みなさん、こんにちは。ゲストハウスLAMP豊後大野・スタッフの山下清です。
僕は、大学時代から「地方に移住したい!」と考えていたので、この度「地域おこし協力隊」という制度を利用して、大分県豊後大野市へ移住してきました。
今回は、僕のように地方へ移住したいと考えている方々へ向けて、「地域おこし協力隊」の制度、その給与面などの待遇、地域おこし協力隊に似た制度である「緑のふるさと協力隊」などを紹介していきたいと思います。少しでも地方で働くことのお役に立てれば幸いです。
目次
地方で働くための2つの制度
地域おこし協力隊
近年になって、首都圏に住んでいる僕のような若い世代が「人とのつながり」や「自然との共存」などのさまざまな理由で、地方での暮らしに注目をしています。さらに地方が抱える人口減少や高齢化などの問題も進行が著しく、地域外から人材を集めて地域力の維持と向上を図りたいという動きがあります。そんなお互いのニーズを汲み取り、平成21年から総務省の取り組みとして施行されたのが「地域おこし協力隊」です。
「地域おこし協力隊」の活動内容は、地方自治体が募集する地域おこし協力隊によって異なります。僕の場合は、「ゲストハウスLAMP豊後大野」の運営と豊後大野での暮らしや情報発信活動が主な活動となります。
地域おこし協力隊になるには?
「地域おこし協力隊」になるには、地方自治体による地域おこし協力隊の募集情報を確認する必要があります。ちなみに僕のいる豊後大野市はこちらです。
http://www.bungo-ohno.jp/article/2017011700032/
地方自治体が地域おこし協力隊を募集している場合のみ申し込むことができます。募集している活動内容によっては、資格が必要な場合もあります。
申し込みが受理されると、選考(書類審査、面接など)が行われ、採用合否が決定します。僕の場合は、書類審査ののち、LIGとの面接を経て、最終的に豊後大野市役所での面接という、三段階の方式でした。ただし、僕の場合は豊後大野市とLIGとの事業での地域おこし協力隊の募集だったので、採用過程は他の地方自治体と異なり、特殊な例です。
採用が決まったのち、住民票を現住所から赴任する地域へ移し、晴れて地域おこし協力隊としての活動が開始となります。
地域おこし協力隊の待遇
地域おこし協力隊が採用になると、「給与」と「活動費」という2種類の特別交付税が総務省から地方自治体へ支給されます。この「給与」と「活動費」は、それぞれ一人当たりの上限が200万円となっており、その2つの合計は上限400万円となります。
僕の場合、「給与」は月に166,000円で、これに残業代などの手当てがつきます。ただし、こちらも地方自治体によって違う場合があるので、確認が必要です。
「活動費」は、主に車のリース代や燃料費、住居費などに使われます。僕の場合は、車(ジムニー)とその燃料費、さらに住居(上限月額4万円=豊後大野市での家賃相場)が支給になっています。なので「給与」は166,000円であっても、「収入」としては実質200,000円以上得ているということになります。
さらに地方自治体によっては「福利厚生」が付くところがあります。僕の場合は、豊後大野市の「非常勤嘱託職員」として契約を結んでいるので、「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」に加入できます。
待遇に関しては、地方自治体によって全く違ったりするので、募集情報をよく確認することが必要です。
地方で暮らす「緑のふるさと協力隊」
緑のふるさと協力隊
ここまで地域おこし協力隊について紹介してきましたが、よく似た制度で「緑のふるさと協力隊」というものがあります。どちらも過疎や高齢化が著しく進行している地域の活性化に繋がる活動をしていますが、「緑のふるさと協力隊」は特定非営利法人・地球緑化センターが運営している制度です。
http://www.n-gec.org/activities/furusato.html
「緑のふるさと協力隊」のはじまりは平成6年で、その活動をモデルにして「地域おこし協力隊」というものが設立されたという経緯があります。
緑のふるさと協力隊になるには?
「緑のふるさと協力隊」に参加するには、地球緑化センターが募集する各地域の緑のふるさと協力隊へ応募が必要となります。
そこで、書類審査、面接を経て活動に参加可能となります。年度によって受け入れ可能な地方自治体が変わり、募集時期も変わりますので、年度ごとに地域緑化センターの募集ページで確認が必要です。
また緑のふるさと協力隊の説明会も、東京・名古屋・大阪・福岡で行っているので、説明会に参加して直接担当者へ話を聞くこともできます。
緑のふるさと協力隊の待遇
「地域おこし協力隊」と「緑のふるさと協力隊」にはいくつか違いがあります。例えば「雇用」か「活動」かという点が挙げられます。
地域おこし協力隊は、地方自治体に雇用されるので、一定の成果や結果が求められます。僕の場合であれば、「ゲストハウスLAMP豊後大野」の運営をより良いものにしていく、地域の情報発信をしていくなどです。なので、その報酬として「給与」が支払われます。
その一方で、「緑のふるさと協力隊」は「活動」なので、地域貢献活動が主な活動となります。なので、「給与」ではなく月50,000円の「生活費」が支給されます。
僕の友人も「緑のふるさと協力隊」として活動しており、実際に家に泊めてもらい活動を見学させてもらったところ、仕事というよりも、地域住民との交流や地域の行事へ積極的に参加しているなと感じました。
さらに「任期」に関しては、地域おこし協力隊が最大3年の任期に対して、緑のふるさと協力隊は毎年4月〜3月までの1年のみと決められています。
まとめ
「地域おこし協力隊」と「緑のふるさと協力隊」の2つ制度をご紹介しました。
このような地方への移住を手助けしてくれる制度をどんどん利用して、僕の住む豊後大野だけでなく、日本全国の地方が面白い場所に変わっていくことが、地方創生の第一歩ではないかと考えています。
「今回紹介してもらった制度を利用したのはいいけど、ちゃんと地方で生活できるのかな?」と不安に思う方もいると思いますので、次回は「地域おこし協力隊員のリアルな生活」をお届けします。
また、ゲストハウスLAMP豊後大野では、一緒に働いてくれる地域おこし協力隊を募集しています。