こんにちは。ゲーム好きライターの紳さんです。
とあるゲームクリエイターの方にインタビューをするため、バンダイナムコ未来研究所にやってきました。
今回の記事ではインタビューを通じて、「昔、ドット絵RPGにハマった」という方にオススメのゲームを紹介したいと思います!
インタビューさせていただくのはゲームクリエイターの下岡聡吉さん。
ゲームは1日1時間がお約束の時代、この約束を破ってキレた父親(鐵工所自営)に目の前でファミコンを真っ二つに切断された思い出があるとのこと。。
下岡さんは現在、『VALHAIT RISING (ヴァルハイトライジング)』というスマホゲームのプロデューサーとして開発・運営に携わっているのですが、僕もめっちゃハマっているんですよー!!
ヴァルハイトライジング(以下、ヴァルハイト)は「感動を呼び覚ますRPG」というキャッチフレーズが掲げられているほど、「まさに王道」の表現がふさわしいRPGです。
特殊な力が備わった主人公のカイト達は「ライズ」と呼ばれる魔獣を操り、世界を救うために神達との激しい戦いに挑みます。 このライズ達が個性豊かで、色んな攻撃の方法、必殺技を持っているんですね。 『ジョジョの奇妙な冒険』でいうスタンドみたいな。
敵との戦闘は非常に戦略性の高いものとなっていて、ライズを上手く動かして敵を攻撃し、コンボを狙って大ダメージを叩き出すのが爽快で非常に楽しいんです! 戦闘中の音楽もロックで良い感じ。
また、このゲームが最も注目されているポイントですが、なんとフィールドやキャラクターがドット絵で表現されているのですよ! ゲーム中の滑らかなドットアニメーションは芸術作品。
「ドットに慣れ親しんだファミコン世代」ならば思わず、反応しますよね!?
というわけで、このゲームの生みの親である下岡さんに色々と気になる話を伺ってみましょう!
ドット絵でゲームをつくる意外な理由
下岡さん。早速ですが、ヴァルハイトはどうしてドット絵でつくっているんですか? これって、僕たちのようなファミコン世代をターゲットにしているんですよね。
…と、皆さん思われるようですが、ハッキリ言ってそこは全く狙っていなかったです。
えっ!? それではなぜ、いまどきドット絵を?
それは、単純にドット絵表現が優れているからなんです。RPGって非日常なものがたくさん登場するじゃないですか。魔物とか、武器や防具とか、お城や洞窟とか。ドラゴンとかも実際には見た事ないですよね。
3Dグラフィック全盛の今、そういったものがクッキリと表現され過ぎて想像の余地がないように思えるんです。
ドット絵は良い意味で表現しきれていない部分があって、猛烈に想像力を掻き立てるんです。昔のゲームにドキドキしたのって、この要因がめちゃくちゃ大きいと思っていて。
確かにそうですね! 勇者の剣の質感とか、魔物の牙や爪の鋭さとか、脳内で補完します。
そういう想像も含めて、ゲームをプレイするのは感動的だった。あの感覚って、現代の子供も絶対に楽しいと思うはずなんです。ヴァルハイトが目指したのはそこなんですよね。
そうだったのですか… ドット絵の底力を思い知った気がします。てっきり、「ドット絵世代にウケるから」っていう理由だと思ってました。
とはいえ、僕も自分でつくっていて「懐かしいな」と感じてしまった部分もあって。そういうノスタルジックであたたかみがあるのも、ドット絵の魅力なのかな。
ほほぅ。僕なんかはプレステ4の超美麗なグラフィックを見るよりも、ドット絵のキャラがぬるぬるとアニメーションしていると「おおっ、やべぇな!」って思います。懐かしさというより、ドット絵職人の技術に感応します。
ヴァルハイトは、そういったドットの技術の集大成といえる作品なんです。アート的な要素もあるというか。
でも、今の時代にドットって逆に開発コスト掛かりませんか?
いやー、そうなんです。そこはかなり苦労しています(笑)3Dモデルの方が全然、楽。
ドットの場合、ちょっとパーツが増えただけで丸ごと作り直しになったり、工数がハンパないんですよね…。まぁ、プレイしてくれる方に喜んでもらえるなら良いかな、って。
なるほど。ドット絵による表現の豊かさを優先し、こだわりながらつくってるんですね! 勉強になりました。
ゲームとして究極の形を目指す
ストーリーの話になりますが、スマホRPGには珍しく、エンディングが見えているのだとか?
そうなんですよ、ヴァルハイトは王道RPGらしくきちんと「物語を終結」させる話にしたかったんです。
さらに、エンディングを迎えた後でも永遠に遊べるような、ユーザーが自発的に楽しみ方、面白さを発見してくれる究極のゲームの在り方を目指しています。
究極のゲーム!? エンディングを迎えた後、何があるんですか?
