こんにちは! マーケターのきょうへいです。
僕は日々の業務として、広告運用やSNS運用のほかにメルマガの配信を担当しています。
週に 1 回、LIGのメールマガジンに登録してくれた方達を対象として、LIGブログの記事をレコメンドしてお届けしています。
しかし、9 月から配信を始めたメールマガジンの開封率・記事遷移率が右肩下がりなんです……。
この通り、第 1 回配信 (vol.1 ) から第 17 回配信 ( vol.17 ) まで、開封率・遷移率ともにどんどん下がっています。
配信回によっては多少上がることもありましたが、線形近似(開封率:オレンジ、遷移率:緑)で可視化すると、どう見ても下がっていますね。本当にありがとうございました。
とはいえ、この状況を黙って見過ごすわけにもいきません。改善するぞー!
目次
メルマガを配信するメリットとは?
改善に入る前に、「じゃあ、メルマガ配信するのやめれば?」って思った方もいると思うので、ここでメルマガを送るメリットについて確認しておきましょう。
- それぞれの顧客に適した内容のアプローチを行うことができる
- 顧客に対してダイレクトに情報を届けることができる
- 情報量の多いコンテンツを届けることができる(主にHTMLメール)
- 手軽に(費用・作業面で)多くの顧客に情報を届けることができる
特にLIGブログの場合は、リピーターの読者もたくさんいらっしゃいます。そういう方々に直接アプローチして関係を保つことができるのもメルマガの大きな魅力ですね!
このように、僕はメールマーケティングの重要性やメリットについては理解しているつもりなのですが、それがイマイチ結果に反映できていません。ノウハウというか、具体的にどうすればより良い効果を上げることができるのか分からないんです。
そこで今回は、多数の企業による導入実績を持つメール配信システム「配配メール」を開発・販売している、メールマーケティングのスペシャリストである株式会社ラクスに助けを求めました。
効果的なメールマガジンの配信方法とは? 6つのポイントでレクチャー!
ラクスのご担当者さまには、事前にLIGメールマガジンのデータとバックナンバーをお渡ししておき、分析をお願いしました。
その上で、どういった点を改善すべきか、そして効果的なメールマガジンの配信方法について教えていただくことになりました!
事前に提供したデータはこちら。
LIG側ではその間に「配配メール」を導入。メルマガ配信リストも従来のツールからこちらに移行しておきました。準備は万端です。
そして、「配配メール」営業担当の宮坂さんが直接LIGのオフィスに来てくださいました!
宮坂 夏生(みやさか なつき)さん 株式会社ラクス クラウド事業本部 マーケティング・クラウド事業部の営業課に所属。今回、「配配メール」を用いてLIGのメールマガジンの改善すべき点を教えてくれる先生。 |
宮坂さん、本日はよろしくお願いいたします!
はい、こちらこそよろしくお願いいたします。
ちょっと変わったメールマガジンだったので、最初は戸惑いましたが、ちゃんと分析してきました!
▲vol.14「ポパイだったんだ」のファーストビュー
そんなに変わってましたか?
うーん。一般的なメールマガジンの範疇は超えてましたね…。
やはりそうか…
ではさっそく、分析結果をもとにポイント別レクチャーを始めます!
1. 開封してもらえるようなタイトルをつける
メールマガジンの目的は色々あると思いますが、まずは開封してもらわないことには始まりませんよね?
LIGさんがこれまで配信していたメールのタイトルはユニークですが、これが最も開封されるタイトルなのかと言われると必ずしもそうではないと感じました。
▲バックナンバーのタイトル一覧。迷走していることは明白
なるほど。
確かにvol.1 「始動」とvol.2 「胎動」は、言葉の意味からすると逆の方が良かったかなぁと後悔していました……。
そこは割とどうでもいいし、実はLIGさんのメルマガ開封率は平均的な数値を大きく上回っているんですよ!
えっ、そうなんですか!?
ざっくりですが、メルマガ開封率の平均値は 10 〜 15% ほどですからね。ターゲットの配信元企業に対する関心度が高ければ、20% くらいを記録することもありますよ!
ただ、LIGさんの場合は、初回開封率 40.21% に対して vol.17 は 22.87% と半分ほどの数値に落ちてしまっているので、改善できると思います。
どういう部分を直せば、開封率は上がりますか?
まずは、4つの「U」を意識することが大切です!
