「耳が聞こえなくても世界一周はできる」 “音のない世界”を巡った記録と思いを込めた本づくりに迫る

「耳が聞こえなくても世界一周はできる」 “音のない世界”を巡った記録と思いを込めた本づくりに迫る

Hiroaki Inoue

Hiroaki Inoue

こんにちは、メディア事業部のあっきーと申します。クライアントのオウンドメディアの運営支援や、記事制作などを担当しています。また、LIGがいつもお世話になっているアルプスPPSさんの利用事例記事も制作担当しています。

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僕は元々紙媒体の出身で、印刷・出版の知識が少しはあるのですが、アルプスPPSさんの対応の柔軟さや技術力にはいつも驚かされるばかりです。そして今回、なんとアルプスPPSさんより「世界一周旅行の記録を書籍化した方を取材してほしい」という依頼が舞い込みました。

田原知佳(たはら ともか)さんの著書『音のない世界を一周して』

本のタイトルは『音のない世界を一周して』。著者である田原知佳さんは耳が聞こえない「ろう者」です。実は僕も学生時代に自転車での日本一周を敢行し、いずれは世界一周をしたいという野望を抱えているので、願ってもない機会! 二つ返事で引き受けて、早速インタビューしてきました。

田原知佳さんのプロフィール写真 人物紹介:田原知佳(たはら ともか)さん
大学時代にデザインを学び、印刷関連の業務に携わる。3年目で退職し、2015年12月20日~2016年12月17日世界一周の旅へ。生まれつき耳が聞こえないため、コミュニケーションは手話、口話、筆談。身体を動かすことが大好きで、現在は社会人野球の男女混合チームで紅一点として活躍中。2019年には聴覚障害者だけでなく聴者も参加できるデフバスケットボール大会「ミミリーグ」の実行委員長も務めた。著書『音のない世界を一周して』の注文はこちらのフォームから。

「自分の目で見て感じたい!」 世界一周を決断した理由

世界一周を達成したろう者・田原さんインタビュー風景

あっきー:本日はよろしくお願いします! 世界一周を果たした田原さんですが、初めての海外旅行は中学3年生のときだそうですね。そのときはどちらへ行かれたのですか?

田原:聴覚障害生徒向けの海外美術体験研修でイギリスへ行きました。真っ赤な二階建てのバスに乗ったのですが、車内を見渡したときに現地の乗客とたまたま目が合ってニコッと微笑んでくれて、それがとても嬉しかったです。また、買い物をしたときも現地の人が同じように微笑んでくれて、フレンドリーな人たちだなあ、と感動しました。

あっきー:その後、世界一周を考え始めたのはいつ頃ですか?

田原:本格的に考え始めたのは大学卒業後、社会人2年目の頃ですね。それまでも休暇などを利用して約20カ国へ行きましたが、社会人になると長くても一週間の休暇しか取れず短期間の旅ばかりでした。

長期でないと行けない南米とアフリカのことがどうしても気にかかって、学生時代に抱いた「世界一周」の夢について改めて考え始めたときに、尊敬している先輩が「一度きりの人生だから全力で挑戦しなさい」と背中を押してくれて、決断しました。

登山を楽しむ田原さんの写真 登山や野球など、様々なスポーツやアクティビティが趣味の田原さん。東京から新潟まで自転車で旅したこともあるそう

あっきー:南米とアフリカのどんなところが気になったのですか?

田原:海外旅行でアメリカやヨーロッパ、アジアに行く友達は多かったのですが、南米とアフリカに行った話は聞いたことがなかったんです。テレビや雑誌では見たことがあるけど自分の中であまりイメージが湧かなくて。やっぱり自分の目で見て、自分の足で歩いてみたいと思ったんです。

あっきー:それで会社も辞めちゃったんですよね?

田原:はい、当時は印刷関係のお仕事でポスターデザインを担当していたのですが、未練なく辞めることができました。

あっきー:すごい決断力! でも、ご家族からは反対されませんでしたか?

