Web事業部実績紹介
Web事業部実績紹介
2016.05.02
第6話
LIGブログ編集部のロングバケーション

友人が「パピーミル」で餓死寸前だった犬を引き取ったので、話をきいてきた

さんぺー

こんにちは、エディターのさんぺーです。
突然ですが、今日5月2日は、私の愛犬・テンちゃんの誕生日です。

ten テンちゃん
2015年5月2日生まれの女の子。チワワとトイプードルのミックス犬。

家の近くにあるスーパーに併設されていたペットショップでテンちゃんに一目惚れしてから、彼女に癒される毎日。生まれてきてくれて、本当にありがとう。

毎日テンちゃんのことで頭がいっぱいの私は、先日、友人のFacebook投稿で「パピーミル」という言葉を知り、衝撃を受けました。パピーミルとは、営利目的で犬や猫などを劣悪な環境で繁殖させる業者を指し、ペットショップで売られている子犬や子猫の多くは、このパピーミルから卸されているとのことでした。

友人が「パピーミル」で餓死寸前だった犬を引き取ったので、話をきいてきた

友人は、パピーミルから保護団体がレスキューした「あんずちゃん」という犬を引き取ったそう。取材を申し込むと「パピーミルの現状をいろいろな人に知ってもらえたら、とっても嬉しい!」と二つ返事をもらえたので、犬たちと散歩をしながら話を聞いてきました。

話を聞いたのは、中学校の同級生である宮崎すみれさん。

sumire 人物紹介:宮崎 すみれさん
あんずちゃん(シーズー、女の子)の飼い主。家では2匹の犬を飼っている。

餌も水も与えられず餓死寸前でレスキューされた

z5

あんずが保護される前にいた場所は、いわゆるパピーミルという悪徳業者の繁殖場で、お金目的のために何度も何度も子犬を産ませるようなところです。そういった繁殖場でいらなくなった子は、不要犬と呼ばれているみたい。あんずは何回も妊娠と出産を繰り返して子犬を産めなくなったから、不要犬になったんだよね。

そういう人たちが、どうやって不要犬をあつかうか。首を絞めたり殴ったりして殺すことは法律に違反するから、炎天下で放置して熱射病にしたり、冷蔵庫に入れて凍死させたりするの。殺すことには変わりはないけれど、直接手を出すわけではないから、逮捕されることはないみたいで。

あんずが保護団体にレスキューされたのは、餌も水も与えられずに放置されて、餓死する直前。シーズーという犬種は平均体重が4〜7kgほどなのだけど、保護団体の人がたくさんご飯をあげてようやく3kgまで戻ったの。

子犬を産みすぎて産みづらくなったという理由で帝王切開されているんだけど、パピーミルは営利目的だからお金のかかる麻酔なんて使ってくれない。吠えたらうるさいという理由で声帯を割り箸で切られているから、あんずは吠えることもできない。

 
みみ

番号札とかで犬たちを管理するために、左耳は2つに切られていたり、右耳は穴あけパンチで穴が開けられていたりして。ストレスで左目だけ白内障になっているけど、病院で診てもらったこともないの。あと1か月でも遅かったら、生きていなかったと思う。

もともとは、あんずを飼うことに反対だった

z3 (1)

あんずを飼い始めるきっかけは、お母さんが「一般社団法人ワン・モア・フィールド」という動物保護ボランティアの団体をSNSで見つけたことでした。ワン・モア・フィールドは、パピーミルなどの悪徳業者から犬や猫をレスキューしたり、迷い犬を保護したりしている団体です。お母さんが写真であんずを見て譲渡会(※)に会いに行ったんだけど、メロメロになっちゃったみたいで。

※譲渡会……保護された動物と直接触れ合える会。当日の譲渡はしていない。

 
私は、もともと家で飼っているメイという14歳の犬と合わないんじゃないかって心配で、新しく犬を飼うことは反対だったんだ。でも、引き取るにしても3週間のトライアル期間があったから、まずは相性を見てみることになって。実際にトライアル期間を経てみたら、メイも自分より若い犬がきたことで元気になって、家族とも相性がよかったから、引き取らせてもらったの。

保護団体の人が、レスキューした犬が二度と不幸な体験をしないように、それぞれの犬の性格を踏まえた上で相性のいい家族を考えている人だったから、そんな人に私の家だったら大丈夫だと思ってもらえたことも、安心して引き取れた理由の1つかな。

ペットショップで子犬が売れ続ける限り、パピーミルは子犬を繁殖させ続ける

z8

あんずが繁殖場で生まれたのか、ペットショップで売れ残ったのかはわからないの。でも、ペットショップで売られている動物は、ある程度大きくなると売れなくなってしまって、売れ残った子は、保健所などの施設にいくかパピーミルに売られたり譲渡されたりしてしまう。

ペットショップにいる子犬や子猫たちには罪はないし、その子たちの命を犠牲にしていいわけでもない。だから、ペットショップで動物を買わないでほしいとは思わない。でも、ペットショップで子犬たちが売れ続ける限り、パピーミルは営利目的で動物を繁殖させ続けてしまう。生まれたばかりの子犬たちはペットショップに卸されて、ペットショップで売れ残った子犬たちはパピーミルに引き取られて……。ペットショップで動物を買うことは、このサイクルを作ることなんだ。

あんずみたいな子を減らすために、パピーミルのことを知ってほしい

z6

あんずみたいに、保護団体にレスキューしてもらえる犬は少ないの。保護されても、あんずみたいにもう一度人間に心を開ける犬もいれば、心を閉ざして威嚇するようになってしまう犬もいて。

あんずを1月に引き取ってからもうすぐ4ヶ月。徐々に我が家に慣れてきたみたいで、声は出ないけど「あっいまちょっと吠えた?」ってことが増えてきたんだ。散歩に行きたいとかご飯食べたいとか、そういう自己主張もするようになった。なんなら、ちょっとおてんばすぎるところもあるけど、それがすごく嬉しくて。

あんずには、これからたくさん幸せになってほしいし、あんずみたいな子を減らすために、まずはできるだけ多くの人にパピーミルのことを知ってほしいと思う。

「パピーミル」の話をきいて

z4

私がすみれの話を聞いたとき、すぐにテンちゃんの生まれた場所を考えました。ペットショップで一目惚れして、毎日たくさんの愛情をそそぎ、いろいろな喜びを教えてくれるテンちゃん。テンちゃんを飼ったことを間違いだとは決して思わないけれど、パピーミルのことは知らなければいけなかったと思いました。

パピーミルを必要悪だと言う人に「それは違う」と主張したいわけではなく、ペットショップを批判したいわけでもありません。この記事を書くにあたって、「どうすればいまの状況を変えられるのか」を考えましたが、答えは出せませんでした。だからこそ、少しでも多くの人に「パピーミル」について知ってもらいたい。

テンちゃんの誕生日である今日は、未来のペット産業について考えたいと思います。