いまさらだけどメイドカフェって楽しいの?秋葉原に無縁の23歳男子が人気店『アキバ絶対領域』に潜入した結果

いまさらだけどメイドカフェって楽しいの?秋葉原に無縁の23歳男子が人気店『アキバ絶対領域』に潜入した結果

マコ

マコ

こんにちは! LIGブログ編集部( LIG広報室)でアシスタントエディターとして働いています、マコと申します。普段はこの「LIGブログ」でたくさんの社員の書く記事の編集を担当しているのですが……タイトルの通り、今回は会社を飛び出し、生まれてはじめてのメイドカフェに行ってきました。

なぜ私がメイドカフェに行くことになったのか

そもそものはじまりは、LIGに「東京・秋葉原のとあるメイドカフェをPRしてほしい」という話がきたときのこと。記事の制作が決まると、先輩編集者のケイさんは打ち合わせに同席していた私にこう言ったのでした。「どうせならメイドカフェに一番興味のなさそうなマコが行ってきたらいいんじゃない?」と。

たしかに、私はヒップホップ、ダンス、DJなどのストリートカルチャーは好きなのですが、いわゆる「オタク文化」にはあまり詳しくありません。秋葉原にすら行ったことがないので、メイド喫茶は完全に未知の世界です。

しかし、編集者という仕事をしていく上で「自分がもともと興味のなかったものでも、その良さを理解できるようになる」ということは重要なのではないか……というわけで、せっかくの機会なので行ってみることにしました。

『アキバ絶対領域』さんにお邪魔しました

そんなわけで、今回はJR秋葉原駅から徒歩5分くらいの場所にある『アキバ絶対領域』さんにやってきました。

 

予想に反して(?)、すっきりスマートな印象の外観。1Fで道路に面しており、入りやすい雰囲気です。

 

こんな看板も。思わずあたりを見回してしまいましたが、この日は野生のメイドさんはいないようでした……。

さっそく入店!

ここまで来たら、入り口で躊躇していても仕方ありません。おそるおそる自動ドアをくぐると……

「おかえりなさいませ! ご主人様♡」

……出ました! 本物のメイドさんです。すごい!

こんな至近距離で女性のメイド服姿を見ることなんてないですよね。どこもかしこもフリフリだし、猫耳ついてるし……。日常離れしたその出で立ちに思わず固まってしまいました。

 

店内は白を基調に、ピンクや水色といったパステルカラーがちりばめられたキュートな内装になっています。

 

アニメキャラのフィギュアやぬいぐるみ、お菓子の家などの可愛いアイテムもたくさん。

 

パステルパープルにペイントされたゴジラなんかも(この顔は……ファイナルウォーズ版かしら)。意図的かどうかわかりませんが、左手がもげているさまにも風情があります。

フシギな魔法にかけられて

席につくと、メイドさんがお店について説明をしてくれます。

ここ『アキバ絶対領域』は、神様がつくった空間だそう。かつて一匹の野良猫が、「自分に優しくしてくれた人間にどうしても恩返しをしたい!」と祈った結果、生まれたのだそうです。

この『絶対領域』の中なら、猫は人間の姿に自由に変身できるんですね……つまり、説明をしてくれているメイドさんも正体は猫ということになります。 「さわったりすると驚いて猫の姿に戻ってしまうので気をつけてくださいね♡」と釘をさされました。

 

そして……この空間で猫メイドさんとコミュニケーションをとるには、自分も猫にならないといけないそう。それってどういうこと? と思っていると、「魔法をかけるので、目をつむってもらってもいいですか?」とお願いされました。

言われたとおりにすると……。

スッ

 

僕も猫となることができました。これでメイドさんと心置きなくお話できるようになったわけですね。もちろん猫なので、店員さんを呼ぶときは「にゃんにゃん」と大きな声で言わなければいけません。

はじめての人には「Kawaii」コンボ

メニュー表をみてみると「お絵かきオムライス」のほか、「ごきげんネコミミパスタ」「萌え萌えピンクラーメン」「ねこまんま」「もりもりネコミミカレー」などなど、猫にちなんださまざまなメニューが並んでいました。

 

