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株式上場と上場に至るまでに関わる組織について学ぼう

なおき

財務・経理部のなおきです。

今回は、株式上場とそれに関わる組織について解説させていただければと思います。私は前職では上場企業の財務・経理部門に勤めていましたが、「上場って何?」「どうやったら上場できるの?」「監査法人って何をしている人なの?」というところを再度きっちり押さえておきたいと思い、このブログを通じて学びをアウトプットさせていただきます。

株式上場とは

まず、そもそもの前提として「株式上場」とは何か? というところから。

株式について

「株式」は、株式会社が資金を出資してもらった人に対して発行する証券のことです。出資や売買をすることで株式を得ることができ、保有している株式数・比率によって、会社の意思決定権・支配権を得ることも可能となります。

上場について

「上場」とは、その企業が発行する株式を証券取引所で売買できるようにすることをいいます。上場することで、不特定多数の投資家から資金調達を円滑に受けることができ、また知名度・社会的信用の向上、それに伴う採用数の増加など得られるメリットが多くあります。

一方で、上場するまでには社内の管理体制を整えるためにシステムを導入したり、必要な人材(特に管理部門や管理職レイヤー)を採用したりと、上場までに多額の投資をすることになります。

また、上場後もそれを維持するためにコストがかかり続けることになりますが、たとえ多くの資金・労力を注いだとしても、上場するということは会社にとって大きなインパクトを与えることに違いありません。

監査法人とは

上場の中で関わる組織の一つが「監査法人」になります。

監査法人の業務内容

監査法人とは、公認会計士法に基づき、会計監査を目的として設立される法人になります。設立にあたっては、国家資格である公認会計士資格を有する会計士が5人以上が必要であり、公認会計士の独占業務である「財務諸表監査」をはじめ、会計知識を活かしたアドバイザリー業務・コンサルティング業務・上場支援を行っています。

会計監査について

株式上場にあたって上場申請直前の2期間(2年間)は、監査法人による財務諸表監査が義務付けられています。なので、上場申請から逆算して2年前には監査法人と監査契約を結びます。そしてこの2年間の監査を通じて、上場の条件の一つである2年間の監査証明を得ることができます

ただ、この監査契約ですが、依頼をすればどの会社でも結べるというわけではありません。契約締結の前に短期監査(以下、ショートレビューと呼ぶ)を監査法人から受けたうえで、これから2年間かけて株式上場まで到達できると判断された企業のみ契約を結ぶことができます。

このショートレビューでは、経営体制・事業内容のヒアリングなど経営に関する部分や企業会計基準に沿った会計処理を行っているかという会計的な部分から、未払残業代はないか? など労務的な部分まで、上場時にあたって懸念される事項を幅広くチェックされます。そこで上場申請までの課題を明らかにし、2年間かけてそれを改善していくことになります。

上場後の監査について

上場後も四半期の決算ごとに会計監査を行い、財務諸表に誤りはないか? 基準にのっとって適正に会計処理されているか? 間違いが起こるような業務フローになっていないか? 細かい部分までレビューをされることになります。

前職の上場企業では、四半期ごとに監査法人からの会計監査を受けていました。会計処理に関する資料や売上・仕入に関する証憑をひと通り提出したり、子会社との取引状況についてのヒアリング・取引先との債権・債務の残高確認など、かなり細かく対応をしていました。

また、財務・経理部門のみならず、事業部門側の業務フローの確認や棚卸資産(在庫)の確認など、会社全体の管理体制に問題がないかレビューされることになります。

主幹事証券会社とは

上場を進めていく中で、もう一つ大きく関わりのある組織が「主幹事証券会社」になります。上場申請を支援する業務を行う証券会社を「幹事証券会社」といい、上場時には数社ほどと関わりを持つことになり、その幹事証券会社の中でも、中心的な役割を果たすのが「主幹事証券会社」になります。

新規株式公開の際に、引受・販売などを行う数量が多く、全体的な作業の運営やスケジュール管理などを担う存在になります。

上場前~上場後までの役割

  • 上場前
  • 上場申請書類の作成や社内の管理体制整備の支援、株主構成などの資本政策の立案、上場申請までのスケジュール策定など、上場までに必要な対応をサポートします。また上場には主幹事証券会社が取引所に提出する推薦書を作成する必要があるので、その推薦書を作成する妥当性の判断のため、上場申請前には審査が行われます。

  • 上場時
  • 募集及び売出しによる株式の引受(投資家に販売する目的でその有価証券を取得すること)、株式公開価格の決定、取引所などの上場審査への対応などをサポートします。

  • 上場後
  • 資金調達や株価についてのアドバイスなど、主に助言を行う立場となります。

最後に

監査法人も主幹事証券会社も、上場においては必ず必要な存在です。上場までの道のりをサポートするところから始まり、上場申請時には第三者の立場として会社を監査・審査し、晴れて上場した後も末永く伴走するパートナーになります。

私は財務・経理担当なので、前職では監査法人の方とお仕事させていただくことが多く、非常に勉強になることが多かったです。また、証券会社の方も従業員のための持株会のサポートや経営陣・IR部門へのアドバイスをされていた印象が強いです。

こういったプロフェッショナルな方々とお仕事できるのも、管理部門で働くなかで大いに勉強になるところだとあらためて思います。