています。たとえば、医療業界です。もともと医療業界は他業界よりもオンラインセミナーが積極的に行われていましたが、コロナ禍でさらにオンライン化が進んだ印象があります。他にも人事系のセミナーやマーケティング系のセミナーなど、ビジネス系のセミナーで動画配信が活用されることが多いです。
ころも:無料で配信できる動画サイトもあるなかで、どうしてオンラインセミナーは有料の動画配信プラットフォームを使って配信することが多いんでしょう?
黒川:それは、有料の動画配信プラットフォームにしかできない有用な機能があるからです。なかでも一番の目的は先ほどからも何度かお話したクローズド配信ですね。ビジネス系のセミナーはあらかじめ参加者に会員登録などをしてもらって、後日その人専用のURLを発行することで視聴者を限定しています。無料の動画サイトでも、URLを知っている人だけが参加できる限定公開機能があったりしますが、逆にいえばURLさえ知っていると誰でも視聴できてしまうんです。
ころも:有料の動画配信プラットフォームだと、URLを知っていても視聴できないように対処できるってことですか?
黒川:そうですね。たとえば、当社のULIZAの場合は一人ひとりにIDを付与して、ログインしないと視聴できないように設定できます。さらに同時視聴者数を1人に限定して配信することや、限られたIPアドレスのみに配信する視聴制限なども可能です。このように、クローズドな配信環境が構築できるため、セキュリティ面でも安心できるのが有料の動画配信プラットフォームならではのメリットといえますね。
ころも:たしかに医療業界のセミナーなんかだと、セキュリティもかなり気にした方がよさそうですよね!
【マーケティング&PR】今注目のライブコマース
黒川:最後にマーケティングやPRでの活用例です。たとえば商品を購入してくれたお客様へのケアとして商品の使い方の動画を配信したり、商品の特典映像をライブで配信したりといったケースがあります。
ころも:たしかに、特典映像のライブ配信が見たくて商品を買う人も多そうですね。これも、商品を買った人にだけ見せるという意味では、先ほど紹介された「クローズド配信」のメリットが活きてきそうです。
黒川:もう1つ、マーケティングとしての使い方で注目されているのが「ライブコマース」です。
ころも:ライブコマース?
黒川:ライブコマースとは、ライブ配信を通して商品の販売を行うマーケティング手法です。海外ではすでにマーケティング手法として確立されており、国内でも事例が増えてきています。
ころも:テレビショッピング的な感じですか?
黒川:テレビショッピングのように、商品を発売している会社自身が配信することもありますし、インフルエンサーにお願いして配信してもらうこともあります。インフルエンサーにお願いする場合は、InstagramのようなSNSを使うことも多いです。
ただ、マーケティングの観点でいえば、「どんな人が視聴して、どんな人が購入してくれたのか」を計測したいですよね。無料の動画サイトだと、そこまで詳細なデータ収集と分析ができないことが多いんです。
有料の動画配信プラットフォームであれば、しっかりとした分析機能が搭載されているサービスが多いですから、どんな人が視聴して、購入してくれたのか詳細に把握できるんです。
ころも:単にものを売る場というわけじゃないんですね。データがとれると、商品企画や販売方法の改善なんかにもつながりそうです。
黒川:そうですね。現在のビジネスでは、いかにデータを取得し、分析するかが非常に重要です。いわゆる“データドリブン経営”のためにも、分析機能が備わった動画配信プラットフォームがおすすめです。
動画配信プラットフォーム「ULIZA」って?
ころも:ここまで、有料の動画配信プラットフォームがどんなふうに活用されているのか、どんな課題を解決できるのかについてお聞きしてきました。お話の中にも出てきましたが、PLAYさんが提供されているULIZAという動画配信プラットフォームも、ここまでご紹介いただいたケースで活用されているんですよね。ULIZAについて、もっと詳しくご紹介いただけますか。
黒川:ULIZAは日本国内で開発されたクラウド型の動画配信プラットフォームです。動画配信システムには外資のサービスも多いのですが、ULIZAは国内サービスなのでサポートも日本語ですし、気軽に当社スタッフにご相談いただけます。
サービス開始から10年以上たっている歴史のあるサービスで、のべ500社以上に導入されており、これまでに10万人規模のライブ配信実績もあるなど、システムの安定性に定評があります。クローズド配信では、視聴ページの同時視聴数制限やURL有効期限設定、ID/パスワード設定など、セキュアな配信が可能です。動画の視聴ログも詳細に分析できるので、どんな人がどのように視聴したのかといったデータを簡単に取得できます。
ライブ配信の他、VOD配信にも対応しており、Webサイトへの埋め込みも可能です。また、UI/UXのカスタマイズもでき、時間や地域などの視聴条件に応じた配信制御など、ビジネスユースに最適なきめ細かい設定が可能です。
一言でいえば、ULIZAはカスタマイズ性が高く「やりたいことがなんでもできる動画配信プラットフォーム」です。学習資格系講座、セミナー、IR、プロモーション、社内情報共有、音楽ライブ、トークイベントなど、どのような用途にも活用できるので、ぜひご利用をご検討ください。
ころも:ありがとうございました!
まとめ
有料の動画配信プラットフォームが活用される4つのケースについて、ULIZAを運営するPLAYの黒川さんに教えていただきました。
企業が動画配信を活用するのは珍しくない時代になりましたが、とはいえまだまだ「どんなふうに動画配信を活用すればいいのかわからない」という悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介いただいた例を参考に、ぜひ動画配信に取り組んでみてください!