THE SAUNA これが噂のパラダイス
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2020.02.17
#82
もっと、いいオフィス。

「コワーキングスペース事業って儲かりますか?」いいオフィスが多店舗展開を行う理由

いいオフィス広報部

こんにちは、いいオフィス広報部です。

“働き方改革” ――多くの企業でテレワークが推奨されていたり、会社員からフリーランスになる人が増えていたりと、働き方が大きく変わろうとしている昨今。コワーキングスペース事業を展開する「いいオフィス」としても、2020年の東京五輪を機に、これまで以上に働き方が多く変わるのでは、と期待しています。

一方で、コワーキングスペースを新しくオープンされる企業も増えていますが、そもそもコワーキングスペースのビジネスは儲かるのでしょうか。そして電源、Wi-Fi完備のカフェも増えるなか、コワーキングスペースが担う役割とはいったい何なのでしょうか。

そこで今回、いいオフィス代表を務める龍﨑 宏と、2019年8月より『いいオフィス渋谷神泉 by basement cafe』としていいオフィスのフランチャイズに加盟いただいた畑中満氏が対談を行い、コワーキングスペース事業の実情や未来の働き方について語りました。

「単体では投資対象にはならないビジネスである」実際に運営して感じたコワーキングスペースの現実とは

龍﨑:あらためて、畑中さんがコワーキングスペースカフェ『basement cafe』をはじめた理由を教えていただけますか?

畑中:もともと飲食関連のコンサルティングや運営管理などをやっておりまして、その中でビジネスホテル内にあるカフェテリアをお手伝いしていたんですね。そのカフェテリアはホテル利用者以外も使えるのですが、エントランスがわかりづらいこともあり、ホテル利用者にしか使われないような状況でした。

そこで利用者をどう増やすか模索したときに “コワーキングスペース” という業態をはじめて知りました。
結局そのカフェテリアでは実現できなかったのですが、それ以来ずっとコワーキングスペースのことが頭の中にあり、カフェの延長というイメージでできないかと思い、2017年4月に『basement cafe』をオープンさせました。

龍﨑:コワーキングスペース兼カフェという業態は最近増えていますよね。実際にご自身で運営してみて、いかがでしたか?

畑中:想像していたよりも、集客が大変だなと。特に渋谷はコワーキングスペースは多いですし、カフェも多い。いまはカフェも電源、Wi-Fiを完備しているところも増えているため、利用者の中には「駅前のカフェでいい」という方はまだ多くいらっしゃいます

そのため、 “選ばれるコワーキングスペース” にならないといけないわけですが、単体でのブランディングはそう簡単ではありませんでした。

写真左:畑中氏、写真右:龍﨑

龍﨑:コワーキングスペースはただ場所を借りてオープンすればいい、というわけではないですもんね。今回、知人のご紹介で畑中さんとお会いし、「いいオフィス」のフランチャイズ(以下、FC)をご提案、2019年8月より『いいオフィス渋谷神泉 by basement cafe』として再スタートを切りました。

そして、いいオフィス五反田の会員さん企業がこちらに移ってきてくださり、サブリースのような形で運営もその会員さんが行ってくれているため、スタートして4ヶ月で黒字化することができましたが、畑中さんにとって「いいオフィス」FCの魅力はどういったところにありましたか?

畑中:やはり、「いいオフィス」というブランドと集客力です。また、もともと自分のオフィス兼コワーキングスペースという形で考えていたため、私ともうひとりアルバイトで運営をしていましたが、今回は運営もお任せすることができたため、とてもラクだなと感じました。

龍﨑:コワーキングスペースのビジネスって、飲食業も一緒ですが、やればヒットするというものではないじゃないですか。「箱をつくれば人が来る」と思っていると確実に失敗してしまいます。

特に40〜50坪のスペースではじめるコワーキングスペースもありますが、「いいオフィス」の経験からすると、最低80坪はないと厳しいなと感じています

そしてそれが渋谷であれば、保証金ではじめに1千万円必要で、さらに毎月運営費がかかってしまう――非常にお金がかかるモデル。単体でやろうとすると、コワーキングスペース事業は投資対象にはならないんですよ。

畑中:そうですね、私自身、単体でコワーキングスペース事業をやるのは非常にリスクが高いなと実感しました。何か集客要素となるものがいろいろあり、イベント収益など他のマネタイズ方法があるなら別ですが、そうでなければ私のように「いいオフィス」であったり、ブランド力があるところとコラボすることが大切だなと思います。

龍﨑:「いいオフィス」というブランドだけでなく、キャッシュレス決済の仕組みを無償でご提供させていただいたり、新規でコワーキングスペースをはじめる方に対しては店内の動線設計から一緒に考えたりと、我々が提供できる仕組み、ノウハウをFCパートナーにはご提供しています

やはり「地域活性化をしたい」など何かしら想いを持ってコワーキングスペースをはじめようとしている方、実際にはじめている方も多くいらっしゃいますが、お話を聞くとみなさん苦労されていて。その想いを絶やさないためにも、「いいオフィス」のブランドや仕組みを使っていただけたら嬉しいなと思います。

▲「いいオフィス」では全店舗でキャッシュレス決済を導入

 

東京五輪によってコワーキングスペースは盛り上がる。いいオフィスが目指す1,000店舗展開という世界観

畑中:龍﨑さんは、いいオフィスを運営してきた知見から、今後コワーキングスペース業界はどういった動向があるとお考えですか? 一部ではコワーキング元年なんて言われていたりもしますよね。

