こんにちはディレクターのむむです。
今回は、女性なら一度は考えるであろう、妊娠出産における働き方について自分の経験談を含めながら書いてみようと思います。
私がLIGに転職したのは約3年ぐらい前。
転職が決まって、そのときいた会社の女性上司に
「LIGに産休育休あるの?」
「(今の会社のほうが産休・育休制度あるし)残ったほうがいいんじゃないの?」
と言われたことがあります。
正直、転職するタイミングでは結婚の予定もなかったのと、自分のできることやスキルを向上させたい一心だったので深くは考えていませんでした。
そのため、その時は深く考えず
「ん〜、なんとかなりますよっ!」
と、答えた気がします。
そして
LIGでよかったと思っています。
目次
妊娠の基礎知識
少し妊婦のお話に触れようと思います。
週数の数え方
みなさんは妊娠週数の数え方ってご存知ですか?
女の私でもなんとなく知っている程度だったので、男性もお子さんがいらっしゃらない方はあまり知らないのではと感じています。
妊娠期には大きく以下4つに分類され、それぞれの週数は以下のようになります。
※出産予定日は妊娠40週0日目に設定されることが多いです。
名称 | 週数や状態 |
---|---|
妊娠超初期 (1ヶ月) |
妊娠0週0日(最終月経の初日)〜 妊娠4週 妊娠2週未満のおなかの中に子供はいないのに妊娠期間中なので少し不思議ですよね。 |
妊娠初期 (2ヶ月〜4ヶ月) |
妊娠5週〜妊娠15週 妊娠5〜6週頃に妊娠に気づく方が多いのではないでしょうか。そう、気づいた頃にはすでに妊娠2ヶ月なのです。 |
妊娠中期 (5ヶ月〜7ヶ月) |
妊娠16週〜妊娠27週 いわゆる安定期と言われる期間になります。 |
妊娠後期 (8ヶ月〜10ヶ月) |
妊娠28週〜妊娠39週 妊娠10ヶ月目(妊娠36週〜39週)は臨月と呼ばれます。 |
つわりの種類
つわりの種類も辛さも、人によってさまざまです。
大きく以下の5つがつわりのメインどころとなり、合わせ技で体力が消費されていきます。
- 食べつわり
- 吐きつわり
- 眠りつわり
- よだれつわり
- においつわり
私の場合は「吐きつわり」をメインとし、「よだれつわり」「眠りつわり」がオプション追加されていました。
あまり大きな病気をしてこなかったこともあり、なんの根拠もなく
「つわりは軽いほうだろうな」
と安易に考えていたら、後で後悔することとなりました。
妊娠に気づいた!
結婚式をあげ、「リゾート最高!」と旅行を堪能し、日常生活も落ち着いてきたころ。「そのうち子供かな〜」とふんわり考えていた矢先に妊娠がわかりました。
LIGに勤務しはじめて、泊まり込みの対応などは特にないものの、やはりディレクター職ということでお客さんとの打ち合わせやスケジュールに追われる日々でした。なので、正直みなさんにご迷惑をかけるのではないかと不安がいっぱいでした。
そしてどんどん体調も変化していき、自分の体じゃないみたいな感覚に。
まだ正常に育ってくれるとは限らないし、でも早めに言っておかないと仕事で迷惑をかけるかもしれない。他にも不安はいっぱいある。
どうしよう、どうしようと悩みました。
妊娠発覚時におぼえた不安やあせり
以下、妊娠発覚時に思ったことを赤裸々に書き出してみます。
・LIGのWEB制作事業部で初の妊婦、けっこうなハードワークなのに大丈夫だろうか
・今までのように働き続けることが可能なのか
・どのタイミングで報告するのが適切なのか
・伝えるのが早すぎると、伝えてから流産する可能性もある
・安定期まで黙っておきたい
・今倒れたら周りに仕事を押し付ける流れになっていまう。迷惑をかけたくない
・どうしようもできない
・どうしたらいいの
・上司たちは受け入れてくれるだろうか
・チームメンバー/プロジェクトメンバーは受け入れてくれるだろうか
・査定通達前に妊娠を伝えてしまうと、評価に影響するのでは
・とりあえず体調が悪すぎる、もう無理
・いっそのこと仕事をやめたほうがいいのか など
妊娠が発覚した人はどう対応しているんだろうと思い、めちゃめちゃGoogle先生にお伺いをたてました。