インタビューを受ける田原さんの写真

田原:母と妹たちは「いってらっしゃい」と言ってくれましたが、父にはやはり「女の子ひとりでは危ない」と反対されました。どうしても行きたかったので、私の夢であることを伝えて「もう一生行けないかもしれない、今しかない!」と懸命に説得しました。

父は仕事のことも「簡単に辞めていいの?」と心配していたので、「日本に帰ったらちゃんと仕事を探すから大丈夫!」と説明したら、最終的には「気をつけて」と送り出してくれました。

あっきー:熱意が伝わったんですね! しかし、世界一周となると持ち物やルートなど、準備が大変ですよね。

田原:実際に世界一周をした経験者のブログをたくさん読み、持ち物や受けなければいけない予防接種などの情報を得ました。また、南米など治安の悪い国々で無事に過ごせるかどうかが不安だったので、各国の治安に関する情報もかなり調べました。そして、ルートは治安事情も加味したうえで、気になっていた国を選んで決めました。

スマホアプリ「BIG」の使用例を見せる田原さん

あっきー:各国でのコミュニケーションに不安はありませんでしたか?

田原:筆談が中心になるのでメモ帳とペン、それと市販の「筆談ボード」は出発前に準備しました。あと、必要になりそうな英文はスマホにメモしておきましたね。一番よく使った英文は「I’m deaf(私はろうです)」という表現。また、文字が大きくなるスマホアプリ「BIG」をインストールしたのですが、これは円滑なコミュニケーションにとても役立ちました。

いざ世界37カ国へ。驚きと笑顔に満ちた363日間の旅

インタビューをするLIGのエディター・あっきーの写真

あっきー:世界一周はどんなルートで、何カ国巡ったのですか?

田原:全37カ国を1年かけて巡りました。まずはオーストラリアを経由して南米方面へ。そのまま北上しながらアメリカ、カナダを巡り、アフリカ大陸へ入りました。ヨーロッパでは16カ国巡り、最後にアジア諸国を楽しんだあと、ハワイでホノルルマラソンに参加して帰国しました。

あっきー:あらためて聞くと壮大な道のりですね……! 旅のスタイルやテーマは決めていたんですか?

田原:当初は自然豊かな風景を見に行くつもりでしたが、現地のろう者のコミュニティで交流したことで、各国の文化を学ぶ楽しさを知りました。その後は日本にいる友人や現地で暮らす日本の友人、Facebookで繋がった人に現地のコミュニティを教えてもらって、色々な人と交流を楽しみながら旅をしました。

旅行中に使用していた筆談メモの写真旅行中に使っていたメモ帳。現地の人との筆談や、各国の言葉・文化のメモ書きなど、コミュニケーションの生命線となった

あっきー:日本と海外では文化も違うから、どんな交流をしたのか気になります! 印象的なエピソードをいくつか教えてください!

田原:ドイツで出会った友人が日本のアニメ『魔法騎士レイアース』のファンで、そこに出てくるモコナというキャラクターの名前のタトゥーを腰に彫っていたんです! それも大きな文字で!

あっきー:え、日本のアニメってドイツでも人気があるんですか?

田原:はい、本屋さんには日本のマンガもちゃんと揃っているんですよ。特に『キャプテン翼』は人気があるようで、Instagramで自分の名前を“翼”にしている人もいるくらい。私はドイツの友人と『神風怪盗ジャンヌ』の話で盛り上がりました。

田原さんとドイツで出会った友人が一緒に写った写真ドイツで出会った友人との一枚

あっきー:懐かしいアニメが流行っているみたいですね! 他にはどんなエピソードが?

田原:モロッコでは電車で隣に座ったお姉さんと筆談で話をしました。お姉さんが、持っている紙袋に対して「This is my child.」というので中をのぞいたら生きている亀がいてビックリ。亀を袋に入れて持ち歩くなんて、日本では考えられませんよね。

あっきー:うーん、お散歩のつもりだったんでしょうか!? 逆に、困ったことやトラブルはありませんでしたか?

田原:ネパールでトレッキングをしたときに、一緒に登ったガイドさんが事前に山小屋の予約の手配を忘れていたことがありましたね。満室だったので、やむを得ず私とガイドさんだけ食堂で雑魚寝をすることになったのですが、背中が痛くて眠れませんでした……。

あっきー:そういえば、本には友人の荷物が盗まれたことが書かれていましたが、一体どんな状況で?