出展:https://mailmarketinglab.jp/subject-is-the-key-to-open-readers-door/
……現状のタイトルだと、有用性、緊急性、具体性の3つを満たしている自信がありません。
その通りです。
魅力的な部分はあると思うのですが、現状のタイトルでは「読んだら得がありそう」、「読み逃したら損しそう」という感情が起こりません。
ちなみに、vol.1 「始動」〜vol.9 「明鏡」までは漢字 2 文字で統一していますよね。なぜ途中で辞めたんですか?
かっこいいな〜と思って漢字 2 文字にしてたんですけど、数字がどんどん落ちていくのでvol.10 で「デザイナー向けの記事を集めました」ってメールの中身がわかるタイトルに変えたんですよ。
改善されなかったのですぐやめましたけど……。
それは正しい考え方ではあるのですが、それだとデザイナー以外の方が「自分には関係ない」と思って開封しない確率が上がってしまうんですよ。
!! 盲点だった!
ちなみに最新vol.17 「鬼は外」なんて本当に意味がわからないので、こだわりがない限りやめた方がいいと思います。
2. 差し出し人設定を適切に行う
もう一点、開封率に関連することです。
今の差出人設定は「【LIG】イイネシーター」ということになっていますね。
はい、うちの社員です。
差出人設定に関しては問題ないと思います!
イイネシーターさんの認知度にもよりますので断言はできませんがが、一般的には差出人名は明確にしておいた方が良いとされています。よくあるNGパターンは、「インフォメーション」などのハッキリしない差出人名になってしまっているというものですね。
なるほど! 件名を頑張って考えても、差出人名が意味不明だと開封率に悪影響を及ぼす可能性があるんですね!
3. 顧客に合わせて内容を変える
ちょっと大変かもしれませんが、送るユーザーによってメールのコンテンツを変えるのも有効です。
そうするとタイトルを開封されやすいものに設定できるし、メール内のリンク遷移も促しやすくなります。
先ほど、「デザイナー向けの記事を集めました」がタイトルだとデザイナー以外の人が無関係だと思ってしまうと教えてもらいました。
そうなんです。そこを逆手にとって、ユーザー属性に合わせた内容を送れば良いんです!
LIGの場合、配信リストとユーザー属性が紐づいていないです……。
属性の把握が難しい場合は、ある一定の層にしか響かないような内容は避けるのが無難ですね。
4. リストは常にきれいにしておく(スパム判定の防止)
今まで「メールを開封してもらうため」のポイントをお話ししてきましたが、実はその前段階でもできることがあるんですよ。
きょうへいさん、何だと思いますか?
えーっと…… 開ける前だから、届けるための作業ですか? 何をするかはわからないですが……。
正解です!
配信リストの中からエラーが出ている宛先を除き、リストをきれいにしておく。そうすると到達率が向上するんですよ。
エラーが出ているアドレスを多く含む配信リストにメール配信してしまうと、こちら側のメールがスパム判定されてしまう可能性が高くなるんです。迷惑メールボックスにメールマガジンが入ってしまう現象の一因がこれです。
配配メールの前に使っていたツールだとリストの精査ができなかったんですけど、配配メールだと可能なんですか?
はい。どのアドレスがエラーで返ってきているか一目でわかるので、まとめてチェックすることができますし、エラーと判定されたアドレスへは自動的に配信をストップするので、スパム判定されにくいメール配信ができるんですよ~!
▲顧客データベース画面でハッキリわかります
たしかに、エラーが返ってきているアドレスに送り続けてもしょうがないですもんね。
リストの断捨離を行うことによって、測定の精度が上がるし配信時間の短縮にも繋がります。
結構取り組めていない方が多いと思うのですが、ぜひやってほしいですね。
5. 配信時間の検証を繰り返す
それと気になったところは、配信する時間帯をほとんど変えていないという点です。
確かに 16:00 〜 19:00 の間で、適当に配信してました。
予約配信ができないツールだったので、メルマガの内容が完成したらキリのいい時間に配信、という感じで……。
LIGさんのメールマガジンのようにビジネスパーソンが主な読者である場合、実は朝の時間帯の方がより開封される傾向があります。
広告などをメールで配信するときって、朝か夜の通勤時間帯を狙うってよく言いますもんね!
そうなんです。特にノウハウ・ナレッジ系コンテンツを提供するメールだと、朝からしっかり情報収集している方々がコア読者になる可能性が高いので、私たちの経験則で言うと、朝の方が開封されやすいです。
あとは単純に、朝に出社して、最初にやることは大抵メールの確認だから、という理由もあります。
夕方だと、それが見逃されてしまうことが多いんですよ。特に金曜の夕方なんて、かなり見逃されてしまいます。
なるほど。そこは業種によってちょっとずつ違うから、配信するタイミングは何回かテストした方がいいんですね。
6. メール内コンテンツをシンプルにする
これも結構見逃しがちなのですが、大事なポイントです。
コンテンツ過多だと、ユーザーがメールを流し読みしたり離脱してしまうので、コンテンツはシンプルにした方が良いです。
欲張って 10 本くらいの記事をレコメンドしてしまっていました……!
