こんにちは! デジタルハリウッドSTUDIO by LIGのトラです!
- デジタルハリウッドSTUDIO by LIGとは
- 株式会社LIGとデジタルハリウッドが業務提携をしてはじめた、クリエイター養成スクールのこと(以下「デジLIG」)。Webデザイナーや動画クリエイターを目指す方向けのカリキュラムを展開している。無料説明会は、上野・池袋・大宮・北千住・川崎にて毎日開催中!
私はデジLIGでは営業メンバーで、主な業務として、受講をご検討中のお客様と目標達成に向けたカウンセリングを行い、スクールをご案内する「個別説明会」を実施しています。
デジLIGの営業スタイルは「反響型」ですが、おかげ様で日々お問い合わせをいただき、非常にありがたい限り……ではありますが、様々なスクールも増えていく中で、よりお客様との接点を増やす施策も考えなければなりません。Webスクール戦国時代です。
Webクリエイターに興味ある方々に個別説明会に参加いただくために、何かないかとメンバー間で考え、施策として始めたことの一つに、実は「メルマガ」があります。
そこで今回は、メルマガなど初心者である私が担当となり、見込み顧客獲得に向けてチャレンジしたことと結果をご紹介します!
メールを使ってアプローチしたいけど、何から手をつけるべきかもよくわからない! そんな方々のご参考にしていただければと存じます!
目次
メルマガを始めたきっかけ
まず、メルマガをスタートさせた経緯ですが、サイトからスクールの資料を請求いただいた方々に対して、当時はアクションが不十分だったことが挙げられます。リソース的に手が回らなかったという課題もありましたが、これは非常にもったいないですよね。
せっかくデジLIGに興味いただいているこの人たちに、しっかりとアプローチできてないのはもったいない! 定期的にお役立ち情報をメールで送ろう! メルマガ始めよう! となったのです。
つまり、今回の目的は「デジLIGの資料請求者の興味を上げて、個別説明会に予約してもらう」ために、メルマガを配信することとなったのです。
とりあえず送ってみる
マネージャーであるペイさんや当時の同期と、メルマガ計画を始動させました。とは言え、どのように進めればいいかわからず、取り急ぎ手元にある過去の資料請求者リストに、隔週でメールを一斉送信することになりました。手当たり次第です。
「隔週配信」にした理由は、僕と同期の2名で回すにあたり、リソース的に頻繁に配信コンテンツを考えるのが難しかったためです。何か特別な意図があったわけではありません……!
メールのテンプレを作成し、「隔週で文面を考えて、過去の資料請求者全員に送る」。このような形で「デジLIG放送部」として配信をスタートさせていきました。
コンテンツの一例は下記のような内容でした。
- 新校舎告知&早期キャンペーン
- 【未経験から即戦力へ!】気になる「卒業制作」の全貌をご紹介します!
- Webデザインチャンネル解説・感染対策してます。
- 【現役クリエイターから直接学べる】LIVE授業をご紹介します!
- 【現役デザイナー厳選!】デザイン学習のオススメ本をご紹介します!
- デジLIG開校5周年記念キャンペーン!
- 【学生限定!】LIGの現役Webデザイナーから学べる無料イベント開催!
