Web制作を成功に導くコミュニケーション裏話。Webディレクターはこんなことを考えています

Web制作を成功に導くコミュニケーション裏話。Webディレクターはこんなことを考えています

Hillary

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こんにちは、Design部Webディレクターの平山です。

Web制作を成功させるには、私たちWeb制作会社とお客様で密にコミュニケーションをとり、一つのチームとして取り組むことが必須といえます。

今回は、プロジェクトにおいて私がディレクターとしてコミュニケーションをとる際に気をつけていることをお話しします。

Webサイト制作やWebサイトのリニューアルを検討されているみなさま、ぜひご覧ください。

Webディレクターについて

Webディレクターの役割

ディレクターという言葉自体には現場監督・総指揮のような意味があり、「見張っている人」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかしWebディレクターの場合は、一緒に手を動かしてクリエイティブを作るという役割が大きいと思っています。

プロジェクトが円滑に進むように管理したり、お客様とチームメンバーとの意思疎通を図ったりしつつ、共通の目標・目的に向かっていくために 「こっちですよ」と引率する、旗振り役のようなイメージで私はWebディレクターの業務をおこなっています。

Webディレクターの業務内容

Webディレクターの業務は、大きく以下の流れで進んでいきます。

  1. アプローチ戦略の考案
  2. 仕様策定
  3. スケジュール策定
  4. 進捗・品質管理
  5. リリース後の運用サポート

まずはお問い合わせいただいた内容に対して、「どういう目的があって、何を作りたいのか」ということをヒアリングし、その内容を実現するためのアプローチ方法を考えます。

もちろんやりたいことを全部叶えられたらいいのですが、リソース・予算・期日には限りがあるので、そのなかで最大限理想を叶えるために、どんなアプローチがいいかを考えていきます。

たとえば、予算はあまりないけど自分たちでサイトを更新したい、というご要望があった場合、無料で使えるGoogle Apps Script(GAS)を使ってGoogleスプレッドシートでプレスリリースなどのお知らせを更新できるような仕組みをご提案することがあります。

少ない予算でCMSを導入したいという場合は、複雑なカスタマイズはせずになるべくシンプルな形で使うことで予算を抑えることもできます。

そのアプローチ方法に合わせて、見た目の方向性やページ数、裏側の仕様もディレクターが設計します。仕様が決まったら、いつまでに誰が担当するかというスケジュールをデザイナーやエンジニアと一緒に決めていきます。

スケジュールが決まったあともプロジェクトを遂行するなかで進捗の確認やフィードバックなどのコミュニケーションをとり、さらにリリース後もうまく運用するためにお手伝いさせていただくこともあります。

その他Webディレクターの仕事は多岐にわたっており、自分の手元の仕事だけでなく、チームメンバーやお客様とコミュニケーションをとることも大切な仕事です。

コミュニケーションをとるときに気をつけていること

1. 背景を理解する

コーポレートサイト、採用サイト、サービスサイトなどどんなサイトであっても、まずはお客様が事業を始めるに至った背景、「どういう課題感があって、どういう事業をおこなっているのか」という部分をきちんと理解するようにしています。

背景理解をきちんとすることで、お客様の考え方や情報の選び方という部分の理解が深まり、よりお客様の納得感が得られるご提案ができると思っています。

また、背景がわかってることで共通言語が生まれます。過去に、会話をするなかで同じ言葉を使ってるつもりでも、お互いが思っているニュアンスが違っていて、内容が正確に伝わらないこともありました。背景理解をきちんとすることで、制作会社側とお客様の間での認識の齟齬をなくすことができます。

具体的には、お客様のコーポレートサイトはもちろん、SNSからも情報収集をします。また、企業としてどんな人材を求めているのかということを理解するために採用サイトやWantedlyなどのビジネスSNSを見ることもあります。

「なんでこういう人材が欲しいんだろう」と想像することは、より現場に寄り添った事業理解につながります。

また実際にお客様のサービスを使ってみたりと、時間が許される限り、徹底的にお客様の事業やプロジェクトの背景の理解に努めます。

2. プロジェクトの目的・目標を共通認識として持てるまでコミュニケーションをとる

プロジェクトの目標・目的を共通認識として持てるまでコミュニケーションをとることを、とくに大切にしています。

たとえばコーポレートサイトを作りたいというご依頼があったときに、何を実現するためのコーポレートサイトなのか、作る側とご発注いただくお客様、双方の理解が必要です。

それを実現するためにお互いがどう歩み寄るかを決めておかないと、「なぜやるのか」「なんのためにやるのか」という疑問がプロジェクトの進行中にポロポロと出てきて、関係性にヒビが入ってしまうこともあります。