『アキバ絶対領域』はバー営業も行っているので、お酒もたくさん揃っています。どのメニューを注文したらいいかわからなかったので、メイドさんにおすすめを聞いてみることにしました。

 

「はじめての方はコンボメニューがおすすめですよ♡」とメイドさん。

『アキバ絶対領域』では、ドリンクやチェキ撮影、ライブなどのオプションを組み合わせたコンボ(=セット)メニューが人気とのこと。そこで今回は、「お絵かきオムライス」「フォトプロップスドリンク」「チェキ撮影」がセットになった「Kawaii Food Combo(2800円)」を注文することにしました。

フォトジェニックなオリジナルメニュー

さて、まず席に到着したのは「フォトプロップスドリンク」。ドリンク自体はシンプルなストロベリー味のソーダ、なのですが、ストローにメイド服を着た女の子のお面がくっついています。

 

これで気軽にメイドさん気分を味わえる♪(上記イメージ参照)とのことで、実際にやってみました。



「メイド服を着る」となるとハードルが高いですが、このお面ならさらっとコスプレ気分になれますね。ちょっと楽しい……のかな……?

 

そうこうしているうちに、メインの「お絵かきオムライス」が運ばれてきます。最初から完成しているわけではなく、その場でメイドさんが絵を書いてくれるスタイルです。

 

今回はシンプルに「猫」をお願いしました。慣れた手付きでお絵かきをはじめるメイドのひかりさん、業界歴は6年以上だとか。ケチャップを動かす手に迷いはありません。

こちらが完成品! とびきりキュートな仕上がりですね。

「なんて書きましょう?」と聞かれたとき、一瞬混乱して「LIG、ですかね……」と頼んでしまいました。結果的にダイレクトなマーケティングになってしまい誠に申し訳ありません。

「秘密のおまじない」、だよ♪

さっそく実食……の前に、「じゃあ、おまじないをかけますね!」とひかりさん。『アキバ絶対領域』では、すべてのメニューにメイドさんが「おいしくなるおまじない」をかけてくれるそうです。もちろん、一緒にやらなければなりません

 

「おいしくな〜れ」

 

「うう〜〜〜」

 

「にゃんにゃん♪」





やってみると……うん、やっぱりちょっと楽しくなってきた……ような……。羞恥心もだんだん薄れてきた気がします。

おまじないの効果はバッチリ! 美味しくいただきました。

食後は猫のダンスで楽しんで

ドリンクとオムライスでお腹もいっぱいになったところで、「せっかくならライブもどうですか?」とメイドさんがすすめてくれました。

 

「Kawaii」コンボを注文した私の場合は、プラス1000円でライブ(=メイドさんのダンス)を見ることができるとのこと(最初からライブがセットになった「ねこじゃらしセット」や、「ふみふみセット」なども用意されています)。

たったの()プラス1000円とはいえ、すでに会計はいいお値段。今回の取材は、カジュアルにメイドカフェを体験するものにしようと決めていたのですが……。

「どうですか……?」



やはり、せっかくの機会なのでライブもお願いすることにしました。「光るねこじゃらし」、もといサイリウムを持って待機します。

 

マイクチェックは普通「ワン、ツー」だと思いますが、このお店では「萌え、萌え」という言葉でマイクチェックが行われていました。

そしてライブがスタート! 最新のアイドルソングに載せて、ふたりのメイドさんがステージで踊り出します。

 

キレッキレ! な路線ではないのですが、可愛いらしいダンスです。贅沢な時間でした。

メイドさんと記念撮影

ライブも終わったところで、メイドさんがチェキを貼ったホワイトボードを持ってやってきます。そうです、私が注文した「Kawaii Food Combo」には「チェキ撮影」もついていました。要はメイドさんとツーショット写真を撮れるのですが……迷った!

『アキバ絶対領域』の説明をし、猫になる魔法をかけてくれたみゆきさん。オムライスにお絵かきしたり、ライブをおすすめしたりしてくれたひかりさん。どちらかを選ばないといけないのです。

長々と迷ったあげく、今回はみゆきさんと撮影をすることに……ふたりでハートをつくります。メイドさんとかなり接近するので、正直かなりどきどきしました。

 

チェキにはメイドさんが丁寧にお絵かきしてくれます。

 

無事(?)「メイドさんとのツーショットチェキ」をGET!

