リスト資料を作るときに気をつけるポイント3選!良い資料の条件も

リスト資料を作るときに気をつけるポイント3選!良い資料の条件も

Miki Fukuda

Miki Fukuda

初めまして、コンサルタントとしてLIGのメンバーに加わりましたミキです。

「LIGにコンサルタントなんていたんだ」と思われる方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご認識の通りLIGにおいてコンサルタントはまだまだ希少職種です。そのためまずは、はぐれメタルの如くその希少性に見合うリターンを皆さんに提供して愛される存在となれるよう励みます。

さてさて、そんな私が今回紹介させていただくのはタイトルの通り、リスト資料を作る際の注意点です。

パソコンを触る機会があまりない方だと、リスト資料を目にする機会も少なく「リスト資料って仕事バリバリ感あってなんか怖い」と思っている方や、「浴びるほどExcelとか見てるけど、説明してもらわないと、結局何が書かれてるのかよくわからないよね」というベテラン管理職の方などいらっしゃると思います。

私はこれまでコンサルタントとして多くのプロジェクトに参画し、その中でExcelやスプレッドシートなど、数知れない程のリスト資料を参照し、また作成してきました。

その経験を通じて、私が学んだそもそも良い資料の条件とは何なのか、そしてそのなかでもリスト資料を作るときに気をつけるべきポイントは何なのかをお話ししたいと思います。

良い資料の条件

資料の目的が明確

資料を作成する上で必ず意識しないといけないのは、その資料を作成する目的、ゴールを明確にすることです。

例えば自分自身がこの一週間でやることの一覧を作成するとしても、備忘として書き出しておくのか、あるいは上長やクライアントへの報告資料としてまとめるのかでは、どのようなフォーマットで、どの粒度で書くべきかは変わってきますよね。

ここをしっかりと固めておかなければ、チグハグな資料となってしまいます。一方で、ここさえ固まって意識されていれば、しっかり筋の通った資料となります。

そのためにも、資料を作るときは5W1Hのフレームワークを使って、誰が(Who)、何のために(Why)、いつ(When)、どういうシチュエーションで(Where)、どのように使うために(How)、何が書かれるべきか(What)、というように資料の目的を明確にしてから資料作成に取り組むのが良いでしょう。

3つの「やすい」が揃っている

続いて良い資料を目指す上で意識が必要なものを3つ挙げます。これらは「一定以上だと素晴らしい」というポイントではなく、「一定以下だとストレスを感じる」というポイントであるため、最低限のマナーとしてしっかりと意識しておきましょう。

見やすい(可読性)

資料をパッと開いたときに視覚的に情報が入ってきやすいのか、というポイントです。例えば背景色に近い文字にしてしまうと何が書かれているか見にくかったり、文字が小さすぎると拡大しないと見えないなどすると読み手はとてもストレスを感じます。

わかりやすい(判読性)

書かれている言葉だったり、資料の構造だったりが理解しやすい形になっているのか、というポイントです。例えばもしこの記事が章立てもなく、すべて同じフォントで区切りもなく書かれていたら、とてもわかりにくいですよね。

他にも使っている用語が読み手と合っていなかったり、ひとつの文章が長すぎたりなど、ついついやってしまうことも多いため意識が必要です。

直しやすい(メンテナンス性)

3つのポイントのなかでも特に疎かになりがちなのがここで、資料の更新や修正がしやすいフォーマットになっているか、というポイントです。

例えば見積もり資料を修正したいと思ったときに、見積もり金額算出のために複雑に関数が組まれ過ぎていて、どこを直せば良いかわからなかったり、逆にまったく関数がセットされておらず、すべて手動で更新しなければならなかったりすることがあります。

見栄えを整えるだけでなく、次にその資料やフォーマットを使うときに少しの修正ですぐに使えるような資料は、とても価値ある資産になります。

リスト資料で気をつけたいポイント

行(縦)と列(横)が合っているか

特にリスト作成初心者に注意していただきたいポイントです。リストは行(縦)と列(横)で構成されていますが、最初はそれぞれどのように扱えば良いのかわからないかと思います。

まず「行が縦だっけ? 列が縦? ん? いや、列も行も一緒か?」という言葉の迷路に迷い込み、それを抜けた先に「とりあえず多く並べる方を行にしておけばいいか」という危険な踊り場で落ち着いてしまうのはあるあるではないでしょうか。

