「現状を変えたい」「別のことに挑戦してみたい」と思っていても、なかなか行動に移せず悩んでいる方は多いのではないでしょうか。同じように置かれていた状況に疑問を持ち、一念発起して学びはじめたことで人生を大きく変えた方がいます。
高橋建二さんは食品業界に約12年勤め、スーパーの売り場チーフや店舗管理などを経験したのち、Udemyなどの動画学習サイトや、自治体が提供するスタートアッププログラムなどでITを学んでキャリアチェンジ。現在も日々勉強を続けながら、仕事もプライベートも充実した毎日を送っています。
「学ぶこと」で新しい日常を手にいれた高橋さんに、キャリアチェンジしようと思ったきっかけや、学ぶことで起こった変化など、「学び」に関するさまざまなお話を伺いました。
※この記事はUdemyメディアの記事を一部変更し掲載しております。
目次
「あのとき、ああすればよかった」と後悔しないための決断
福岡県に生まれた高橋さんは、就職をきっかけに上京。IT業界や小売業界など、数社から内定をもらい、迷った末に小売業界に進むことにしました。
「高校生のときにフリーマーケットをやったことがあって、それがとても面白かったんです。そのときに“将来ものを売る仕事もいいな“と思って販売の仕事を選びました」
その後、関東のスーパーで売り場のチーフとして勤めながら結婚し、子どもが誕生。忙しいながらも安定した毎日を送っていました。
ところが30歳のとき、別店舗に勤務していた同い年の同僚が過労で倒れ、脳梗塞で緊急入院するという出来事がありました。幼いころに父親を過労で亡くした高橋さんにとって、それは衝撃的な出来事でした。これがきっかけとなり、「このまま働き続けていてもいいのか」と考えるように。そのとき頭に浮かんだのは、就職先を決めるときに内定をもらっていた、IT業界の企業のことでした。
「もともとITが好きだったので、やっぱり挑戦してみたいという気持ちがありました。そのころ、労働組合の活動をし始めていて、同じ業界の別会社で働くIT系の職種の方と知り合いになって。話しているうちに“ITを使って労働者環境をよくしていけたら”と考えるようになりました。でも、当時の会社は給料も待遇も悪くなかったので、すぐには踏み切れなかったんです」
迷いの日々の中、福岡にいる家族の事情などもあり、高橋さん一家は福岡にUターンすることに。地元のスーパーに再就職しましたが、今までの職場との違いに愕然とします。
「たとえば、イチゴを発注するときにも、今まではケース単位で注文していたのが、店舗数も少ないのでパック単位なんです。当たり前ですけど、スケールも仕事のやり方も違う。以前感じていた“売れる”忙しさではなく、“なかなか売れない”忙しさを感じる毎日で……。仕事を楽しむことができませんでした」
そこでふたたび、「このままでいいのかな……」と思うようになり、IT業界への転職を考え始めました。転職サイトに登録したり、やりたいこととやりたくないことを紙に書き出したりと、自分自身と向き合って悩み抜きます。当時、高橋さんは35歳。気づけば父親が倒れた36歳という年齢に近づいていました。
「家族のこと、お金のこと、心配はもちろんありました。でも、死ぬときに“あのとき、ああすればよかった”とは思いたくなかったんです」
「もう迷わない」と決心し、家族を説得してスーパーを退職しました。
「学ぶ側」だけではなく「学びを応援する側」へ
スーパーを辞めた後は、IT業界への転職のため、職業訓練校に通いながらUdemyでプログラミングのオンライン学習を始めるなど、「学び」の日々がはじまります。このとき、さまざまなジャンルの勉強会に積極的に参加。そこで現在勤めている会社の代表と出会うことに。
「エンジニアの育成に力を入れている会社で、“1000人の未経験者をエンジニアに育てる”という話を聞いて、面白いと思ったんです。それで“社員募集していますか?”と直訴しました(笑)」
思い立ったらすぐ行動。それが功を奏し、36歳でIT関連会社に就職。現在高橋さんが担当しているのは、企業の新入社員などに対するIT研修事業です。これまで学んだITの知識を活かし、これからITを学ぶ人を応援する仕事です。
「営業から広報、経理、研修生の募集や研修会の運営まであらゆる業務を担当しています。大変そうに聞こえますが、やっていることはスーパーと同じですよ。売るものが野菜などからIT研修に変わっただけですから」
目標管理・達成の手法、経費削減など、スーパーで当たり前にやってきたことは、今の仕事にも大いに役立っているそう。また大勢の社員・アルバイトと関わった経験から、IT研修の受講生とも良い距離感を保っています。
「『お客さん』として接すると相手も受け身になってしまうので、同じ立場で話すようにしています。自分よりも下の年齢だったら弟・妹みたいな感覚。研修が終わった後、イベントなどで再会したときに覚えていてくれる方もいて、それがとても嬉しいですね」
そう話す高橋さんの明るいキャラクターが、受講生から親しまれる理由のひとつ。キャリアチェンジに関する相談を受けることも多く、気さくでやさしい「アニキ」としてアドバイスしています。
仕事、勉強、家庭すべてを大切にするタイムマネジメント
キャリアチェンジに成功したあとも、学習は続けています。仕事をしながらどのように時間を確保しているのか、日々の大まかなタイムスケジュールを教えてくれました。
平日 | |
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6:00 | 起床 |
6:15-7:00 | ブログ更新 |
7:00- | 自宅で事務仕事後、出勤(通勤中は読書) |
午前中 | 大事な仕事を終わらせる |
午後 | 打ち合わせ等 |
夕方 | 退勤 |
18:30- | 勉強会などに参加(勉強会がない場合は帰宅) |
21:00 | 帰宅 |
21:00-22:00 | 風呂、子どもと過ごす、読書 |