インタビューでアルゼンチンの思い出を話す田原さん

田原:アルゼンチンのブエノスアイレスで盗まれました。そのときは友人と一緒に行動していて、駅から宿へ行くタクシー料金の交渉をしていたんです。時間をかけて運転手さんと交渉し、ようやく成立したので車に乗りこもうとしたら、友人が足元に置いていた荷物が、ない!

運転手さんに聞いても「知らない」と言うんですけど、ずっと私たちの方を向いていたのだから気づかないはずがないですよね。もしかして泥棒とグルでは? と怖くなったので、タクシーを断って二人で宿まで1時間半かけて歩きました。結局荷物も返ってこなくて……。

あっきー:それは災難でしたね……。田原さんのような個人旅行だと、初対面の人と会話や交渉をする機会が多そうですが、言葉の壁にぶつかることはありませんでしたか?

田原:筆談の英語が通じないこともありましたが、そんなときはジェスチャーでコミュニケーションを取りました。それでも通じない場合は絵を描くと理解してもらえました。あと、アメリカにはアルファベットでスペルを表現する手話があるのですが、そのスピードが速くて読み取れないときはありましたね。

スイスを訪れたときの一枚。アルプスの自然をバックにスケッチブックに描かれたイラストを写している

あっきー:世界一周にかけた期間は363日間とのことですが、各国の滞在日数は最初から決めていたんですか?

田原:大体は行く前に決めていましたが、もう少しいたいなと思って滞在を延ばした国はありました。

あっきー:ちなみにそれはどこですか?

田原:タイ、スペイン、ネパールです。理由は……食べ物がおいしかったから(笑)。

音のない世界を巡り歩いた田原さんが得たものとは

インタビューを受ける田原さんの写真

あっきー:世界一周をする前と後で、ご自身の中に変化はありましたか?

田原:以前は他人事だった世界情勢がとても身近に感じられ、実際に訪れた国々のニュースや話題に関心を持つようになりました。日本の治安のよさや便利さのありがたみにも改めて気づきました。

あっきー:各国の文化にもたくさん触れられたと思いますが、どんな点で日本との違いを感じますか?

田原:どの国へ行っても感じましたが、日本より“おおらか”です。マイペースな人が多く、待ち合わせ時間に遅れてきても誰も謝らないし怒らない(笑)。細かいことは気にせず、みんなのんびりしています。

ある国でマクドナルドに行った際、カウンターの奥にいる店員さんがお店のソフトクリームを勝手に食べていて、とてもビックリしました。日本でそんなことをしたらクビになると思うんですけど(笑)。

旅のエピソードを聞いて笑うLIGのエディターあっきー

あっきー:やっぱり日本人はマジメ過ぎるんですかね。ろう者への接し方や態度なども日本と海外で違いはありますか?

田原:日本では初対面だとコミュニケーションが控えめになるんですけど、海外は最初からオープンでした。行きたい場所の行き方を聞いたら「今から案内してあげる!」「一緒に行こう!」と、突発的に連れていってくれたり、初めて会うのに「ホームステイしてもいいよ」と歓迎してくれたり、とにかく自己アピールがスゴかったです(笑)。

田原さんが旅中に撮影した一枚

あっきー:それはすごいですね。本を見せていただいて、こうして直接お話も伺うと、どんな環境にあっても物怖じしない田原さんの強さを感じます。子どもの頃からパワーあふれる人だったんですか?

田原:いえいえ、ごく普通な女の子で小学から中学までずっと紅一点でした。世界一周でたとえ耳が聞こえなくても、最初に言いたいことを言える力は身についたかなと思います。初対面での国際交流も積極的に聞いたり、メモを渡したり。「すごいね」と言われました。あとは……重いバックパックを毎日背負って歩いたので、体も一回り大きくなって「たくましくなったね」と言われましたよ(笑)。

アフリカ大陸で出会ったバオバブの木が立ち並ぶ景色の写真

あっきー:旅を通して心も体も成長されたのですね! では、この旅で田原さんが得たものはなんですか?

田原:やはり現地で知り合った友人です。今でも時々テレビ電話で連絡を取って、Netflixの海外ドラマなど身近な話題で盛り上がっています。

あっきー:いつか再び海外を巡ることがあったら、今度はどこへ行きますか?