などなど、基本的にHPでは見えてこないスクールの中身やキャンペーン、イベントの情報を送っていました。
定期的にコンテンツを考えるのは大変かと思いますが、既にLIGブログやYouTubeチャンネルもあったため、ネタを0から考える手間を抑えられたのは助かりました。
また、敬愛すべきマーケターであるまこりーぬさんにもご協力をいただき、MA(マーケティングオートメーション)を活用した配信と、デザインもHTML化させて開封率・回帰率(メール内のURLクリック率)などが測れる形にしていきました。
▼当時配信していたメールの1例です
しばらく続けた結果、開封率は大体30〜40%程度を推移していました。ちなみにメルマガの開封率は業界によっても差がありますが、調査によると平均15〜20%が相場であるとされています。
メルマガは初回の開封率は高く、徐々に落ちていく傾向があることは伺ってましたが、「結構しっかりした内容を送ってるし、たくさんの人に見てもらえそう……!」と、そう思いながら、しばらくコツコツ進めていました。
突然の悲劇
しばらくは先述した方法で合計10種類ほど配信し、配信スタートしてから4ヶ月ぐらいたった頃、あることに気がつきました。
「結局、メルマガからどのくらい説明会参加しているんだっけ……?」
一生懸命文面を作って、毎回1,000人近くに送っていました。開封・回帰率も見ていました。
しかし、当初の目的であったはずの「説明会参加(CV)」に繋がっているかどうかが確認できていなかったのです。送って満足しており、多分予約に繋がっているだろう……という気になってしまっていたのです。
このようなことはメルマガあるあるで、起こりやすいそうですが、説明会予約に繋げる改善が急務となりました。
また開封率にも内容によって波があり、コンテンツも考え続けなければならず、全体的な運用方法から再考する必要がありました。
「メルマガ」から「メールマーケティング」へ
改めてまこりーぬさんのサポートをいただき、メールによるアプローチを再設計しました。そこで提案いただき、「メルマガ」ではなく「メールマーケティング」に移行することに。
当時は「メールマーケ?」という印象でしたが、メルマガと何が違うのでしょう。
- メールマーケティングとは
- メルマガの目的は、顧客に情報を届けることに対して、メールマーケティングの目的は顧客に行動を起こしてもらうことです。
- 引用:メールマーケティングとは何か?メルマガとの違いややり方を解説
メルマガは、すべての人に同一の内容を長期配信する手法に対し、メールマーケは潜在層に対して適切な情報を適切なタイミングで配信する手法です。
また、期待できる成果もメルマガはメールを「読み物」としてファン獲得が望めますが、後者は購買意欲を高めることが望めます。
よくよく考えれば「マガジン」という名称ですし、「読み物として届けるもの」というのは納得できます。長期的には成果が望めるかもしれませんが、すぐに「説明会に参加しよう」とはならないかも……とこれも反省点でした。
ステップメールへの変更
上記の事柄から、メールマーケティングとして取り入れたのが「ステップメール」という配信手法です。
- ステップメールとは
- ステップメールはユーザーがメルマガ登録した日や商品を購入した日など、特定の日を起点に、あらかじめ用意しておいたメールを配信する手法です。
特定の日を起点にあらかじめ作成したメールを配信できるので、ユーザーの行動に合わせて段階的に情報を提供することが可能です。 - 引用:ステップメールって何?メルマガとの違いと、成功の秘訣を徹底解説!!
この方法を取り入れるにあたり、改めてメール文面を作成しなおし、配信先・配信頻度を変更しました。
変更前 | 変更後 | |
---|---|---|
配信頻度 | 隔週の土曜日 | 1ヶ月以内に4通 |
配信先 | 全資料請求者 | 直近1週間ごとにグループ分け |
コンテンツ | 毎回考えて作成 | 4パターンに固定 |
例えば、4月1日〜4月7日の資料請求者をグループAとしてまとめて、翌日の4月8日にメール①を送付します。
新たに4月8日〜4月14日まで一週間経過したら、その期間中の資料請求者をグループBにまとめます。
そして4月15日にAにはメール②を、Bにはメール①を送付する。またそれから一週間の資料請求者をまとめて〜……と繰り返して、毎週1通ずつの計4通が届くという流れです。
4月8日 | 4月15日 | 4月22日 | 4月29日 | |
---|---|---|---|---|
グループA | メール① | メール② | メール③ | メール④ |
グループB | メール① | メール② | メール③ | |
グループC | メール① | メール② | ||
グループD | メール① |
1ヶ月以内で完結するようにしたのは、これまでのデータで購買までの検討期間は1ヶ月程度が多かったためです。
さらにGoogleアナリティクスを用いて、メール文内のURLからどの程度CV(説明会予約)に動いているか計測し、目的に合った効果測定が可能となりました。
また文面については、テーマをこれまで反響の大きかった卒業生インタビューなどに絞り、最新の事例が出れば都度差し替えています。
▼現在の1例です
個人的には毎度メール文面を作成する手間がなくなり、またネタが尽きる心配がなくなったため(最新事例を増やす必要はありますが)、効率面でも改善が見られました。
改善の効果はいかに……!