23:00 | 就寝 |
休日 | |
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6:00 | 起床 |
午前中 | ブログ更新、Udemy、オンライン英会話、妻とホットヨガ |
午後 | ジム、子どもと過ごす、買い物、家事、読書 |
タイムマネジメントの3つのポイント
ポイント1
- 午前中にメインの仕事を終わらせる
- 集中できる時間帯に、やらなければいけない事務系の仕事は終わらせてしまいます。すると午後は外出もできるので、大好きなコーヒーを飲みながら打ち合わせなどをしています。
ポイント2
- 生活にリズムをつくる
- 睡眠時間をしっかりと確保して、毎朝同じ時間に起きるようにしています。休日でもダラダラと寝過ごさずに、家族と過ごす時間や健康維持のためのジムやヨガに行く時間をとるようにしています。
ポイント3
- 日常的に学びの時間をつくる
- 起床後、通勤中、就寝前など、スキマ時間を効率的に使うことで、学びを無理なく生活に取り入れています。
学ぶことが「趣味」になる。勉強を習慣化するには
「勉強しよう!」と思って本や教材を買っても、仕事の忙しさや疲れからついつい後回しになり、気がつけば本がホコリをかぶっていた……という経験はありませんか?意外に難しい勉強の習慣化。高橋さんはどんな工夫をしているのでしょうか。
「とにかく本を読むようにしています。気になった本は買って、自宅の机の上の、目につく場所に積んでおくんです。それが溜まっていくのを見ると“ヤバい”という気持ちになるじゃないですか(笑)。そうやって半強制的に読むようにしています」
読んでインプットすることはもちろん、「アウトプットも大切」といいます。
「若いころと違って読むだけでは入ってこないんです(笑)。だからなるべくブログに本の内容をまとめたり、感想を書いたりと、アウトプットをするようにしています」
読書以外では、PCで常にUdemyを開いておくなどして、気になった講座を見つけたらすぐに受講できる状態にしているのだとか。「こんな感じです」と見せてくれた高橋さんのPC画面にはたしかにUdemyの「U」のタブがありました。
あわただしい毎日の中、家庭での学習だけでなく、外部でIT勉強会を立ち上げるなど、外で勉強をする機会も積極的につくっているのだとか。
「泳ぎ続けないと死んでしまうマグロのような性格なんです(笑)。気になったことは深く考えずに、とりあえず挑戦してみようかなと」
「とりあえず挑戦してみる」ことで、勉強が日常生活に定着していくと高橋さんはいいます。日常生活に定着すると、次第に「学ぶのが楽しい」と思えるようになり、今では「学ぶことが趣味」になっているのだそう。
とはいえ、「学び続けること」は、なかなか容易ではありません。高橋さんのように勉強が「趣味」と言えるようになるためにはどうしたらよいのかを聞いてみると、こんなアドバイスをくれました。
「勉強を勉強とは考えず、とりあえず3週間続けてみてください。すると次第に習慣化して、自然と続けられるようになってくると思います。ただ、無理は禁物ですよ!辛ければ辞めてもいいんです。嫌な経験になってしまっては意味がないですから」
「半歩」でいい。まずは行動してみよう
学び、転職を機に、世界が一気に広がったという高橋さん。勉強会の企画・運営、パパコミュニティへの参加、子どもたちにプログラミングを教える活動などなど。人とのつながりもグンと増えました。ブログやSNSで活動を発信することで、そこから仕事の依頼を受けることもあるそうです。
「仕事が趣味に、趣味が仕事につながることもあって、本当に楽しいです。 “学ぶこと”によって、さまざまな変化がありました」
楽しみながら無理なく学びを続ける高橋さん。「なかなか一歩を踏み出せない」という方から相談を受けることも多いそうです。そんなときは「一歩じゃなくていい。まずは“半歩”でいいので踏み出してみてほしい」とアドバイスしているそうです。
「気になること、やってみたいことがあったら、まずは検索してみて、イベントなどが開催されているなら、参加ボタンを押しちゃうんですよ。そうすれば、行かないといけなくなりますから。本を読んでみても、Udemyで目にとまった講座があったら受講してみてもいい。深く考えずに“とりあえず行動してみる”ことが大事なんです。その半歩が継続し、積み重なれば、いつか大きな一歩になると思います」
今後は、現在の仕事や活動を続けながら、キャリアチェンジした体験を積極的に発信していきたいといいます。
「有名人でもなんでもない、一般人の僕ができたのだから、“私にもできるかもしれない”と思ってもらえるんじゃないかなと。“現状を変えたい”と思っている人たちの役に立てればいいなと思います」
高橋さんの言葉を聞いて、今、頭に浮かんだことはどんなことでしょうか?「学びたい」という気持ちがあるのなら、「とりあえず」動いてみましょう。そこから新たな道が開けるかもしれません。
Udemyとは
Udemyは、「Improving Lives Through Learning(学びで人生をもっと豊かに)」を事業コンセプトとして掲げる米国法人Udemy,Inc.が運営する世界3,000万人以上が利用するオンライン学習プラットフォームです。
Udemyは、C to C(Consumer to Consumer)プラットフォームで世界中の「教えたい人(講師)」と「学びたい人(受講生)」をオンラインでつなげます。
最新のIT技術からビジネス、趣味まで幅広い領域の学びをオンラインで学ぶことができ、世界で約10万コース、42,000名の講師が登録しています。隙間時間にPC・スマートフォンなど好きなデバイスからのアクセスが可能で、学習期限はないため、必要な時に必要なだけ学習を進められます。
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