田原:南米のエクアドルと、アフリカのウガンダです。エクアドルはガラパゴス諸島が有名ですが、入場料が高いので世界一周のときは行きませんでした。思い切って行けばよかったな、と後悔しています。ウガンダには野生のゴリラを近くで見られるところがあるのですが、そこもやはりお金がかかるので諦めてしまって。また、中南米のコスタリカにも行って、動物たちが生活している様子を見たいですね。

旅の思い出を一冊に。編集も手掛けた初めての本

田原さんの著書『音のない世界を一周して』の表紙

あっきー:書籍化は旅の前から考えていたんですか?

田原:最初はまったく考えていませんでした。帰国してから次の目標としてなんとなく書籍化が浮かんだけれどそこまで本気ではなくて。本を作るってやっぱり手間がかかるので(笑)。でも、帰国後いろいろな地域で旅の経験を講演する機会をいただいて、そこで「いい内容だからぜひ本を作って」という声をいただきました。それがきっかけで本を作ることを真剣に考えるようになりました。

あっきー:DTP(パソコン上で印刷物のデータを制作すること)以外の編集作業をすべてご自身で担当されたそうですね。「こんなふうにしたい」というビジョンなど、参考にした本はありましたか?

田原:37カ国の情報を入れるので、できるだけ情報を整理するように心がけました。いろいろな旅行雑誌を参考にしながら自分が載せたい写真をピックアップしてレイアウトを組んでいきました。写真が多過ぎると読むのに疲れてしまうと思ったので、とにかくシンプルに作ることを意識しましたね。

本の制作について語る田原さん

あっきー:拝見しましたが、田原さんが現地で感じたことがリアルに伝わってきて、本格的なガイドブックでありながら冒険譚のようでもあり、とてもワクワクした気持ちになりました!

田原:ありがとうございます。でも、実は製作途中でちょっと心が折れて、3カ月ぐらいお休みした時期があったんですよ。

あっきー:3ヶ月も! いったい何があったんですか?

田原:37カ国分もあるので、写真を選ぶのもレイアウトを考えるのも大変で「もう無理!」となってしまいました(笑)。でも、DTPを担当した大学の先輩がレイアウトの相談にものってくれて、そういった支えのおかげで、完成させることができました。

あっきー:自分ひとりで作るのは大変ですよね。制作にあたって田原さんがこだわったことは?

本づくりでこだわった点について説明する田原さん

田原:国名を紹介するイラストノートの写真を印象づけたくて、サイズやキャプションを工夫しました。もともと本に載せるつもりで撮った写真ではないので、そのまま使うと製本の段階でページを裁断するときにイラストや文字が切れて、余白の部分が出てしまう、と印刷を相談したときに言われました。そこで画像データの端を塗り足して、切れないように調整しました。

あっきー:見えないところにもこだわりがあるのですね! 写真に入っているキャプションにもその国の情報が入っていてこだわりを感じました。

田原:実はキャプションを書いているときに、海外旅行経験がない妹に下書きを見せたら、かなりダメ出しされてしまいました。たとえば、ノルウェーのスタヴァンゲルにある断崖に挟まった石の写真を指差して「何でここに石があるの?」と言うんです。

私は実際に現地で見ているからわざわざ説明を入れる必要はないと思って書いていたのですが、知らない人が読んだらたしかにわかりませんよね。「もっと旅行初心者に優しく!」という妹の指示で全体を見直して、プチ情報を追加していきました。

ノルウェーのスタヴァンゲルの岩壁の写真 こちらがノルウェー・スタヴァンゲルの写真。大雪に溶け出した氷河と一緒に岩が流され、岩壁にぴったりはまったという。

あっきー:妹さんのアドバイスのおかげだったのですね。では、「音のない世界を一周して」というタイトルにはどんな思いを込めたのでしょうか?

田原:これは、もともと講演会の演題でした。初めて講演を依頼されて、テーマを何にするか考えていたときに母から言われたんです。「補聴器を外して何も聞こえない状態……音のない世界でも、現地の人と触れあったり大自然を見たりして、感じられることはたくさんあったでしょう」と。素直に「あ、そうだな」と思えたので、本のタイトルにも使いました。読んでくださった方に「耳が聞こえなくても世界一周はできる」ということが伝えられたらうれしいですね。

アルプスPPSで叶えたこだわりの本づくり

本を印刷したアルプスPPSについて話す田原さん

あっきー:これだけこだわりが込められた本だと、印刷会社もどこを選ぶか悩みますよね。数ある通販印刷会社の中で、今回なぜアルプスPPSに依頼しようと思ったのですか?

