みなさんこんにちは、マーケターのまこりーぬ(@makosaito214)です。
私は「自社のお問い合わせを増やすためになんでもやる」という立場で仕事をしているのですが、2021年度はとくにWebクリエイタースクール「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG(通称デジLIG)」のCV(説明会予約)数を増やすことに注力していました。
ありがたいことにデジLIGは右肩上がりに受講生数を伸ばしており、2022年1〜3月は過去最高のCV数を記録しています。バンザイ!!!
今回は自分の振り返りとして、「マーケティング担当としてこれやってよかったなぁ」としみじみ感じていることをつらつら綴ろうと思います。
……ただし最初に2点お断りなんですが、
過去最高CV数はまったくもって私の手柄ではなく、新校舎オープンやクチコミの広がりのおかげです。もっとがんばります。押忍。
また、続く本文はマーケターとして極めて当たり前のことばかりでして、真新しい施策などは一切含まれておりません。施策というより、取り組む姿勢の話でございます。何卒ご了承くださいませ……!
目次
まずは大前提となる5つから。
1. 目標数値を明確にする
初っ端から極めて当たり前のことを書いておりますが、目標設定はやっぱり大事ですね。当たり前すぎて恐縮ですがやっぱり大事です。当たり前とわかっていながら、私のように兼任に兼任を重ねるマーケティング担当だと意外と目標数値が決まっていないケースもあるのではないでしょうか(言い訳)。
実はいままで私個人の目標数値はあってないようなものでした。よって2021年度は気持ち新たに、売上目標から逆算したCV目標を設定。目指すべき場所が明確だと「現状との差分を埋めるためにはどんな施策がどれだけ必要なのか?」と、思考がクリアになります。
2. とりうる施策をすべて洗い出す
世の中には真新しいマーケティング施策なんてほぼなく、とりうる施策は洗い出し可能です。BtoBマーケティングなら、株式会社才流さんが公開している「BtoBマーケティングの手法大全 – 社内会議で使える79個の施策アイデア」を使えばもう一発。
とりうる施策をニーズ顕在層〜潜在層順に並べていつでも俯瞰できるようにしておくと、優先順位付けや新しい施策の検討がグンとはかどります。自社がすでに取り組んでいる施策だけでなく、とりうる施策のすべてを洗い出しておくことがミソです。
3. 顧客の声を聞く
どのマーケターの大先輩も「顧客の声を聞け」と口酸っぱくおっしゃるのですが、やっぱり顧客の声に勝るものはなし、です。答えなきマーケティング活動のなかで唯一進むべき方向を明確に示してくれるのが顧客インタビューだと感じます。
正直なところ私は顧客接点ゼロではないため少々慢心していたところがありました。いざマーケティング施策検討目的でみっちり細かいところまでヒアリングしてみると、新たな気付きにあふれていてそれはもう仰天です。今後も半年に1回はみっちりやらねばと決心しました。
4. 顧客の行動を見る
先日自社にHubSpotを導入して行動データがより詳細に見れるようになったということもあり、すきあらばお客様の行動履歴をよく追いかけています。これは3のインタビューと合わせ技が大変おすすめです。大量の行動データがあれば、数名のインタビューから得た示唆の確からしさを検証できます。
また、超簡易的なものですが、LPをリニューアルした際は目の前でWebサイトを使ってもらう調査もおこないました。ヒートマップ以上に臨場感をもって使用状況が把握でき、UI改善にもつながったので、超やってみてよかったです。
5. ターゲットと訴求ポイントをクリアにする
3と4をしっかりやって顧客の解像度をあげていくと、お客様の共通点、とくに「なぜ自社サービスを選んでもらえたのか」がイヤでもクリアになります。こうして得られた明確なターゲット像と訴求ポイントはどの施策を展開するにしても拠り所になります。
コロナ以降「ターゲットを少し広げる? どうする?」という議論をよく社内でおこなっていたのですが、顧客の解像度を上げた結果、「やっぱり我々が価値提供できるのはこういうターゲットだよね」と潔く選択と集中することができました。
(ちなみにまだすべての施策に方針を反映できていないので、やるぞ……ちゃんとやっていくぞ……!!!)
