初めまして! 株式会社LIGでコンサルタントをしています、わべと申します!
さっそくですが、皆さんは議事録を作成した経験はありますか? おそらく社会人なら誰しもが議事録を取った経験があると思います。
かくいう私も、会社に入ったばかりの頃は週に4本くらいのペースで議事録を取っていました。そこで今回、私が議事録を取る際に気をつけていることや、そこから気づいた点をまとめてみました。
しっかりとポイントを押さえた議事録を作成できれば、できる新人として認識されること間違いなしなので、ぜひ参考にしてみてください!
- こんな方におすすめの記事です
- ・まだ学生だけど来年から社会人になる方
・既に社会人として働いてはいるけど、あらためて議事録の取り方について復習したいという方
目次
議事録って何?
皆さんは「議事録」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか? 一般的には、会議の内容を記録するものだという認識だと思います。
たしかに、主な役割として社内会議の備忘録が挙げられますが、単に会議中の発言をすべて記せばいいというわけではありません。なぜなら、会議の中では雑談が行われたり、同じ内容や似たような内容の話が繰り返されることもあるからです。
つまり、良い議事録を作るためには会議中の話のなかから必要な情報と不必要な情報を選別し、必要な情報のみをわかりやすく簡潔に記すことが求められます。
議事録の5つの目的
そもそもどうして議事録を取る必要があるのでしょうか。ここでは、議事録を取る目的や重要性について話していきたいと思います。
1.会議内容を読み手に知らせる
一般的な社内会議やクライアントとの会議における議事録は、その会議に参加しなかった関係者や、予定が合わず出席できなかった人への共有を目的としています。
また、会議の参加者であっても認識の齟齬や認識不足が発生する可能性もあるため、会議の備忘録としての目的もあります。
2.決定事項や承認者を明確にする
議事録には、会議で決定したことを誰が承認したのか、そして決定に至った経緯の他に、会議の中で誰がどのような発言をしたかを記す必要があります。
そうすることで、会議後にいわゆる「言った・言わない」問題が発生することを防ぐことができます。
3.日付や金額などを明確にする
会議の中で出てくる、口頭だけでは曖昧になってしまいがちな予算や日付、期限などの情報でも、議事録に記しておくことで明らかにすることができます。
4.次回会議時の参考資料となる
会議の中には、時間内に終わらずに次回へ持ち越したり、定例会議のように決まった日時・曜日に行われるものもあります。そのような会議では、前回の会議内容を踏まえて議論が展開されていくため、前回行われた会議の議事録が参考資料として有用となります。
5.社会人としての基礎能力を向上させる
一般的に議事録はその会議の出席者の中で最も若手の社員に任されます。議事録を自分用のメモ程度に作成していては、会議の内容を他者に伝えることはできません。
どんな人にでも伝わる議事録を作成するためには、会議中の会話内容を理解し、そのなかから必要な情報とそうでない情報を的確に抽出し、構造化したうえで簡潔にアウトプットする必要があります。会議に参加し、議事録を取ることで
- 会話内容を的確にキャッチアップする
- 要点を整理する
- 相手に伝わるようにアウトプットする
という社会人として必要なスキルが磨かれます。
議事録を作成で絶対に押さえるべき3つのポイント
ここまで議事録とは何か、そして議事録の目的を記してきました。それではここからは、以下の資料1を参考にしながら、より良い議事録を書くために気をつけるべきポイントを挙げていきます。ポイントを押さえておくだけで、誰でも簡単に良い議事録を取ることができます。
1.決定事項をまとめよう
資料1のように、議事内容の中に決定事項を明記するだけでなく、議事内容よりも前に決定事項のみを纏めるセクションを作成しましょう。その中で、期日や担当者が設定されているものに関してはアクションリストとして別のセクションにまとめましょう。
ここで重要なのは議事内容よりも前に作ることです。議事録は上へ行くほど内容が要約されており、下へ行くほど内容が詳細になっていることが理想です。
2.話者を明確にしよう
会議では様々な人が会話するため、誰がどの内容を話したか、決定事項に対する承認者は誰なのかを明確に記載する必要があります。話者を表記する場合は、クライアントとの会議の場合だと「会社名(略称可)、苗字」というようにどちらの会社の誰が話したのか明記しておきましょう。
社内会議の場合は苗字のみで大丈夫ですが、所属する部署が異なる場合は「事業部、苗字」というようにどこの部署の誰が話したのか明記しましょう。
また、以下の資料2のように会話の最後を「承知した。(話者)」・「認識の通りである。(話者)」などで締めることで、話者が誰に向けて話しているか明確にすることができます。
資料2の場合だと、Aの人がBの人に対し発言をしていることが一目で理解できます。
3.日付は詳細に記載しよう
会議ではしばしば「本日」・「明日」・「来週の〇曜日」など、日付や期限に関する情報が出てきます。それらの情報はただ「明日」と記すのではなく、資料1のように「明日11/12(金)」と具体的に記載することで、誰から見ても明確になります。
より良い議事録を作るための3つのポイント
より良い議事録を書くために特に注意すべきポイントを3点挙げてきましたが、ここからはその他に注意すべきポイントを挙げていきます。
1.段落をつかいこなそう
まずは次の画像を見てみましょう。
これはある議事録を箇条書きにして書いたものです。この形式でも②~⑥が①について話されていることは理解できます。では次の画像を見てみましょう。
これは同じ議事録をさらに段落分けしたものです。こちらだと②~⑥が①についての話題であることに加え、③~④が②についての話題であり、⑥が⑤についての話題であることが一目でわかります。
このように、段落分けを活用することで、会議中の会話が何についての話題であるかを明確にすることができます。また、各会話の締めに承認者を忘れずにつけることで、誰に向けて話しているのかを明確にするようにしましょう。
2.「である調」を使おう
議事録は簡潔で端的に書かれていることが理想です。そこで、「ですます調」にするのではなく「である調」にしたほうが、文章が長くなりすぎず端的に見えるため、スッキリとした議事録になります。
3.こそあど言葉に気を付けよう
会議の中では「この」「その」「あの」といったような、いわゆるこそあど言葉がしばしば使われます。
例えば、会議中に「あのプロジェクト」という会話が出てきた場合、議事録にそのまま「あのプロジェクト」と記載してしまうと、会議に参加していない人からするとどのプロジェクトなのか理解できなくなってしまいます。
そこで、「あのプロジェクト」と記載するのではなく、具体的なプロジェクト名を記載することで会議に参加していない人にも内容が伝わります。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は議事録の意味・目的から、実際に書く際の注意点について紹介しました。他にも、細かい注意点はあるものの、ここで紹介したポイントを押さえておくだけで格段に良い議事録を作成できるかと思います。
これから新社会人になる方はぜひこの記事を参考にしながら議事録を作成し、できる新入社員をアピールしてみましょう。既に議事録を作成したことのある社会人の方は、過去に作成したことのある議事録を見返してみて、この記事を参考にしながら修正した後に元の議事録と見比べてみてはいかがでしょうか。
以上、一見簡単そうに見えて実は奥の深い議事録についての紹介でした。