こんにちは、バックエンドエンジニアののびすけです。最近はお子さんに「電子工作やプログラミングを体験させたい」と思う親御さんが増えている気がします。
そういったものを学べる機会も望まれてきていますが、今回はレゴを使って簡単なプログラミンを学べる親子ワークショップに参加してきましたので、そのレポートをしたいと思います。
プログラミングは英語や同様に今後の必須技能と呼ばれていますし、日本でも中学教育カリキュラムに導入され、プログラミングは義務化され始めています。これから生きる上で必須スキルになるでしょう。子供の将来を考える親御さんや、プログラミング学ばないとなぁと漠然と思ってる方には特に読んでいただきたいです。
プログラミング時代にぴったりな教材「レゴ WeDo2.0」
みなさんはレゴで遊んだことはありますか? 子供向けのプラスチック製の組み立てブロックですね。1949年から作り始められた歴史のあるプロダクトなので、読者のみなさんが子供の頃にも一度は触っていると思います。
レゴは知育に効果的と言われていて、発想力や想像力、構築力、問題解決力などを遊びながら身につけられると言われています。今回のワークショップでは、これらの力に加えてプログラミングも学べる「レゴ WeDo2.0」という教材を利用しました。
コードを書かずとも、タブレットなどからアイコンをドラッグ&ドロップするだけで直感的に操作できる「ビジュアルプログラミング」が用いられていました。レゴでロボットを作り制御することで、ちょっとした”プログラミング”を学べます。
なんとセンサーも使える
子供向けの学習キットだからと言って、侮ってはいけません。
物体を検知するモーションセンサーや、傾きを検知するチルトセンサー、モーターなどを組み込んだブロックが教材に含まれています。つまり、レゴブロックで組み立てたロボットを動かし、物体を検知すると止まるようにしたり、音に反応して進むようにしたりといった複雑な操作も指示できます。
まさに電子工作の入り口という感じですね! ということで前置きが長くなりましたが、当日の様子をレポートしていきます。
ワークショップの様子
今回のワークショップは、エンジニア向けメディア「i:Engineer」が主催した2時間半のプログラム。親子でものを引っ張るそりロボットを作ったり、各種センサーでロボットを改良したりする流れになっています。
1. レゴでロボットを組み立てる
まずはロボットを組み立てます。初めはこんな箱にパーツが入っている状態からスタートです。
説明中から子供達は興味津々で待ちきれない様子でした。
WeDo2.0のアプリをインストールしてあるiPadで説明を読み、レゴブロックを組み立てます。
ちゃっかり僕も、子供達に混じって体験していました。
ロボットは完成するとこのような感じになります。子供達に負けまいと頑張ったのですが、彼らの方がだいぶ早く完成させていました(苦笑)
2. ビジュアルプログラミングでロボットを動かす
ロボットの組み立てが終わったら、アプリ上でプログラミングブロックを並べてロボットの動きを制御します。
ロボットとiPadをBluetooth接続して命令を送りますが、子供達は「Bluetooth」や「プログラミング」といったような言葉にも特に抵抗がなく、リテラシーの高さを感じました。末恐ろしい。
ロボットを使い、ものを引っ張ってみます。そりにいろいろなものを置いてみて、ロボットのパワーも変えながらどれくらいものを運べるかを調べます。
パワーは1〜9まで変えられます。ちなみに、僕のモバイルバッテリーは重くて、Maxパワーでも動いてくれませんでした。
3. タイヤを変えて物理のお勉強
さっきまで、ロボットのタイヤがプラスチック製だったので、木製の机の上だと摩擦が発生しにくく踏ん張れませんでした。そこでプログラムを変えずに、タイヤをゴム製に変えて再度試してみると……? なんと動くようになります。
物理の授業でやる「摩擦」をこんな形で学べるとは。
4. センサーをロボットに組み込む
いよいよセンサーを使います。今回のワークショップでは、物体を検知するモーションセンサーとiPadのサウンドセンサー(マイク)を使ってみました。