ここからは日々がんばること4つです。
6. 現状を分解して数値の良し悪しを言語化する
これも極めて当たり前のことなんですが、現状の数値をひたすら分解していくと見える世界が変わります。過去の私は分解が足りていなかったなという反省しかありません。いまは週次で以下のような数字を追っています。
- 校舎別のCV数
- チャネル別(オーガニック・広告など)のCV数とCV率
- LP別のCV数とCV率
- 指名検索などキーワード別のCV数とCV率 など
数字の上がり下がりの原因を突き止めて改善していくためには、こうした数字を見ていくほかないと思います。ただしレポーティング業務そのものに時間をとられたり、数字を出して満足してしまったりしないよう注意が必要ですね。
7. 伸びしろがある施策に絞り込む
6の現状分析と2の施策一覧を突き合わせて、テコ入れしたときにCV数の伸びしろがもっとも大きい場所をつねに探すように癖付けました。きちんと全体を俯瞰できていれば、「お客様はふだんInstagramで情報収集しているから、Instagramアカウント運用に取り組むべきか? ……いや、でもそんな潜在層ターゲットの施策よりLPOをやり切るほうが先じゃない?」みたいなことをより冷静に判断できるようになります。
これは新しい施策に目移りするとなかなか徹底できない部分です。大事なのは徹底です、徹底!
8. 営業と情報共有をおこなう
一生懸命マーケティング施策をおこなってCV数が増えたとしても、結局売上につながっていなければ水の泡です。マーケティングとセールスはつねに情報共有をおこない、どういうCVが増えるとその後の営業活動がはかどるのか議論する必要があります。
たとえば、資料請求者に対するアプローチは、インサイドセールスをどこまでやり切れるかによって説明会予約率が変わります。営業チームの人員が十分なときは資料請求を増やすことに意味がありますが、そうでないときは最善の施策ではありません。
LIGは営業とマーケティング間に垣根がなく連携しやすいのですが、連携しにくい組織においては、ここがボトルネックとなるケースが多い印象です。
9. 業界ニュースや広告クリエイティブを日々キャッチアップする
競合のプレスリリースや広告クリエイティブは見かけるたびに事業部のSlackに流すようにしています。
こうしたなにげない日々のインプットは、自社の広告クリエイティブを考えるとき、毎週の数値分析時に役立つんですよね。必要なときに焦って情報収集するのではなく、日頃から蓄積しておくことで自分の負担を減らせると感じます。
さて、ラスト10番目はおまけ話です。
10. クチコミを促す
これは2021年度以前の取り組みなのですが、効果バツグンだったのでご紹介させてください。
我々のスクールは「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」と、社員でも正式名称を間違えるような名前です。社内ではもはや「デジハリ」と呼ばれていましたし、受講生のみなさんにおける呼び方もまちまちでした。
これだとイベントをやってもハッシュタグが定まらない! と、約2年半前に思い切って呼び名を「デジLIG」に統一したんです。するとここからハッシュタグ投稿が爆発的に増加。こちらとしてはただ名前をつけただけなので、それはもうびっくりな変化でした。
サービスの品質を上げてクチコミをいただくのが本質ですが、本件を通じて「クチコミをもらえるチャンスを逃してしまっていたのかもしれない」と、ハッと気づきました。いかにクチコミを出したくなる導線を作れるか、今後もチャレンジしていこうと思います。
さいごに
非常に当たり前のことばかりですが、その当たり前のことがいままで徹底できていなかったんだよなぁ、と、正座しながら記事を書いております。
当たり前のことをしっかりやって、CV数と売上を伸ばし、さらに価値提供できる環境を整えて、お客様も自社もハッピーな状況を貪欲に追求していこうと思います!
以上、まこりーぬでした!