CREATIVE X 第2弾
CREATIVE X 第2弾
2018.09.29

【体験談】貯金ゼロの大学生が自費0円で世界一周を成功させた話

岩(ガン)

こんにちは。メディアディレクターの岩です。

いまから約5年前。大学4年生だったころに世界一周をしました。

当時、TOEIC350点、貯金なし、パスポートすら作ったことがなかった僕がなぜ世界一周をすることができたのかを書いていきます。

自費0円で世界一周できた理由

▲ロンドン(イギリス)の上流階級の食卓でシェパーズパイを食べた。イギリスの料理は不味いというイメージが覆るほど美味すぎて、おかわり3回もした。

冒頭に書いたとおり、当時大学生だった僕は貯金がほとんどない状態でした。それどころか大学生のときに居酒屋を立ち上げたときにできた借金が100万円ぐらいありました。

そんな僕がなぜ、世界一周できたのか。

それは、企業の協賛やクラウドファンディングを活用したり、まわりの方々にカンパを募ったりしたからです。

とはいえただ「お金をください」といってもそう簡単には集まりませんから、僕なりにさまざまな工夫をしました。

ということで、今回は僕の実際の体験をもとに、世界一周の資金集めを成功させるための方法を紹介していきます。

世界のおふくろの味をめぐった

どうやってお金を集めたかを書く前に、まずは旅の概要を説明します。

旅のコンセプト

▲パリ(フランス)でフランス人の夫を持つまりこさんの家で食べたラクレット。まりこさんは僕にとってパリのおふくろ的存在。

「世界のおふくろの味をとおして食文化を発信する」というコンセプトの旅をしました。

現地の家庭にお邪魔して手料理をごちそうになったり、市場ではその国ならではの食材を手に取って調べたり、レストランでその国の外食産業を考察したり。ときには日本食料理屋に足を運び、海外で日本食がどのように受け入れられているのかを取材して、記事を書いたりSNSで発信したりも。

現地のおふくろの味をごちそうになる代わりに、僕の出身地である秋田県大仙市大曲のソウルフード「納豆汁」を振る舞いました。

訪問した国

▲サンパウロ(ブラジル)にある仏教のお寺に泊まらせてもらったときに、一緒に「ムケッカ」を料理した。

訪れた国は、ぜんぶで21ヶ国です。

訪れた国
アメリカ、メキシコ、ブラジル、ポルトガル、イギリス、ベルギー、オランダ、スペイン、フランス、イタリア、ドイツ、トルコ、エジプト、ヨルダン、イスラエル、インド、スリランカ、シンガポール、韓国、中国、台湾

旅にかかったお金

▲スリランカで宿がなく路頭にさまよっていたときに助けてくれた村人たち。仲良くなりすぎて村の葬式にも参列した。

世界一周にかかった総額は160万円くらいでした。

160万円の内訳
大陸間の大きな移動に使う世界一周航空券・・・40万円
それ以外のLCC航空券、鉄道、フェリー代などの交通費・・・20万円
宿代・・・30万円
食費・・・40万円
その他・・・30万円

旅のコンセプトの作り方

旅の資金を集める上でもっとも重要なのがコンセプトです。企画がしっかりできないと資金は集まりません。

原体験から旅のコンセプトを考える

▲ブリュッセル(ベルギー)の大学生と一緒におふくろの味対決をした。お互い見よう見まねで作って食べた思い出。

企画を練る上でまずはじめにしたのが人生の振り返りでした。

  1. 秋田県大仙市で生まれる
  2. 獨協大学に入学し、大学3年生のときに大学の近くに居酒屋を立ち上げる
  3. 先輩に勧められたこともあり、大学4年のときに世界一周をすることを決意

大学3年生で立ち上げた居酒屋の経営が上手くいかず、運営資金も底をついてしまい、当時はろくにご飯を食べられていない状態でした。そんなとき、実家に帰って食べたおふくろの料理が美味すぎて感動した記憶が蘇って、「世界のおふくろの味」というコンセプトを思いつきました。

さらに、上京してから地元を盛り上げたいという気持ちが一層強まっていたので、食を通じて自分が所属したコミュニティに恩返しをする旅にしようと思ったのです。

意識したのは人々の共感を得ること

▲カイロ(エジプト)の女子大生3人とエジプトの国民食「コシャリ」デート。完全にハーレム。日本でいったらスタバデートといえる。

資金集めを成功させるためにもっとも重要なのは、まわりの人々が僕の夢に対していかに共感してくれるかだと思いました。

「おふくろの味」をテーマにしたのも、誰もが持つ原体験だからです。

身近なものだからこそ、海外の「おふくろの味ってどんな料理だろう」と興味を持ってもらえるんじゃないか、応援してもらえるんじゃないかという考えがありました。

また、いままでの人生の原体験と旅プロジェクトがしっかり一本の線で繋がっているので、企画の経緯を自分のストーリーとして伝えられたために共感を得られたのだと思います。大事なのはエモさです。

