心構えから記事を書くコツ、稼ぐコツまで。「旅をしながら食えるライターになるには」イベントレポート!

心構えから記事を書くコツ、稼ぐコツまで。「旅をしながら食えるライターになるには」イベントレポート!

つむつむ

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突然ですが「旅ライター」と聞いて、どんなことをイメージしますか?
なんだか自由そう。楽しそう。「好き」が仕事になるって良いな……。

でも実際のところ、どうやったら旅ライターになれるの? ちゃんと食べていけるの? 疑問ばかりが浮かびますよね。

そんな疑問を解決するイベント「旅をしながら食えるライターになるには」が、2016年12月15日(木)、東京・上野のコワーキングスペース「いいオフィス」にて開催されました。 

 
▼目次

ゲストは、旅ライターの松田然さんと「SAGOJO」代表の新さん

今回、ゲストにお招きしたのは、
自転車で47都道府県を回った経験を持ち、現在は旅ライターとして毎月国内外を回っている松田然さんと、旅ライターとメディアのマッチングプラットフォーム、かつ、編集プロダクションとしての役割も担う「SAGOJO」代表新拓也さんのお2人。

man ライター 兼 合同会社スゴモン代表 松田 然(まつだ もゆる)
旅をしながら仕事をするライフスタイルを取り入れ、月の半分を自宅がある東京ではなく国内外を転々としている。特に自転車旅が好きで、仕事をしながら47都道府県すべてを走破。
ライターカンパニー 「合同会社スゴモン」代表や、個人事業主のライフスタイルを良くするメディア「SoloPro」編集長も務め、これからの時代にあった働き方を自ら実験している。
man 株式会社SAGOJO 代表 新 拓也(しん たくや)
学生時代にアジアを旅して以来その魅力にハマり、旅のWebマガジン 「Travelers Box」を立ち上げる。その後編集者になり、クライアントのオウンドメディア運営やコンテンツ制作に携わる。
2015年12月、旅人求人メディア「SAGOJO」を創業。

ファシリテーターを務めたのは、LIGブログエディターのぐっさん。自身も過去に旅ライターを志して独立し、LIGで働く現在も、旅をしながら仕事をするライフスタイルを続けています。

 

今回、想定人数をはるかに超えた80名以上の方からご応募いただき、当日は58名の方が集まってくれました。会場いっぱいに並べられた椅子があっという間に埋め尽くされ、参加者の熱気が会場を温めます。

というわけで! そんな、最初から最後まで熱量の高かった本イベントについて、新米ライターの私つむつむが、さっそくレポートしていきたいと思います!

Q1. 旅ライターになるには、なにから始めたらいいですか?

A1.
    「旅」に「自分の好きなもの」「得意なもの」を掛け合わせ、
    オリジナルのテーマを見つけるべし

松田「旅」と、旅以外の「自分が好きなもの」「得意なもの」を掛け合わせることで、旅ライターになるきっかけができると思っています。
たとえば僕の場合は、旅×自転車や、旅×働き方。旅ライターは、最初のうちはお金を稼ぐのに効率的な仕事(ライスワーク)とは言えません。だからこそ、自分の「好き」を発端にして、旅のある生活をしながら、それを仕事にしたいという「ライフワーク」の視点を持つことが大切だと思います。

:僕も同意見ですね。旅以外の強みがあったほうがいいと思います。
旅専門のメディアではなくても、旅ライターの需要はあります。たとえば恋愛メディアで「地方の恋愛事情」とか、お酒のメディアで「世界のお酒」を企画してみるとか。なにを自分が書きたいか? に旅を掛け合わせていくイメージですね。

松田:もうひとつ言うと、旅ライターってやりたい人が多いから、競合が多いレッドオーシャンなんですよ。だから、旅のほかに自分らしい強みがあったほうが有利です。

Q2. 案件を受注するにはどうすればいい?

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A2.
    ネットで募集をかけているメディアに応募するのもいいが、
    「旅先」での受注が意外と狙い目!?

:一番はSAGOJOを利用してほしいのですが(笑)、でもライターを募集している旅メディアって、探してみると案外あるんですよね。単価の問題はあるにせよ、行動力さえあれば始めることはすぐにできると思います。

松田:僕はメディア以外でも地方自治体や地元のメーカーさんとも仕事をしています。旅先の飲み屋やコワーキングスペースで出会った人と仲良くなって自分のできることをアピールしていたら、旅ライターだからこそできる仕事をいただいたこともありました。

坂口:旅先の飲み屋やコワーキングスペースで出会う人が、メディアの担当者である確率って高くないですよね? どういう流れでライティング案件の受注につながるんですか?

