こんにちは、マネージャーのJackです。
本日は「Web制作におけるシステム開発の見積もり作成時に押さえておきたい事項」に関してお話できればと思います。
制作会社の中には、Webディレクターが見積もりを作成する会社は多いと思います。システム開発部分の見積もりを作成する際は、エンジニアにヒアリングをしながら見積もりを作成するケースも多々あるかと思います。
ただし、会社によっては、テクニカルディレクターなど、システム開発におけるディレクション・見積もりを一括で担当する人材がおり、システム部分の見積もりを作成しないディレクターもいます。
弊社は、Webディレクターがエンジニアにヒアリングをおこない、システム部分の見積もりを作成するケースがほとんどです。
理由としては、テクニカルディレクターという人材が不足しているというのもあるのですが、制作を担当するディレクター・エンジニア間で作業項目の認識合わせを早い段階でおこない、実装機能に対する見積もり工数の差異を最小限にするためです。
この差異を最小限に押さえることで、お客さまに対して最適な見積もりやスケジュールを提案することができます。
では、さっそく本題の「Webディレクターがシステムに関する見積もりを作成する際に気をつけるべきポイント」をお話したいと思います。
気をつけるべきポイント
まず、見積もりを作成する際に気をつけるべきポイントを、列挙してみます。
- 各ページに実装する機能の確認(機能一覧の整理)
- 利用するサーバの確認
- リリース手法(納品方法)の確認
必要最低限、上記3つを押さえておくことが望ましいです。
各ページに実装する機能の確認(機能一覧の整理)
機能一覧の洗い出しは、見積もりを作成する際に、一番重要な確認事項となります。
以前、弊社ではディレクターからエンジニアに対して「ECサイトをつくりたいんですけど、見積もり出してもらっていいですか?」というやり取りをよく耳にしていました。かなり前ですね。3年以上前でしょうか。
これだと、エンジニアもそもそもなにを見積もればいいのかわからないですよね。
そこで必要になるのが、機能一覧の洗い出しです。ディレクター自身も「えー、システムのことはよくわからない……」みたいに思う方もいるかと思いますが、安心してください。誰でもできます。
ディレクターなら誰しもサイトマップをつくったことがあると思います。
まず、そのサイトマップに記載されている各ページに対して、機能概要を記入してみましょう。
たとえば、メディアサイトを開発するとき
ECサイトを開発する際は、いったいどのような機能があるのか列挙してみましょう。
- 記事表示機能
- バナー表示機能
- カテゴリ表示機能
などがあります。
また、商品などを動的に更新する場合は、なにかしらの管理機能が必要となります。
管理機能の一例を記載します。
- アカウント管理機能
- 記事管理機能
- カテゴリ管理機能
- バナー管理機能
など、機能は多岐に渡ります。まだこの粒度では、厳密には機能一覧ではないのですが、必要最低限なにをつくりたいのかエンジニアには伝わります。
洗い出した機能概要をもとに、機能一覧をエンジニアと一緒に洗い出していくのです。
利用するサーバの確認
次に、利用するサーバについて確認する必要があります。
見積もりを作成する際に、さくらVPSなどのサービスを利用するのか、もしくはAWSやGCPなどの従量課金のサービスを利用するのかで見積もり金額は変わってきます。
金額以外にも、利用するサービスによってはミドルウェアのインストール作業が必要になり、作業工数が変わってくることもあります。
- 利用するインフラサービスの確認
- 定額課金から従量課金かの確認
- サーバにインストールするミドルウェアの確認
必要最低限、上記内容を確認しておくといいでしょう。
リリース手法(納品方法)の確認
最後に、システムのリリース手法に関して、しっかりと確認しておく必要があります。
各納品方法は、大体2パターンに大別されます。
- サーバ納品
- ファイル納品
サーバ納品なのか、ファイル納品なのかで見積もり工数が大きく変わってきます。
サーバ納品の場合
弊社の納品方法で一番多いのが、このサーバ納品です。
サーバ納品とは、利用するサーバを選定し「そのサーバ上でシステムが完全に動作する状態」で納品することです。利用するサーバを選定し、ミドルウェアをインストールするケースも多々あります。
ファイル納品の場合
ファイル納品とは、開発したソースコード一式を、ZIPファイルなどで圧縮して納品することです。
サーバの設定はおこなわず、サーバ上で動作するアプリケーションのみを納品する方式です。
お客さまが制作会社とは別でインフラ会社/エンジニアをアサインしている場合などは、この方式を取ります。
サーバ納品と比較すると、納品作業が少ないと思う場合がありますが、マニュアルの作成やリリース手順書を他社フォーマットに合わせるなど、通常より工数が発生する可能性がありますので、しっかりと確認しましょう。
おわりに
本日は「Web制作におけるシステム開発の見積もり作成時に押さえておきたい事項」に関してお話しました。
- 各ページに実装する機能の確認(機能一覧の整理)
- 利用するサーバの確認
- リリース手法(納品方法)の確認
お話した上記3ポイントは必要最低限の事項ですので、開発する機能次第では追加で確認しておかなければならない事項がでてくると思います。
その際は、しっかりと要望や機能概要を整理したあとに、エンジニアに相談しにいきましょう。Webディレクター・エンジニア間でしっかりと話し合い、見積もりを作成する段階から認識齟齬がないようにプロジェクトを進められるといいですね!
それでは!
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