使い方として、列はそのリストで管理したい項目を設定し、行で実際のデータや中身を記入します。例えばRPGのキャラクター一覧を作る場合で考えると、「名前、種族、HP、MP、攻撃力」などが列として設定され、行として「ミキ、人間、15、4000、7」のようにキャラクターデータが並んでいきます。

リスト作成に慣れてくると特に意識せずとも実践できるものの、新社会人の方であったり慣れていないと、ごちゃごちゃになってしまうので要注意です。

列項目が管理したい内容になっているか

リスト資料を作る上で最初に取り掛からなければならず、かつもっとも難しいポイントが列項目の設定です。適切な列の設定というのはリスト資料作成者にとって永遠のテーマではないでしょうか。そして実はこのポイントについては初心者と熟練者でそれぞれミスパターンがあるかと思っています。

ここまでずっと例え続けてきているので、今回は母親にお遣いを頼まれたときのお買い物リストでそれぞれのパターンを見ていきましょう。

まず初心者のミスパターンとしてよくあるのは項目不足と曖昧な項目設定です。お買い物リストの列として「買うもの、理由」だけになってしまうパターンです。これでは「人参、今晩のカレーに使うから」「バター、朝のパンに塗るから」「牛乳、無いから」というように何を管理したいのかがわからないリストとなってしまいます。

これではそれぞれいくつ必要なのか、そのためにいくら持っていく必要があるのかなどがわかりません。また理由の項目も曖昧で究極的には「必要だから」ですべて同じになってしまいますし、この項目によって買わなくてもよくなるなどがない以上、そもそも不要な項目となります。

そして熟練者で陥りがちなミスパターンは項目過多です。思いつく情報を可能な限り盛り込もうとして「買うもの、数、値段(通常時)、値段(セール時)、用途、安いお店、安いお店の道順……」というようにひたすら列を多く設けてしまうパターンです。

軽い気持ちで頼んだお遣いでこんなに詰め寄られたら母親もたじたじです。値段も通常がわかれば十分で、どうしても管理がしたければ補足として記載する形で良いでしょう。また安いお店の情報やそのお店の行き方については、別のシートで管理されるべき情報となります。

項目と内容が合っているか

私が新入社員としてあるプロジェクトに参画し、最初にアサインされたプロジェクトでのことでした。最初の仕事として上司らとともに会議に出席し、そこで議事録を作成するよう指示を受けました。

初めての会議で緊張しながらも聞き漏らさないよう必死でメモを取って、会議後に机に戻ってから、時間がかかりながらもなんとか渾身の議事録を作り切って上司にレビューをお願いしました。

多くのプロジェクトでそうであるように、そのプロジェクトでも議事録のフォーマットは統一されており、会議情報(会議名、場所、参加者など)や会議内容とともに、会議の中で挙がったタスクと検討課題という項目で最後にまとめる形となっていました。

上司に作成した議事録を見てもらうと、開口一番に「検討課題に”新規バグの改修のためプロジェクトが2日遅延”って書いてあるけど、これは課題なの? 何を検討するの?」と言われました。

確かに会議の中で新規のバグが見つかって、その対応のためにプロジェクトが2日遅延することが報告されていました。それを重要なこととして察知した私は、迷いなくそれを検討課題の欄に記載しました。

しかしすでに新規バグの改修は終わっていて、遅延したプロジェクトのリカバリープランも報告に含まれており、クライアントも承認済みでした。そこにプロジェクト進行をブロックする課題はなく、これから検討が必要な対応も残ってはいませんでした。

上記は私の失敗談ですが、課題/リスク一覧なのに課題/リスクが書かれておらず「プロジェクトが遅れている」、「プロジェクトルームが暑すぎるとクレームを受けている」など状況が書かれていたり、質問表なのに「資料XXの記載内容が不明瞭」というように質問が書かれていなかったりと、実はよくよく見てみると項目と中身が合っていないのは目にすることが多いです。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回は私が多くのプロジェクトに参画する中で学んだ良い資料の条件とリスト作成時の注意点をご紹介しました。

他にもスライド資料作成時や会議中など紹介したい注意点、ポイントがたくさんあるのでまたの機会にまとめたいと思います。

この記事のシェア数

アクセンチュア株式会社にて、製造・流通・小売業界の複数クライアントに対して業務とシステムの両面におけるコンサルティングに従事。LIG入社後はクライアントへの新規事業提案、業務課題抽出、システム構成見直しなど幅広くサポートを実施。

このメンバーの記事をもっと読む
デザイン力×グローバルな開発体制でDXをトータル支援
お問い合わせ 会社概要DL