ミッションは、社員の満足度93%……「これまでにない忘年会」に挑んだ若者たちの60日間

ミッションは、社員の満足度93%……「これまでにない忘年会」に挑んだ若者たちの60日間

LIGブログ編集部

LIGブログ編集部

一年の苦労を仲間たちと労い合い、忘れるために執り行われる宴会…

 

「忘年会(ぼうねんかい)」

 

企業でのそれは、若手の社員が幹事を務めることも多い。

Web制作を中心事業とする、東京・上野の企業「LIG」も例外ではなかった。忘年会開催予定日の2ヶ月前、会議室に集められたのは、4名の若手社員。彼らに言い渡されたのは、「参加者の93%を満足させよ」との命(めい)だった。達成すれば、4名にはハワイ旅行が与えられる。

しかし、できなければ……。

 

これは、「これまでにない忘年会」に挑んだ若者たちの、執念のドラマである。

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※このお話は、だいたいノンフィクションです

 

 

Scene1: 会議室にて

平成29年10月某日 東京・上野 株式会社LIG 会議室

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4人「……なんのご用でしょうか」

 

00shun0001IMG_0028 しゅん
ディレクター。LIGセブ支社でのインターンを経て2017年入社。ステンレスのメーカーを味だけで当てることができる。
00rider0001IMG_0028 ライダー
フロントエンドエンジニア。学生時代にアルバイトとしてLIGで働いたのち、入社。ポリシーは「咀嚼はひと口50回」。
00mon0001IMG_0028 モンパチ
カメラマン。小さい頃の将来の夢は「どんぐり」。
00mirai0001IMG_0028 ミライ
社内最年少のデザイナー。初めて『モルダウ』を聴いたとき号泣した。

 

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役員A「突然集めてしまって悪かったな」

 

会社の役員からの、突然の呼び出し。動揺を隠せない4人に言い渡された内容は、意外なものだった。

 

 

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役員A「君たちに、2ヶ月後に開催される会社の忘年会の企画・運営をしてもらいたい。予算は150万円。会社が望んでいるのは、社員の満足度が93%を超える忘年会だ」

「当然、それが厳しい数字だということは分かっている。成功した暁には、君たち4人にハワイ旅行を贈呈しよう。これは、会社の命運を分ける一大プロジェクトなんだ……。頼んだぞ」

 

 

 

***

 

 

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しゅん「……ええ、あのときはそりゃあもう驚きました」

ライダー「社員数約100人中の93人ですよ? 絶対無理だと思いましたね」

モンパチ「そもそも、幹事経験がある人すらいませんでしたからね」

ミライ「でも、ハワイ旅行には行きたかったですね」

 

Scene2: 無理難題

BGM/中島みゆき『地上の星』

部署も役職も違う若手4名に、突然突きつけられた無理難題。

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モンパチ「93%なんて高い満足度、どうやってとればいいって言うんだ……」

 

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ライダー「多様性を重んじるLIGに在籍する社員は、そもそも大人数での交流に興味がない層から、パーティーをするために生まれてきたような層までさまざまだ。高い満足度を叩きだすためにはターゲットにする層を絞りたいところだが、それだと93%の満足度は達成できないだろうな……」

 

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ミライ「だからといって全員をターゲットにすると、結局誰も満足しない、浅い内容の会ができあがるだけじゃないのか!?」

 

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しゅん「まぁ落ち着け……。そうだな、まずは過去事例の振り返りをしてみよう。手分けして、過去の忘年会に参加した人たちに話を聞くんだ」

こうして地道に社員の意見を聞き、見えてきたのは、「2015年に開催された『屋形船忘年会』は総じて満足度が高い」ということだった。

 

そこから導き出された2つのキーワードは「密室」「非日常」

そこから、そのキーワードを満たす会場を押さえるため、業務の合間に様々な会場に電話する日々がスタートした。問い合わせの数は、100数件にものぼったという。

 

 

 

***

 

 

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ライダー「でも結局、場所としては面白くても予定が埋まっているとか、予算が厳しいとか、条件が合うところがなかなか見つからなかったんです」

しゅん「大型球場などのほか、電車にも問い合わせしました。車両の貸切をしてくれるサービスがあったんです。結構安いんですよ。でも、やっぱり予定が合わなくて」

ミライ「そうこうしているうちに、開催日の3週間前をきっていました

 

Scene3: 方向転換

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しゅん「もう会場にこだわるのはやめよう」

 

