こんにちは、はじめまして。ペンネです。パスタの麺のペンネです。
私は2月にLIGにジョインする前は、福岡と東京で映像制作をやっていました。
中でも、広告の映像制作に従事していた期間が長く、広告って響きを耳にするだけでわくわくします。
「響くアウトプットってなんだろう?」と、響く広告を探して、歩いているときも、電車に乗っているときも、いつもキョロキョロしてしまいます。
今回はディレクター連載の「ディレクターズブックマーク」第1回目として、映像畑出身の私からみた映像とWebがマッチした没入感半端ないサイトを独断と偏見で7つご紹介いたします。
没入感ハンパない「映像×Web」7選
1. 清水へ参る道
http://feel.kiyomizudera.or.jp/
ローディング画面からしっとりと、京都・清水の雰囲気をしっかり演出しており、普段ならさくさくclick enterを押してしまいそうですが、この雰囲気に飲まれて、最後までオープニングムービーを見てしまう程、美しいサイトです。
サイト内の動画も、すべてこのトーンで制作されており、とても綺麗。文章もボリュームが少なく、清水の文化を眼と耳の感覚で楽しめるサイトになっています。
2. Inside CHANEL
女性なら一度は憧れるブランドCHANEL。その社歴をブランドとして、アウトプットするための制作されたサイトです。
有名な香水「Chanel No.5」のイメージムービーや、歴代のCMから、100年以上続くブランドの歴史の重みがひしひしと伝わってきます。プロダクトに合わせてムービーのトーンや手法を変えつつも、CHANELのブランドの確固たる部分を感じることができます。
3. 5YEARS FROM 3.11
http://www.nhk.or.jp/d-navi/link/5years/
2011年3月11日に起きた東日本大震災の東北の各所に定点カメラを設置し、復興していく様子を映像で感じることが出来るサイトです。
震災を知らない私が、ガレキが片付けられ、道が引き直され、駅ができる様子を映像で見ることで、「ああ、ここにひとが生き、生活しているのだな」と東北の復興を感じることが出来る。私に何が出来るか考える時間をくれるそんなサイトです。
4. 長崎バス80周年CMスペシャルサイト
https://www.nagasaki-bus.co.jp/recruit/businfo/lp/
このサイトは、今までご紹介したサイトとは少し違い、自動再生で映像が始まったり、音楽が流れたりしません。このバス会社が走る長崎の象徴的な風景をスライドショーで映し出し、そこには、「CMを今一度ご覧ください。」の文字がゆっくりスクロールアップしてきます。ポスターのビジュアルを丁寧に見せて、しっかり長崎とバスという印象を与えてから、満を持したように現れる動画再生ボタン。都会のような派手さは無いけれど、真っ直ぐバスと向き合ってきた姿勢が伝わるサイトです。
5. SLICE OF HEARTLAND
軽快な音楽と一切ナレーションがなく、映像は進行してゆきます。ハートランドビールのモチーフの木が映像のテーマになっていて、次々と変わる短いカットが畳み掛けてきます。見ていて全く飽きない映像の小気味よさと、ハートランドビールのもつユニークな存在感が楽しめる、広告を超えたアート作品のようなサイトです。
6. TOYOTA TNGAウェブサイト
http://gazooracing.com/pages/special/tnga/
ローディング画面もほどほどに、のっけからCGとかっこ良すぎるコピー、赤、白、黒のみで構成された世界観でTOYOTAの雰囲気に飲み込まれてしまいます。STORYにはめ込まれた映像の世界とサイトの世界が見事マッチしています。TOYOTAの新しいクルマ作りへの真剣さを体感できるサイトです。
7. SNOW FALL
http://www.nytimes.com/projects/2012/snow-fall/#/?part=tunnel-creek
7つめの最後は、没入感(イマーシブ・デザイン)の先駆けとなった長編記事、SNOW FALLです。2012年12月20日に発表されたもので、かなり古いものにはなりますが、サイトを読み進めてくスピードに合わせて、調度良く映像やCG、データが提供されるので、その世界観に没入していく感覚を味わうことが出来ます。
おわりに
2016年はVR技術が急加速して、ヘッドセットをつけて映画を楽しんだり、サイトを楽しんだりすることが可能になってきています。そういう背景もあってか「没入感」という新しい感じ方が生まれてました。
作り手が伝えたいことを、映像を使うことでさらに訴求度を上げ、Webと組み合わせてユーザーのペースへ合わせて提供していくことは、今までにあった広告媒体の新しいカテゴリーとして、もっと活かしていけるのではないかと思います。
以上、ペンネでした。
それでは、また。