Next.jsを勉強してみる その⑤ 〜ESLintを導入する編〜

Next.jsを勉強してみる その⑤ 〜ESLintを導入する編〜

やなさん

やなさん

まいどです。バックエンドエンジニアのやなさんです。

さて、これまでNext.jsの環境構築画面遷移バリデーションについての記事を書きました。

今回はESLintの導入です。

ESLintとは
ESLintはJavaScriptやTypeScriptなどの静的解析ツールです。ESLintを導入することで、単純な構文エラーはもちろん、プロジェクト固有のコーディング規約(スタイルガイド)を定義することができます。複数人で開発するようなプロジェクトでも、厳密なルールを定義することによって、システム全体のプログラムコードの一貫性を維持できるツールです。

これがないと、複数人で開発する場合や、担当者が変わるたびにその人の癖が含まれたソースコードとなってしまい、結果的に保守性の低いプログラムコードになりかねません。

また、今は各プロジェクトでESLintのようなLinterの導入がデファクトスタンダードなようなので、このプロジェクトにも導入してみたいと思います。

では、さっそく。

※ このブログは、わからないなりにとりあえず動かすことを目標にしております。本来Reactで推奨する使い方と異なる部分があるかもしれませんが、それはご愛嬌ということで大目にみてください。

なお、以降の記述は、このシリーズで作成しているものを使っています。

必要なものをインストール

まず、ESLintを使ってTypeScriptを解析するためのライブラリを、nodeのルートディレクトリ(app)からターミナルを使ってインストールします。

# eslint,@typescript-eslint/parser,@typescript-eslint/eslint-plugin,eslint-plugin-reactをインストール
# Next.jsのプロジェクトルートで実行すること
npm install --save eslint @typescript-eslint/parser @typescript-eslint/eslint-plugin eslint-plugin-react

.eslintrc.jsonファイルを作成

eslintrc.jsonファイルを作成し、以下の設定を記述します。

{
  "parser": "@typescript-eslint/parser", 
  "extends": [
    "plugin:react/recommended",
    "plugin:@typescript-eslint/recommended"
  ],
  "parserOptions": {
    "ecmaFeatures": {
      "jsx": true // Allows for the parsing of JSX
    }
  },
  "rules": {
    "react/prop-types": "off",
    "@typescript-eslint/no-empty-interface": 0
  },
  "settings": {
    "react": {
      "version": "detect"
    }
  }
}
parser parserの種類を指定する。指定しない場合はEspreeというparserが指定されます。
extends ここに定義することでルールの拡張が可能です。
parserOptions JavaScriptの言語オプションの指定が可能です。指定しない場合はECMAScript5構文が選択されます。
parserOptions JavaScriptの言語オプションの指定が可能です。指定しない場合はECMAScript5構文が選択されます。
rules 設定したルールを拡張(上書き)することが可能です。
settings 構成ファイルへの共有設定が可能。今回はeslint-plugin-reactを使用し、Reactのバージョンを自動検出するために利用しています。

package.jsonにscriptを追加

package.jsonにESLintが実行できるようにscriptsタグに以下のコマンドを追加します。

"lint": "eslint . --ext .ts,.tsx"

今回は拡張子が「.ts」「.tsx」のみを対象に解析します。

そして、ESLintを実行してみましょう。

npm run lint

はい。めちゃめちゃエラー出ました。

チェックツールを入れていないと、こんなことになるんですね……。

このあとは、ESLintの定義に従ってエラー内容を修正することで、定義に従ったプログラムコードに直すことができました。

さいごに

今回のESLintはシンプルに利用していますが、1案ごとに作成するのではなく、品質や保守性を高くするためにも、統一した定義を作成することで社内案件すべてのコーディング品質を一定にすることができます。ソースコードの品質管理に困っている方はぜひ一度使ってみてください!

第4回からの差分はこちら(GitHub)からもご確認できます。また、今回の連載で作ったプログラムもGitHubにすべて載せているので、全体を通して確認したい方はぜひ参考にしてください!

それにしても現在は画面は動いてはいるものの、Next.jsの各関数の型がこれで合っているのか……。疑問やわからないことが多く、まだまだ勉強が必要です。
※Next.jsに詳しい方!! やり方が間違ってるなど、お気づきの点があればご指摘いただけるとうれしいです……。

説明が足りない部分もあるかと思いますが、Next.jsに興味がある方は、Next.jsのマニュアルとTypeScriptの情報を漁りながら、ぜひ一度試してみてくださいね!

次はなんの勉強しようかな!

それではまた。やなさんでした。

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やなさん
やなさん テクニカルディレクター / 柳澤 宏樹

バックエンドエンジニアのやなさんです。大阪出身です。 36歳にして大阪を離れ、満を持しての東京進出です。 大阪ではシステム開発会社でプログラミングや設計や管理業務など、いろんなことしてました! 明日も笑って過ごせるように今日も1日がんばります。 あと、笑い声の制御が出来ず、ボリューム大きめです。

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