あっという間に魔法は解けて……

ここで、はじめてのメイドカフェ体験は終了。

お会計はしめて3800円。僕のようなメイドカフェ初心者でも入っていきやすく、食事からライブ、チェキ撮影まで、テーマパークさながらのとっても濃密な1時間でした。

進化するメイドカフェ、その現在とこれから

さて!『アキバ絶対領域』さんのサービスをひと通り体験し、大満足で帰路……につく前に、せっかくなのでネコミミメイドさんたちの「ブリーダー(=店舗オーナー)」、山本さんにいろいろお話を聞いてきました。

人物紹介:山本さん
『アキバ絶対領域』を経営する株式会社ミクスカルチャー・代表取締役。もともとは着物職人という異色の経歴の持ち主で、他店でのメイドカフェ修行の後、独立。現在は『アキバ絶対領域』ブランドを中心としたコンセプトカフェなど、さまざな事業を手がけている。

残念ながら今回は顔出しNGということで、イメージカットとともにお送りしたいと思います。

今の「アキバ」ってどんな街?

マコ:今日はありがとうございました。実はメイド喫茶どころか、秋葉原に来たのもはじめてだったのですが……そもそも秋葉原ってどんな街なんでしょうか?

山本さん:当然ですけどアニメやゲームなど、そういうカルチャーが好きな人が多いですよね。今って、渋谷とか新宿とか池袋とか、どこも特徴がなくなってきてますし……そういう意味で、アキバはほかの街とは違ったサービスがいっぱいあるし、街としての個性をかなり保っているほうなのかなと。

マコ:たしかに。個人的には「電気街」とか、あとは「アイドルの街」というイメージがありました。

山本さん:実際、アイドルはまだまだ流行っていると思います。それからコラボカフェ(アニメや漫画、ゲームの世界観を表現したカフェ)とかも増えてますね。最近だと、街全体で「秋葉原を『VTuber(バーチャルYouTuber。3Dモデルなどを使って動画投稿・配信を行なうクリエイターのこと、またはそのキャラクターの総称)』の街に」という動きもあります。

僕が今準備している『アキバ絶対領域』の新店舗(4号店)でも、そういうVTuberさんとの絡みも積極的にしていくつもりで。「未来」をコンセプトに、お店のオリジナルキャラクターも作って、それが実際に店内を歩き回ったり、お客さんと話をしたりできるようなものを考えていたり。

マコ:なるほど、それであればもともと秋葉原にあったはずの「電気街」のイメージにも近く、街の歴史にもリンクしていきそうですね。

山本さん:映画の『ブレードランナー』みたいな感じにしていきたいんですよ。そういう、ちょっとしたカオス感が街には必要だと思っていて。

 

▲実際にVTuber・キズナアイと『アキバ絶対領域』がコラボした動画も公開されている

「アキバらしさ」をボーダレスに展開

マコ:今日お邪魔した「アキバ絶対領域」(1号店)はおしゃれで可愛い空間づくりをされているなと感じました。

山本さん:1号店の場合は「今っぽいメイドカフェ」っていうのがコンセプトです。秋葉原って、今は道を歩いていても、チェックシャツ着て、リュックにポスターさして、みたいな人はいなくて、普通におしゃれな人も多いですよね。逆に、秋葉原以外の街……原宿や渋谷、新宿とかにもアニメグッズのショップやコラボカフェがたくさんできていたり、だいぶボーダレスで開けた雰囲気になってきている。

もともとメイドカフェ業界って閉鎖的な部分がけっこうあったんですが、そういった外側からの影響もあってか、業界自体がかなりオープンになりつつあるんですね。

マコ:たしかに、オタク文化に対するイメージも変わってきている気がします。

山本さん:メイドカフェって当然オタク的なコンテンツなんですけど、それと原宿の「Kawaii」文化とかが混ざり合っているような雰囲気を出したい、っていうのがお店(1号店)の裏テーマですね。そこで、オタク文化の象徴とも言えるアニメキャラのフィギュアを、原宿風のポップな色合いに塗って置いてみたりしています。

