開発で使う英単語・フレーズとつい間違えてしまう英語表現について

開発で使う英単語・フレーズとつい間違えてしまう英語表現について

Sarah

Sarah

こんにちは。BiTT事業部テクニカルディレクターのSarahです。

今回は開発で使う英語と、英語の誤用を避けるために私が意識していることを、それぞれまとめてみました。これからオフショア開発や外資系企業で英語に挑戦するエンジニアの皆様の一助になれば幸いです!

開発で使う用語まとめ

基本的にカタカナは英語にしてもそのまま通じることが多いので、日本語と英語で違う単語のものを抜粋しています。

一連の開発フローとドキュメントにまつわる言葉

要件定義 Requirement Definition
仕様 Specification
※仕様書もspecificationですが特に書かれたものを区別する際はWritten specification
基本設計 Basic design
詳細設計 Detailed design
実装 Implementation
デバッグ Debugging
単体テスト Unit testing
結合テスト Integration testing
納品 Delivery (成果物: Deliverables)
保守 Maintenance
運用 Operation

実装にまつわる言葉

変数 Variable
定数 Constant
引数 Parameter
宣言 Declaration (宣言する: Declare)
実行 Execution (実行する:Execute)
参照 Reference (参照する: Refer to)
定義 Definition
条件
※条件文の条件

Condition
条件分岐 Conditional branching
If文 If statement
入力チェック Validation
初期化 Initialisation
戻り値 Return value
閾値 Threshold
同期 Synchronous
非同期 Asynchronous
関数/メソッドを呼び出す Call a function/method
変数に値を代入する Assign a value to a variable
オブジェクトを破棄する Remove objects; Dispose objects
パラメータ化クエリ Parameterised query

実装まわりの指摘や指示に使う言葉

使用する状況を考慮して、あえて実装関連は名詞中心・指摘や指示に関しては動詞中心にしています。

実装する Implement (実装: Implementation)
追加する Add
修正する・改修する Modify; Revise (修正: Modification)
削除する Remove; Delete; Eliminate
バグ Bug
不具合 Defect

その他

環境を構築する Build an environment
ローカル/開発/本番環境 Local/Development/Production environment
静的 Static
動的 Dynamic
権限 Authority; Permissions

間違えやすい英語表現と対策

自動詞と他動詞の違いを理解する

  • We discussed about the issue.
  • I will ask to the client.

受験英語を頑張った人には手垢のついた問題かもしれませんが、上記の例、どこが間違っているかおわかりでしょうか?

正しくは

  • We discussed the issue.
  • I will ask the client.


です。

他動詞は「目的語を必要とする語」なので、「〜に」「〜を」「〜について」など目的語につなげる意味が既に動詞に含まれており、基本的に前置詞を必要としません。突然自動詞と他動詞と言われてもピンと来ないかもしれないですね。例えばこちらの文章をご覧ください。

  • 私は7時に娘を起きた。

意味は汲んでいただけたかと思いますが、正しい表現は「私は7時に娘を起こした。」ですよね。

自動詞は主語そのものに作用するもの、他動詞は他者やもの(目的語)に対して作用するものです。そのため、起きるという言葉の場合、自動詞は「起きる」で他動詞が「起こす」なので、娘という目的語がある文章に自動詞の「起きる」は適用できない、ということです。

  • Please look into.

こちらは句動詞ですが、目的語を必要とする句動詞なので正しくは下記の文章になります。

  • Please look into it.

※同じ意味でも、Investigateの場合は自動詞としても他動詞としても使えるため、目的語なしでも使うことができます。

コロケーションを意識する

日本語を勉強中の私の友人で、いつも「嘘をかく」と言いかけて「嘘をつく」と言い直す人がいます。

嘘は「つく」ものであって、「かく」ものではないですよね。このように、慣用句などを除いて、組み合わせが通念上ある程度決まっている言葉のことをコロケーション(連語)と言います。

  • The students in XXX school have been increasing.

increaseは「増える・増加する」という意味ですが、数量や程度などが増えるニュアンスがあるため、数量を表す言葉や概念的な言葉(例えばpopulation(人口)、speed(速度)、value(価値))などと一緒でないと使うことができません。そうでない言葉と一緒に使う場合は数量を表す言葉を付け加える必要があります。そのため、人数などを表現したい場合は

  • The number of the students in XXX school has been increasing.

のようになります。日本語の場合は「生徒が増えている」と言うことができるので、このような組み合わせや法則を知らないとそのまま”students have been increasing”と言いたくなりますよね……。

そのため、コロケーションは特に、日本語から英語に翻訳する際に気を付けたい項目だと思っています。

おわりに

ざっと基本的な用語などの一覧と間違えやすい表現への対策についてまとめてみました。しかし、母語話者であってもみんなが必ず正しい運用をしているわけではありませんし、言語は時代や場所によっても変化するものです。個人的には誤用警察のようにならずに、「なるべく自然な表現を使いたいな〜」という気持ちで言語学習に臨みたいと思っています。

私も日々勉強中ですが、母国語以外の言語を習得しようというその心意気だけで褒められたいところですよね🤔(これに関しても知りたい! というようなものがあればリクエストお待ちしています)。

この記事のシェア数

大学卒業後、SES企業にて生命保険会社営業職向け帳票出力システム開発や蓄電池制御システム開発に従事。2020年にLIGに入社し、テクニカルディレクター・ブリッジディレクターとしてECサイトの基幹システム保守運用等に関わる。

このメンバーの記事をもっと読む