改修した結果を見ていきましょう!
1ヶ月目の動向
変更してから最初の1週間の資料請求者に対し、1ヶ月で4通送った結果が下記です。
開封率 | 回帰(クリック)率 | |
---|---|---|
ステップメール① | 71% | 14.3% |
ステップメール② | 60% | 5% |
ステップメール③ | 50% | 0% |
ステップメール④ | 35% | 0% |
やはり、資料請求してすぐ興味関心の強い方は開封してくれるようです。「鉄は熱いうちに打て」です。
もちろん2週目・3週目・4周目の資料請求者も各週でグルーピングして配信していましたが、初めの1ヶ月目は説明会予約には繋がりませんでした。そう甘くはないですね……。
メールの配信順を変えたり、内容の方向性を整えつつ様子見ていきます。
初の説明会予約!
しかし運用を変えて2ヶ月後……
ついに説明会の予約を確認!!
メールの内容は卒業生の作品紹介からの流入でした。
またそのお客様は説明会の際に受講を決めた方で、そのときのお話によると
「デジLIGの受講生さんの作品のテイストが自分が今後作りたいサイトとイメージと似ていた。卒業制作の作品が良かった印象だった」
とのことらしく、知りたかった情報に適した内容がお届けできた印象です。
さらに電話でのアプローチも
ステップメールと並行して、メールを開封した方やクリックしてくれた方に対して、お電話での説明会のご案内をスタートさせました。
メールを見ていただいた後のリアクションを参考にご提案ができるので、効率よくご案内が可能となったのもメリットの一つです。
現在の動向は?
メールマーケ運用から4ヶ月たった時点で16件の説明会予約(CVR4.4%)に繋がり、現在も平均して月に1〜2件程度の説明会予約に繋がっています。
また定期的に配信しているステップメールにプラスして、新教室オープンやキャンペーンの案内メールなども送付すると、月に10名以上の予約に繋がることもあり、効果を実感しています。
残念ながらメルマガとしてやっていたときは効果測定していなかったので、改修後の差分は計測できませんが、メルマガをスタートしてから約1年、着実に成果は出ていると思います!
今後も改善していきます!
とはいえ、まだまだ伸び代は多くあります。
現在も配信数を4通から6通に増やす、また検討のコースに合わせて内容を変えて最適化させる、開封確認するとリアルタイムでチャットに通知が飛ぶ、など試行錯誤中です。
私自身もっと勉強しなければなりません……!
またエリアに合わせてコンテンツを変える、定期配信にプラスしてお役立ち情報を展開するなども取り組んでいきたいところです。有益なコンテンツを増やすためには、お客様の良い事例を作ることも大切であるため、より良いサービス作りももちろん重要です!
今後も、デジLIGに少しでも興味のある方に向けて、有益な情報をお伝えすることで、ご検討のサポートができれば嬉しく思います!
まとめ
最初はメールを送り続けてどの程度反応があるか、まったく未知数に感じていましたが、今ではポジティブな効果を実感しています。
また今回チャレンジしてみて思ったのは、ある程度のセオリーはあるものの、やってみないとわからない側面も大きく、思っていたより泥臭いということ。ただ保有するリストに沿って片っ端から送っても、お客様の態度変容には繋がりにくいこと、またお客様の興味関心や施策の成果が、分かりやすく数値として表れるため、しっかりと振り返ってトライ&エラーを繰り返していくことが重要だったと痛感しました!
ぜひ私と同じように、セールスに携わる方々のお役に立てたら嬉しく思います。
たくさんの情報が溢れる昨今、「何が正しいのかわからない」「興味はあるけれど不安がある」というお客様も多いはず。お客様と有意義な関係を築けるよう、私も精進して参ります!