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ライダー「……そうだな、今は切り替えるしかない」

モンパチ「……賛成だ」

ミライ「さすがは名ディレクターだよ……アグリーだ」

 

 

 

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度重なる話し合いの中で、コンテンツの方向性は見えてきていた。キーワードは「テレビ」。LIGに在籍する社員の多くは、20〜30代がほとんど。インターネット世代とはいえ、幼いころにはテレビに親しんできた層である。

 

「マグロの解体ショーを、『〇分クッキング』のようにアレンジしたらどうだろう?」

「忘年会にありがちな “社内クイズ” も、某有名クイズ番組のパロディにしよう!」

「うん、いいね!」「アグリーだ」

「じゃあ、映像の手配は俺がやるよ!」「ASAPでよろしく頼む!」

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Scene4: そして、当日

2017年12月11日 忘年会当日。

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上野BAGUSに、スーツを身にまとった4人がいた。

 

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開場時間の19時。仕事を終えた社員が、続々と集まりだす。

 

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会場の空気が、参加者の熱気であたたまり始めた、19時半。

株式会社LIG代表取締役・吉原ゴウの音頭による乾杯とともに、運命の忘年会の火蓋が、切って落とされた。

 

幹事の4名が忘年会に仕掛けた大きなコンテンツは、3つ。誰もが親しむ有名な番組を模した出し物で、勝負をかける

 

 

 

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はじめに行われたのは、『3分〇ッキング』風 マグロの解体ショー

おなじみの番組開始のメロディとともに現れたのは、料理研究家とアナウンサーではなく、貫禄のある職人たちと、大きなマグロだ。

 

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さばかれたマグロは、刺身や寿司として参加者に提供される。

過程を目で楽しみ、できあがったものを舌で楽しむ一石二鳥のエンターテイメント。気になる参加者の反応は……写真の表情の通りである。

 

 

 

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続いて始まったのは、『ミュー〇ック・ステーション』を模した、社員によるライブパフォーマンス

 

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プロのミュージシャンとしても活躍する社員による演奏、フレディ・マーキュリーに酷似したボーカリストの登場……、

 

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フロアの熱気は、勢いを増して上がっていった。

 

 

 

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参加者の満足度は、4人の狙い通り、

 

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着実に上昇しているように、見えた。

 

 

 

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そして、最後の出し物『世界〇しぎ発見』を模した「LIGふしぎ発見クイズ」が始まった。ここには、満足度の上昇に拍車をかけるべく、最終兵器が仕込まれていた。

ホテル宿泊券、ダイソンをはじめとした、豪華景品の数々である。

 

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「LIGの理念、正しいのはどっち?」などの選択式クイズや、オフィスの一日の様子をタイムラプスで記録し、「もっとも長い時間着席していたのは誰か」などのクイズが展開され、景品を求めた参加者が回答権を争った。

 

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もっとも豪華な景品「有名ホテルの宿泊券」を手に入れたのは、渋谷のスナック「うつぼかずら」の経営者でKISSコンサルタントの蔵人(くらんど)さん(この記事にも登場)だった。

 

 

 

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そしてついに、運命の満足度調査の時はやってきた。

 

 

 

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調査に使うのは、会場に備え付けられた「ダーツ」

 

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参加者は、満足した場合「〇」の的に、満足できなかった場合「×」の的にダーツを投げる。

 

 

 

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緊張の、集計。

 

 

 

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そして浮かべた、

 

 

 

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安堵の表情。

 

 

 

Scene5: 結果発表

BGM/中島みゆき『ヘッドライト・テールライト』

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最初は、ハワイのためだった……
 

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けれど気づけば、「無理難題に4人で取り組むこと」そのものが楽しくなっていた……

 

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彼らはいつしか、ハワイ行きの航空券よりも価値のあるもの……「誰かをワクワクさせたいという気持ち」を、手に入れていたのかもしれない……

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ただ、これ書き忘れてたんですけど、満足度が80〜93%の間の場合、4人に10万円が与えられるんですよね。

若者たちよッ!! おめでとうッッッ!!!!

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というわけで、忘年会のテーマ「テレビの中に入っちゃった!」に合わせてレポートもテレビ番組風にしてみましたが、いかがでしたか?

 

2017年、忘年会も仕事納めも終了し、あとは年が明けるのを待つばかりとなりました。来年も引き続き、社内に対しても社外に対しても、たくさんのワクワクを仕掛けていく所存ですので、何卒よろしくお願いします!!!!

 

 

それではみなさん、

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良いお年を!!!!

 

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