マコ:なるほど。1号店の内装は、ポップで明るい印象に統一されていましたね。

山本さん:1号店のすぐ近くにある2号店(『アキバ絶対領域A.D.1912』)は1号店の「今っぽさ」とは逆に「過去」がテーマになっています。メイドカフェにクラシカルな雰囲気をもとめていらっしゃるかたもいるので、そうしたものを表現したいなと思ったんです。『アキバ絶対領域』ブランド全体としては、「アキバらしさ」とか「メイドさんらしさ」をしっかり感じられる空間をつくって、それを楽しんでいただくというのを大きなテーマにしています。

メイドカフェ初心者でも安心して楽しめるお店づくり

マコ:私も人生初のメイドカフェということで緊張していたのですが、とても楽しかったです。実際、はじめてのお客さんも多いんですか?

山本さん:はじめての、観光で来られたという方が7割くらいですね。さらにその7割のうち、6割くらいが日本人で、残りの4割が外国人観光客の方。で、観光の方を除いた3割がいわゆる常連さん……リピーターのお客様、という感じになっています。

マコ:観光の方がとても多いんですね。みなさん、どういったところに惹かれて『アキバ絶対領域』にやってくるのでしょうか。

山本さん:いま、秋葉原には120軒くらいメイドカフェがあるんですが、そこまであると「メイドカフェに行こう」と言ってもなかなか決め手がないですが、うちのお店はネットで検索して来てくださる方が多いみたいです。

あとは「内装がカワイイ」と言ってくださる方も多いですね。メイドカフェってスッと入ってこれる路面店が意外と少ないので、その点でも安心感はあるのかもしれません。

マコ:「入りやすい」というのは私も感じました! 看板やメニューには英語・中国語の説明がついていますし、外国人の方にも気軽に楽しんでもらえそうですね。

山本さん:うちは「トリップアドバイザー」だと千代田区の「レストラン」ランキングで3位の高評価をいただいているんですけど、だからこそ「期待して来てくださるお客様に満足してもらえるように」というところは、すごく意識しています。

 

▲「トリップアドバイザー」で評価の高い店舗のみに贈られる「エクセレンス認証」を受けている

「絆を深める場」としてのメイドカフェ

マコ:最後にお聞きしたいのですが、メイドカフェの楽しさってどんなところにあるんでしょうか。

山本さん:今日もやってもらったと思うんですけど、たとえば会社の同僚がネコミミをつけている姿なんて見ないわけですよ。十年来の親友とかでも、そいつがネコミミつけてにゃんにゃんしてる姿なんて、普通は見る機会がない。

そういう意味で、メイドカフェには人と人との垣根をなくしてくれるような要素がけっこうあって……。たとえば会社の飲み会の後とかに来てくれたときに、ちょっと怖い上司がネコミミつけて「にゃんにゃん」とかってやってる姿を見ると、心の距離が縮まるような気がしますよね。恥ずかしいところをお互いにさらけ出して、絆を深めることができる……そういう使い方をしてもらえたら素敵なんじゃないかな、なんて思います。

さいごに

というわけで、今回は私・マコが人生初の「メイドカフェ」体験記をお届けしました。

個人的には、初めてでも入りやすい明るくカジュアルな雰囲気がとても気に入りました。

最先端のメイドカフェカルチャーを体感できる『アキバ絶対領域』、みなさんもぜひ遊びに行ってみてください。

カワイイメイドカフェ&バー『アキバ絶対領域』

住所 〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目1−1 大林ビル1F (JR「秋葉原」駅/「御茶ノ水」駅から徒歩5分)
電話番号 050-1180-6584
営業時間 12:00~22:00 (年中無休)
メール info@akibazettai.com

『アキバ絶対領域』公式HP

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福岡県からやってきました、マコと申します。本を読むこと、音楽を聴くことが好きです。自分で曲をつくったりもしています。「エディター見習い一年生、ヤル気はなさげでも笑みはOK」なんて、ゆるふわスタンスもほどほどに……。LIGのカルチャーをより押し広げ、ナイスな形で世界に届けられるよう頑張ります。キープ・スマイリン!

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