妊娠発覚後、どうしたか
私のつわりは比較的重たい方でした。
妊娠に気づく前から、体の不調(熱っぽく、体がだるい)を感じ、風邪のひきはじめだと思っていました。あと、お酒があんまり美味しくないと感じたのがちょっと不思議でした。
週数 | 状態や気持ちの変化 |
---|---|
5週目 | 妊娠発覚、これはつわりだと認識。常に襲ってくる気持ち悪さの原因を理解しました。 |
6週目 | 「きもちわるい」と訴えることが増えたため、マネージャーが体調不良の傾向をもとに感付き始めます。 |
7週目 | もうこれはやばい! 安定期まで黙ってるとか、評価が〜とか考えてる余裕はない。無言で倒れるより伝えた方がいいと判断し、マネージャーに報告。 |
8週目〜 | ベットから起き上がれなくなり、1ヶ月休職。ほぼ寝たきりで、起き上がると気持ち悪く、水を飲んでも気持ち悪い状態が1ヶ月ほど続きます。椅子にも座ることができず、お風呂にも入れないほどでした。 |
むむの一言
「いや〜、つわりはコントロールできないね」
プロジェクトはどうなったか
私が持っていたプロジェクトでは、妊娠をしたことをじわりじわりとメンバーに伝えていました。
妊娠が発覚したタイミングで抱えていた案件は2件。1件は幸いにも区切りがよく一緒に動いてくれていたディレクターも案件を把握してくれていたためその後全てを巻き取ってくれました。
もう1件は動き出したタイミングと重なってしまったため、正直だいぶバタつかせてしまいましたが、代わりのディレクターがアサインされたり、既存のメンバーがPMに立ってくれたりなどの対応をしていただけました。
その他、提案中のものなども数本あり、マネージャー主導のもと、他ディレクターがアサインされたりと多くのメンバーに迷惑をかけるかたちになりました。
休職中の後悔
日頃からドキュメントをまとめて共有しておくことを徹底していたつもりではありましたが、常に最新にして、みんなが見やすいようにしておくことにはまだ課題があるなと感じました。
前述のとおり、勝手につわりは軽いほうだろうと安易に考えていたのもあり、実際とのギャップが生じました。
できてたことが効率よくできず、時間がかかる。
やりたいのにうまくできない。
休職中は頭は動き、体が動かないため、人に迷惑をかけて何をしているんだろうと、自己嫌悪との戦いでした。
むむの一言
「ドキュメントは常に最新にして、まとめておこう!」
妊娠悪阻から復職後の働き方
なんとか休職中に動けるほどに回復したものの、以前のように毎日通勤するまでの回復には至りませんでした。マネージャーと相談し、ディレクターという肩書きはそのままで体調が良い日は出社・悪い日はリモートワークするという勤務形態にする許可をいただきました。
他にも、クライアントと対面する打ち合わせは体調によって迷惑をかけるため、業務から外してもらいました。メイン案件は持たず、主に提案書の作成・画面設計/情報設計・デバッグなど、その他事業部をサポートする働き方へと変えていただきました。社内MTGにはappear.in(ビデオチャットサービス)を活用し、コミュニケーションを図りました。
自分自身、せっかく育んできた知識やノウハウを持ったまま休みへと突入する可能性があることが悔しかったため受注賞スキルを託すべく、新卒ディレクターの教育係を申し出ました。
受注賞をいただいた内容についての詳細はこちらのブログをご覧ください。
Webディレクター未経験者が、たくさん仕事を獲得するために1年半LIGで学んだこと
どんなふうに仕事を伝えていったのかというのは、別の記事で詳しく書きたいと思います。
気になる評価や制度/保障
妊娠発覚当初、不安に思っていた評価も、きちんと評価していただき、特に不満に思うことはありませんでした。
休職中はもちろん給料が出ませんが、手続きをして傷病手当金をいただきました。健康保険からの支給になるため、振込みまでに3ヶ月ほど時間はかかりましたが、とても助かりました。
LIGでは法令に基づき産前産後休業期間と育児休業期間の申請が可能です。私の場合はつわりの影響で有給をフル活用していたため、出産予定日の6週間前から産休に入る旨、会社と相談しました。