シンプルなプロジェクトはとくに、目的を確認する作業を怠りがちです。たとえば、LP(ランディングページ)を1枚作るプロジェクトは、作業自体は単純ですが、制作側の我々が目的をわかっていないと、リリース後サイトを見る側にもうまく伝わらないことが多いです。

お客様がサイトの目的・目標を明確にできていなかった場合でも、こちら側から汲み取るようなコミュニケーションを心がけています。やんわりとした目標からも、分解して解像度を高めるようにしています。

また、目的や目標について、一方的にこちらが考えたものを押し付けるのではなく、一緒に考えるようなコミュニケーションを心がけていて、LIGではワークショップを実施することもあります。LIG側が質問を用意し、お客様から出た意見を付箋で書いてまとめていくことで、考え方の共通点や、意外と見えていなかった部分を可視化することができます。

3. ご理解いただいてるか確認できるまでコミュニケーションをとる

お客様とコミュニケーションをとる際は、伝えて終わりではなく、お客様にご理解いただけたことが確認がとれるまで、コミュニケーションをとるようにしています。

Webサイト制作のプロジェクトでは、週1~2回お客様と定例ミーティングの場を設けているので、チャットでご連絡していたことももう一度話題に出し、お客様に納得いただけているかを確認するようにしています。

チャットでは「承知しました」となっていたことでも、改めて直接お話しすると懸念点が出てくることも多くあります。

お客様に納得していただいたうえでプロジェクトを進められるよう、コミュニケーションをとっています。

4. 一歩先まで想像してコミュニケーションをとる

話題に出しているその場だけでなく、一歩先まで準備してコミュニケーションをとるようにしています。

たとえば、お客様に資料をご確認いただきたい場合、期日を設けていても連絡を見逃してしまっていたり、他のお仕事が忙しくてご確認いただけないこともあるかもしれません。

もしご確認やフィードバックが遅れてしまった場合、何が困るのかということを考えます。原稿が手に入らなくて困るのであれば、「◯日までに間に合わない場合は、こちらで仮のものを準備しますね」とLIG側で用意することもあります。

一歩先を想像してその後の行動を考えておくことで、万が一スケジュール通りに進まなかったとしても「どうしよう」という焦りの感情が先に来ることなく、余裕を持ってコミュニケーションをとることができます。

5. 伝えて終わりの伝書鳩にならない

Webディレクターは業務上、お客様からの要望をエンジニアやデザイナーに伝える、エンジニアやデザイナーのアウトプットをお客様に提出するなど、間に入ってコミュニケーションをとることが多い職種ですが、伝えて終わりの伝書鳩にならないよう、必ず自分の意思を挟むようにしています。

お客様に提出する際も自分の意思を挟むことで、自分の言葉できちんと伝えることができます。お客様からフィードバックが返ってきたときも「こういうふうなことを実現したいから、ここを修正して欲しい」とデザイナーやエンジニアに伝えるようにしています。

たとえばお客様から「ここの写真を差し替えてほしい」というフィードバックがあったとします。「この写真は権利関係で使えないものだった」という場合であればすぐに差し替えることができますが、理由がわからない場合はデザイナーに「デザイン的にこっちのほうがいいと思ったんから使ったんだけどな」と疑問が生まれてしまうかもしれません。

なので、デザイナーにフィードバックする際はWebディレクターである自分が納得できるまで理由を確認し、伝えるようにしています。

また、お客様側の意見もデザイナー・エンジニア側の意見もどちらも理解し「どちらもいいな」となってしまった場合は、Webディレクターのジャッジが必要です。

番外編:社内でのコミュニケーション

お客様とのコミュニケーションではありませんが、社内でのコミュニケーションでは、エンジニアやデザイナーに対して、自分の好みだけでフィードバックしないようにしています。

例を挙げると、デザイナーはしっかりとデザインのことを理解したうえで制作してくれているので、デザインに関しては一任しています。デザインの観点では信頼したうえで、「初見の人にはここの文字は小さいかもしれない」というような、一ユーザー目線でのフィードバックをすることを心がけています。

さいごに

今回はWebディレクターが日々のコミュニケーションで気をつけていることをお話ししました。Web制作のプロジェクトを成功させるためには、お客様と制作メンバーがコミュニケーションをとり合って、お互いが同じ方向を目指して進めていくことが大切です。

LIGでは、お客様の達成したい目的に合わせた設計をし、必要な情報を届けるためのサイトを制作します。Webサイト制作やリニューアルを検討されている企業様は、LIGにお気軽にお問い合わせください。

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1987年福岡県生まれ。2011年よりWeb業界のキャリアをスタートし、IT事業会社や制作会社でのWebディレクター・ライターのキャリアを経てLIGに入社。Webサービスの企画立案からサイト制作のディレクション、ライティングまで幅広く従事。顧客ニーズに合わせたコミュニケーション戦略を得意とする。 新日本プロレスが好き。

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