そうですよね。せっかくきょうへいさんが面白い記事をピックアップして色々コメントも付けてるのに、ちょっと量が多いなぁという印象でした。
コンテンツを厳選することで遷移率の向上が見込めると思いますよ!
ブログへのアクセスを増やしたいばかりに……。今後は厳選します!
メルマガ配信ツールを選ぶ時のポイントはこれだ!
配配メールはエラーのリストがすぐにわかったり、予約配信ができるのですごく助かりました。
ツールを選ぶ決め手ってなんでしょうか?
そうですね。色々判断基準はあると思うのですが、この5つのポイントに注目すると良いと思います!
1、メールの到達率・インフラ
→配信側サーバー起因のエラーやスパム判定に強い
2、効果測定機能の有無
→施策の効果測定を手間なく実行できる
3、操作性
→配信設定・レポート出力などの容易さ・明確さ
4、サポート体制
→不明点や要望への迅速丁寧な対応
5、料金
→配信数・配信頻度に応じた良心的な価格設定
なるほど。ラクスさんの配配メールはこれを全部満たしているんでしょうか?
もちろん、配配メールはすべての条件をクリアしています。
また、親しみやすいデザインですので、普段パソコンをあまり触らない業種の方々からもご好評いただいていますね。
▲わかりやすいUI。レポートの出力や効果検証測定も簡単
それと、サポート体制には自信があります!
確かに。今日は本当にたくさんのことを教えていただいたので、めちゃくちゃ助かりました!
ツールそのものの操作方法はもちろんのこと、何か不明点があったときのお客様からのお問い合わせには迅速に対応するようにしています。また、今日のようなメールマーケティングの基礎についても、必要に応じてお客様のもとへ行ってレクチャーするようにしています。
お客様の中にはメールマガジンを配信したことがなかったり、ウェブ系のトラブルに詳しくない方もたくさんいらっしゃるんです。
そういうった方々にも、極力不自由なく配配メールを使っていただきたいんです!
……今日は本当にありがとうございました。
いえいえ。少しでもLIGさんのメールマガジンのお役に立てれば幸いです!
こちらこそありがとうございました!
すぐにできる施策を実行してみました
レッスンのあと、さっそく配配メールを使って以下のポイントを改善してみることにしました。とりあえずすぐに実行できるものだけをピックアップしました!
- 開封してもらえそうなタイトルに変更
- 配信時間の変更
- メールでレコメンドする記事数を少なめに変更
(1)タイトルはメルマガの内容に関連した記事タイトルに
(2)配信時間を夕方から朝8時に
(3)記事数を最大10記事掲載から5〜8記事程度に
こんな感じで調整してみました。予約投稿ができるようになったので、就業時間外の配信も可能になりました!
リストの精査などの作業は、上の3つの施策に効果が見られたら取り掛かることに。
そして結果は……
開封率: -1.18% ( 22.87% → 21.69% )
遷移率: +13.35%!!( 14.51% → 27.86% )
残念ながら開封率はダウンしてしまいました……が、結果として遷移率は約 2 倍の改善!
タイトルは、その週で反響の多かった記事のものをそのまま引っ張ってくるという手法を採ったのですが、メルマガの鉄則といわれるタイトルの文字数は20〜25字らしく、それらの文字数を超えてしまうことが多かったのでまだまだ改善の余地がありますね。遷移率は劇的に向上したので、あとは効果検証を繰り返してメルマガを購読してくれている方々の心を掴むのみです!
コストパフォーマンス最強!月に何回メールを配信しても料金変動なしの「配配メール」
今回、メールマガジン改善でお世話になったメール配信システム配配メールは、とてもコストパフォーマンスの良いサービスです。
登録メールアドレス数に応じた料金体系のため、何通・何回メールを配信しても月額の料金が増加することはありません。
つまり、開封してくれなかったユーザーにタイトルを変えてもう一度メールを送っても料金は変動しないということ……! 料金プランに関わらず、サポート体制がとてもしっかりしていることも大きな魅力です。
メールマーケティングを今から始めようと思っている方、効果検証がうまくいっていない方は「配配メール」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
料金のお見積もり・資料請求はこちらからどうぞ!
ついでに、LIGのメールマガジンもよろしくお願いいたします!(がんばっております!)