LIGデザイナー採用
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2016.06.09
第4回
Web制作の『契約』と『法律』

ディレクターなら知っておきたい著作権の基礎知識

Jack

こんにちは。ディレクターのJack (@y_kazuhiko) です。

ディレクター連載「Web制作の『契約』と『法律』の第4回は、制作に関する権利についてです。

権利、なにそれ? Webディレクターなら避けては通れない著作権等の権利問題。

今回の連載では、そんな権利関係の悩みを紹介できればと思います。

さて、皆さん! 知的財産権という用語を知っていますか?
「なんか聞いた事があるけど、詳しく説明できない」そんな悩みを本連載では解決していきたいと思います。

知的財産権とは?

知的財産権は2種類に大別される!

  • 産業財産権(工業所有権)
  • 著作権

産業財産権に関しては、特許権、意匠権、商標権などがあります。もう1つは、文化的な創作物を保護の対象とする「著作権」があります。
この連載では、Web制作に密接に関わる「著作権」にフォーカスを当てたいと思います!

著作権とは?

著作権とは一体なんでしょうか?
著作権とは、著作者の保持する権利の一つで、「人格的な権利である著作者人格権」と「財産的な権利である著作権」の2つに大別されます。

1つずつ確認していきましょう。

著作者人格権

著作者人格権とは、著作物に存在する著作者の人格を保護する権利です。
下記の3つの権利に分類されます。

権利名 権利内容
公表権 自分の著作物で、まだ公表されていないものを公表するかしないかを決定する権利です。もし公表する場合は、いつ、どのような方法で公表するかを決める必要があります
氏名表示権 自分の著作物を公表するときに、著作者名を表示するかしないかを決定する権利です。もし公表する場合は、実名かニックネームのどちらで公表するかを決める必要があります
同一性保持権 自分の著作物の内容またはタイトル(題号)を自分の意に反して勝手に改変されない権利のことです

※参考文献:著作権法第18条〜第20条

財産的な権利である著作権

続いて、財産的な権利である著作権をみてみましょう。
財産的な権利である著作権とは、著作物の利用形態により、支分権の内容が決められています。
この権利に関していえば、他人に譲渡したり、相続することが可能です。
下記の3つの権利に分類されます。

権利名 権利内容
複製権 著作物を複製する権利のこと
上演権・演奏権 著作物を公衆に上演したり、演奏したりする権利のこと
上映権 著作物を公衆に上映する権利のこと
公衆送信権・公の伝達権 著作物を公衆送信する権利のこと。また、それらの公衆送信された著作物を受信装置を利用し公に伝達する権利のこと
口述権 言語の著作物を口頭で伝達する権利のこと
展示権 美術の著作物とまだ発行されていない写真著作物の原作品を公に展示する権利のこと
頒布権 映画の著作物の複製物を頒布できる権利のこと
譲渡権 著作物(映画の著作物を除く)の原作品または複製物を公衆へ譲渡する権利のこと
貸与権 著作物(映画の著作物を除く)の複製物を公衆へ貸与する権利のこと
翻訳権・翻案権等 著作物を翻訳、編曲、変形、または脚色、映画化、その他翻案等する権利のこと
二次的著作物の利用権 二次的著作物の原著作物の著作者は、二次的著作物の著作権者が持つものと同じ権利を有する

※参考文献:著作権法第21条〜第28条

うーん、なかなか難しい言葉の羅列で理解に苦しみますね…。
次のセクションからは、具体例を挙げて解説していければと思います。

ソースコードの著作権は?

Web制作をしていると、HTMLやCSS、JavaScript等のプログラムを書きますよね。
このような制作物に関しても、著作権が発生します。

例えば、発注側が費用を出して制作したWebサイト、システムでも、著作権は受注(制作)側に発生します。
ですので、発注側に著作権を保持しておきたい場合は、業務委託契約書などで「発注側に著作権が帰属する」という内容を記述し、契約を締結する必要があります。

jQueryなどのライブラリを利用するプログラムは、誰に著作権が帰属するの?
そう思った方も少なくはないかと思います。結論からいいますと、jQueryライブラリ以外のソースコードに関して著作権が帰属すると考えた方が良いでしょう。
jQueryのライブラリに関しては、MIT Licenseで公開されているものですので、著作権表示および本許諾表示を記載さえしていれば無償で誰でも利用して良いことになってます。

引用元: MIT License

  • このソフトウェアを誰でも無償で無制限に扱って良い。ただし、著作権表示および本許諾表示をソフトウェアのすべての複製または重要な部分に記載しなければならない。
  • 作者または著作権者は、ソフトウェアに関してなんら責任を負わない。

デザインの著作権は?

これもソースコードの著作権と同一です。
発注側が費用を出して制作したWebデザインは、著作権は受注(制作)側に発生します。

それでは、そのデザイン制作で利用されている写真素材やイラストの権利はどうなるのでしょうか?

写真素材やイラストの著作権は?

まず、写真素材。こちらも撮影者、つまりカメラマンに著作権は帰属します。
イラスト素材にも、その素材制作者が著作権が帰属しているので気を付けましょう。
最近では、フリー素材などもたくさんあるかと思いますが、あくまでもサービス側の規約の範囲内でのみフリーという意味ですので、必ず利用規約を確認後に素材を利用をしましょう。

おわりに

本記事では、制作時に必要な下記項目の著作権の確認をおこないました。

  • 知的財産権
  • 著作者人格権
  • 財産的な権利である著作権

契約書類や利用規約で権利者について定義されていない場合は、基本的に制作者に著作権が帰属しますので、
契約などにも気をつけながら制作を進めていくことをオススメします!
何か分からないことがある場合は、会社の顧問弁護士さんに聞いてみるのも良いかもですね!