Design部ディレクターの原島です。
Webマーケティングにおいて、サイトの「回遊率」「回遊導線」は着目すべきキーワードです。私たちLIGはWebサイト制作のプロとして、これまでに多くのお客様からご相談をいただき、「回遊率」や「回遊導線」の改善のお手伝いをしてきました。
今回は「コーポレートサイトの回遊導線」にフォーカスを当て、回遊導線を改善する意味やその方法を紹介します。
コーポレートサイトの新規制作やリニューアルを予定しているみなさま、ぜひご覧ください。
目次
回遊導線とは
Webマーケティングにおける「回遊導線」とは、言い換えると「サイト内の道筋」。ユーザーがどのページからサイトに訪問し、どんな順序で別のページに遷移して情報を閲覧していくか、ということです。
ちなみに「回遊率」は、ユーザーが1回のサイト訪問でどれくらいのページを閲覧したかを示す値。「サイト全体のPV数 ÷ 訪問数 = 回遊率」です。
コーポレートサイトの回遊導線を改善する3つの意味
コーポレートサイトの回遊導線を改善することには次の通り、3つの意味があります。
1. 企業の信頼性の向上
コーポレートサイトは、Web上における企業の「顔」として、顧客接点となる重要なコンテンツ。回遊導線が考え抜かれたコーポレートサイトは、ユーザーがストレスなくスムーズに情報を得ることができるため、信頼性の向上につながります。逆にコーポレートサイトのページ構造がわかりづらいと、ユーザーは企業に対しても不信感を抱いてしまいます。
2. コンバージョンの増加
コーポレートサイトにおいて理想的な回遊導線を考えるとき、「ゴール」にすべきは、サービス・製品への資料請求や、見積もりの依頼、求人応募といった「問い合わせ」につなげることです。回遊導線を見直すことでコンバージョンが増加し、ビジネスチャンスの拡大や採用強化につながります。
3. SEO対策の強化
これは副次的な要素ですが、回遊導線が整理されたコーポレートサイトは、Googleの検索エンジンでも「ユーザビリティに優れたサイトである」という評価になり、結果としてSEO対策の面でも効果が期待できます。検索結果でサイトが上位に表示されるようになれば、訪問数そのものが増え、さらなるコンバージョンを獲得できるという好循環が生まれます。
改善に取り組む前に注意すべきポイント
LIGに問い合わせをくださるお客様のなかには、「コーポレートの回遊導線を良くしたい・回遊率を上げたい」と、回遊導線と回遊率という2つのキーワードを一括りにしている方もいますが、前述の通り、それぞれの意味は異なります。
例えばメディアサイトの場合は、ユーザーに多くの情報を得てもらい、ファンを増やすことが目的になるので、回遊率は注目すべき指標です。一方、コーポレートサイトは先に解説した「企業の信頼性の向上」や「コンバージョンの増加」を担うもの。ユーザーが最短距離でコンバージョンできている場合、回遊率は低いけど目的は達成できているという状態になります。
逆に、回遊率が高くてもコンバージョンにつながっていないコーポレートサイトは、「ユーザーが探している情報を得られずに迷った結果、離脱している」と捉えることもできます。
「Webサイトだから、とにかく回遊率が重要!」と躍起になるのではなく、まずはコーポレートサイトの目的を考えることが大切です。回遊率は、企業にとって理想的な回遊導線を検討するうえでの指標の一つと捉えておきましょう。
回遊導線を改善する5つのステップ
ここからは回遊導線の改善を進める流れを5つのステップで紹介します。
STEP1:現状の分析
5つのステップで最初に必ず行うのが、現状のサイト導線を分析すること。現状を把握できないまま闇雲に施策を進めても、的外れで効果が期待できません。
- ユーザーがどんなページから流入しているか
- 最初にどのページを見て、次にどのページに飛んでいるか
- どのページで離脱しているか
Google アナリティクスやサーチコンソール、ヒートマップといったツールを使って分析し、現状を知ることで、どんなユーザーが何を求めてサイトに訪問しているのかがわかってきます。
STEP2:ユーザーインタビュー
現状分析の一環として、企業が設定するユーザーのペルソナに近い人にサイトを触ってもらい、わかりづらい点や離脱してしまうページなどをインタビューする場合もあります。私たちのようなプロの視点だけでなく、一般の視点を取り入れることで見えなかった課題に気付くことができます。
STEP3:改善施策の検討
ツールを使って収集したデータと、ユーザーインタビューで得た生の声をもとに、定量と定性の両面で施策を検討していきます。例えば以下のような施策があります。
・ページ構成の見直し
分析の結果、本来見て欲しい場所ではないページにたどり着く導線になっていた場合は、ページ構成から見直す必要があります。ユーザーのニーズを捉えたうえで、「問い合わせ」までスムーズに導くためのストーリーを検討し、ページ構成として落とし込みます。
・コンテンツの追加
ページの構成を見直すなかで、不要なページを割愛する場合もありますが、新たに追加する場合もあります。回遊導線におけるユーザー体験で起承転結を意識したとき、情報を順序立ててわかりやすく伝えることが基本ですが、それに加えて「気持ちが高まるポイント」を作ることも非常に重要です。
ちなみにLIGは、まさにコンテンツ力を武器にこれまで成長してきた会社です。他社では発想の及ばないような独自の切り口でコンテンツの提案をしています。
・UIの修正
ユーザーが離脱してしまう原因として、「押して欲しいボタンが分かりづらくてその先にたどりついていない」「ボタンやバナーがたくさんあり過ぎて迷子になってしまう」といったことがあります。
例えば、ボタンの色が薄いグレーだと視覚的に目立たず、気付いたとしても押せるのかどうかわかりづらいですよね。デザインのセオリーを踏まえたうえで、ページ全体のデザインから、ボタンやバナーの色や形、文言などの細部に至るまでUIの修正を検討していきます。
STEP4:実装
試作した改善施策に基づき、モックアップやワイヤーフレームを使ってUI・UXの検証を進めていきます。LIGがお客様から依頼を受けて回遊導線改善を進める際は、具体的に提案してお客様と認識を合わせるという意味で大切にしている工程です。ディスカッションを重ね、アイデアをブラッシュアップしたうえでいよいよ実装に入ります。
STEP5:効果測定
回遊導線改善の施策は、一度実装して終わりという簡単なものではありません。その後も分析をして効果を測定し、修正を繰り返すことで回遊導線の最適化を実現できるのです。
さいごに
コーポレートサイトの回遊導線の改善を進めるうえで大切なのは、大前提として「なぜ、なんのために改善するのか」という目的を明確にすることです。そこに照準を合わせて施策を打っていけば、今以上にコンバージョンに寄与するサイトに成長できるでしょう。
ぜひこの記事を参考にして、回遊導線の改善に取り組んでみてください!
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