田原:インターネットで調べて見つけたのですが、サイトを開くと価格表や納品までのスケジュールがわかりやすく掲載されていたのでこちらに決めました。いざお願いすると、見積書の作成も速くて丁寧で、発注部数ごとの単価を比較しやすかったです。

あっきー:本ができるまで、担当者とかなり頻繁にメールのやり取りを行ったそうですね。

アルプスPPSの対応について話す田原さん

田原:はい、紙質にちょっとこだわりがありまして。紙といってもマット紙、上質紙などいろいろあるのですが、私は紙の触り心地を確かめたかったので、まずサンプルを送っていただくようにお願いしました。そのあとも、表紙や本文はこの紙で問題はないのか、選んだ紙で作ると単価がどれくらいになるか、などいろいろとご連絡してしまって。でも、すぐに対応していただき、本当にありがたかったです。

あっきー:出来上がった本を手にして、どうでしたか?

田原:想像以上に綺麗に仕上がっていました! 制作時にはパソコンでデータを見るだけで、校正するときも自宅で印刷したものを見てチェックしていたので、実際に届いて手に取ったときは本当に感動しましたね。家族に見せたら「え、すごくない!?」とビックリされて、父は「もっと値段を高くしてもいいんじゃないの?」って(笑)。それは断りましたけど、みんなに大好評でした。

アルプスPPSの製本時の面付けの写真

アルプスPPSで田原さんの本が製本されたときの写真。熟練の職人が仕上がりを丁寧にチェックしてくれる データチェックに始まり、ページの配置を行なう面付け、色校正、製本、断裁など、様々な工程を経て本づくりは行われる。アルプスPPSには数十年の経験を持つ熟練の職人が揃っていて、徹底的なクオリティチェックを行なっている。

あっきー:こうして旅の思い出を本にした経験は、田原さんにとってどんな意味を持ちますか?

田原:今は何もかもがデジタルで、本や小説もスマホで見られる時代になりました。でも、本はいつでも見たいときにすぐ手に取り、好きなページを開いて気軽に読むことができます。“旅は人生の財産”だと思っているので、それをこうして形にできたことは私にとって本当に“宝物”です。コロナが落ち着いたときにこの本を手にとって、行きたい国を選んだり情報を参考にしたり、ガイドブックとしてお読みいただけたら嬉しいです。

あっきー:世界一周という大きな夢を達成しましたが、今後チャレンジしてみたいことはありますか?

田原:大学時代に抱えた目標のひとつですが、自転車で北海道を一周することです。「オロロンライン」をご存知でしょうか? 小樽と稚内をつなぐまっすぐな道なのですが、そこを自転車で走って自然の風景を見たいと思っています。遅くても40歳までに。または、定年後にまだ体力が落ちていなければ、スピードや時間を気にせずにゆっくりと道内を巡ってみたいです。

まとめ

LIGのエディター・あっきーと田原さんのツーショット

本を見て気になっていたエピソードや、本づくりのお話を直接聞くことができ、とても楽しい取材でした! 旅中の楽しい思い出や辛かった経験など、この一冊に込められた様々な田原さんの気持ちを、より鮮明に感じ取れたように思います。

そして、アルプスPPSさんの対応力もさすがの一言! 紙質にこだわりたいという田原さんの意図を汲んで、すぐにサンプルを発送した点にも、アルプスPPSならではの「まごころ対応」が表れていますね。

ベテランのオペレーター陣による高い技術力と、親切丁寧な対応が自慢のアルプスPPSさんなら、きっとあなたの強いこだわりにも応えてくれるはず。印刷物で悩んでいることがある方は、気軽に相談してみてはいかがでしょう?

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Hiroaki Inoue
Hiroaki Inoue In-house Marketing / SEO Marketer / 井上 寛章

愛媛県の出版社で、地域情報誌の編集者として6年半勤務。グルメ、レジャーなどライフスタイルに関わる雑誌・WEBアプリの記事制作や、広告制作を行う。2020年にLIGへジョインし、クライアントのオウンドメディア運営支援を経験。その後、LIGブログのPR記事制作ディレクターとなる。

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