【東京⇔広島】コワーキングスペースの地域別の利用者ニーズを解説

【東京⇔広島】コワーキングスペースの地域別の利用者ニーズを解説

Masashi Naito

Masashi Naito

こんにちは! いいオフィス広島・いいオフィス安芸高田を運営する、まさしです。
※いいオフィス広島は広島市、いいオフィス安芸高田は広島市から車で1時間ほどの場所に位置します。

突然ですが皆さん! コワーキングスペース使っていますか〜?
 
僕はLIGのメンバーの中でも、コワーキングスペース事業に多く携わってきました。大都市・地方都市・田舎、それぞれのコワーキングスペースを運営してきた経験から、街の規模の違いによってコワーキングスペースに求められることにも違いがあることが見えてきました。
 
本記事では、街の規模によるコワーキングスペースの特徴を理解いただき、コワーキングスペースを運営される方や、自分たちの地域にこれからコワーキングスペースを作られる方に、何かヒントになればいいなと思います。

また利用される方にとっても、運営者や利用者どうしの関わり方を見つけるきっかけになれば幸いです。 

それでは、いってみましょう〜
 


 

これまでに運営してきたコワーキングスペースのご紹介

まずは、僕が運営に携わってきた3つのコワーキングスペースをご紹介いたします。
 

いいオフィス上野

大都市にあるコワーキングスペースから。いいオフィスのはじまりの場所である、上野。ビルの建て替えもあって現在は新御徒町に移転しておりますが、まだLIGの本社が上野駅前にあったころ、本社と同じビルの別フロアでいいオフィス上野をはじめました。

そのオープニングスタッフとして、当時Web制作の事業をこなしながら、運営をおこなっておりました。
  
▼2014年9月にオープンした際の記事


個室27部屋、200平米のオープンスペースがあり、100人規模のイベントをバンバン開催しておりました。イベントがきっかけで、多くの方に足を運んでいただいた場所なので、訪れたことのある方にとっては懐かしい場所ですよね。
 

いいオフィス広島


上野をオープンして3年後、広島県の中心都市となる「広島市」に2店舗目となる、いいオフィス広島をオープンしました。現在運営に携わって4年経ちましたが、思い返すとオープンしてから軌道に乗せるまでに、時間がかかった印象です。 
 
▼2017年5月にオープンした際の記事


いいオフィス広島は、広島市内にお住まいの方にはだいぶ浸透してきたのかなと思います。また、コロナの影響もありUIターンや帰省中の方の利用も増えた印象もあります。
 
 

いいオフィス安芸高田


いいオフィス広島をオープンして3年後、広島市から中山間地域に1時間程行ったところにある安芸高田市に、いいオフィス安芸高田がオープンしました。オフィスのまわりは山や畑で囲まれ、言葉を選ばずに表現するなら、いわゆる「いなか」です。
 
▼2020年09月にオープンした際の記事


コロナ禍でオープンしたこともあり、まだまだ多くの人に足を運んでいただけていない状況にあります。しかし都市部とは異なり、より仕事に集中できる環境があるため利用している会員さんも、自分自身も非常に重宝しています。
 

街の規模感利用者ニーズ

ここからは、3つの異なるフィールドでコワーキングスペースの運営に関わってみて、見えてきたことを紹介いたします。
 

利用者層の違い

まずは、利用者の層の違いについてです。

大都市の利用者層について

東京の場合、人口が多いこともあり、会社の規模、立場、職種のバリエーション問わず多くの方が利用されています。昨今では「コワーキングスペース」も身近な存在となり、7年前に僕が東京の店舗に立っていたときよりも、利用者の幅は広がっています。

今、私が東京にいたら「誰もがコワーキングスペースを使う時代になった」と、感じるんだろうなと思います。
  

地方都市の利用者層について

利用している人は、20代後半~40代前半くらいがコアな層で、年齢層的にも業種的にも、まだまだ一部の方が利用している印象です。ですが地方都市(特に広島に関して)は、この1年くらいで「コワーキングスペース」というカテゴリが浸透したなという感覚です。

その一方で知ってはいても、まだまだコワーキングスペースを使ったことがない人も多いように感じられます。地方ではコワーキングスペースで仕事することに対して、「新しい働き方」という言葉を使ってもまだ大丈夫な浸透レベルだな〜と感じています。
 