モーションセンサーで壁にぶつからないロボット
このようなモーションセンサーを取り付けて、ロボットを壁にぶつからないようにしてみます。「センサー」というと僕は難しそうなイメージを持ってしまいますが、WeDo2.0だとブロックを追加するだけで扱えます。子供達は全く抵抗がなさそうでした。
だんだんとロボットが高性能になってきましたね。
サウンドセンサーで「止まれ!」と叫ぶと止まるロボット
次は「止まれ!」と叫ぶと止まるロボットです。iPadのアプリがマイクが音を拾ったらロボットが止まるプログラムに書き換えます。実際は大きな音を出せば止まるのですが、子供達はみんな「止まれ!」と叫んでました。
サウンドセンサーで「がんばれ!」と応援すると歩く速度が変わるロボット
サウンドセンサーの応用で、声に反応して歩く速度が速くなったり遅くなったりするプログラムを作ってみました。
最初、こんな複雑なことまでできるのかと思いましたが、パワーをランダムに変更する乱数とループ処理で実現しているようです。音を拾ったらループさせ、ループするたびにパワーをランダムに変えることでロボットの動きも変わります。
おまけ: だるまさんがころんだ
「だるまさんがころんだ!」の「ころんだ!」とマイクに向かって叫ぶことで、ロボットと一緒にだるまさんがころんだを遊べます。これはワークショップの内容ではなく、参加者の子供がひらめいてやっていたものです。
この子の考え方の柔軟さには脱帽です。すごいアイディアマンになるんじゃないかな……。
5. レポート作成とお片付け
ここまでで2時間強、かなりの盛り上がりを見せたワークショップですが、最後は学んだことをまとめる時間です。実は、組み立てや走行成功時などの各フェーズで写真を撮っていて、レポートを作成しながら進めていました。
経験したことはしっかりまとめて記録しておくことで学びにつながります。
最後は使ったものを片付けてワークショップ終了です。お疲れ様でした!
ワークショップに参加して感じた3つのこと
カルチャーショックを受けた
参加者の子供達は7歳~9歳くらいの小学生くらいでしたが、難なく今回のワークショップをこなせていたのが正直驚きでした。
- だいたいの子がiPadを難なく扱える
- Bluetoothで機器同士を接続することに抵抗がない
- 「プログラミング」という言葉は説明なしでもほぼ問題ない
- センサーを使うことに対しての抵抗感がない
ちょっとしたカルチャーショックを感じる場面が多かったです(笑)今の子供達のITリテラシーは高くなってきているとも感じたので、今回の「WeDo2.0」は時代の流れに乗った教材なんだなと思いました。
プログラミングが自然と学べるカリキュラムに感心
「壁に近づいたら〇〇する」や「音を拾ったら〇〇する」はプログラミングで言う条件分岐(if文など)にあたります。ここではループ処理(while文など)を使っていて、プログラミングの基本的な部分を遊びながら学べるカリキュラムに感心しました。
この子達が大人になるときには、if文やwhile文なんて言葉を知らなくても、プログラミングができる世の中になっているかもしれないですね。
そして焦りを感じる
冒頭でも述べましたが、プログラミングは未来のデファクトスタンダードです。できて当たり前の世の中になるのではないかと思っています。
逆に言えばエンジニアリングだけができる人は溢れ返るはずなので、僕達の世代のエンジニアはエンジニアリング以外の武器も持たないと、未来のエンジニアらに負けてしまうでしょう。そういう焦りと気づきを与えてくれた良い機会でした。
最後に
WeDo2.0はプログラミングを学ぶにあたりかなり良い教材だと思います。日本のレゴ正規代理店であるアフレルさんのサイトから購入可能です。
また、このイベントは継続して開催されるとのことです。
- 子供にプログラミングを覚えさせたい
- 電子工作に興味がある
- レゴが好き
といった親御さんは、ぜひWeDo2.0やiEngnnerさんのイベントをチェックしてみてください。それでは!