大前提として、ゲームのストーリーは面白いものを用意したつもりです。でも、このゲームの本質的な「エンドコンテンツ」はその先にあって、シナリオをクリアすることで、その「エンドコンテンツ」を深く楽しめるようになるというイメージです。
例えば僕の敬愛するゲームに、「図鑑を埋めること」と「集めたモンスターで対戦をすること」がエンドコンテンツのゲームがあります。これは、物語の面白さもさることながら、物語の中でそのゲームの本質を伝えているんですね。
シナリオをクリアしてからが本番か… ヴァルハイト、恐ろしい子…
クリアした後でも、ユーザー同士が自然に集まって強さを競いあったり、「何ターン以内に強敵を撃破できるか」の限界にチャレンジしたり。やりこみ的な要素も残しつつ、ユーザーがずっと愛し続けてくれるようなゲームにしていきたいんです。
ライトユーザーからヘヴィユーザーまで、あらゆる人に楽しんでもらえそうですね! ヴァルハイトは一度クリアした面の難易度を変えてチャレンジもできますし、やり込み要素多いですよね。
3段階の難易度を用意していますが、「強くてニューゲーム」が好きな人は楽しめると思います。一つの面をクリアした場合の報酬もそれなりですしね。
そういえば僕もサービス開始直後から始めましたけど、戦闘がすごく楽しいですよね。非常に頭を使うというか、コンボを成立するように操作していくのが快感です!
おおお…。そこに、気がついてくれるとは。ありがたい。
ゲームを作っている最中、ちょっと難しい盤面を3ターンでクリアする方法を思いついて。こうやって動かすことでコンボが成立してクリアできるようになるんだ、という気づきでした。
そこで、試しに「他のスタッフはクリアできるかな?」と思ってやらせてみたんですよ。親心があったので、僕は3ターンでクリアしたところをあえて「この盤面、4ターンでクリアしたらランチおごってあげるよ!」って言って。そしたら、2ターンでクリアしてきたスタッフがいて(笑)
おお。その時の心境はどうでした?
「人間ってすごいな」って思うと同時に「この戦闘のシステムならイケる!」と思ったんです。きっと、ユーザーの中には開発側の想像を軽く超えてくる人がいると。
うわー。そういう話、大好きです。人間の脳の限界に挑戦、みたいな。
縛りプレイなんかも是非、挑戦してほしいですね。ハッキリ言って、僕たちが用意したラスボスが「まぁまぁな鬼畜」なんですよ。それでも、ちゃんと装備品を揃えて、ライズを育てれば撃破できるプレイヤーはたくさんいると思います。
そこをあえて低レベルのライズで撃破に挑戦するとか。最終的には指を動かす速さの勝負になると思うので、スポーツ競技みたいになるかと思います(笑)
ヤバいですね。最初に配られたライズだけでクリアとかしてみたいです。
最後まで育てれば、必ずクリアできます。ソロプレイだけでなくマルチプレイとか、いろいろ試してみてください。
マルチプレイ、まだやったことないんでチャレンジしてみます!
下岡さん的にはこのゲーム、どんな人にプレイしてほしいですか?
もう、老若男女問わず色々な人にプレイしてほしいですね。RPGが好きな人でも、パズルゲームが好きな人でも楽しめる要素がたくさんあります。
あと、それなりに懐の深いゲームに仕上げてるつもりなんですよ。
懐が深いとは?
複雑な操作が苦手で戦闘中に思うようなコンボができない、という方でも楽しめるにようにしています。ライズ達に必殺技を持たせることで、偶然でもコンボが発動するような仕組みにもなっていますし。
なるほど。必殺技は攻撃範囲も広いし、見ていて爽快ですよね!
地道にキャラクターを育てれば、ただ何も考えずに攻撃しているだけでクリアすることも可能なんです。むしろ、そうやってコンボを狙わない縛りプレイだと思うと楽しいかも知れません(笑)
僕は常に最大コンボを狙っていきたいです。この指が壊れたってかまわない。
あと、そうですね、暇つぶしってよく言うじゃないですか。時間の使い方の話ですが。
例えば、よく言われるのが「畳の目を数える」。
あー、よくやります(笑) 楽しいですよね、アレ。
え、そこ喰いつくの?(笑) つまらない時間の過ごし方の例で言ったのに?
…すみません。どういうことですか?
ゲームは暇つぶしじゃなくて、楽しいものだと思うんです。それこそリア充の人がサーフィンやるぐらいの。暇つぶしでサーフィンってやらないじゃないですか。
リア充の時間の使い方の例えが、サーフィン。
…う。なんかイメージ貧困だな。なんでサーフィンとか言っちゃったんだろう(苦笑)
ゲームクリエイターの人って、サーフィンに恨みありますよね? ゲームの対極にあるものがサーフィンだと思ってる人、これまでにたくさん会ってきました。
特に恨みはないけど、心の底で意識しているのかも(笑)
僕が言いたかったことは、「やることがないからゲームで暇をつぶすのではなく、好きだからあえてゲームに時間をつかう人」にこそ、ヴァルハイトをプレイしてほしいということなんです。
なるほど。ゲームは感動できるし、頭も使うし、人として成長できる可能性を秘めた立派な趣味だってことですよね。僕もサーフィンには負けてないと思っています!
というわけで皆さん。サーフィンやるか、ヴァルハイトやるか、どちらかを選びましょう。
そんなことは言ってない。
インタビューまとめ
いかがでしたか?
ドット絵の表現力、想像性の話に始まったインタビューでしたが、下岡さんのゲームづくりに掛ける想いは非常に熱いものがありましたね。
また、僕もゲーマーとしてこれだけやり込み要素が用意されているゲームを攻略するのはとても楽しみです!
基本無料で遊べるゲームなので、興味を持った方はお気軽にダウンロードして遊んでみてください。マルチプレイをする際は、是非とも僕をお誘いくだされ〜!
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