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今さら聞けない「サービスデザイン」とは?実践までの一連のプロセスも解説!

たっつん

こんにちは! デザイナーのたっつんです!

今回も前回に引き続き、キャリアを考えるうえで選択肢になりそうなデザインのスキルセットやマインドセットのご紹介をしていきます。

今回はサービスデザインに関して簡単に説明していきます!

サービスデザインとは?

そもそもサービスという言葉を聞いて何を連想しますか?

一般的にサービスというとサービス業、つまりホテル、美容院、飲食店などで提供される無形の財をイメージする方が多いのではないでしょうか。

ただサービスデザインにおけるサービスとは、いわゆるモノやコトの基準ではなく、有形無形かかわらず、すべてのビジネスにおける顧客体験や価値を指します。

そしてサービスデザインのデザイン範囲としては、核となる提供物だけでなく、そのまわりの顧客体験(フロントステージ)全体の設計や、さらにはそれらを実現するための組織や仕組みづくり(バックステージ)を行うことまで指しています。

つまり、事業やビジネスの包括的なデザインということです。

引用:我が国におけるサービスデザインの効果的な導⼊及び実践の 在り⽅に関する調査研究報告書[概要版]

サービスデザインのプロセス

では実際にどのように進めていくのでしょうか。

まずはサービスデザインのプロセスにおいて大事にすべき原則をご説明します。

サービスデザインの6原則

著名なサービスデザイナーによって編著されたサービスデザインの実践書『THIS IS SERVICE DESIGN DOING』内にて、下記の原則が定義されています。

1.人間中心

サービスの影響を受けるすべての⼈のエクスペリエンスを考慮する。

2.共働的であること

サービスデザインのプロセスには多様な背景や役割を持つステークホルダーが積極的に関与しなければならない。

3.反復的であること

サービスデザインは、実装に向けた探索、改善、実験の反復的アプローチである。

4.連続的であること

サービスは相互に関連する⾏動の連続として可視化され、統合されなければならない。

5.リアルであること

現実にあるニーズを調査し、現実に根差したアイデアのプロトタイプを作り、形のない価値は物理的またはデジタル的実体を持つものとしてその存在を明らかにする必要がある。

6.ホリスティック(全体的)な視点

サービスはサービス全体、企業全体のすべてのステークホルダーのニーズに持続的に対応する ものでなければならない。

 

つまり、サービスデザインの根幹にあるのはデザイン思考のプロセスやワークフローであり、人間中心で創造的なアプローチによって進行されます。

大まかなステップとしては下記になります。

ステップ

リサーチ

仮説を発⾒または検証することを狙いに、特定のユーザーやそのモチベーション、⾏動などを調査し、情報収集を⾏う。

分析

リサーチにより集めた調査データを様々な観点から分析することによって、インサイトを導き、ユーザーの価値観やニーズなどを理解する。

アイディエーション

問題解決や新たな価値創出のためのアイデアを発想する。どのタイミングにおいても発想の機会はあり得る。発想したアイデアは分類や 統合などを通じてブラッシュアップを重ねることで、より優れたアイデアにしていくことが必要。

プロトタイピング

成果物やそのコンセプトなどを試作検証し、できるだけ早い段階において低いコストでリスクと不確実性を減らし、最終的な成果物の質を⾼めていくための活動。サービスの利⽤シナリオやWebサイトの画⾯モックアップなど、検証の⽬的に沿ったものを制作する。

実装

プロトタイプを本番環境にて実装する。そのための⽣産体制・運⽤体制等を整備し、通常業務へと移⾏していく。

引用:我が国におけるサービスデザインの効果的な導⼊及び実践の 在り⽅に関する調査研究報告書[概要版]

パターン

そしてサービスデザインのプロセスでは、各ステップの進行において、下記のようなパターンを用います。

発散と収束

引用:サービスデザインをはじめるために

サービスデザインのプロセスでは、各ステップを”発散”思考と”収束”思考を繰り返していくことでより価値のあるアイデアや視点へたどり着くことを目指します。

発散思考
「Yes,and…」発想により、あるテーマについて、視点や選択肢の拡大、アイデアの創出を行う
収束思考
「Yes,but…」発想により、出されたアイデアに対してリスクや現実性を踏まえた意思決定を行う

つまり、リサーチにより多くの情報を集め(発散)、分析によりインサイトを抽出し、向き合うべき問題を定義する(収束)。さらに問題に対して解決策になりうるコンセプトをアイディエーションし(発散)、実現性や持続性を考慮しコンセプトを決定する(収束)。

といったように発散と収束を繰り返すプロセスになっています。

反復的

引用:サービスデザインをはじめるために

サービスデザインのプロセスでは、探索、改善、実験により各ステップを相互的に行き来し、想定の価値の実現を目指します。裏付けのない主観的な感想ではなくリサーチとテストを基に人間中心を原則として正解へ近づけていきます。

まとめ

いかがだったでしょうか?

普段WebデザイナーやUIデザイナーが担当しているWebサイトやWebサービス、アプリケーションは、サービスの一部、つまり顧客との接点の一つを担っているに過ぎず、その前にサービスにおける顧客体験とそれを実現する組織や仕組み、更にはステークホルダーやエコシステムまでを考慮した一連のサービス設計をすることで提供価値の向上につながります。

問題を解く前に、問題を正しく定義し、あるべき姿を可視化・設計していくことはさらなるビジネスの貢献、そしてデザイナーとしてのやりがいにつながるのではないでしょうか。

かなり簡単にまとめた内容ですが、参考にしていただけると幸いです!

ではまた!