松田:地方は課題の塊なんですよね。特に最近は、地方企業の方が「情報を発信したいけどノウハウがわからない」という悩みを抱えていることが多い。その悩みに対して自分が貢献できることを考え、「僕なら文章や写真でこんなことができますよ」という話をして、「じゃあ一緒にやろうよ」という流れで受注に至ったりします。

Q3. 旅ライターに適性はある?

A3.
    記事は「読者」のためのもの。
    自分が書きたいことを書きたいように書くのではなく、
    読者が喜ぶ記事を書けるのが「いい」ライター!(旅ライターに限らない)

仕事をする、というマインドがしっかりある人ですね。旅が仕事になる=遊んでるだけでお金がもらえる、って勘違いする人も多い気がして。

坂口:どういう部分を見て、マインドがある人かどうかを判断するんですか?

:仕事を発注する前に、全員面談をします。その中で、自分のことばかり中心に考えている人は難しいなと思っています。「記事を書く経験をしてみたくて」とか「自分はこういうブランディングをしていきたいからこういう記事を書いて露出したい」みたいな人。そういう人だと、自分のやりたいことだけやって満足してしまうので、その先にいる読者のことまで考えられない。結果、本当に大事な「読者が喜ぶ記事」が書けないんです。

松田自分が楽しんでいるだけだと、読者が置いてけぼりになってしまいますよね。だからって楽しんじゃダメってことではなくて。
ビジネスとしてきちんと中心に据えるべきものを見定めた上で、楽しめたらいいと思うんです。

Q4. ブログとどう違うの?

A4.
    「メディアごとに違うカラーにどう合わせていくか」が鍵になる

松田:ビジネスモデルが違うことを理解する必要がありますね。併せて、お金の出処を意識することも重要です。

:あと、それぞれの媒体のカラーに合わせるスキルも必要になると思います。執筆するメディアの読者が何を求めているのか、どういう情報なら、見せ方なら喜ぶのか。それを意識することで記事がより拡散され、多くの人に届けることができると思います。媒体によって目的も読者層も全然違ってくるので、編集者のアドバイスをよく参考にして書く必要がある、という感じですね。

Q5. 「読まれる」旅記事を書くポイントはある?

A5.

  • レアな情報を見つける、もしくは自分がレアになる!
  • どうしたら記事が面白くなるか、いろんな目線から想像してみる
  • 文章力よりも、取材力!

松田:たとえば有名な観光地であれば、ほかのメディアと同じような記事を書いていても、読まれない。じゃあどうすれば差別化できるかというと、ポイントになるのは「レア」であること。たとえばエリアにあるレアな情報を見つけるのもいいし、自分自身がなにか特殊なことをやってレアになってもいいと思います。この人の書くこの分野の記事なら間違いないと思って読まれるライターになればファンもつきますよね。

:僕は最近、読まれる記事を書くには「様々な立場から深く想像してみること」が重要だと感じています。たとえば、最近ライターのさえりさんと海外取材の仕事をしたんですけど、彼女はその町の地元の人の視点、歴史・時代的な視点、日本人(または旅行者)としての視点、そして読者の視点などあらゆる切り口から想像力を膨らませながら取材していて、すごいなあと思いました。

:なので、旅ライターは、文章のうまさよりも取材力、現地から何を持ち帰ってこれるかのほうが重要だと思います。あとは、実際に現地に行ってみたら全然予定と違った、なんてことがあるので、企画に縛られすぎず、臨機応変に対応する力も必要になりますね。

松田:文章が得意という人ももちろん活躍の場はありますが、取材力の強化に重きを置きつつ、良いメディアや良い編集者とお付き合いして表現力を徐々に向上していける環境があることが、旅ライターにとってベストですね。

Q6. ネタ探しのコツはありますか?

A6.
    宿泊はホテルよりゲストハウスやAirbnb
    食事はチェーン店より個人経営店、など
    「現地の人と交流できる」選択をすること
    ※宿泊施設や民宿を貸し出す人向けのWebサイト

松田:私の場合、移動手段が自転車ということも多いので、車や電車で通り過ぎるエリアを自分の足で走ることによって、面白い人や場所に出会えたりしますね。あと、ホテルを取ったらまずはじめに、スタッフの人に、面白い人がいそうな居酒屋を教えてもらいます。
ほかには、Airbnbを利用して、ホストの方と交流し、地元の情報を教えてもらうなんてこともしています。