田舎の利用者層について

田舎エリアの場合、皆さまが想像している通り、人口が少ないため利用する人は多くありません。利用者層は、20代後半(ほぼ30歳)〜40代くらいがコアな層の印象です。田舎ならではの仕事と、PCでできる仕事を兼業さている人がほとんどです。

また、利用している人は、コワーキングスペース初心者感はあまり感じなく、おそらく外のエリアでコワーキングを使われていて、地元(住んでいるエリア)にいるときにも時々コワーキングスペースを使う、みたいな方が多いように感じます。 

暮らしぶりによって異なるニーズ

次に、「暮らし」によって変わってくるニーズについてです。

大都市のユーザーニーズ

大都市エリアのコワーキングスペースユーザーは、集合住宅に住まれていて、家に十分なワークスペースを保有できない環境の方も多いように見受けられます。

使う人にとって「家の近くに、広くて快適な仕事環境がある」 という条件が揃えられると、非常に重宝されます。ただ、この数年で爆発的にコワーキングスペースが増えたこともあり、どの駅にもコワーキングスペースがある状況なので、人口が多いエリアで運営するのがセオリーかなと思います。
 

地方都市のユーザーニーズ

地方都市も大都市と同様に、集合住宅に住まれている人も多い状況のため、広い仕事環境を求めて利用する方は多い印象です。

カフェなど作業ができる場所も大都市に比べて少ないため、家では十分に仕事ができない暮らしぶりの方は、コワーキングスペースを選ぶケースが多いように感じます。個人的な見解としては、地方都市でコワーキングスペースを運営するのは、まだアリな気がしています。
 

田舎のユーザーニーズ

田舎エリアの人々の暮らしは、一軒家に住まれているケースがほとんどです。

そのため、自宅でのワークスペース環境が十分にある状況のため、「広くて快適な環境」という都市型のニーズはほとんど当てはまりません。田舎エリアのコワーキングスペースユーザーのニーズは、「時々使えれば嬉しい」です。 

田舎だと、作業をするのに適したカフェや、ちょっとした打ち合わせをするためのお店などがないため、気分転換や打ち合わせ利用といった用途でコワーキングスペースを利用するユーザーが多い印象です。

個人的な見解としては、田舎エリアのコワーキングスペース展開は、利益を目的とする場合、なかなか難しいなと感じます。

これまでお伝えしたことを表でまとめます。
 

都会 地方都市 田舎
利用者層の違い 職種・会社の規模問わず幅広い方々が利用 20代後半~40代くらいのIT系の方々が利用 20代後半〜40代くらいの方々が利用。U・Iターンされた方々が多いと思われる
ニーズの違い 家の近くに、広くて快適な仕事環境が欲しい カフェなど少ないため、広くて快適な仕事環境が欲しい 気分転換や打ち合わせなどで時々使えれば嬉しい

 

自分の住む町にコワーキングスペースをつくるなら

最近のコワーキングスペースユーザーは、街の規模にかかわらず、共通してオシャレで快適な環境に慣れてきているなと感じます。ハード面でオシャレで快適な環境を整備することは必須条件かと思います。

そのうえで、街の規模にあったソフトやサービスのデザインが必要となってきます。デザインをしていくうえでは、ぜひ上の3つのパターンが参考になれば幸いです。
 
 

まとめ

いかがでしたか? 

皆さまは、どんな規模の街でお仕事されていますか? 僕はこの記事を書いてみて、地域の規模によって戦略を変えないといけないなとあらためて実感することができました。

これからコワーキングスペースを作ったり運用される方は、ぜひ、その土地の街の規模感を考えてみてくださいね!

何か少しでも気づきになっていれば幸いです。

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Masashi Naito
Masashi Naito Agency / Web Director / Manager / 内藤 昌史

LIG入社後、観光CtoCサービスの立ち上げから事業譲渡、コワーキングスペース事業の立ち上げからグロース、地方創生事業の立ち上げ、サテライトオフィス立ち上げなど、様々な事業をゼロから立ち上げて成長させるまでのプロセスを経験。現在は、いいオフィス広島 by LIG の運営をしながらWebディレクターを担当。

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