お金を集めた方法

資金調達先の内訳
企業協賛・・・100万円
クラウドファンディング・・・40万円
カンパ・・・20万円

企業協賛を得るには企業のメリットを考える

▲コインブラ(ポルトガル)で仲良くなった大学生の家に泊まってご飯を食べた。お兄さんがめちゃくちゃマッチョだった。

ありがたいことに複数社から協賛のお申し出をいただくことができました。

なかでもメインスポンサーになっていただいたのは学校法人服部学園さんでした。

僕がスポンサー探しをはじめたときに、食育といえば誰だろうとイメージして真っ先に思い浮かんだのが服部幸應先生でした。すぐに服部学園さんのWebサイトのお問い合わせフォームから想いを込めてメールを送ったところ、担当者さんからご返信がありご協力いただけることになったのです。

服部学園さんが運営されているWebメディアに毎週記事を納品することがリターンで、ぜんぶで50記事ほど執筆しました。

また、納豆汁を外国人に食べてもらい、そのリアクションを面白く撮影した動画や記事をつくることで、地元の商工会議所からもご支援いただくことができました。

企業へのPRで意識したのはどんな企業に応援してもらいたいかを考えることです。

自分のやりたいこと=企業のメリット」になることがベストで、そこがずれるとうまくいきません。

食がテーマなので、某大手居酒屋チェーン店、某レシピサイト運営企業なども当たりました。アタック先はそんなに多くはなかったのですが、だいたい半分以上は成功しました。とくにツテのある会社は成功率が高くなります。

自分が学生であるという立場を活かして、企業にとってメリットのある企画、また熱意を込めた提案をすると良いと思います。

クラウドファンディングは熱意と企画性

いまや資金を調達する手段としてメジャーになってきたクラウドファンディングは、熱意と企画性があれば成功する確率が高いオススメの方法です。プロジェクトのジャンルや目的によって、クラウドファンディングの媒体を選ぶと良いですよ。

僕の場合は、社会貢献系である「Ready for」というクラウドファンディングサービスを利用しました。

ほかには、クリエイター系だったら「CAMPFIRE」、企業の新商品や新サービスだったら「Makuake」、地方・地域に特化した「FAAVO」とそれぞれ特色があります。

カンパを得るには理解を得る

▲コインブラ(ポルトガル)で食べた親父の味。バカリャウ(干し鱈)料理を振る舞ってくれた。地元秋田のぼだっこ(紅鮭)に似ている。

この旅プロジェクトのことを、会った人みんなに伝えまくりました。夢や目標は、普段から人に伝えたほうが実現しやすいです。自分のしたいことをまわりに理解してもらうことで、いざとなったときに協力が得られやすくなるからです。

企業や人を紹介してもらったり、旅で必要だったPCやカメラ、バックパックなどすべてを譲っていただけたりしました。

1万円応援してくれる人がまわりに20人いれば、それだけで20万円も集まります。

目の前にいる人に応援してもらえなかったら、多くの人に応援してもらうことはまず無理だと僕は考えています。

地元に帰って商工会議所の方々にプロジェクトについての提案をしたその夜、居酒屋で僕の決起会を開いていただいたことがありました。突然、目の前にザルのような入れ物が出てきて、それが席を一周したと思ったら中に10万円が入っていたんです。

僕の母親の同級生の方は「京子ちゃん(僕の母親)の息子か! もう1万円出す! 頑張れよ!」と言ってくれました。

余談:英語は話せなくても大丈夫だった

TOEIC350点だった僕ですが、旅先では日本語を話せる知り合いを作ることで言語の壁を乗り越えていました。大学のキャンパスで日本人っぽい人を探したり、日本語を学んでいる学生のコミュニティを見つけたりしていました。

言葉は違ってもみんな同じ人間です。なんとかなるもんですね。

まとめ

▲サンディエゴ(アメリカ)の女子大生宅で日本食を振る舞った。納豆汁を作りましたが食べてくれず……。

旅のコンセプトのつくり方、資金の集め方について書きました。

まわりの人の共感を得ることができれば、必要な資金や人脈は集まります。僕の場合、学生という立場でなにも実力がなかったのにもかかわらず、多くの方々の助けで世界一周という大きな目標を達成することができたのです。

「誰かを感動させる力を持つ世界の“おふくろの味”を、たくさんの人に知ってもらいたい」

と思った当時の気持ちはいまも変わらず、LIGでは企業のサービスの良いところをたくさんの人に知ってもらうためのお手伝いをしています。

人の心を動かすコンテンツという面では、この世界一周もいまやっていることも同じかもしれません。