龍﨑:東京五輪を機に、今年コワーキングスペース業界は盛り上がりを見せると考えています。というのも、2012年にロンドン五輪が開催された際、ロンドンではコワーキングスペースが普及したと言われているんですね。

五輪によって世界中から多くの人が訪れるため、交通規制によって通勤に一部支障が出てきてしまい、 “働く場所” というのが課題になるわけです。

ただ、この盛り上がりは一時的なものになる可能性が非常に高いため、今後コワーキングスペースの文化が根付くかどうかはコワーキングスペース次第でもあるなと。「いいオフィス」としてはコワーキングスペースの文化を広めていこうと考えていますから、近い将来に1,000店舗、渋谷だけでも30店舗はつくり、コンビニのように、どこに行っても「いいオフィス」がある、という世界観を目指しています

畑中:飲食業界で言えば、1,000店舗展開なんてとてつもない数字ですよ。それを目指しているのは本当にすごいなと思いますし、「いいオフィス」の事業はしっかりとビジョンがあり、未来をしっかり見据えているのが素晴らしいなと。

いろいろな起業家がいますが、そこまで大きな目標を掲げている方は少ないなと思いますし、特にはじめてコワーキングスペースをはじめるという方でそこまで考えている方はいないのでは、と思います。

龍﨑:たとえば日立はいま10万人規模のテレワークを実現しようとしていますが、10万人を「いいオフィス」で受け入れようとすると、1,000店舗あっても足りないくらいなんですよ。

そして大手企業が今後テレワークを推進していったときに、まずは1,000店舗ないと難しいなと思いますし、「いいオフィス」が考える “働き方の変化” を生み出せない。

そのため、自分の住んでいるところに「いいオフィス」があるという状態をつくっていきたいですし、通常ではありえないスピード感で他店舗展開を進めていきたいと考えています。

もちろん1,000店舗は簡単なことではありませんが、コワーキングの文化をつくっていくためにも頑張っていきたいなと。

 

会社員が、必ずしも会社を辞めなくてもいい働き方を実現する。フリーランスになることだけが解決策ではない

龍﨑:フリーランスの人が増えてきていたり、企業でも副業解禁の流れが生まれてきたりと、働き方にはいま変化が生まれてきて、パソコンがあればどこでも仕事ができる時代になってきました。畑中さんは、これからの日本の働き方はどうなると思っていますか?

畑中:働き方改革などの話もありますが、仕組みだけでなく、働く側の意識の変化も大事だなと感じています。たとえば、プライベートに時間を割いたり、家族のために時間を割いたりする働き方がもっと広まってもいいのになと。あまりにも家族に割く時間が少ない方を見ると、「この人、家庭は大丈夫なんだろうか」と思ってしまいます。

また、通勤のムダはすごく感じていて。午前中にアポがあるなら、一度出社してからアポにいくみたいなこともしなくていいと思うんです。ましてや満員電車なんて精神的にもツラいじゃないですか。

一方で、今後企業には柔軟に物事を解釈できる若手が増えてくるので、場所を固定しないという働き方は今後必然的に増えてくるだろうなと感じています。

龍﨑:ストレスが溜まり、ただ時間がかかるだけの通勤は必要ないですよね。また企業もテレワークを推奨することで、これまでの通勤手当をコワーキングスペース利用料に充てても良いでしょうし、出社する人数が少なくなれば広いオフィスを持つ必要もありませんから、企業にとっても多くのメリットがある。

「いいオフィス」の理想としては、満員電車しかり、働き方に疑問を抱く大手企業の社員がわざわざ会社を辞めなくてもいい状態にしたいと考えていて。というのも、フリーランスが向いている人って、いわば自習ができる人。塾に通ったりしないと勉強ができない人は、企業に勤めたほうが良かったりします。

やはり人には向き不向きがあって、会社員には会社員なりの理想の働き方がありますし、フリーランスはフリーランスの理想の働き方がありますから、コワーキングの文化をつくっていくことで、様々な理想の働き方、理想のライフを提案していきたい、そう考えています。

畑中:あと、コワーキングの利点は、他の会員さんと関係性が築けたり、コミュニケーションが新しく生まれるというのが挙げられますよね。ひとりでカフェで仕事をしていても、本当にモクモクとやるだけですからね。

龍﨑:そうなんですよ、私自身「いいオフィス」はコミュニティ事業だと思っているんですね。コワーキングスペースの業態で利益を追求しようとすると、法人契約を増やしていったほうが手っ取り早いわけですが、「いいオフィス」では個人を大事にしたいという考え方を思っていて。

だからこそ、「いいオフィス」では個室ブースはほとんど用意していません。オープンなスペースがあることで会話が生まれたりすることがあるからです。また会員さんには単なる “お客” として感じてほしくなくて、あくまでもコミュニティの一員であると思っていただきたい。そのため、会員さんが退出される際も「ありがとうございました」ではなく、「おつかれさまでした」とお声がけしています

そして「いいオフィスって便利だよね」と思ってもらえるよう、今後は場所だけでなく、ソフト面でも充実させていこうと考えています。たとえばフリーランスの方であれば、もう一度企業に就職するというケースがありますが、その際の就職支援もしていきたいなと。

また、「いいオフィス」は先日、KabuK、NECネッツエスアイ、パソナJOB HUB、ランサーズと共に「5年後の働き方コンソーシアム」を発足いたしました。5社で連携し、多様な働き方が実現できる選択肢と環境を提供していくための取り組みを展開していく予定です。

会社員、フリーランスといった対局的な働き方だけでなく、それぞれの特性を生かし、共創して社会課題をより良く解決していける未来を築いていきたい。そう考えています。

 

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