宿での交流は重要ですよね。僕の場合は海外のゲストハウスに泊まることが多いです。旅人同士「いいものをシェアしよう」という文化があるので、面白かった場所や人、美味しい食べ物などの情報を交換できるんです。

坂口:たしかに旅人同士の交流、大事ですよね。

ネタって、人とたくさん話すことで生まれるものだと思うんです。
あと、これはSAGOJOのユーザーさんの話なんですけど、地元の美味しい居酒屋を見つけるには、まず酒屋に行くのだそうです。その理由は、いろんな居酒屋にお酒を卸している酒屋は、どこに美味しいお酒があるかを把握しているからだ、と。なるほど、と思いました。

松田:ちょっと話は変わりますけど、美味しいお酒がある居酒屋には、お偉いさんが集まっていることが多いので、ネタを探しにいったら仕事を見つけちゃった、なんてこともあります(笑)。
こじんまりした居酒屋のカウンターで「東京から自転車で来てる」と話すと、結構みんな面白がってくれて、話が盛り上がるんです。ちなみに僕は、基本的に旅先ではチェーン店には行かないですね。
※居酒屋までは自転車で行きません

Q7. ぶっちゃけ旅案件の単価って安くない?

A7.

  • いろんな視点で考えることが、記事の価値を高める
  • キャラクター性がある(得意分野がある)ライターは価値が高い

:うーん、SAGOJOはそんなに悪くないと思いますよ(笑)。実力のあるライターなら、価格もしっかりついてきます。

坂口:SAGOJO案件の発注額のボリュームゾーンはどれくらいですか?

:だいたい 1本 1〜2万円です。4〜8万円も少々。旅人の単価を上げたいと思ってやっているので、ライターに合わせて適正な価格で依頼するようにしています。

松田:記事 1本の価値を高めるためには、いろんな視点が必要です。
ネタがない、というのは「自分視点」では「ない」だけであって、こういう人に発信したらどうだろう? とか、こういうメディアと組んだらどうだろう? とか、視点を変えると見えるものがあると思います。だから、ライターとして書く仕事だけではなく、マーケティングなどのビジネス的な視点を持って仕事ができるといいですね。

企画がイメージしやすいライターも、発注しやすいので単価が上がりやすいですね。たとえば日本酒に精通しているとか、鉄道マニアだとか。キャラクター性も重要ですね。

質疑応答&三戸町の紹介

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パネルディスカッションのあとは、質疑応答タイム。

 

続々と手が上がり、質問が続きます。

 

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質疑応答のあとは、本イベントの協賛でもあり、11月からLIG社員がリモートワークをしている 青森県三戸町の紹介が行われました。

 

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三戸町では、フリーランスなどが利用できるサテライトオフィスを来年度に建設予定なのですが、その前により多くの方に、こちらの公共施設「アップルドーム」をオフィスとしてテスト利用してもらい、意見や要望を集めたいそうです。

その走り出しとして、LIG社員がリモートワークをする、という取り組みを行っていたのでした。

 

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そして、紹介の終わりに、「本日は三戸の特産品を、お土産として持ってきています」と、ぐっさん。

 

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イベントのあとの交流会で、なんと、このお土産を食べながら交流できるんです!

 

交流会では、たくさんの人が三戸のお酒を酌み交わし、三戸せんべいを頬張りながら、親睦を深めていました。その場で三戸町へのリモートワークを申し込む方も数名現れたそう。

最後まで、ほんとにたくさんの方が残って交流してくださいました! ありがとうございました!

 

旅ライターって、現代ならではの斬新な働き方かもしれませんね。いろいろな体験ができるだけでなく、発信をすることで地域活性化に繋がる。新しい時代を築く職業だなと感じました!

三戸町では、サテライトオフィスを利用してみたい方を募集しています

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記事中でも触れましたが、三戸町では、来年度のサテライスオフィス建設に際し、意見や要望を集めるために、三戸町に来てくれる方を募集しています。

 

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もちろん、受け入れ態勢も抜群で、今年3月に、無料で利用出来る3LDKの宿泊空間「お試し住宅」がオープンしていて、どなたでも利用できるようになっています。

 

興味が湧いた方は、ぜひ、下記の連絡先に連絡してみてください!

三戸町サテライトオフィス利用のお問い合わせは
株式会社コー・ワークス
宮城県仙台市青葉区一番町1−8−10
TEL:022−221−4902
担当:五十嵐・丹野

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普段はダンサーとして作品制作&舞台に立ったりしています。 アートとパフォーマンスとエンタメがとにかく好きです。 人生で大切なことはマリリン・マンソンに教わりました。 そんなわたしですが、よろしくお願いします。

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