健康保険から貰えるお金
名称 | 内容 |
---|---|
傷病手当金 | 被保険者が病気やケガで療養のため仕事を休み、その間給与等が支払われないとき、被保険者の生活費を保障するために給付される保険給付金となり、休業1日につき標準報酬日額の3分の2が給付されます。 ※連続して4日以上休んだとき、4日目から給付の対象 |
出産育児一時金 | 子ども1人の出産につき42万円が支給されます。 ※産科医療補償制度の対象分娩でない場合は404,000円 |
出産育児付加金 | LIGでは関東ITソフトウェア健康保険組合(IT健保)に加入しているため、子ども1人の出産につき9万円が付加給付として支給されます。 ※2018年現在のため、変更となる場合がありますのであらかじめご了承ください。 |
出産手当金 | 4~6月の標準報酬額月額(3ヶ月の平均月給)を30で割った金額(=日給)の3分の2の金額を1日あたりの支給額として、産前42日(多胎妊娠は98日)・産後56日分が支給されます。 |
育児休業給付金 | 育児休業開始から180日目までは月給の67%、180日目以降は50%が支給されます。 |
※それぞれの手当には対象者や条件などがありますので、各自ご確認ください。
LIGの制度とLIGから貰えるお金
名称 | 内容 |
---|---|
産前産後 通院休暇 | 自身もしくはパートナーの妊娠中と産後1年間、医師の指示による通院において、通院有給休暇を3日取得できる制度。 ※男女共に利用可能 |
出産祝い金 | LIGに在籍中に出産するともらえる嬉しいお金。
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見舞金補助 | メンバーが傷病にて入院・休業中で、チームでお見舞いに行く場合、お見舞金5,000円を支給する制度 |
いかがでしょうか?
通院が妊娠中は定期検診はもちろんいろいろと通院が増えるので特別休暇の付与は正直嬉しい!
結婚適齢期の社員のことを考え、5人目も産んだら100万円くれるLIG。先着100名までとなっていますが、初めの1人目の到達が早くても5年以上かかること必至です。
また、心もとない傷病中にお見舞いに行く補助金があるのも嬉しいところです。
LIGにいる子持ち社員
実は最近LIGは結婚・出産ラッシュで、「結婚しました」や「子供が生まれました」と朝会で報告が上がることもしばしばあります。
身近に妊婦さんやお子さんがいるメンバーにはアドバイスをもらいながら、仕事のフォローや理解もいただきつつ仕事をしています。
とてもありがたい。
マタニティハラスメントとLIG
正直、妊娠って会社にとっては悪いことばかりだと思い込んでいました。
だからあまりいい顔されないのではないかという不安が漠然とありました。
しかし実際に妊婦になってみると、整備されていない部分だったため、整備する動きが加速したり、その結果いろんな制度が生まれたりと妊娠出産をポジティブに捉えられる企業だと感じました。
会社の中にもいろんな人がいるので、中には妊娠をよく思ってない人もいるかもしれません。だけど表立って何か言われるなど、よく聞くマタニティハラスメントなどは一切ありませんでした。
お腹が目立ってくると「触っていい?」と聞かれることがしばしばあるぐらいです。
メンバーは体調などいろいろ気遣ってくれているのでとても感謝、感謝です。
さいごに
妊娠出産経験者が少ない会社だからこそ、相談することで柔軟な対応を可能にしてくれたと思っています。そして理解のある会社だからこそ、これからもっと制度が整備されていくと思っています。期待してます。
妊娠悪阻がひどかったため、過去の会社にいたら正直、仕事を辞めていた可能性が高いです。
妊娠発覚まで実績/成果を積み、結果を残し認めてもらいながら頑張ってきたLIGだからストレスも少なく、妊娠期間を過ごし、働き続けることができたと感じています。
いろんなことを許してくれたマネージャー含めメンバーには心から感謝しています!